有価証券報告書-第45期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定により、IFRSに準拠して作成しております。
この連結財務諸表の作成におきまして、連結決算日における資産・負債の金額と連結会計年度の収益・費用に影響を及ぼす見積り・判断・仮定が必要となります。これらの実際の結果は見積り・判断・仮定と異なる場合があります。
もし会計上の見積りが行われる時点で高い不確実性に対する見積りを作成しなければならない場合、その会計上の見積りは、直近の会計期間にて合理的に見積った見積りや、該当する発生期間において合理的に見積れるような場合とは異なり、財政状態やその変化、経営成績に重要な影響を与えると予想されます。
重要な会計方針及び見積りの詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 4.重要な会計上の見積り、判断及び仮定」に記載しております。
(2)経営成績の状況
2017年度の世界経済は、米国が穏やかな景気拡大を続けており、中国も高水準の経済成長を続けていますが、米国の中国への経済制裁に対する中国の報復措置により、米中間の貿易摩擦が深刻化しつつあります。欧州経済もユーロ圏を中心に裾野の広い拡大を続けており、日本経済も景気回復が戦後最長を視野に入れていますが最近の円高による企業の採算悪化が懸念されています。
このような状況下、当社グループは「Vision 2020」で掲げる2020年度売上高2兆円、営業利益率15%に向け、利益ある成長戦略を推進しており、当期の売上高は過去最高を更新し、営業利益、税引前利益、親会社の所有者に帰属する当期利益の各項目においても過去最高を更新致しました。
当連結会計年度における主な経営成績は次のとおりであります。
(単位:百万円)
当期の連結売上高は、前年度比24.1%増収の1兆4,880億90百万円となり過去最高を更新致しました。営業利益は、事業ポートフォリオ転換に伴う国内外での部品生産拠点の統廃合のための構造改革費用、将来の成長のための開発人材の増強、M&A費用の一時的な増加などがあったものの前年度比20.3%増益の1,676億37百万円となり、過去最高を更新致しました。税引前利益は前年度比16.4%増益の1,644億60百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は前年度比18.4%増益の1,314億34百万円となり、ともに過去最高を更新致しました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注)総売上高は外部顧客に対する売上高とセグメント間の売上高の合計です。
「日本電産」の当連結会計年度における総売上高は2,226億89百万円(前期比1.8%増)となりました。この主な理由は、HDD用モータの需要減少があったものの、対米国ドル・対ユーロでの円安によるプラスの影響によるものであります。また、営業利益は253億81百万円(前期比53.3%増)となりました。これは主に売上の増加及び原価改善によるものであります。
「タイ日本電産」の総売上高は1,308億32百万円(前期比2.9%増)となりました。この主な理由は、HDD用モータの生産移管による売上増加及び対ドル円安によるプラスの影響によるものであります。一方、営業利益は183億80百万円(前期比2.2%減)となりました。これは主に対米国ドルでのタイバーツ高による影響及び構造改革費用が発生したことによるものであります。
「シンガポール日本電産」の総売上高は508億53百万円(前期比4.9%減)となりました。この主な理由は、対米国ドルでの円安によるプラスの影響があったものの、HDD用モータの商流変更に伴う売上減少及び需要減少によるものであります。一方、営業利益は7億97百万円(前期比13.2%増)となりました。これは主に製品構成の変動によるものであります。
「日本電産(香港)」の総売上高は1,259億80百万円(前期比5.5%減)となりました。この主な理由は、対香港ドルでの円安によるプラスの影響があったものの、HDD用モータ及びその他小型モータの需要減少によるものであります。また、営業利益は12億48百万円(前期比26.5%減)となりました。これは主に売上の減少によるものであります。
「日本電産サンキョー」の総売上高は1,502億82百万円(前期比10.4%増)となりました。この主な理由は、その他小型モータ及び液晶ガラス基盤搬送用ロボットの需要増加によるものであります。また、営業利益は216億61百万円(前期比11.6%増)となりました。これは主に売上の増加によるものであります。
「日本電産コパル」の総売上高は510億28百万円(前期比9.3%増)となりました。この主な理由は、その他小型モータの需要減少があったものの、実装機向けユニットの需要増加及び対タイバーツでの円安による為替のプラスの影響によるものであります。また、営業利益は46億74百万円(前期比1.0%増)となりました。これは主に一過性の費用が発生したものの、売上の増加によるものであります。
「日本電産テクノモータ」の総売上高は885億99百万円(前期比32.2%増)となりました。この主な理由は、中国市場におけるエアコン向けモータの需要増加によるものであります。また、営業利益は93億63百万円(前期比18.8%増)となりました。これは材外費の増加があったものの、売上の増加によるものであります。
「日本電産モータ」の総売上高は4,355億86百万円(前期比74.6%増)となりました。この主な理由は、前第4四半期連結会計期間及び第2四半期連結会計期間に買収が完了した新規連結会社の影響によるものであります。また、営業利益は311億29百万円(前期比53.7%増)となりました。これは主に売上の増加によるものであります。
「日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ」の総売上高は3,028億24百万円(前期比13.8%増)となりました。この主な理由は、電動パワーステアリング用等の車載用モータや日本電産トーソクのコントロールバルブ製品の需要増加及び対ユーロでの円安によるプラスの影響によるものであります。また、営業利益は349億32百万円(前期比18.1%増)となりました。これは主に売上の増加によるものであります。
「その他」の総売上高は3,805億52百万円(前期比10.7%増)となりました。この主な理由は、その他小型モータ及びプレス機器、減速機の需要増加によるものであります。また、営業利益は415億67百万円(前期比8.2%増)となりました。これは主に売上の増加によるものであります。
製品グループ別の業績は次のとおりであります。
(単位:百万円)
