四半期報告書-第51期第2四半期(令和4年4月1日-令和4年6月30日)

【提出】
2022/08/09 9:32
【資料】
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【項目】
34項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものです。
当社グループは、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」 という。)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しています。
収益認識会計基準等の適用により、従来は営業外費用に計上していた売上割引については、売上高の控除項目へ変更しています。この変更により、売上高及び営業利益は減少しますが、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益及びキャッシュ・フローに影響はありません。
「業績の状況」における当第2四半期連結累計期間の各数値は、収益認識会計基準等を適用した後の数値となっていることから、前第2四半期連結累計期間と比較した前年同期比は記載せず、ご理解の一助のため、2021年12月期と同様の基準で試算した前期比較を調整後前年同期比として記載しています。
(1) 業績の状況
当第2四半期連結累計期間における当社グループを取り巻く世界経済は、新型コロナウイルス感染症の感染者数が一定程度抑制され、社会経済活動が正常化に向かう一方で、継続的な半導体調達難、材料コストや海上輸送費の高騰に加え、中国ロックダウンによるサプライチェーンの混乱、ロシア・ウクライナ情勢の長期化など、多くの外部環境変化がありました。
電子楽器事業を取り巻く環境は、コロナ禍をきっかけとした新しいLifestyleの定着を背景とし、コロナ前より一段切りあがった堅調な販売水準が継続しました。供給面においても、引き続き原材料需給のひっ迫は継続しましたが、迅速な経営判断による材料確保などにより工場稼働は概ね計画どおりに進み、受注残の出荷も順調に進めることができました。一方でコスト面においては、海上輸送費や原材料価格の高止まりなど、厳しい環境が継続しましたが、引き続き価格適正化に取り組むとともに、中国やロシアでの販売減少を他の地域でカバーするなどの対応を進めました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は、43,004百万円(業績予想比5.9%増、調整後前年同期比1.0%増)となりました。損益につきましては、営業利益は4,677百万円(業績予想比1.7%増、調整後前年同期比34.8%減)、経常利益は4,794百万円(業績予想比2.0%増、前年同期比35.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,927百万円(業績予想比12.2%増、前年同期比36.5%減)となりました。業績予想を超過達成する一方、対前期比では減益となっていますが、これは前年第2四半期連結累計期間において2020年12月期末の在庫政策による一時的な増収要因(約20億円)があったことなどによるものです。
製品カテゴリーごとの販売状況は以下のとおりです。
(鍵盤楽器) 売上高13,761百万円(調整後前年同期比5.5%増)
主要カテゴリーでは、電子ピアノは、ステイホームを契機に顕在化した需要が、引き続きコロナ前よりも高いレベルを維持しました。競合他社を含め受注残の出荷が進み、市場での競合環境はコロナ前に戻りつつありますが、引き続き堅調な需要が継続しました。
(管打楽器) 売上高9,367百万円(調整後前年同期比5.5%減)
主要カテゴリーでは、電子ドラムは、中高価格帯の製品が堅調に推移したものの、中国ロックダウンの影響もあり、販売は若干想定を下回りました。
電子管楽器は、引き続き市場の拡大が継続し、中高価格帯製品を中心に販売は好調に推移しました。
(ギター関連機器) 売上高10,712百万円(調整後前年同期比1.6%増)
主要カテゴリーでは、ギターエフェクトは、前期発売したルーパー・シリーズや、コンパクトエフェクターの「技クラフト」シリーズ、今期発売したマルチ・エフェクター等が好調に推移しました。
楽器用アンプは、供給不足の影響はあるものの、一定程度受注残の出荷が進み、販売は概ね計画どおりに推移しました。
(クリエーション関連機器&サービス) 売上高5,836百万円(調整後前年同期比6.1%増)
主要カテゴリーでは、シンセサイザーは、コンパクトサイズのステージピアノや、今期発売した新製品が好調に推移しました。
ダンス&DJ関連製品では、本格的なエレクトロニック・ミュージックを気軽に楽しめる小型のガジェット機器を発売しました。また前期第4四半期に発売したロングセラーを続けるサンプラーの最新モデル等の販売が好調に推移しました。
ソフトウエア/サービス分野では、ソフトウエア音源等を定額会費で提供するサービス、Roland Cloudにおいて、新たなソフトシンセやサウンドコンテンツの提供を継続的に行いました。また、エフェクターやアンプのセッティングをユーザー同士で共有できるオンラインサービスを開始しました。
(映像音響機器) 売上高1,997百万円(調整後前年同期比12.9%減)
主要カテゴリーでは、ビデオ関連製品は、各国のイベント需要は回復傾向にあるものの、パーツ不足の影響により十分な供給ができず苦戦しました。V-MODAブランド製品は、新製品の販売が想定を下回りました。
(2) 財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末と比較して9,970百万円増加し、62,777百万円となりました。その主な要因は、売上債権が2,942百万円、棚卸資産が6,507百万円それぞれ増加したことによるものです。
負債は、前連結会計年度末と比較して5,838百万円増加し、29,989百万円となりました。その主な要因は、借入金が5,380百万円増加したことによるものです。
純資産は、前連結会計年度末と比較して4,132百万円増加し、32,788百万円となりました。その主な要因は、自己株式の取得などにより、純資産の部の控除科目である自己株式が1,950百万円増加し、配当金の支払いにより剰余金が1,929百万円減少した一方で、主要国通貨に対する円安進行により為替換算調整勘定が4,078百万円増加し、また親会社株主に帰属する四半期純利益が3,927百万円あったことによるものです。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末と比較して2.0ポイント減少し、51.8%となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間において現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、59百万円減少(前年同期は664百万円増加)し、期末残高は8,722百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において営業活動の結果使用した資金は、主として運転資金の増加等により、910百万円(前年同期に得られた資金は4,229百万円)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において投資活動の結果使用した資金は、主として有形固定資産の取得による支出により、443百万円(前年同期に使用した資金は229百万円)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において財務活動の結果得られた資金は、主として自己株式の取得による支出や配当金の支払があったものの、短期借入金の増加により、1,342百万円(前年同期に使用した資金は3,246百万円)となりました。
(4) 経営方針、経営戦略及び対処すべき課題等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略及び対処すべき課題等について重要な変更はありません
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は1,998百万円です。
なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。