有価証券報告書-第46期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当連結会計年度において、会計方針の変更及び企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の連結財務諸表については、会計方針の変更及び暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の見直しが反映された後の金額によっております。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定により、IFRSに準拠して作成しております。
この連結財務諸表の作成において、連結決算日における資産・負債の金額と連結会計年度の収益・費用に影響を及ぼす見積り・判断・仮定が必要となります。これらの実際の結果は見積り・判断・仮定と異なる場合があります。
もし会計上の見積りが行われる時点で高い不確実性に対する見積りを作成しなければならない場合、その会計上の見積りは、直近の会計期間にて合理的に見積った見積りや、該当する発生期間において合理的に見積ることができる場合とは異なり、財政状態やその変化、経営成績に重要な影響を与えると予想されます。
重要な会計方針及び見積りの詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 4.重要な会計上の見積り、判断及び仮定」に記載しております。
(2)経営成績の状況
2018年度の世界経済は、米国景気は堅調ながらグローバルな景気減速懸念を背景にFRBが2019年中の利上げを見送る見通しに転じました。中国については年央から地方政府に対する金融引き締めの影響が出てきたことと米中貿易摩擦への懸念から景気減速が一時的に加速化するなど、グローバルに大きな影響を与えています。今年に入り中国政府の景気対策もあり、景況感を示す経済指標が改善し、また米中貿易協議の進展も期待されています。一方、中国の景気減速により欧州は景気減速が続いております。日本経済も同様に日銀短観における大企業・製造業の景況感が悪化する等、中国の景気減速の企業業績への影響が出てきています。
このような状況下、当社グループは「Vision 2020」で掲げる2020年度売上高2兆円、営業利益3,000億円の達成に向け、利益ある成長戦略を推進しており、当期の売上高は過去最高を更新致しました。
当連結会計年度における主な経営成績は次のとおりであります。
(単位:百万円)
当期の連結売上高は、前年度比2.0%増収の1兆5,183億20百万円となり、過去最高を更新致しました。営業利益は、国内外工場及び拠点の統廃合等による構造改革費用、新規商材の立ち上げロス、M&A費用等の一時費用を約388億円計上し、前年度比16.9%減益の1,386億20百万円となりました。税引前当期利益は前年度比15.1%減益の1,390億14百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は前年度比15.3%減益の1,107億98百万円となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注)総売上高は外部顧客に対する売上高とセグメント間の売上高の合計です。
「日本電産」の当連結会計年度における総売上高は2,156億85百万円(前年度比3.1%減)となりました。これは、主にHDD用モータ及び車載用モータの売上減少によるものであります。また、営業利益は194億円(前年度比23.6%減)となりました。これは、主に売上の減少及び構造改革費用等の一時費用の計上によるものであります。
「タイ日本電産」の総売上高は1,234億98百万円(前年度比5.6%減)となりました。これは、主にHDD用モータの売上減少によるものであります。また、営業利益は149億22百万円(前年度比18.8%減)となりました。これは、主に売上の減少及び構造改革費用等の一時費用の計上によるものであります。
「シンガポール日本電産」の総売上高は476億3百万円(前年度比6.4%減)となりました。これは、主にHDD用モータの売上減少によるものであります。また、営業利益は7億64百万円(前年度比4.1%減)となりました。これは、主に売上の減少によるものであります。
「日本電産(香港)」の総売上高は1,261億29百万円(前年度比0.1%増)となりました。これは、HDD用モータの売上減少があったものの、主にその他小型モータの売上増加によるものであります。一方、営業利益は8億61百万円(前年度比31.0%減)となりました。これは、売上の増加があったものの、主に販売費及び一般管理費の増加によるものであります。