「精密小型モータ」製品グループの売上高は前期比3.5%増収の4,523億76百万円、為替の影響は前期比約90億円の増収要因となりました。HDD用モータは前期比0.2%増収の1,914億97百万円となりました。販売数量は前期比で約8%減少となっておりますが、為替の影響により増収となりました。その他小型モータはDCモータ、ファンモータが増収となり、売上高は前期比6.0%増収の2,608億79百万円となりました。営業利益は前期比7.0%増益の727億14百万円となりました。為替の影響は前期比約9億円の減益要因となりました。
「車載及び家電・商業・産業用」製品グループの売上高は前期比42.3%増収の8,140億2百万円となりました。売上高への為替の影響は前期比約251億円の増収要因となっております。家電・商業・産業用では主に前第4四半期連結会計期間及び第2四半期連結会計期間に買収が完了した新規連結会社の影響等により、前期比66.8%増収の5,186億42百万円となりました。車載では電動パワーステアリング用モータや日本電産トーソクのコントロールバルブ製品等の売上増に加え、為替の影響等により、前期比13.1%増収の2,953億60百万円となりました。営業利益は増収を主因に、前期比39.0%増益の793億86百万円となりました。為替の影響は前期比約44億円の増益要因となりました。
「機器装置」製品グループの売上高は新規連結会社の影響及びプレス機器、減速機、液晶ガラス基板搬送用ロボットの増収等により前期比19.8%増収の1,465億61百万円となりました。営業利益は増収を主因に、前期比25.8%増益の274億19百万円となりました。
「電子・光学部品」製品グループの売上高は前期比10.8%増収の709億76百万円、営業利益は前期比1.4%減益の97億20百万円となりました。
「その他」製品グループの売上高は前期比12.6%増収の41億75百万円、営業利益は前期比2.7%増益の5億74百万円となりました。
(3)財政状態の状況
NIDECの現金及び現金同等物は、当連結会計年度末は2,659億47百万円であり、前連結会計年度末は3,215億80百万円で556億33百万円減少致しました。減少した要因として、営業キャッシュ・フロー1,755億68百万円の捻出で補ったものの、投資キャッシュ・フロー1,139億15百万円の支出と、借入金の返済等により財務キャッシュ・フロー1,168億58百万円の支出を行ったことによります。また、手元現金の有効活用のため、日本、中国及び米国等各地域内においてキャッシュマネジメントシステム(CMS)を活用したグループ間での余剰資金活用を継続しており、さらに日米間、日中間、その他アジア地域を結ぶCMSを既に導入し、全世界ベースでCMS網を拡大させております。なお、当連結会計年度末時点において、現金及び現金同等物の約82%を日本以外の子会社で保有しております。
NIDECの資金の効率化を高めるため、海外子会社を含めたグループ間のノーショナルプーリングシステムを特定の金融機関と構築しており、特定の金融機関に対する預入総額を上限に参加会社は借入を行い、当システムにおいて預入金及び借入金の残高を相殺できる条項が含まれております。その為、現金及び現金同等物に含まれる銀行預金は、ノーショナルプーリングシステムにおける預入金及び借入金の相殺後の金額となっております。当システムによる相殺額は、前連結会計年度末は424億39百万円、当連結会計年度末は915億79百万円となりました。
グループ会社間での送金には、一部の特定された状況下において制限事項があります。特定地域における送金制限は、資金の効率的なグループ内移動、特に海外子会社から当社への送金を妨害する場合がありますが、後述の継続的なキャッシュ•フロー、外部借入を通じて流動性の需要を満たすように努めております。なお、この制限によるNIDECの流動性や財政状態、経営成績への重大な影響はございません。
NIDECの資金需要は、主に設備投資・研究開発費・材料購入のための支払・従業員への給料、賃金やその他人件費の支払・M&A・関係会社に対する投資・長期及び短期債務の返済・自己株式の取得があります。当連結会計年度末時点において、NIDECは営業債務及びその他の債務を3,170億31百万円、短期借入金を16億57百万円、1年以内返済予定長期債務を含む長期債務を3,441億40百万円保有しております。
当連結会計年度の設備投資による支払は908億41百万円であり、翌連結会計年度の主要な設備投資は169億8百万円を計画しております。また、当連結会計年度末の固定資産購入契約残高は42億36百万円であります。
当連結会計年度の研究開発費は554億38百万円であり、翌連結会計年度は約630億円を計画しております。
当連結会計年度に、NIDECは下記の会社を買収完了しております。
2018年4月24日、NIDECは家電製品の開発・製造・販売を行うEmbraco(Whirlpool Corporationのコンプレッサ事業)を取得することについて、株式譲渡契約を締結致しました。今後は必要な規制当局の認可取得に向けた申請を行い、案件完了予定日は2019年度を想定しております。また、2018年4月30日、NIDECは半導体ウエハー搬送ロボット、モーションコントロール部品、自動化ソフトウエアの開発・製造・販売を行うGenmark Automation, Inc.の株式100%の取得を完了致しました。NIDECは今後も子会社への追加投資と新たな買収の機会を模索し続けます。
短期借入金は前年度比1,649億49百万円減少の16億57百万円となりました。この主な要因は、長期資金の調達による返済及び手元資金による返済を行ったことによるものです。当連結会計年度末時点での短期借入金は主に、銀行からの借入で構成されております。当連結会計年度末時点ではコマーシャル・ペーパーの残高はありません。
1年以内返済予定長期債務は前年度比545億2百万円減少の295億38百万円となりました。この主な要因は、2012年11月に発行された第1回無担保社債(社債間限定同順位特約付)650億円を償還したことによるものです。当連結会計年度末時点での1年以内返済予定長期債務は主に、銀行からのドル建、ユーロ建の借入で構成されております。
長期債務は前年度比1,528億17百万円増加の3,146億2百万円となりました。この主な要因は、2017年5月に第6回無担保社債(社債間限定同順位特約付)500億円、2017年8月に第7回無担保社債(社債間限定同順位特約付)650億円を発行したことによります。当連結会計年度末時点での長期債務は主に、無担保社債(社債間限定同順位特約付)2,000億円及び銀行からのドル建、ユーロ建の借入で構成されております。
2015年8月、資金調達コストと為替変動のリスクを低減するため、JBICが実施している「海外展開支援融資ファシリティ」を活用して、当社のインド法人であるインド日本電産㈱がインド・ルピー建てでの融資を受ける計画を発表致しました。当連結会計年度末時点で、当プログラムにおける長期債務の残高は278百万ルピーとなります。
