有価証券報告書-第161期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/23 14:05
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概況は次のとおりであります。
① 財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかな回復基調にあるとされるものの、物価上昇の継続や米国をはじめとする海外の政策動向による景気への影響に加え、中東地域における地政学的リスクの顕在化などを背景として、先行き不透明な事業環境が続きました。
このような事業環境の下、当社グループは2025年4月より、新たな企業理念、企業ビジョンおよび行動規範のもと、3ヵ年の中期経営計画"KYOSAN Next Step 2028"をスタートしました。本中期経営計画では、新たな企業理念に掲げる「新しい価値を創造」し、「人々の安全・安心・快適な暮らしと社会の持続的発展」の実現を目指し、マテリアリティ(経営重要課題)に紐づく「12の基本戦略」に基づき各種施策に取り組んでおります。
当連結会計年度の受注高につきましては信号システム事業、パワーエレクトロニクス事業ともに前期を上回りました。売上高につきましては、信号システム事業は前期を上回り、パワーエレクトロニクス事業は前期を下回りましたが、両事業合計では前期を上回る結果となり、2期連続で過去最高を更新しました。
利益面につきましては、生産効率化の推進によるリードタイム短縮や、売上計上時期の前倒しなど、収益力向上に向けた各種施策を着実に実行し、利益の確保に努めました。これらの取り組みは一定の成果を上げたものの、人件費の増加に加え、販売費及び一般管理費の増加が利益を圧迫しました。また、パワーエレクトロニクス事業において、販売可能性が低下した棚卸資産の一部を処分し、廃棄損および評価損を計上しました。これらの影響により営業利益および経常利益は前期比で減少しました。なお、親会社株主に帰属する当期純利益については投資有価証券の売却等に伴う特別利益を計上したことにより、前期を上回りました。
この結果、当連結会計年度の業績は、受注高98,562百万円(対前期比16,611百万円増)、売上高93,122百万円(同7,755百万円増)、営業利益4,503百万円(同1,608百万円減)、経常利益5,203百万円(同1,442百万円減)、親会社株主に帰属する当期純利益5,042百万円(同258百万円増)となりました。
セグメント別の業績概況は次のとおりであります。
[信号システム事業]
鉄道信号システムにおける受注は、当社顧客の積極的な設備投資等を背景とした好調な環境により前期を上回りました。主な案件としてOsaka Metro向けATC地上装置および連動装置、名古屋市交通局向け連動装置などの受注がありました。
売上は、豊富な受注残を背景に受注済み案件の売上に努めた結果、前期を上回りました。主な案件としてインド貨物専用鉄道東回廊向け信号設備や国内鉄道事業者向け可動式ホーム柵などの売上がありました。
道路交通システムでは、主に大都市圏において交通信号制御機、交通信号灯器の受注が好調に推移したことから、受注、売上とも前期を上回りました。この結果、当事業では受注高82,559百万円(対前期比16,163百万円増)、売上高79,781百万円(同8,653百万円増)、セグメント利益は11,950百万円(同2,229百万円増)となりました。
[パワーエレクトロニクス事業]
受注は、フラットパネルディスプレイ製造装置用電源装置における前期の大口受注の反動減はあったものの、半導体製造装置用電源装置は主要顧客からの需要の増加により前期を上回りました。
売上は、半導体製造装置用電源装置は前期とほぼ同等であったものの、フラットパネルディスプレイ製造装置用電源装置において、エンドユーザーの投資計画が来期以降に繰り延べになったことから前期を下回りました。
利益面では、棚卸資産の廃棄損および評価損を計上した結果、セグメント損失を計上することとなりました。
この結果、当事業では受注高16,002百万円(対前期比447百万円増)、売上高13,341百万円(同898百万円減)、セグメント利益は△2,339百万円(同3,530百万円減)となりました。
当連結会計年度末における流動資産は84,195百万円となり、前連結会計年度末に比べて8,637百万円減少しました。これは主に、棚卸資産が9,249百万円減少したことによるものです。
固定資産は35,013百万円となり、前連結会計年度末に比べて1,841百万円増加しました。これは主に、投資有価証券が438百万円増加したことによるものです。
この結果、資産合計は119,208百万円となり、前連結会計年度末に比べて6,796百万円の減少となりました。
当連結会計年度末における流動負債は48,162百万円となり、前連結会計年度末に比べて10,275百万円減少しました。これは主に、契約負債が5,737百万円、電子記録債務が1,409百万円それぞれ減少したことなどによるものです。
固定負債は15,377百万円となり、前連結会計年度末に比べて478百万円減少しました。これは主に、長期借入金が900百万円減少したことによるものです。
この結果、負債合計は63,539百万円となり、前連結会計年度末に比べて10,753百万円の減少となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は55,668百万円となり、前連結会計年度末に比べて3,957百万円増加しました。これは主に、利益剰余金が3,603百万円増加したことによるものです。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、6,898百万円となり前連結会計年度末に比べ1,234百万円減少しました。
営業活動によるキャッシュ・フローは3,391百万円のプラスとなり、前連結会計年度に比べ351百万円の収入減となりました。これは棚卸資産の増減額が9,314百万円の支出減となったものの、契約負債の増減額が5,737百万円の収入減となったことが主な要因です。
投資活動によるキャッシュ・フローは471百万円のマイナスとなり、前連結会計年度に比べ154百万円の収入減となりました。これは、定期預金の払戻による収入が552百万円減少したことが主な要因です。
財務活動によるキャッシュ・フローは4,169百万円のマイナスとなり、前連結会計年度に比べ282百万円の支出減となりました。これは長期借入金の返済による支出が2,000百万円減少したことなどが主な要因です。
③ 生産、受注および販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)
信号システム事業71,769△1.1
パワーエレクトロニクス事業6,238△56.4
合計78,008△10.2