「日本電産サンキョー」の総売上高は1,539億35百万円(前年度比2.4%増)となりました。これは、その他小型モータの売上減少があったものの、主に液晶ガラス基板搬送用ロボット及び成形品の売上増加によるものであります。一方、営業利益は137億39百万円(前年度比36.6%減)となりました。これは、売上の増加があったものの、主に構造改革費用等の一時費用の計上によるものであります。
「日本電産コパル」の総売上高は473億78百万円(前年度比7.2%減)となりました。これは、主にその他小型モータの売上減少によるものであります。また、営業損益は主に売上の減少及び構造改革費用等の一時費用の計上により、6億24百万円の営業損失となりました。
「日本電産テクノモータ」の総売上高は864億16百万円(前年度比2.5%減)となりました。これは、中国市場におけるエアコン向けモータの売上減少によるものであります。一方、営業利益は100億82百万円(前年度比7.7%増)となりました。これは、売上の減少及び構造改革費用等の一時費用の計上があったものの、主に原価改善によるものであります。
「日本電産モータ」の総売上高は4,570億12百万円(前年度比4.9%増)となりました。これは、主に前第2四半期連結会計期間に買収が完了した新規連結会社及び産業用モータ、発電機等の売上増加によるものであります。また、営業利益は321億99百万円(前年度比5.5%増)となりました。これは、構造改革費用等の一時費用の計上があったものの、主に売上の増加及びコスト削減効果によるものであります。
「日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ」の総売上高は3,063億34百万円(前年度比1.2%増)となりました。これは、主に日本電産トーソクのコントロールバルブ製品等の売上増加によるものであります。一方、営業利益は348億32百万円(前年度比0.3%減)となりました。これは、売上の増加があったものの、主に構造改革費用等の一時費用の計上によるものであります。
「その他」の総売上高は3,972億72百万円(前年度比4.4%増)となりました。これは、新規連結会社の影響及びプレス機器、減速機の売上増加等によるものであります。一方、営業利益は356億17百万円(前年度比14.0%減)となりました。これは、売上の増加があったものの、主に構造改革費用等の一時費用の計上によるものであります。
製品グループ別の経営成績は次のとおりであります。
当連結会計年度より「車載及び家電・商業・産業用」製品グループを「車載」製品グループと「家電・商業・産業用」製品グループに分けて表示しております。
(単位:百万円)
「精密小型モータ」製品グループの売上高は前年度比2.4%減収の4,414億67百万円、為替の影響は前年度比約9億円の減収要因となりました。HDD用モータは前年度比6.5%減収の1,790億11百万円となりました。販売数量は前年度比で約11.1%減少となり、減収となりました。その他小型モータはDCモータ、ファンモータが減収となりましたが、小型振動モータが増収となり、売上高は前年度比0.6%増収の2,624億56百万円となりました。営業利益は新規商材の立ち上げロスや工場の統廃合に伴う構造改革費用を約120億円計上し、前年度比24.9%減益の546億38百万円となりました。為替の影響は前年度比約16億円の減益要因となりました。
「車載」製品グループの売上高は日本電産トーソクのコントロールバルブ製品の売上増等を主因に、前年度比0.7%増収の2,972億98百万円となりました。為替の影響は前年度比約15億円の減収要因となっております。営業利益は新規商材の立ち上げロス等約91億円を計上し、前年度比15.6%減益の329億円となりました。為替の影響は前年度比約5億円の減益要因となりました。
「家電・商業・産業用」製品グループの売上高は前第2四半期連結会計期間に買収が完了した新規連結会社及び産業用モータ、発電機等の売上増を主因に、前年度比3.8%増収の5,383億16百万円となりました。為替の影響は前年度比約10億円の減収要因となりました。営業利益は工場の統廃合やM&A費用の一時費用を約94億円計上したものの、増収及びコスト削減効果を主因に、前年度比6.1%増益の422億17百万円となりました。為替の影響は前年度比約1億円の増益要因となりました。
「機器装置」製品グループの売上高は新規連結会社の影響及びプレス機器、減速機、液晶ガラス基板搬送用ロボットの増収等により前年度比11.9%増収の1,639億66百万円となりました。営業利益は増収による利益増加があったものの、長期滞留在庫の処分等の一時費用を約31億円計上したことにより、前年度比13.8%減益の234億89百万円となりました。