さらに、2017年4月、Emerson Electric Co. のモータ・ドライブ事業及び発電機事業(現 日本電産ルロア・ソマーホールディング社、日本電産コントロール・テクニクス社ほか)の譲受に必要な資金の一部とするため、JBICが実施している「海外展開支援融資ファシリティ」を活用して、当社はドル建てでの融資を受ける計画を発表致しました。2018年5月末時点で、当プログラムにおける長期債務の残高は525百万ドルとなります。
社債について、期末時点で連結財政状態計算書に含まれる額面総額は次のとおりです。
また、期中に償還のあった社債は次のとおりです。
なお、上記社債は2012年3月に関東財務局長へ提出した2012年4月5日から2014年4月4日の期間に有効となる2,000億円の社債発行登録書及び、2016年3月に関東財務局長へ提出した2016年4月5日から2018年4月4日の期間に有効となる2,000億円の社債発行登録書を基に発行しております。本発行登録は、資金調達手段の多様化による財務安定性の向上を企図し、金融機関からの間接金融による資金調達等と合わせて、NIDECの必要資金を機動的に調達できる体制を構築することを目的としております。
NIDECの無担保資金調達の大部分は、当社が調達した後、それぞれのグループ会社の資本要件を満たすために貸与しております。NIDECは、資金調達コストの低減及び十分な信用枠を維持し、グループ会社全体の機動的な資金を確保致します。
NIDECは、将来のM&A、研究開発活動、設備投資のために追加融資を検討しています。また、今後もM&A、研究開発活動、及び設備投資を機動的に行う基盤構築のため、追加的な資金を得ることを検討しております。
有価証券報告書の提出日現在において、2018年1月29日から2019年1月28日の期間に3百万株及び500億円を上限とする自己株式取得が決議されております。当プログラムにおいて2018年1月29日から2018年3月31日までの期間に約18億円で114,000株、2018年4月1日から2018年5月31日までの期間に約29億円で180,200株を取得しております。なお、2017年1月27日から2018年1月26日の期間に同様の自己株式取得を決議しており、当該決議において2017年4月1日から2018年1月26日までの期間に約51億円で520,000株を取得しております。
NIDECは、これらの資金源と営業活動から得るキャッシュ・フロー及び未実行の与信枠は、将来の資金需要に十分対応するものであると考えております。
NIDECの資産合計は1兆7,687億47百万円で前年度比897億50百万円の増加となりました。当期第2四半期連結会計期間に買収が完了したSecopグループ(以下「新規連結子会社」)の影響を除くと、資産合計は1兆7,293億93百万円で前年度比503億96百万円の増加となります。897億50百万円増加した主な要因は、短期借入金の返済により現金及び現金同等物が556億33百万円減少したものの、設備投資と新規連結の影響を受けて、有形固定資産が475億84百万円、のれんが153億30百万円増加したことによります。さらに、新規連結と顧客需要増加の影響を受けて、営業債権及びその他の債権が398億44百万円、棚卸資産が309億65百万円増加致しました。
負債合計は8,257億69百万円で前年度比25億78百万円の増加となりました。新規連結子会社の影響を除くと、負債合計は7,872億82百万円で前年度比359億9百万円の減少となります。25億78百万円増加した主な要因は新規連結の影響と顧客需要増加の影響を受けて営業債務及びその他の債務が657億95百万円増加したためであります。一方で、有利子負債が666億34百万円減少しております。
ワーキングキャピタル(流動資産-流動負債)は4,704億28百万円で前年度比1,692億19百万円の増加となりました。
売上債権(営業債権及びその他の債権)回転率(売上÷売上債権)は3.8で、前年度比0.4ポイントの増加となりました。また、棚卸資産回転率(売上原価÷棚卸資産)は5.0で、前年度比0.4ポイントの増加となりました。
親会社の所有者に帰属する持分合計は9,330億88百万円で前年度比865億16百万円の増加となりました。この主な要因は、利益剰余金が1,072億78百万円増加したためであります。これらの結果、NIDECの親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末50.4%から当連結会計年度末52.8%に増加致しました。
(4)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた現金及び現金同等物(以下「資金」)は1,755億68百万円で、前連結会計年度と比較しますと457億15百万円の増加となりました。この増加要因は主に営業債権の増減額が349億50百万円、当期利益が201億64百万円増加したことによります。一方で、棚卸資産の増減額が189億74百万円減少致しました。
当連結会計年度に得られた資金1,755億68百万円の主な内容は、当期利益が1,321億21百万円、営業債務の増加が478億9百万円であります。一方で、営業債権の増加が306億32百万円、棚卸資産の増加が249億16百万円となりました。営業債権、棚卸資産及び営業債務がそれぞれ増加した主な要因は、前連結会計年度と比較して顧客需要が増加したためであります。
前連結会計年度に得られた資金1,298億53百万円の主な内容は、当期利益が1,119億57百万円、営業債務の増加が392億29百万円であります。一方で、営業債権の増加が655億82百万円となりました。営業債権と営業債務が増加した主な要因は、前々連結会計年度と比較して売上が増加したためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,139億15百万円で、前連結会計年度と比較しますと975億61百万円の支出減少となりました。この主な減少要因は、事業取得による支出が1,197億91百万円減少したことによります。一方で、有形固定資産の取得による支出が221億23百万円増加致しました。
当連結会計年度に使用した資金1,139億15百万円の主な内容は、有形固定資産の取得による支出が908億41百万円、事業取得による支出が200億71百万円であります。
前連結会計年度に使用した資金2,114億76百万円の主な内容は、事業取得による支出が1,398億62百万円、有形固定資産の取得による支出が687億18百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1,168億58百万円で、前連結会計年度と比較しますと2,127億6百万円の支出増加となりました。この主な増加要因は、短期借入金の純増減額が2,725億8百万円、社債の償還による支出が150億円増加したことによります。一方で、社債の発行による収入が650億円、長期債務による調達額が253億55百万円増加致しました。
