有価証券報告書-第154期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/21 13:19
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「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概況は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用環境や企業収益の改善を背景に、緩やかな景気回復基調が続いたものの、各国の政治・通商動向等の影響から不安定かつ不透明な状況で推移いたしました。
このような事業環境の中、当社グループは当期より3ヵ年の中期経営計画をスタートし、新たなビジョンの下で全社戦略、事業戦略を推進してまいりました。
受注につきましては、信号システム事業は自動列車制御装置を中心に好調に推移したものの、パワーエレクトロニクス事業は半導体およびフラットパネルディスプレイ(FPD)関連投資の抑制により低調に推移し、全体としては前期を下回りました。売上につきましては、信号システム事業は前期に比べて大型案件が少なく、パワーエレクトロニクス事業は産業機器用電源装置の受注減少の影響から、全体としては前期を下回りました。
利益面につきましては、売上の減少、例年以上の期末集中による生産コストの上昇などから、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに前期を下回りました。
この結果、当連結会計年度の業績につきましては、受注高81,862百万円(対前期比2,070百万円減)、売上高69,305百万円(対前期比4,599百万円減)、営業利益3,229百万円(対前期比1,841百万円減)、経常利益3,468百万円(対前期比1,865百万円減)、親会社株主に帰属する当期純利益2,305百万円(対前期比1,387百万円減)となりました。
セグメント別の業績概況は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、従来「電気機器事業」として表示していた報告セグメントの名称を「パワーエレクトロニクス事業」に変更しております。当該変更は名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。
[信号システム事業]
鉄道信号システムでは、受注は鉄道・運輸機構九州新幹線信号システム、東京都交通局三田線ATC装置およびホームドア、東京地下鉄日比谷線ホームドア、中国向け電子連動装置用品、台湾在来線信号設備などがあり、前期を上回りました。売上は横浜市交通局ブルーライン信号設備、中国向け電子連動装置用品、インド国鉄電子連動装置などがありましたが、前期を下回りました。
道路交通システムでは、交通信号制御機および交通信号灯器のほか、独自製品の防水型交通信号制御機などの拡販に注力するとともに、海外における高度交通信号システム実証事業の継続によって、受注、売上ともに同水準となりました。
この結果、当事業では受注高67,206百万円(対前期比4,742百万円増)、売上高53,246百万円(対前期比752百万円減)となりました。なお、セグメント利益は5,367百万円(対前期比1,277百万円減)となります。
[パワーエレクトロニクス事業]
受注につきましては、通信設備用電源装置は鉄道事業者向けを中心に堅調に推移したものの、産業機器用電源装置は、半導体メモリーおよびモバイル機器向けパネル市場の調整局面から半導体・FPD製造装置への設備投資が抑制されたことにより、前期を大きく下回りました。売上につきましては、通信設備用電源装置の一部案件が次期以降に繰り延べとなったことと、産業機器用電源装置は、受注の減少が影響したことから、全体としては前期を下回りました。
この結果、当事業では受注高14,656百万円(対前期比6,812百万円減)、売上高16,059百万円(対前期比3,847百万円減)となりました。なお、セグメント利益は2,768百万円(対前期比605百万円減)となります。
当連結会計年度末における流動資産は68,201百万円となり、前連結会計年度末に比べて5,216百万円増加しました。これは主に受取手形及び売掛金が4,020百万円減少したものの、現金及び預金が1,481百万円、たな卸資産が7,380百万円それぞれ増加したことによるものであります。
固定資産は34,655百万円となり、前連結会計年度末に比べて1,788百万円増加しました。これは主に投資有価証券が1,506百万円増加したことによるものであります。
この結果、資産合計は102,856百万円となり、前連結会計年度末に比べて7,004百万円の増加となりました。
当連結会計年度末における流動負債は41,114百万円となり、前連結会計年度末に比べて656百万円減少しました。これは主に短期借入金と1年内返済予定の長期借入金が合わせて2,527百万円増加したものの、支払手形及び買掛金と電子記録債務が合わせて1,795百万円、未払法人税等が1,179百万円それぞれ減少したことによるものであります。
固定負債は15,455百万円となり、前連結会計年度末に比べて5,166百万円増加しました。これは主に長期借入金が5,070百万円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は56,569百万円となり、前連結会計年度末に比べて4,509百万円の増加となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は46,286百万円となり、前連結会計年度末に比べて2,495百万円増加しました。これは主に利益剰余金が1,489百万円、その他有価証券評価差額金が1,056百万円それぞれ増加したことによるものであります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、5,616百万円となり前連結会計年度末に比べて1,481百万円増加しました。
営業活動によるキャッシュ・フローは2,899百万円のマイナスとなり、前連結会計年度に比べ6,684百万円の支出増となりました。これは売上債権の増減額が11,683百万円の収入増となったものの、税金等調整前当期純利益が2,110百万円の減益となったことにくわえ、仕入債務の増減額が6,319百万円、たな卸資産の増減額が5,856百万円、法人税等の支払額が1,800百万円、それぞれ支出増となったことが主な要因であります。
投資活動によるキャッシュ・フローは2,348百万円のマイナスとなり、前連結会計年度に比べ411百万円の支出増となりました。これは有形固定資産の取得による支出が164百万円の支出増となったことが主な要因であります。
財務活動によるキャッシュ・フローは6,743百万円のプラスとなり、前連結会計年度に比べ8,917百万円の収入増となりました。これは借入金の収支が短期と長期をあわせて8,901百万円、借入側の増加となったことが主な要因であります。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)
信号システム事業57,9834.5
パワーエレクトロニクス事業19,975△7.5
合計77,9581.1