「電子・光学部品」製品グループの売上高は前年度比2.4%増収の726億72百万円となりました。営業利益は売上増に伴う利益増加があったものの、長期滞留在庫の処分やメキシコ工場立ち上げ費用等の一時費用を約51億円計上し、前年度比49.9%減益の48億70百万円となりました。
「その他」製品グループの売上高は前年度比10.2%増収の46億1百万円、営業利益は前年度比18.3%増益の6億79百万円となりました。
(3)財政状態の状況
NIDECの現金及び現金同等物は、当連結会計年度末は2,422億67百万円であり、前連結会計年度末は2,659億47百万円で236億80百万円減少致しました。この主な要因は、営業キャッシュ・フロー1,702億33百万円の収入となった一方で、有形固定資産の取得等による投資キャッシュ・フロー1,608億44百万円の支出と、財務キャッシュ・フロー326億83百万円の支出を行ったことによります。また、手元現金の有効活用のため、日本、中国及び米国等各地域内においてキャッシュマネジメントシステム(CMS)を活用したグループ間での余剰資金活用を継続しており、さらに各国を結ぶCMSを既に導入し、全世界ベースでCMS網を拡大させております。なお、当連結会計年度末時点において、現金及び現金同等物の約76%を日本以外の子会社で保有しております。
NIDECの資金の効率化を高めるため、海外子会社を含めたグループ間のノーショナルプーリングシステムを特定の金融機関と構築しており、特定の金融機関に対する預入総額を上限に参加会社は借入を行っております。そのため、現金及び現金同等物に含まれる銀行預金には、単一の会計単位として認識したノーショナルプーリングシステムにおける預入金及び借入金の純額が含まれております。
グループ会社間での送金には、一部の特定された状況下において制限事項があります。特定地域における送金制限は、資金の効率的なグループ内移動、特に海外子会社から当社への送金を妨害する場合がありますが、後述の継続的なキャッシュ•フロー、外部借入を通じて流動性の需要を満たすように努めております。なお、この制限によるNIDECの流動性や財政状態、経営成績への重大な影響はございません。
NIDECの資金需要は、主に設備投資・研究開発費・材料購入のための支払・従業員への給料、賃金やその他人件費の支払・M&A・関係会社に対する投資・長期及び短期債務の返済・自己株式の取得があります。当連結会計年度末時点において、NIDECは営業債務及びその他の債務を3,106億44百万円、短期借入金を173億94百万円、1年以内返済予定長期債務を含む長期債務を3,553億67百万円保有しております。
当連結会計年度の設備投資による支払は1,205億55百万円であり、翌連結会計年度の主要な設備投資は163億96百万円を計画しております。また、当連結会計年度末の固定資産購入契約残高は55億69百万円であります。
当連結会計年度の研究開発費は629億12百万円であり、翌連結会計年度は約750億円を計画しております。
当連結会計年度に、NIDECは下記の会社を買収完了しております。
2018年4月24日、NIDECは家電製品の開発・製造・販売を行うEmbraco(Whirlpool Corporationのコンプレッサ事業)を取得することについて、株式譲渡契約を締結致しました。今後は必要な規制当局の認可取得に向けた申請を行い、案件完了予定日は2019年度を想定しております。また、2019年4月16日、NIDECは自動車向け車載電装部品の製造・販売を行うオムロンオートモーティブエレクトロニクス株式会社を取得することについて、株式譲渡契約を締結致しました。本取引の実行予定日は2019年10月末頃を想定しております。NIDECは今後も子会社への追加投資と新たな買収の機会を模索し続けます。
短期借入金は前年度比157億37百万円増加の173億94百万円となりました。この主な増加理由は、ユーロ建及び円建需要のための借入を行ったことによります。当連結会計年度末時点での短期借入金は主に、銀行からのユーロ建、円建の借入で構成されております。当連結会計年度末時点ではコマーシャル・ペーパーの残高はありません。
1年以内返済予定長期債務は前年度比658億1百万円増加の953億39百万円となりました。この主な要因は、主に第2回無担保社債150億円、第5回無担保社債500億円、及び長期借入金306億21百万円の長期債務からの振り替えによる956億21百万円の増加であります。当連結会計年度末時点での1年以内返済予定長期債務は主に、銀行からのドル建、ユーロ建の借入で構成されております。