当連結会計年度に使用した資金1,168億58百万円の主な内容は、短期借入金の純減少額が1,787億24百万円、社債の償還による支出が650億円、長期債務の返済による支出が380億23百万円、親会社の所有者への配当金支払額が266億70百万円でありました。一方で、社債の発行による収入が1,150億1百万円、長期債務による調達額が840億62百万円となりました。
前連結会計年度に調達した資金958億48百万円の主な内容は、短期借入金の純増加額が937億84百万円、長期債務による調達額が587億7百万円、社債の発行による収入が500億1百万円でありました。一方で、社債の償還による支出が500億円、長期債務の返済による支出が327億82百万円、親会社の所有者への配当金支払額が237億28百万円となりました。
前述の状況と為替相場変動の影響を受けた結果、当連結会計年度末における連結ベースの資金は、前連結会計年度末の3,215億80百万円に比べ556億33百万円減少し、2,659億47百万円となりました。
なお、当連結会計年度末に保有する主な通貨は、米国ドル、中国人民元、タイバーツ、ユーロ、日本円であります。
(5)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「日本電産モータ」セグメントは前第4四半期連結会計期間及び第2四半期連結会計期間に買収が完了した
新規連結子会社の影響により、生産実績が著しく増加しております。
②受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ」は見込生産を行っております。また、一部受注生産を行っており、「その他」に含めて開示しております。
4.「日本電産モータ」セグメントは前第4四半期連結会計期間及び第2四半期連結会計期間に買収が完了した 新規連結子会社の影響により、受注高が著しく増加しております。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「日本電産モータ」セグメントは前第4四半期連結会計期間及び第2四半期連結会計期間に買収が完了した
新規連結子会社の影響により、販売実績が著しく増加しております。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定により、IFRSに準拠して作成しております。
この連結財務諸表の作成におきまして、連結決算日における資産・負債の金額と連結会計年度の収益・費用に影響を及ぼす見積り・判断・仮定が必要となります。これらの実際の結果は見積り・判断・仮定と異なる場合があります。
もし会計上の見積りが行われる時点で高い不確実性に対する見積りを作成しなければならない場合、その会計上の見積りは、直近の会計期間にて合理的に見積った見積りや、該当する発生期間において合理的に見積れるような場合とは異なり、財政状態やその変化、経営成績に重要な影響を与えると予想されます。
重要な会計方針及び見積りの詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 4.重要な会計上の見積り、判断及び仮定」に記載しております。
(2)経営成績の状況
2017年度の世界経済は、米国が穏やかな景気拡大を続けており、中国も高水準の経済成長を続けていますが、米国の中国への経済制裁に対する中国の報復措置により、米中間の貿易摩擦が深刻化しつつあります。欧州経済もユーロ圏を中心に裾野の広い拡大を続けており、日本経済も景気回復が戦後最長を視野に入れていますが最近の円高による企業の採算悪化が懸念されています。
このような状況下、当社グループは「Vision 2020」で掲げる2020年度売上高2兆円、営業利益率15%に向け、利益ある成長戦略を推進しており、当期の売上高は過去最高を更新し、営業利益、税引前利益、親会社の所有者に帰属する当期利益の各項目においても過去最高を更新致しました。
当連結会計年度における主な経営成績は次のとおりであります。
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 増減率 | |
| 売上高 | 1,199,311 | 1,488,090 | 288,779 | 24.1% |
| 営業利益 | 139,366 | 167,637 | 28,271 | 20.3% |
| (利益率) | (11.6%) | (11.3%) | - | - |
| 税引前利益 | 141,313 | 164,460 | 23,147 | 16.4% |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 111,007 | 131,434 | 20,427 | 18.4% |
当期の連結売上高は、前年度比24.1%増収の1兆4,880億90百万円となり過去最高を更新致しました。営業利益は、事業ポートフォリオ転換に伴う国内外での部品生産拠点の統廃合のための構造改革費用、将来の成長のための開発人材の増強、M&A費用の一時的な増加などがあったものの前年度比20.3%増益の1,676億37百万円となり、過去最高を更新致しました。税引前利益は前年度比16.4%増益の1,644億60百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は前年度比18.4%増益の1,314億34百万円となり、ともに過去最高を更新致しました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(単位:百万円)
| 総売上高 | 営業損益 | |||||
| 前連結 会計年度 | 当連結 会計年度 | 増減額 | 前連結 会計年度 | 当連結 会計年度 | 増減額 | |
| 日本電産 | 218,648 | 222,689 | 4,041 | 16,556 | 25,381 | 8,825 |
| タイ日本電産 | 127,122 | 130,832 | 3,710 | 18,792 | 18,380 | △412 |
| シンガポール日本電産 | 53,470 | 50,853 | △2,617 | 704 | 797 | 93 |
| 日本電産(香港) | 133,300 | 125,980 | △7,320 | 1,698 | 1,248 | △450 |
| 日本電産サンキョー | 136,161 | 150,282 | 14,121 | 19,408 | 21,661 | 2,253 |
| 日本電産コパル | 46,676 | 51,028 | 4,352 | 4,628 | 4,674 | 46 |
| 日本電産テクノモータ | 67,017 | 88,599 | 21,582 | 7,879 | 9,363 | 1,484 |
| 日本電産モータ | 249,419 | 435,586 | 186,167 | 20,251 | 31,129 | 10,878 |
