有価証券報告書-第96期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/26 13:29
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済につきましては、緩やかな回復が期待される一方で、米中貿易摩擦の激化や中国における景気減速等、様々な懸念が指摘されています。また、国内経済についても、設備投資及び個人消費に改善がみられるものの、米国の通商政策や金融資本市場の変動の影響等、様々なリスク要因が顕在化しています。
このような経済環境のなか、当社は2018年4月に策定した第10次中期経営計画のもと、経営ビジョンである「車載産業への参入」に向けた開発力と生産力の基礎固めを研究開発投資、組織再編成等様々な側面にて進めております。また、その方針のもと開発を進めている新たな共振コンデンサについては、2019年度中の製品化を目指しております。
当連結会計年度の販売面につきましては、特に主要な海外市場である中国における売上が伸び悩んだこと等により、前年度の売上高を下回る結果となりました。
生産・技術面につきましては、自動化の推進やIoTの活用、新製品の立ち上げにより、確実に利益を生み出す体制の構築に取り組んでおります。
なお、コンデンサの取引に関する競争法規制当局による調査は、米国及び台湾においては終了していますが、他の複数の国においては継続中です。米国における集団民事訴訟については、2016年4月に和解が成立しましたが、一部の企業が当該和解から離脱したため対応を継続しています。また、カナダにおける集団民事訴訟については、原告側と和解の合意に至りましたが、当該和解が発効されるためには、今後管轄裁判所の承認を得る必要があります。
また、前年度発生した当社元従業員による不正行為については、刑事告訴を行う等の措置を進めております。
以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,365百万円減少し、14,479百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ228百万円減少し、6,281百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,137百万円減少し、8,198百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高が130億70百万円(前年比96%)、営業利益が1億94百万円(同26%)、経常利益が1億71百万円(同30%)となりました。なお、前述のコンデンサ取引に関する訴訟の対応並びに繰延税金資産の取り崩しを行った結果、親会社株主に帰属する当期純損失は6億70百万円(前年は4億36百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
セグメント別の業績は下記のとおりです。
ノイズ対策製品
国内及び東南アジアにおけるエアコン向けは好調を維持しましたが、中国市場については売上が減少しました。また、産業機器向けについては、特に海外において売上が伸び悩み、ノイズ対策製品の売上高は83億26百万円(前年比95%)となりました。
サージ対策製品
国内におけるエアコン向けの売上が伸びており、また海外でも好調を維持しました。しかし、海外における産業機器向けが減少した結果、サージ対策製品の売上高は21億56百万円(同91%)となりました。
表示・照明製品
海外においては産業機器向けが減少しましたが、国内における照明用LEDが好調を維持し、表示・照明製品の売上高は19億94百万円(同101%)となりました。
センサ製品
産業機器向けエンコーダ用及び金融機器向けが減少するものの、時計指針補正用が増加した結果、センサ製品の売上高は5億93百万円(同100%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、22億40百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が△1億46百万円、減価償却費2億90百万円、売上債権が4億15百万円減少、たな卸資産は54百万円減少したこと等により、合計では3億30百万円の収入(前連結会計年度4億4百万円の支出)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出が4億26百万円等となり、合計では5億41百万円の支出(同3億83百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金返済による支出1億40百万円、配当金の支払い2億4百万円等により、合計では3億50百万円の支出(同12億24百万円の収入)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)の生産実績をセグメント別に示すと次のとおりです。
セグメントの名称生産高(千円)前期比(%)
ノイズ対策製品7,009,85794.1
サージ対策製品1,187,61082.6
表示・照明製品1,247,108103.6
センサ製品355,99696.0
合計9,800,57293.7

(注)金額は販売価格によっている。
b.受注実績
当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)の受注実績をセグメント別に示すと次のとおりです。
セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
ノイズ対策製品8,109,15192.21,221,99484.9
サージ対策製品2,164,36893.4274,647102.9
表示・照明製品2,183,661110.5619,444144.1
センサ製品591,57998.555,94597.1
合計13,048,76095.32,172,03199.0

c.販売実績
当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)の販売実績をセグメント別に示すと次のとおりです。
セグメントの名称売上高(千円)前期比(%)
ノイズ対策製品8,326,46695.5
サージ対策製品2,156,67791.2
表示・照明製品1,994,148101.3
センサ製品593,26599.7
合計13,070,55695.8