長期債務は前年度比546億3百万円減少の2,600億28百万円となりました。この主な要因は、1年以内返済予定長期債務への振り替えによる956億21百万円の減少及び、会社規模の拡大、欧州の資金需要増加に伴う運転資金確保のため2021年満期ユーロ建無担保普通社債を発行したことによる373億68百万円の増加であります。当連結会計年度末時点での長期債務は主に、無担保社債及び銀行からのドル建、ユーロ建の借入で構成されております。
2015年8月、資金調達コストと為替変動のリスクを低減するため、JBICが実施している「海外展開支援融資ファシリティ」を活用して、当社のインド法人であるインド日本電産㈱がインド・ルピー建てでの融資を受ける計画を発表致しました。当連結会計年度末時点で、当プログラムにおける長期債務の残高は167百万ルピーとなります。
社債について、期末時点で連結財政状態計算書に含まれる額面総額は次のとおりです。
なお、上記社債は2012年3月に関東財務局長へ提出した2012年4月5日から2014年4月4日の期間に有効となる2,000億円の社債発行登録書及び、2016年3月に関東財務局長へ提出した2016年4月5日から2018年4月4日の期間に有効となる2,000億円の社債発行登録書を基に発行しております。本発行登録は、資金調達手段の多様化による財務安定性の向上を企図し、金融機関からの間接金融による資金調達等と合わせて、NIDECの必要資金を機動的に調達できる体制を構築することを目的としております。
NIDECの無担保資金調達の大部分は、当社が調達した後、それぞれのグループ会社の資本要件を満たすために貸与しております。NIDECは、資金調達コストの低減及び十分な信用枠を維持し、グループ会社全体の機動的な資金を確保致します。
NIDECは、将来のM&A、研究開発活動、設備投資のために追加融資を検討しています。また、今後もM&A、研究開発活動、及び設備投資を機動的に行う基盤構築のため、追加的な資金を得ることを検討しております。
有価証券報告書の提出日現在において、2019年1月29日から2020年1月23日の期間に5百万株及び500億円を上限とする自己株式取得が決議されております。当プログラムにおいて2019年1月29日から2019年3月31日、及び2019年4月1日から2019年5月31日までの期間には自己株式の購入はございませんでした。なお、2018年1月29日から2019年1月28日の期間に同様の自己株式取得を決議しており、当該決議において2018年4月1日から2019年1月28日までの期間に約247億円で1,581,900株を取得しております。
NIDECは、これらの資金源と営業活動から得るキャッシュ・フロー及び未実行の与信枠は、将来の資金需要に十分対応するものであると考えております。
NIDECの資産合計は1兆8,750億68百万円で前年度比1,018億69百万円の増加となりました。この主な要因は、有形固定資産が669億91百万円、棚卸資産が278億90百万円、のれんが273億96百万円増加したことによります。一方で、現金及び現金同等物が236億80百万円、営業債権及びその他の債権が176億7百万円減少致しました。
負債合計は8,593億54百万円で前年度比285億46百万円の増加となりました。この主な要因は、有利子負債が269億35百万円増加したことによります。有利子負債の内訳は、短期借入金が157億37百万円増加の173億94百万円、1年以内返済予定長期債務が658億1百万円増加の953億39百万円、長期債務が546億3百万円減少の2,600億28百万円であります。
ワーキングキャピタル(流動資産-流動負債)は3,894億78百万円で前年度比752億93百万円の減少となりました。
売上債権(営業債権及びその他の債権)回転率(売上÷売上債権)は4.1で、前年度比0.3ポイントの増加となりました。また、棚卸資産回転率(売上原価÷棚卸資産)は4.6で、前年度比0.4ポイントの減少となりました。
親会社の所有者に帰属する持分合計は9,976億28百万円で前年度比651億27百万円の増加となりました。この主な要因は、利益剰余金が790億17百万円、在外営業活動体の換算差額等によりその他の資本の構成要素が120億77百万円増加したためであります。これらの結果、NIDECの親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末52.6%から当連結会計年度末53.2%に増加致しました。