| 日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ | 266,091 | 302,824 | 36,733 | 29,572 | 34,932 | 5,360 |
| その他 | 343,826 | 380,552 | 36,726 | 38,425 | 41,567 | 3,142 |
| 調整及び消去/全社 | △442,419 | △451,135 | △8,716 | △18,547 | △21,495 | △2,948 |
| 連結 | 1,199,311 | 1,488,090 | 288,779 | 139,366 | 167,637 | 28,271 |
(注)総売上高は外部顧客に対する売上高とセグメント間の売上高の合計です。
「日本電産」の当連結会計年度における総売上高は2,226億89百万円(前期比1.8%増)となりました。この主な理由は、HDD用モータの需要減少があったものの、対米国ドル・対ユーロでの円安によるプラスの影響によるものであります。また、営業利益は253億81百万円(前期比53.3%増)となりました。これは主に売上の増加及び原価改善によるものであります。
「タイ日本電産」の総売上高は1,308億32百万円(前期比2.9%増)となりました。この主な理由は、HDD用モータの生産移管による売上増加及び対ドル円安によるプラスの影響によるものであります。一方、営業利益は183億80百万円(前期比2.2%減)となりました。これは主に対米国ドルでのタイバーツ高による影響及び構造改革費用が発生したことによるものであります。
「シンガポール日本電産」の総売上高は508億53百万円(前期比4.9%減)となりました。この主な理由は、対米国ドルでの円安によるプラスの影響があったものの、HDD用モータの商流変更に伴う売上減少及び需要減少によるものであります。一方、営業利益は7億97百万円(前期比13.2%増)となりました。これは主に製品構成の変動によるものであります。
「日本電産(香港)」の総売上高は1,259億80百万円(前期比5.5%減)となりました。この主な理由は、対香港ドルでの円安によるプラスの影響があったものの、HDD用モータ及びその他小型モータの需要減少によるものであります。また、営業利益は12億48百万円(前期比26.5%減)となりました。これは主に売上の減少によるものであります。
「日本電産サンキョー」の総売上高は1,502億82百万円(前期比10.4%増)となりました。この主な理由は、その他小型モータ及び液晶ガラス基盤搬送用ロボットの需要増加によるものであります。また、営業利益は216億61百万円(前期比11.6%増)となりました。これは主に売上の増加によるものであります。
「日本電産コパル」の総売上高は510億28百万円(前期比9.3%増)となりました。この主な理由は、その他小型モータの需要減少があったものの、実装機向けユニットの需要増加及び対タイバーツでの円安による為替のプラスの影響によるものであります。また、営業利益は46億74百万円(前期比1.0%増)となりました。これは主に一過性の費用が発生したものの、売上の増加によるものであります。
「日本電産テクノモータ」の総売上高は885億99百万円(前期比32.2%増)となりました。この主な理由は、中国市場におけるエアコン向けモータの需要増加によるものであります。また、営業利益は93億63百万円(前期比18.8%増)となりました。これは材外費の増加があったものの、売上の増加によるものであります。
「日本電産モータ」の総売上高は4,355億86百万円(前期比74.6%増)となりました。この主な理由は、前第4四半期連結会計期間及び第2四半期連結会計期間に買収が完了した新規連結会社の影響によるものであります。また、営業利益は311億29百万円(前期比53.7%増)となりました。これは主に売上の増加によるものであります。
「日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ」の総売上高は3,028億24百万円(前期比13.8%増)となりました。この主な理由は、電動パワーステアリング用等の車載用モータや日本電産トーソクのコントロールバルブ製品の需要増加及び対ユーロでの円安によるプラスの影響によるものであります。また、営業利益は349億32百万円(前期比18.1%増)となりました。これは主に売上の増加によるものであります。
「その他」の総売上高は3,805億52百万円(前期比10.7%増)となりました。この主な理由は、その他小型モータ及びプレス機器、減速機の需要増加によるものであります。また、営業利益は415億67百万円(前期比8.2%増)となりました。これは主に売上の増加によるものであります。
製品グループ別の業績は次のとおりであります。
(単位:百万円)
| 売上高 | 営業損益 | |||||
| 前連結 会計年度 | 当連結 会計年度 | 増減額 | 前連結 会計年度 | 当連結 会計年度 | 増減額 | |
| 精密小型モータ | 437,105 | 452,376 | 15,271 | 67,929 | 72,714 | 4,785 |
| 車載及び家電・商業・産業用 | 572,085 | 814,002 | 241,917 | 57,120 | 79,386 | 22,266 |
| 機器装置 | 122,341 | 146,561 | 24,220 | 21,791 | 27,419 | 5,628 |
| 電子・光学部品 | 64,072 | 70,976 | 6,904 | 9,862 | 9,720 | △142 |
| その他 | 3,708 | 4,175 | 467 | 559 | 574 | 15 |
| 消去/全社 | - | - | - | △17,895 | △22,176 | △4,281 |
| 連結 | 1,199,311 | 1,488,090 | 288,779 | 139,366 | 167,637 | 28,271 |
「精密小型モータ」製品グループの売上高は前期比3.5%増収の4,523億76百万円、為替の影響は前期比約90億円の増収要因となりました。HDD用モータは前期比0.2%増収の1,914億97百万円となりました。販売数量は前期比で約8%減少となっておりますが、為替の影響により増収となりました。その他小型モータはDCモータ、ファンモータが増収となり、売上高は前期比6.0%増収の2,608億79百万円となりました。営業利益は前期比7.0%増益の727億14百万円となりました。為替の影響は前期比約9億円の減益要因となりました。