(注) 金額は販売価格によっております。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)
信号システム事業82,55924.3101,3722.8
パワーエレクトロニクス事業16,0022.910,05836.0
合計98,56220.3111,4305.1

c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)
信号システム事業79,78112.2
パワーエレクトロニクス事業13,341△6.3
合計93,1229.1

(注) いずれの相手先に対する販売実績も総販売実績に対し10%未満であるため、主要な販売先の記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析
経営者の視点による当社グループの経営成績等に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績の状況
中期経営計画「KYOSAN Next Step 2028」の1年目となる当連結会計年度の経営成績につきましては、前項「(1)経営成績等の状況の概要①」に記載のとおり、受注高は信号システム事業、パワーエレクトロニクス事業ともに前期を上回りました。売上高につきましては、信号システム事業は前期を上回り、パワーエレクトロニクス事業は前期を下回りましたが、両事業合計では前期を上回る結果となり、2期連続で過去最高を更新しました。利益面につきましては、生産効率化の推進によるリードタイムの短縮や、売上計上時期の前倒しなど、収益向上に向けた各種施策を着実に実行し、利益の確保に努めました。これらの取り組みは一定の成果を上げたものの、人件費の増加に加え、販売費及び一般管理費の増加が利益を圧迫しました。また、パワーエレクトロニクス事業において販売可能性が低下した棚卸資産の一部を処分し、廃棄損および評価損を計上しました。
全社的な取り組みにつきましては、サステナブル戦略を推進し、持続的な企業価値の向上と、社会の持続的成長への貢献を目指すとともに、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを継続してまいります。 また、資本収益性の向上と、成長投資ならびにステークホルダーへの安定的な還元を継続するため、資本コスト、株価を意識した経営を推進してまいります。 業務プロセスの全体最適化とデータの一元管理による経営判断の迅速化を目的としたERPの導入による基幹システムの刷新については、2028年3月期の運用開始に向けた取り組みを引き続き推進してまいります。
信号システム事業につきましては、生産効率の改善や部品の共通化といった諸施策が一定の成果を上げており、引き続き注力するとともに、インド・ヨーロッパを中心とする海外マーケットにおける受注拡大に努めます。また、GOA2.5自動運転や無線式列車制御システムの製品化、CBM(鉄道信号設備の状態基準保全)を活用した保守作業軽減に資する製品の拡販などにより顧客価値の拡大を図ります。道路交通システムでは、AI・IoT、高速通信等を駆使した製品の納入、モビリティ変革やスマートシティ対応製品の開発と、自治体等が主導する自動運転の実証実験への参画を継続します。
パワーエレクトロニクス事業につきましては、今後棚卸資産の発生を極小化するため、生産管理部門と調達部門を統合し、生産管理プロセス全体の効率化を進めてまいります。また、主力製品である半導体製造装置用電源装置において、業界最高効率を誇る最先端の電力変換技術を生かし、新規製品の投入による製品領域の拡大等の取り組みにより、マーケットシェアと売上の拡大をめざしてまいります。
今後も社会全体の取り組みに協力するとともに、企業の社会的責任・役割を遂行するため適切に対処してまいります。
② 財政状態の状況
信号システム事業の財政状態につきましては、セグメント資産の額が86,079百万円となり、前連結会計年度末に比べて2,695百万円減少しました。これは主に、売掛金が2,479百万円増加しましたが、棚卸資産が5,310百万円減少したことによるものであります。
パワーエレクトロニクス事業の財政状態につきましては、セグメント資産の額が17,013百万円となり、前連結会計年度末に比べて4,411百万円減少しました。これは主に、棚卸資産が3,939百万円減少したことによるものであります。
③ 資本の財源および資金の流動性に係る情報
当社グループの主要な資金需要は、製品製造のための材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用および当社グループの設備新設、改修等に係る投資であります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローおよび自己資金のほか、金融機関からの借入による資金調達にて対応していくこととしております。
当社グループの資金の流動性につきまして、手許の運転資金については当社および国内連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入することにより、各社における余剰資金を当社へ集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。また、突発的な資金需要に対しては、迅速かつ確実に資金を調達できるようにコミットメントライン契約を締結し、流動性リスクに備えております。
④ 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益および費用の報告額に影響を及ぼす見積りおよび仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
該当事項はありません。

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