(4)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた現金及び現金同等物(以下、「資金」)は1,702億33百万円で、前連結会計年度と比較しますと53億35百万円の収入減少となりました。この主な要因は、営業債務の増減額が752億円、当期利益が200億16百万円減少したことによります。一方で、営業債権の増減額が639億12百万円、棚卸資産の増減額が105億13百万円増加致しました。
当連結会計年度に得られた資金1,702億33百万円の主な内容は、当期利益が1,115億5百万円、営業債権の減少が332億80百万円であります。一方で、営業債務の減少が273億91百万円、棚卸資産の増加が138億85百万円となりました。営業債権が減少した主な要因は債権流動化の実施によるものです。
前連結会計年度に得られた資金1,755億68百万円の主な内容は、当期利益が1,315億21百万円、営業債務の増加が478億9百万円であります。一方で、営業債権の増加が306億32百万円、棚卸資産の増加が243億98百万円となりました。営業債権、棚卸資産及び営業債務がそれぞれ増加した主な要因は、前々連結会計年度と比較して顧客需要が増加したためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,608億44百万円で、前連結会計年度と比較しますと469億29百万円の支出増加となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出が297億14百万円、事業取得による支出が76億4百万円増加したことによります。
当連結会計年度に使用した資金1,608億44百万円の主な内容は、有形固定資産の取得による支出が1,205億55百万円、事業取得による支出が276億75百万円、無形資産の取得による支出が108億94百万円であります。
前連結会計年度に使用した資金1,139億15百万円の主な内容は、有形固定資産の取得による支出が908億41百万円、事業取得による支出が200億71百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は326億83百万円で、前連結会計年度と比較しますと841億75百万円の支出減少となりました。この主な要因は、短期借入金の純増減額が1,927億46百万円増加し、社債の償還による支出が650億円、長期債務の返済による支出が75億67百万円減少したことによります。一方で、長期債務による調達額が840億25百万円、社債の発行による収入が753億59百万円減少し、自己株式の取得による支出が191億37百万円増加致しました。
当連結会計年度に使用した資金326億83百万円の主な内容は、長期債務の返済による支出が304億56百万円、親会社の所有者への配当金支払額が295億13百万円、自己株式の取得による支出が261億45百万円であります。一方で、社債の発行による収入が396億42百万円、短期借入金の純増加額が140億22百万円となりました。
前連結会計年度に使用した資金1,168億58百万円の主な内容は、短期借入金の純減少額が1,787億24百万円、社債の償還による支出が650億円、長期債務の返済による支出が380億23百万円、親会社の所有者への配当金支払額が266億70百万円であります。一方で、社債の発行による収入が1,150億1百万円、長期債務による調達額が840億62百万円となりました。
前述の状況と為替相場変動の影響を受けた結果、当連結会計年度末における連結ベースの資金は、前連結会計年度末の2,659億47百万円に比べ236億80百万円減少し、2,422億67百万円となりました。
なお、当連結会計年度末に保有する主な通貨は、米国ドル、中国人民元、タイバーツ、日本円、ユーロであります。
(5)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
②受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ」は見込生産を行っております。また、一部受注生産を行っており、「その他」に含めて開示しております。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度において、会計方針の変更及び企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の連結財務諸表については、会計方針の変更及び暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の見直しが反映された後の金額によっております。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定により、IFRSに準拠して作成しております。