「車載及び家電・商業・産業用」製品グループの売上高は前期比42.3%増収の8,140億2百万円となりました。売上高への為替の影響は前期比約251億円の増収要因となっております。家電・商業・産業用では主に前第4四半期連結会計期間及び第2四半期連結会計期間に買収が完了した新規連結会社の影響等により、前期比66.8%増収の5,186億42百万円となりました。車載では電動パワーステアリング用モータや日本電産トーソクのコントロールバルブ製品等の売上増に加え、為替の影響等により、前期比13.1%増収の2,953億60百万円となりました。営業利益は増収を主因に、前期比39.0%増益の793億86百万円となりました。為替の影響は前期比約44億円の増益要因となりました。
「機器装置」製品グループの売上高は新規連結会社の影響及びプレス機器、減速機、液晶ガラス基板搬送用ロボットの増収等により前期比19.8%増収の1,465億61百万円となりました。営業利益は増収を主因に、前期比25.8%増益の274億19百万円となりました。
「電子・光学部品」製品グループの売上高は前期比10.8%増収の709億76百万円、営業利益は前期比1.4%減益の97億20百万円となりました。
「その他」製品グループの売上高は前期比12.6%増収の41億75百万円、営業利益は前期比2.7%増益の5億74百万円となりました。
(3)財政状態の状況
NIDECの現金及び現金同等物は、当連結会計年度末は2,659億47百万円であり、前連結会計年度末は3,215億80百万円で556億33百万円減少致しました。減少した要因として、営業キャッシュ・フロー1,755億68百万円の捻出で補ったものの、投資キャッシュ・フロー1,139億15百万円の支出と、借入金の返済等により財務キャッシュ・フロー1,168億58百万円の支出を行ったことによります。また、手元現金の有効活用のため、日本、中国及び米国等各地域内においてキャッシュマネジメントシステム(CMS)を活用したグループ間での余剰資金活用を継続しており、さらに日米間、日中間、その他アジア地域を結ぶCMSを既に導入し、全世界ベースでCMS網を拡大させております。なお、当連結会計年度末時点において、現金及び現金同等物の約82%を日本以外の子会社で保有しております。
NIDECの資金の効率化を高めるため、海外子会社を含めたグループ間のノーショナルプーリングシステムを特定の金融機関と構築しており、特定の金融機関に対する預入総額を上限に参加会社は借入を行い、当システムにおいて預入金及び借入金の残高を相殺できる条項が含まれております。その為、現金及び現金同等物に含まれる銀行預金は、ノーショナルプーリングシステムにおける預入金及び借入金の相殺後の金額となっております。当システムによる相殺額は、前連結会計年度末は424億39百万円、当連結会計年度末は915億79百万円となりました。
グループ会社間での送金には、一部の特定された状況下において制限事項があります。特定地域における送金制限は、資金の効率的なグループ内移動、特に海外子会社から当社への送金を妨害する場合がありますが、後述の継続的なキャッシュ•フロー、外部借入を通じて流動性の需要を満たすように努めております。なお、この制限によるNIDECの流動性や財政状態、経営成績への重大な影響はございません。
NIDECの資金需要は、主に設備投資・研究開発費・材料購入のための支払・従業員への給料、賃金やその他人件費の支払・M&A・関係会社に対する投資・長期及び短期債務の返済・自己株式の取得があります。当連結会計年度末時点において、NIDECは営業債務及びその他の債務を3,170億31百万円、短期借入金を16億57百万円、1年以内返済予定長期債務を含む長期債務を3,441億40百万円保有しております。
当連結会計年度の設備投資による支払は908億41百万円であり、翌連結会計年度の主要な設備投資は169億8百万円を計画しております。また、当連結会計年度末の固定資産購入契約残高は42億36百万円であります。
当連結会計年度の研究開発費は554億38百万円であり、翌連結会計年度は約630億円を計画しております。
当連結会計年度に、NIDECは下記の会社を買収完了しております。
| 会社名 | 国 | 主要な事業内容 |
| LGB Elettropompe S.r.l. | イタリア | 商業向け食洗機用ポンプ、オーブン用モータの設計・製造・販売 |
| Secop Holding GmbH | ドイツ | 家庭用・商業用冷蔵庫コンプレッサーの開発・製造・販売 |
| Secop s.r.o. | スロバキア | |
| Secop Compressors (Tianjin) Co. Ltd. | 中国 | |
| Secop Inc. | アメリカ | |
| 東京丸善工業株式会社 | 日本 | 電気接点材料、リベット接点、接点組付プレス加工の開発・製造・販売 |
| SV Probe Pte. Ltd. | シンガポール | プローブカードの製造・販売 |
| driveXpert GmbH | ドイツ | 車載向けECUハードウエア及びソフトウエアの開発・設計 |
2018年4月24日、NIDECは家電製品の開発・製造・販売を行うEmbraco(Whirlpool Corporationのコンプレッサ事業)を取得することについて、株式譲渡契約を締結致しました。今後は必要な規制当局の認可取得に向けた申請を行い、案件完了予定日は2019年度を想定しております。また、2018年4月30日、NIDECは半導体ウエハー搬送ロボット、モーションコントロール部品、自動化ソフトウエアの開発・製造・販売を行うGenmark Automation, Inc.の株式100%の取得を完了致しました。NIDECは今後も子会社への追加投資と新たな買収の機会を模索し続けます。
短期借入金は前年度比1,649億49百万円減少の16億57百万円となりました。この主な要因は、長期資金の調達による返済及び手元資金による返済を行ったことによるものです。当連結会計年度末時点での短期借入金は主に、銀行からの借入で構成されております。当連結会計年度末時点ではコマーシャル・ペーパーの残高はありません。
1年以内返済予定長期債務は前年度比545億2百万円減少の295億38百万円となりました。この主な要因は、2012年11月に発行された第1回無担保社債(社債間限定同順位特約付)650億円を償還したことによるものです。当連結会計年度末時点での1年以内返済予定長期債務は主に、銀行からのドル建、ユーロ建の借入で構成されております。
長期債務は前年度比1,528億17百万円増加の3,146億2百万円となりました。この主な要因は、2017年5月に第6回無担保社債(社債間限定同順位特約付)500億円、2017年8月に第7回無担保社債(社債間限定同順位特約付)650億円を発行したことによります。当連結会計年度末時点での長期債務は主に、無担保社債(社債間限定同順位特約付)2,000億円及び銀行からのドル建、ユーロ建の借入で構成されております。
2015年8月、資金調達コストと為替変動のリスクを低減するため、JBICが実施している「海外展開支援融資ファシリティ」を活用して、当社のインド法人であるインド日本電産㈱がインド・ルピー建てでの融資を受ける計画を発表致しました。当連結会計年度末時点で、当プログラムにおける長期債務の残高は278百万ルピーとなります。
