有価証券報告書-第99期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/29 15:16
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(経営成績等の状況の概要)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は、第1四半期では新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、各国政府による都市封鎖や企業の操業停止など経済活動が抑制され、急激に景気が減速しました。第2四半期に入り、緩やかに経済活動が再開し景気回復の兆しを見せ、第3四半期以降は各国において実施された財政支援策、ワクチン接種の開始などにより世界各地で景気が回復傾向となりました。一方で変異種の出現などにより一部の地域では感染が再拡大しており、各国政府の財政圧迫懸念など世界経済の先行きは不透明感が継続しております。米国では、経済政策による個人消費が増加し、また、設備投資等の拡大により、景気の回復が緩やかに進みました。アジアでは、中国において内需や輸出が拡大し景気の回復が続いており、我が国においては、変異種による感染の再拡大が懸念されていますが、輸出や設備投資が増加し回復基調にあります。
当社グループの属するエレクトロニクス業界では、新型コロナウイルス感染症による巣ごもり需要により堅調であったゲーム機関連市場に加え、自動車市場においては、一時期大きく落ち込みましたが、自動運転やEV等の環境対応車へのシフトによる自動車関連市場向け部品の需要が拡大しております。一方、材料価格高騰や半導体などの供給不足などのリスク要因もあり不透明感が強くなってきております。
このような状況の中、当社グループは、生産性向上とコストダウンを目的に、省人化・自動化設備の導入及び生産管理システムの刷新を全事業所への展開を継続しております。関連事業所においてはカーボンニュートラルを念頭においた構造の工場が2021年1月より稼働開始しました。一方、新型コロナウイルス感染症対策を行うことで感染防止に努め、材料、素材や部品調達からお客様までのサプライチェーンを確保すると共に、固定費の抑制に努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は120億22百万円(前年同期比3.8%減)となりました。営業利益は7億55百万円(前年同期比21.0%増)、経常利益は8億83百万円(前年同期比18.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は7億55百万円(前年同期は84百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
電子部品事業においてゲーム機市場向けについては堅調を維持しました。自動車電装向け、生活家電向けは、第3四半期以降急激に回復しましたが、一部の原材料入手難等の問題もあり、上半期の落ち込みをカバーしきれず全体としては前年比マイナスとなりました。
この結果、電子部品の売上高は115億10百万円(前年同期比3.0%減)となり、営業利益は7億5百万円(前年同期比27.7%増)となりました。
その他の事業においては環境対応緩衝材が半導体関連市場向けや医療機器向けに順調に推移しましたが、機械設備の製造販売は新型コロナウイルス感染症の影響を受け、低調でした。
この結果、その他事業の売上高は5億11百万円(前年同期比18.6%減)、営業利益は25百万円(前年同期比51.3%減)となりました。
財政状態の状況は次のとおりであります。
当連結会計年度末の財政状態につきましては、総資産が前連結会計年度末に比べ26億94百万円増加し、272億70百万円となりました。その内訳は、流動資産が1億13百万円増加し158億46百万円、固定資産が25億80百万円増加し114億23百万円となっております。
負債は前連結会計年度末に比べ8億33百万円増加し、42億6百万円となりました。その内訳は、流動負債が2億64百万円増加し23億60百万円、固定負債が5億68百万円増加し18億46百万円となっております。
これらの結果、純資産は前連結会計年度末に比べ18億61百万円増加し230億63百万円となり、自己資本比率は前連結会計年度末の84.5%から82.9%となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、次のとおりとなりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られたキャッシュ・フローは、4億9百万円(前年同期は11億99百万円)となりました。これは、税金等調整前当期純利益8億83百万円(前年同期は2億84百万円)、減価償却費6億97百万円(前年同期は6億76百万円)、売上債権が9億70百万円増加(前年同期は4億30百万円の減少)したことなどによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は9億73百万円(前年同期は6億84百万円の使用)となりました。これは、有形固定資産の取得に10億48百万円(前年同期は7億85百万円)支出したことなどによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は4億67百万円(前年同期は5億93百万円の使用)となりました。これは配当金の支払い3億95百万円(前年同期は4億90百万円)などによります。
この結果、当連結会計年度の現金及び現金同等物の残高は、10億45百万円減少(前年同期は1億2百万円の減少)し、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は68億42百万円(前年同期は78億88百万円)となりました。
(3) 生産、受注及び販売の状況
①生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)
電子部品11,542,89297.6
その他512,11084.6
合計12,055,00297.0

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 金額は販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
②受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
電子部品12,397,220110.52,383,613159.3
その他500,47484.325,36669.0
合計12,897,694109.22,408,979157.1

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
電子部品11,510,29097.0
その他511,89381.4
合計12,022,18496.2