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表を作成するにあたり、当社グループが採用している重要な会計処理基準は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しているとおりであります。
また、連結財務諸表の作成にあたっては、投資有価証券の評価、たな卸資産の評価、貸倒引当金の計上、繰延税金資産の計上、退職給付債務等の重要な会計方針に関する見積り及び判断を行っております。これらの見積りは、過去の実績などを慎重に検討した上で行い、見積りに対しては継続して評価し、必要に応じて見直しを行っております。
しかし、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果とこれらの見積りが異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比較し、13億65百万円減少しています。その主な要因は、受取手形及び売掛金の減少3億67百万円、投資有価証券の減少5億90百万円、現金及び預金の減少5億18百万円であります。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比較し、2億28百万円減少しています。その主な要因は、支払手形及び買掛金の減少2億46百万円であります。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末と比較し、11億37百万円減少しています。その主な要因は、その他有価証券評価差額金の減少3億94百万円であります。
2)経営成績
(売上高)
当連結会計年度は、特に主要な海外市場である中国における売上が伸び悩んだこと等により、売上高は130億70百万円(前期比96%)となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
コスト面では、上期において一時的な納期対応のための生産コスト増が発生したこと及び中国における人件費の増加等により、売上原価率が上昇しました。販売費及び一般管理費は47百万円増加し、営業利益は1億94百万円(同26%)となりました。
(営業外損益、特別損益)
営業外利益は受取配当金73百万円等で合計1億32百万円、営業外費用は持分法による投資損失64百万円、為替差損51百万円等で合計1億55百万円となりました。また、特別利益に固定資産売却益1百万円を、特別損失に訴訟関連引当金繰入額3億20百万円を計上しております。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は6億70百万円(前連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は4億36百万円)となりました。
3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社は、2018年4月からは第10次中期経営計画をスタートさせ、今後の3年間を車載産業へ参入する開発力と生産力の基礎固めの時期と位置づけました。また、営業体制の強化や組織力を強くする企業文化の醸成、人材の強化及び外部の力の活用を進め、100年成長企業を見据えた成長を目指します。
当社事業はノイズ対策製品、サージ対策製品、表示・照明製品、センサ製品の4セグメントからなります。今以上の売上高を確保し、かつ十分な営業利益を生み出すには、既存の製品のブラッシュアップに加え、まったく新しい技術を用いた新製品の開発が不可欠です。当社は現在、主力であるノイズ対策製品の分野において、従来の当社ラインアップには存在しなかったタイプのコンデンサの開発を進めており、2020年3月期中には商品化の見込みです。また、現時点においては売上比率が最も小さいセンサ製品を、将来の成長分野と位置づけ、研究開発投資を進めております。
また、生産面では販売市場に近い場所での生産を旨として、基本的に日本市場向けは国内で、海外市場向けは海外で生産し、各地で生産技術、生産効率の向上に努めております。さらに自動化を大幅に進めた最新設備の生産ラインを埼玉事業所にて稼働させており、今後も生産技術の向上、生産体制の改善を進めてまいります。
c.資本の財源及び資金の流動性
① 資金調達の安定化
資金調達については、そのためのコストと効率性を勘案した最適な負債比率に収めることを原則としており、当面は間接金融を主体に調達しております。
当社においては、金融機関との間で変動的な運転資金について当座貸越枠、または短期融資枠を設定し、設備投資等の資本形成に係わる資金については長期借入金で対応しております。また、リスクマネジメントとして、コミットメントラインを設定しております。
② 資金運用の安定化
資金運用の効率化と金融リスクの低減及び支払利息の削減を図るため、当社グループにおいては、グループファイナンスを進めております。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、中長期的に資本コストを上回るROE(自己資本利益率)の向上を目指す価値創造企業でありたいと考えております。このため、ROEを重要な指標として位置付けており、2020年度末にROE5.7%の達成を目指しております。
当連結会計年度におけるROEは△7.7%(前年比12.4ポイントマイナス)であり、当該指標の改善に邁進していく所存でございます。

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