(注) 金額は販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)
信号システム事業67,2067.663,94327.9
パワーエレクトロニクス事業14,656△31.75,458△20.4
合計81,862△2.569,40222.1

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)
信号システム事業53,246△1.4
パワーエレクトロニクス事業16,059△19.3
合計69,305△6.2

(注) 1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
東京エレクトロン宮城
株式会社
7,94710.8

2 当連結会計年度の主な販売先につきましては、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析
経営者の視点による当社グループの経営成績等に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①経営成績の状況
中期経営計画の初年度となる当連結会計年度の経営成績につきましては、受注は信号システム事業において鉄道事業者の案件を順調に受注できたことにより好調に推移したものの、パワーエレクトロニクス事業につきましては、世界的な半導体市況の調整局面の影響を大きく受けるとともに、中小型液晶市場の停滞の影響もあり、半導体製造装置向けおよび液晶製造装置向けの各種電源装置の受注は大きく減少し、全体としては前期を下回りました。売上につきましては、パワーエレクトロニクス事業では大幅な受注減少の影響から前期を大きく下回り、信号システム事業につきましても大型案件の売上が前期に比べて少なかったことから、全体として前期を下回りました。利益面では売上減少に伴う利益減少に加え、例年以上に案件が期末に集中したことによる生産工程輻輳に起因する生産コストの上昇などから各利益項目ともに前期を下回りました。この結果、中期経営計画の初年度の目標に到達することはできませんでした。
これらの状況を真摯に受け止め、当社グループは、中期経営計画の2年目の取り組みとして、初年度の課題を改善するべく、業務プロセスの役割の明確化と関連部署との連携強化によりプロセス管理を徹底することで、中期経営計画の目標達成ならびに創業第二世紀の持続的な成長に向け邁進してまいります。
信号システム事業につきましては、鉄道信号システムにおいて、過去最大となる受注残案件を計画通りに進めるべく、設計・生産業務のプロセス管理を徹底し業務の効率化をさらに進め適正利益を確保するとともに、将来に向けた新しい技術や方式をお客様の要求するタイミングで提供出来るよう取り組んでまいります。道路交通システムでは、国内における厳しい事業環境の下で変化に伴う新たなビジネスモデルを模索するとともに、戦略製品と位置づけている自律分散型制御システム「ARTEMIS(アルテミス)」によるグローバル展開を加速してまいります。
パワーエレクトロニクス事業につきましては、半導体需要の変動に柔軟かつ迅速に対応・追随できる体制の構築を進めるとともに、主力製品である高周波電源のグローバル展開を加速するべく、開発力の強化と生産体制の整備を進めて将来の事業拡大に備えてまいります。
また、事業戦略をサポートする全社戦略の取り組みとして、各業務の整理・見直しによって重複作業・非効率業務の排除、定型業務のアウトソーシング化などを進め、働き方改革を推進しながら、より付加価値の高い業務へシフトしてまいります。
2019年4月から65歳への定年延長を中心とした賃金・人事制度の見直しを実施しました。この見直しによって、人財力の確保とともに、これまで以上に従業員のインセンティブとモチベーションを高め、労働生産性の向上と高収益体質への転換を図ってまいります。
②財政状態の状況
信号システム事業の財政状態につきましては、セグメント資産の額が76,435百万円となり、前連結会計年度末に比べて6,405百万円増加しました。これは主に受注高および売上残の増加に伴いたな卸資産が4,486百万円増加したことにくわえ、株価の上昇により投資有価証券が1,805百万円増加したことによるものであります。
パワーエレクトロニクス事業の財政状態につきましては、セグメント資産の額が15,425百万円となり、前連結会計年度末に比べて172百万円増加しました。これは主に受注高および売上高の減少に伴い受取手形及び売掛金が3,082百万円減少する一方でたな卸資産が2,894百万円増加したことによるものであります。
③資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの主要な資金需要は、製品製造のための材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用ならびに当社グループの設備新設、改修等に係る投資であります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローおよび自己資金のほか、金融機関からの借入による資金調達にて対応していくこととしております。
当社グループの資金の流動性につきましては、手許の運転資金につきましては当社および国内連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入することにより、各社における余剰資金を当社へ集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。また、突発的な資金需要に対しては、迅速かつ確実に資金を調達できるようにコミットメントライン契約を締結し、流動性リスクに備えております。

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