さらに、2017年4月、Emerson Electric Co. のモータ・ドライブ事業及び発電機事業(現 日本電産ルロア・ソマーホールディング社、日本電産コントロール・テクニクス社ほか)の譲受に必要な資金の一部とするため、JBICが実施している「海外展開支援融資ファシリティ」を活用して、当社はドル建てでの融資を受ける計画を発表致しました。2018年5月末時点で、当プログラムにおける長期債務の残高は525百万ドルとなります。
社債について、期末時点で連結財政状態計算書に含まれる額面総額は次のとおりです。
| 銘柄 | 発行月 | 額面総額(百万円) | 償還期限 | 資金使途 |
| 第2回無担保社債 (社債間限定同順位特約付) | 2012年11月 | 15,000 | 2019年9月 | コマーシャル・ペーパー 及び短期借入金の返済 |
| 第3回無担保社債 (社債間限定同順位特約付) | 2012年11月 | 20,000 | 2022年9月 | コマーシャル・ペーパー 及び短期借入金の返済 |
| 第5回無担保社債 (社債間限定同順位特約付) | 2016年11月 | 50,000 | 2019年11月 | 社債の償還 |
| 第6回無担保社債 (社債間限定同順位特約付) | 2017年5月 | 50,000 | 2020年5月 | 短期借入金の返済 |
| 第7回無担保社債 (社債間限定同順位特約付) | 2017年8月 | 65,000 | 2022年8月 | 社債の償還 及び短期借入金の返済 |
また、期中に償還のあった社債は次のとおりです。
| 銘柄 | 発行月 | 額面総額(百万円) | 償還期限 | 資金使途 |
| 第1回無担保社債 (社債間限定同順位特約付) | 2012年11月 | 65,000 | 2017年9月 | コマーシャル・ペーパー 及び短期借入金の返済 |
なお、上記社債は2012年3月に関東財務局長へ提出した2012年4月5日から2014年4月4日の期間に有効となる2,000億円の社債発行登録書及び、2016年3月に関東財務局長へ提出した2016年4月5日から2018年4月4日の期間に有効となる2,000億円の社債発行登録書を基に発行しております。本発行登録は、資金調達手段の多様化による財務安定性の向上を企図し、金融機関からの間接金融による資金調達等と合わせて、NIDECの必要資金を機動的に調達できる体制を構築することを目的としております。
NIDECの無担保資金調達の大部分は、当社が調達した後、それぞれのグループ会社の資本要件を満たすために貸与しております。NIDECは、資金調達コストの低減及び十分な信用枠を維持し、グループ会社全体の機動的な資金を確保致します。
NIDECは、将来のM&A、研究開発活動、設備投資のために追加融資を検討しています。また、今後もM&A、研究開発活動、及び設備投資を機動的に行う基盤構築のため、追加的な資金を得ることを検討しております。
有価証券報告書の提出日現在において、2018年1月29日から2019年1月28日の期間に3百万株及び500億円を上限とする自己株式取得が決議されております。当プログラムにおいて2018年1月29日から2018年3月31日までの期間に約18億円で114,000株、2018年4月1日から2018年5月31日までの期間に約29億円で180,200株を取得しております。なお、2017年1月27日から2018年1月26日の期間に同様の自己株式取得を決議しており、当該決議において2017年4月1日から2018年1月26日までの期間に約51億円で520,000株を取得しております。
NIDECは、これらの資金源と営業活動から得るキャッシュ・フロー及び未実行の与信枠は、将来の資金需要に十分対応するものであると考えております。
NIDECの資産合計は1兆7,687億47百万円で前年度比897億50百万円の増加となりました。当期第2四半期連結会計期間に買収が完了したSecopグループ(以下「新規連結子会社」)の影響を除くと、資産合計は1兆7,293億93百万円で前年度比503億96百万円の増加となります。897億50百万円増加した主な要因は、短期借入金の返済により現金及び現金同等物が556億33百万円減少したものの、設備投資と新規連結の影響を受けて、有形固定資産が475億84百万円、のれんが153億30百万円増加したことによります。さらに、新規連結と顧客需要増加の影響を受けて、営業債権及びその他の債権が398億44百万円、棚卸資産が309億65百万円増加致しました。
負債合計は8,257億69百万円で前年度比25億78百万円の増加となりました。新規連結子会社の影響を除くと、負債合計は7,872億82百万円で前年度比359億9百万円の減少となります。25億78百万円増加した主な要因は新規連結の影響と顧客需要増加の影響を受けて営業債務及びその他の債務が657億95百万円増加したためであります。一方で、有利子負債が666億34百万円減少しております。
ワーキングキャピタル(流動資産-流動負債)は4,704億28百万円で前年度比1,692億19百万円の増加となりました。
売上債権(営業債権及びその他の債権)回転率(売上÷売上債権)は3.8で、前年度比0.4ポイントの増加となりました。また、棚卸資産回転率(売上原価÷棚卸資産)は5.0で、前年度比0.4ポイントの増加となりました。
親会社の所有者に帰属する持分合計は9,330億88百万円で前年度比865億16百万円の増加となりました。この主な要因は、利益剰余金が1,072億78百万円増加したためであります。これらの結果、NIDECの親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末50.4%から当連結会計年度末52.8%に増加致しました。
(4)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた現金及び現金同等物(以下「資金」)は1,755億68百万円で、前連結会計年度と比較しますと457億15百万円の増加となりました。この増加要因は主に営業債権の増減額が349億50百万円、当期利益が201億64百万円増加したことによります。一方で、棚卸資産の増減額が189億74百万円減少致しました。
当連結会計年度に得られた資金1,755億68百万円の主な内容は、当期利益が1,321億21百万円、営業債務の増加が478億9百万円であります。一方で、営業債権の増加が306億32百万円、棚卸資産の増加が249億16百万円となりました。営業債権、棚卸資産及び営業債務がそれぞれ増加した主な要因は、前連結会計年度と比較して顧客需要が増加したためであります。
