有価証券報告書-第97期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/07/10 16:49
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済につきましては、中国経済の景気減速や通商問題の動向等、さまざまな懸念が顕在化していたことに加え、2019年12月以降は新型コロナウイルスの感染拡大に端を発する経済活動の停滞により、極めて厳しい情勢が続いています。
当連結会計年度は当社にとって「車載産業への参入」に向けた開発力と生産力の基礎固めの3年間と位置づける第10次中期経営計画の2年目にあたり、さらに品質の向上やマーケティング力の強化等の重要課題にも全社を挙げて取り組んでまいりました。しかしながら前出の諸問題の影響により、中期経営計画の指標として設定した2020年度目標数値(売上高140億円、営業利益7億円、ROE5.7%、新商品比率30%)の達成はまことに遺憾ながら極めて困難な状況にあります。目下の課題は新型コロナウイルス拡大による影響の低減と、今後も事業環境の急速な回復が期待しにくいことをふまえたコスト削減による収益力の改善であります。
当連結会計年度の販売面につきましては、前出の理由により、当社の主力分野のひとつである産業機器向けの需要が国内及び海外において大きく減少しました。そのため、売上・利益ともに前年度を大幅に下回り、営業損失を計上するに至りました。
生産・技術面につきましては、新規設備投資を中期経営計画の要である高品質・安定生産に寄与する案件のみに絞り込む一方で、将来の事業の柱となる新製品の研究開発活動は計画どおり推進しております。
なお、米国におけるコンデンサの取引に関する集団民事訴訟については、2016年4月の和解成立後、一部の企業が当該和解から離脱していましたが、これらの原告とは和解が成立し、対応は終了しました。
以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ480百万円減少し、13,999百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ547百万円増加し、6,829百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,028百万円減少し、7,169百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は111億80百万円(前年比86%)、営業損失は2億2百万円(前年度は1億94百万円の営業利益)、経常損失は2億56百万円(前年度は1億71百万円の経常利益)となりました。また、一部の資産について、事業収益の低下に伴い減損損失を計上したことから、親会社株主に帰属する当期純損失は5億70百万円(前年度は6億70百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
セグメント別の業績は下記のとおりです。
ノイズ対策製品
国内ではエアコン向けが増加したものの、産業機器向けの減少が大きく、また海外においては産業機器向け及びエアコン向けともに減少した結果、ノイズ対策製品の売上高は71億73百万円(前年比86%)となりました。
サージ対策製品
海外でのエアコン向けが増加したものの、特に国内における産業機器向けの減少が大きく影響し、サージ対策製品の売上高は19億37百万円(同90%)となりました。
表示・照明製品
国内における防衛産業向け及び産業機器向けの減少により、表示・照明製品の売上高は16億9百万円(同81%)となりました。
センサ製品
国内における産業機器向けエンコーダ用の減少により、センサ製品の売上高は4億59百万円(同77%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、36億48百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失が4億89百万円、減価償却費4億14百万円、売上債権が7億81百万円減少、たな卸資産が4億17百万円減少したこと等により、合計では8億59百万円の収入(前連結会計年度3億30百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出が4億10百万円等となり、合計では4億22百万円の支出(同5億41百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、借入れによる収入が10億44百万円等により、合計では9億94百万円の収入(同3億50百万円の支出)となりました。
なお、現時点において、新型コロナウイルスの感染拡大による資金繰りへの影響は軽微です。今後も状況を注視し適切に対応してまいります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)の生産実績をセグメント別に示すと次のとおりです。
セグメントの名称生産高(千円)前期比(%)
ノイズ対策製品5,926,61584.6
サージ対策製品1,118,02094.1
表示・照明製品825,56866.2
センサ製品286,43680.5
合計8,156,64183.2

(注)金額は販売価格によっております。
b.受注実績
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)の受注実績をセグメント別に示すと次のとおりです。
セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
ノイズ対策製品7,231,21489.21,278,098104.6
サージ対策製品2,016,72893.2353,877128.8
表示・照明製品1,808,20582.8817,736132.0
センサ製品469,45079.465,651117.3
合計11,525,59888.32,515,363115.8

c.販売実績
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)の販売実績をセグメント別に示すと次のとおりです。
セグメントの名称売上高(千円)前期比(%)
ノイズ対策製品7,173,67786.2
サージ対策製品1,937,12589.8
表示・照明製品1,609,91480.7
センサ製品459,74477.5
合計11,180,46185.5