この連結財務諸表の作成において、連結決算日における資産・負債の金額と連結会計年度の収益・費用に影響を及ぼす見積り・判断・仮定が必要となります。これらの実際の結果は見積り・判断・仮定と異なる場合があります。
もし会計上の見積りが行われる時点で高い不確実性に対する見積りを作成しなければならない場合、その会計上の見積りは、直近の会計期間にて合理的に見積った見積りや、該当する発生期間において合理的に見積ることができる場合とは異なり、財政状態やその変化、経営成績に重要な影響を与えると予想されます。
重要な会計方針及び見積りの詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 4.重要な会計上の見積り、判断及び仮定」に記載しております。
(2)経営成績の状況
2018年度の世界経済は、米国景気は堅調ながらグローバルな景気減速懸念を背景にFRBが2019年中の利上げを見送る見通しに転じました。中国については年央から地方政府に対する金融引き締めの影響が出てきたことと米中貿易摩擦への懸念から景気減速が一時的に加速化するなど、グローバルに大きな影響を与えています。今年に入り中国政府の景気対策もあり、景況感を示す経済指標が改善し、また米中貿易協議の進展も期待されています。一方、中国の景気減速により欧州は景気減速が続いております。日本経済も同様に日銀短観における大企業・製造業の景況感が悪化する等、中国の景気減速の企業業績への影響が出てきています。
このような状況下、当社グループは「Vision 2020」で掲げる2020年度売上高2兆円、営業利益3,000億円の達成に向け、利益ある成長戦略を推進しており、当期の売上高は過去最高を更新致しました。
当連結会計年度における主な経営成績は次のとおりであります。
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 増減率 | |
| 売上高 | 1,488,090 | 1,518,320 | 30,230 | 2.0% |
| 営業利益 | 166,842 | 138,620 | △28,222 | △16.9% |
| (利益率) | (11.2%) | (9.1%) | - | - |
| 税引前当期利益 | 163,665 | 139,014 | △24,651 | △15.1% |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 130,834 | 110,798 | △20,036 | △15.3% |
当期の連結売上高は、前年度比2.0%増収の1兆5,183億20百万円となり、過去最高を更新致しました。営業利益は、国内外工場及び拠点の統廃合等による構造改革費用、新規商材の立ち上げロス、M&A費用等の一時費用を約388億円計上し、前年度比16.9%減益の1,386億20百万円となりました。税引前当期利益は前年度比15.1%減益の1,390億14百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は前年度比15.3%減益の1,107億98百万円となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(単位:百万円)
| 総売上高 | 営業損益 | |||||
| 前連結 会計年度 | 当連結 会計年度 | 増減額 | 前連結 会計年度 | 当連結 会計年度 | 増減額 | |
| 日本電産 | 222,689 | 215,685 | △7,004 | 25,381 | 19,400 | △5,981 |
| タイ日本電産 | 130,832 | 123,498 | △7,334 | 18,380 | 14,922 | △3,458 |
| シンガポール日本電産 | 50,853 | 47,603 | △3,250 | 797 | 764 | △33 |
| 日本電産(香港) | 125,980 | 126,129 | 149 | 1,248 | 861 | △387 |
| 日本電産サンキョー | 150,282 | 153,935 | 3,653 | 21,661 | 13,739 | △7,922 |
| 日本電産コパル | 51,028 | 47,378 | △3,650 | 4,674 | △624 | △5,298 |
| 日本電産テクノモータ | 88,599 | 86,416 | △2,183 | 9,363 | 10,082 | 719 |
| 日本電産モータ | 435,586 | 457,012 | 21,426 | 30,506 | 32,199 | 1,693 |