前連結会計年度に得られた資金1,298億53百万円の主な内容は、当期利益が1,119億57百万円、営業債務の増加が392億29百万円であります。一方で、営業債権の増加が655億82百万円となりました。営業債権と営業債務が増加した主な要因は、前々連結会計年度と比較して売上が増加したためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,139億15百万円で、前連結会計年度と比較しますと975億61百万円の支出減少となりました。この主な減少要因は、事業取得による支出が1,197億91百万円減少したことによります。一方で、有形固定資産の取得による支出が221億23百万円増加致しました。
当連結会計年度に使用した資金1,139億15百万円の主な内容は、有形固定資産の取得による支出が908億41百万円、事業取得による支出が200億71百万円であります。
前連結会計年度に使用した資金2,114億76百万円の主な内容は、事業取得による支出が1,398億62百万円、有形固定資産の取得による支出が687億18百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1,168億58百万円で、前連結会計年度と比較しますと2,127億6百万円の支出増加となりました。この主な増加要因は、短期借入金の純増減額が2,725億8百万円、社債の償還による支出が150億円増加したことによります。一方で、社債の発行による収入が650億円、長期債務による調達額が253億55百万円増加致しました。
当連結会計年度に使用した資金1,168億58百万円の主な内容は、短期借入金の純減少額が1,787億24百万円、社債の償還による支出が650億円、長期債務の返済による支出が380億23百万円、親会社の所有者への配当金支払額が266億70百万円でありました。一方で、社債の発行による収入が1,150億1百万円、長期債務による調達額が840億62百万円となりました。
前連結会計年度に調達した資金958億48百万円の主な内容は、短期借入金の純増加額が937億84百万円、長期債務による調達額が587億7百万円、社債の発行による収入が500億1百万円でありました。一方で、社債の償還による支出が500億円、長期債務の返済による支出が327億82百万円、親会社の所有者への配当金支払額が237億28百万円となりました。
前述の状況と為替相場変動の影響を受けた結果、当連結会計年度末における連結ベースの資金は、前連結会計年度末の3,215億80百万円に比べ556億33百万円減少し、2,659億47百万円となりました。
なお、当連結会計年度末に保有する主な通貨は、米国ドル、中国人民元、タイバーツ、ユーロ、日本円であります。
(5)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年度比(%) |
| 日本電産 | - | - |
| タイ日本電産 | 134,855 | 104.9 |
| シンガポール日本電産 | - | - |
| 日本電産(香港) | - | - |
| 日本電産サンキョー | 152,358 | 112.4 |
| 日本電産コパル | 51,028 | 81.9 |
| 日本電産テクノモータ | 85,904 | 126.0 |
| 日本電産モータ | 437,897 | 175.4 |
| 日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ | 260,857 | 115.6 |
| その他 | 333,617 | 107.4 |
| 合計 | 1,456,516 | 123.4 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「日本電産モータ」セグメントは前第4四半期連結会計期間及び第2四半期連結会計期間に買収が完了した
新規連結子会社の影響により、生産実績が著しく増加しております。
②受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年度比(%) | 受注残高(百万円) | 前年度比(%) |
| 日本電産 | 37,024 | 112.5 | 4,726 | 115.6 |
| タイ日本電産 | 113,526 | 125.4 | 18,263 | 119.5 |
| シンガポール日本電産 | 52,103 | 100.6 | 9,265 | 117.2 |
| 日本電産(香港) | 125,345 | 97.7 | 5,992 | 101.4 |
| 日本電産サンキョー | 160,276 | 115.2 | 35,017 | 147.2 |
| 日本電産コパル | 39,831 | 109.5 | 1,104 | 119.6 |
| 日本電産テクノモータ | 82,620 | 133.8 | 2,139 | 110.4 |
| 日本電産モータ | 436,353 | 181.7 | 100,615 | 111.7 |
| 日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ | - | - | - | - |
| その他 | 464,774 | 108.8 | 67,795 | 108.6 |
| 合計 | 1,511,852 | 125.2 | 244,916 | 115.3 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ」は見込生産を行っております。また、一部受注生産を行っており、「その他」に含めて開示しております。
4.「日本電産モータ」セグメントは前第4四半期連結会計期間及び第2四半期連結会計期間に買収が完了した 新規連結子会社の影響により、受注高が著しく増加しております。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年度比(%) |
| 日本電産 | 36,386 | 112.3 |
| タイ日本電産 | 109,565 | 122.3 |
| シンガポール日本電産 | 50,244 | 95.0 |
| 日本電産(香港) | 124,872 | 96.8 |
| 日本電産サンキョー | 149,005 | 109.8 |
| 日本電産コパル | 39,650 | 108.2 |
| 日本電産テクノモータ | 82,418 | 134.1 |
| 日本電産モータ | 435,272 | 174.7 |
| 日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ | 273,236 | 112.0 |
| その他 | 187,442 | 111.2 |
| 合計 | 1,488,090 | 124.1 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「日本電産モータ」セグメントは前第4四半期連結会計期間及び第2四半期連結会計期間に買収が完了した
新規連結子会社の影響により、販売実績が著しく増加しております。