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
㈱東海理化電機製作所1,266,99710.1

3 当連結会計年度には、販売実績が総販売実績の10%以上を占める相手先はありません。
4 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績は、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受け、自動車市場においては、一時期大きく落ち込みましたが、自動運転やEV等の環境対応車へのシフトによる自動車関連市場向け部品の需要が拡大し、さらに巣ごもり需要によりゲーム機関連市場向けが堅調でした。そのような環境の中、省人化・自動化・汎用化設備の導入による総合稼働率の向上と、生産管理システムの刷新により原価低減を進め、固定費・経費削減などコスト削減を実行した結果、製造原価を抑える事ができ、営業利益は増加しました。
また、産業機器市場、医療・ヘルスケア市場向けなど既存市場への製品の横展開、顧客業界のニーズ・トレンドを捉えた新製品開発を進め、既存領域の拡大を目指しております。
その他の事業においては、環境対応緩衝材が期を通して順調に推移しましたが、機械設備の製造販売は新型コロナウイルス感染症の影響を受け、当事業全体では低調でした。
連結売上高は前連結会計年度と比べ3.8%減少し120億22百万円となり、営業利益は前連結会計年度と比べ21.0%増加し7億55百万円となりました。
当社グループの主要セグメントである電子部品事業を地域別に分析いたしますと、日本では、季節品である暖房機向け前面操作ブロックは暖冬から一転したものの、客先の在庫消化が優先され微減となりました。また、自動車電装向けも回復しており、売上高は前連結会計年度と比べ2億61百万円増加し、62億18百万円となりました。損益面についても、営業利益が前連結会計年度と比べ1億91百万円増加し3億61百万円となりました。 アジアでは、中国市場向けの可変抵抗器やエアコン用固定抵抗器は回復してきておりますが、デジタルカメラ・ビデオカメラ向け前面操作ブロックなどAV市場向けは落ち込みが継続しており、売上高は前連結会計年度と比べ6億20百万円減少し、50億79百万円となり、営業利益は前連結会計年度と比べ33百万円減少の3億46百万円となりました。
経常利益については、前連結会計年度と比べ1億35百万円増加し、8億83百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純損益については、前年のインドネシア子会社の清算結了に伴う特別損失がなくなり、前連結会計年度と比べ8億39百万円増加し、84百万円の当期純損失から当連結会計年度には7億55百万円の当期純利益を計上することができました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、顧客の設計、製造が外部のOEMやODMといわれる第三者に委託するケースが発生するなどにより、受注成約に大きな影響を与える要因となり、また、顧客商品の市場販売状況についても、当社グループの売上高に大きく影響を与えます。 また、新型コロナウイルス感染症の今後の広がり方や収束時期、収束後の市場ニーズの変化やそれによる材料費高騰や供給問題等により、当社グループの将来の業績に影響を与える懸念があります。
(2) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (経営成績等の状況の概要) (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性として、当連結会計年度末において有利子負債残高が47百万円ありますが、この有利子負債は非連結子会社からの借入金であります。これは当社グループでは財務体質の健全性を堅持し、継続的に効率よく事業投資が行えるよう本社にて資金管理を行い、グループ内の資金を効率よく活用するようにしているためです。
当社グループの資金需要は主に製造費用、販売費用、設備投資や研究開発費用などであり、これらは日常の営業活動によって得られた資金で賄っております。
(3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。連結財務諸表の作成にあたり、期末時点の状況をもとに、種々の見積りと仮定を行っていますが、それらは連結財務諸表、偶発債務に影響を及ぼします。連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目・事象は以下のとおりです。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見積りに反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報に基づいて検証等を行っております。
①たな卸資産の評価
当社グループは、たな卸資産について、正味売却価額に基づき収益性の低下を検討しております。また、一定期間を超えて在庫として滞留するたな卸資産についても、簿価を切り下げております。今後の市況や需要動向によっては、追加の評価減が必要となる可能性があります。
②繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しています。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。
将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合は、回収懸念額の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、当期純損益額が変動する可能性があります。
③退職給付債務及び退職給付費用
退職給付債務及び退職給付費用は、主に数理計算で設定される退職給付債務の割引率、年金資産の長期期待運用収益率等に基づいて計算しています。割引率は、従業員の平均残存勤務期間に対応する期間の安全性の高い長期債利回りを参考に決定し、また、年金資産の長期期待運用収益率は、過去の運用実績及び将来見通し等を基礎として設定しています。割引率及び長期期待運用収益率の変動は、将来の退職給付費用に影響を与える可能性があります。
④固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、資産のグルーピングをセグメント別に行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上しています。
固定資産の回収可能価額について、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき算出しているため、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合、固定資産の減損を実施し、当社グループの業績を悪化させる可能性があります。

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