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表を作成するにあたり、当社グループが採用している重要な会計処理基準は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
また、連結財務諸表の作成にあたっては、投資有価証券の評価、たな卸資産の評価、貸倒引当金の計上、固定資産の減損、繰延税金資産の計上、退職給付債務等の重要な会計方針に関する見積り及び判断を行っております。これらの見積りは、過去の実績などを慎重に検討した上で行い、見積りに対しては継続して評価し、必要に応じて見直しを行っております。
しかし、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果とこれらの見積りが異なる場合があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比較し、4億80百万円減少しています。その主な要因は、受取手形及び売掛金の減少8億5百万円、たな卸資産の減少4億37百万円、投資有価証券の減少5億42百万円、現金及び預金の増加14億8百万円等によるものです。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比較し、5億47百万円増加しています。その主な要因は、借入金の増加10億43百万円、訴訟関連引当金の減少3億71百万円等によるものです。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末と比較し、10億28百万円減少しています。その主な要因は、利益剰余金の減少5億47百万円、その他有価証券評価差額金の減少3億72百万円であります。
2)経営成績
(売上高)
当連結会計年度は、特に主要な海外市場である中国における売上が伸び悩んだこと等により、売上高は111億80百万円(前期比86%)となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
コスト面では、売上高減少に伴う生産コストが減少し、更に、経費削減等の施策も実施しましたが、売上高減少の影響が大きく、売上原価率は上昇しました。販売費及び一般管理費は前年度計上した訴訟関連費用2億19百万円を含めて3億92百万円減少し、営業損失は2億2百万円(前年同期は1億94百万円の営業利益)となりました。
(営業外損益、特別損益)
営業外収益は受取配当金61百万円等で合計1億15百万円、営業外費用は為替差損1億4百万円等で合計1億69百万円となりました。また、特別利益に投資有価証券売却益13百万円を、特別損失に減損損失2億46百万円を計上しております。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は5億70百万円(前連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は6億70百万円)となりました。
3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社は、2018年度から第10次中期経営計画をスタートさせ、2020年度終了までの3年間を車載産業へ参入する開発力と生産力の基礎固めの時期と位置づけました。また、営業体制の強化や組織力を強くする企業文化の醸成、人材の強化及び外部の力の活用を進め、100年成長企業を見据えた成長を目指しております。
当社事業はコンデンサ製品、ノイズ・サージ対策製品、表示・照明製品、センサ製品の4セグメントからなります。今以上の売上高を確保し、かつ十分な営業利益を生み出すには、既存の製品のブラッシュアップに加え、まったく新しい技術を用いた新製品の開発が不可欠です。従来の当社ラインアップには存在しなかったタイプのコンデンサの開発に加え、旧セグメントにおいて「ノイズ対策製品」の一部としていたノイズフィルタ及びコイルとサージ対策製品とのコラボレーション技術の開発を進めております。
また、生産面では販売市場に近い場所での生産を旨として、基本的に日本市場向けは国内で、海外市場向けは海外で生産し、各地で生産技術、生産効率の向上に努めております。さらに自動化を大幅に進めた最新設備の生産ラインを埼玉事業所にて稼働させており、今後も生産技術の向上、生産体制の改善を進めてまいります。
c.資本の財源及び資金の流動性
① 資金調達の安定化
資金調達については、そのためのコストと効率性を勘案した最適な負債比率に収めることを原則としており、当面は間接金融を主体に調達しております。
当社においては、金融機関との間で変動的な運転資金について当座貸越枠、または短期融資枠を設定し、設備投資等の資本形成に係わる資金については長期借入金で対応しております。また、リスクマネジメントとして、コミットメントラインを設定しております。
② 資金運用の安定化
資金運用の効率化と金融リスクの低減及び支払利息の削減を図るため、当社グループにおいては、グループファイナンスを進めております。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、中長期的に資本コストを上回るROE(自己資本利益率)の向上を目指す価値創造企業でありたいと考えております。このため、ROEを重要な指標として位置付けており、2020年度末にROE5.7%の達成を目指しております。
当連結会計年度におけるROEは△7.4%(前年同期比0.2ポイント改善)であり、当該指標の改善に邁進していく所存でございます。

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