| 日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ | 302,824 | 306,334 | 3,510 | 34,932 | 34,832 | △100 |
| その他 | 380,552 | 397,272 | 16,720 | 41,395 | 35,617 | △5,778 |
| 調整及び消去/全社 | △451,135 | △442,942 | 8,193 | △21,495 | △23,172 | △1,677 |
| 連結 | 1,488,090 | 1,518,320 | 30,230 | 166,842 | 138,620 | △28,222 |
(注)総売上高は外部顧客に対する売上高とセグメント間の売上高の合計です。
「日本電産」の当連結会計年度における総売上高は2,156億85百万円(前年度比3.1%減)となりました。これは、主にHDD用モータ及び車載用モータの売上減少によるものであります。また、営業利益は194億円(前年度比23.6%減)となりました。これは、主に売上の減少及び構造改革費用等の一時費用の計上によるものであります。
「タイ日本電産」の総売上高は1,234億98百万円(前年度比5.6%減)となりました。これは、主にHDD用モータの売上減少によるものであります。また、営業利益は149億22百万円(前年度比18.8%減)となりました。これは、主に売上の減少及び構造改革費用等の一時費用の計上によるものであります。
「シンガポール日本電産」の総売上高は476億3百万円(前年度比6.4%減)となりました。これは、主にHDD用モータの売上減少によるものであります。また、営業利益は7億64百万円(前年度比4.1%減)となりました。これは、主に売上の減少によるものであります。
「日本電産(香港)」の総売上高は1,261億29百万円(前年度比0.1%増)となりました。これは、HDD用モータの売上減少があったものの、主にその他小型モータの売上増加によるものであります。一方、営業利益は8億61百万円(前年度比31.0%減)となりました。これは、売上の増加があったものの、主に販売費及び一般管理費の増加によるものであります。
「日本電産サンキョー」の総売上高は1,539億35百万円(前年度比2.4%増)となりました。これは、その他小型モータの売上減少があったものの、主に液晶ガラス基板搬送用ロボット及び成形品の売上増加によるものであります。一方、営業利益は137億39百万円(前年度比36.6%減)となりました。これは、売上の増加があったものの、主に構造改革費用等の一時費用の計上によるものであります。
「日本電産コパル」の総売上高は473億78百万円(前年度比7.2%減)となりました。これは、主にその他小型モータの売上減少によるものであります。また、営業損益は主に売上の減少及び構造改革費用等の一時費用の計上により、6億24百万円の営業損失となりました。
「日本電産テクノモータ」の総売上高は864億16百万円(前年度比2.5%減)となりました。これは、中国市場におけるエアコン向けモータの売上減少によるものであります。一方、営業利益は100億82百万円(前年度比7.7%増)となりました。これは、売上の減少及び構造改革費用等の一時費用の計上があったものの、主に原価改善によるものであります。
「日本電産モータ」の総売上高は4,570億12百万円(前年度比4.9%増)となりました。これは、主に前第2四半期連結会計期間に買収が完了した新規連結会社及び産業用モータ、発電機等の売上増加によるものであります。また、営業利益は321億99百万円(前年度比5.5%増)となりました。これは、構造改革費用等の一時費用の計上があったものの、主に売上の増加及びコスト削減効果によるものであります。
「日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ」の総売上高は3,063億34百万円(前年度比1.2%増)となりました。これは、主に日本電産トーソクのコントロールバルブ製品等の売上増加によるものであります。一方、営業利益は348億32百万円(前年度比0.3%減)となりました。これは、売上の増加があったものの、主に構造改革費用等の一時費用の計上によるものであります。
「その他」の総売上高は3,972億72百万円(前年度比4.4%増)となりました。これは、新規連結会社の影響及びプレス機器、減速機の売上増加等によるものであります。一方、営業利益は356億17百万円(前年度比14.0%減)となりました。これは、売上の増加があったものの、主に構造改革費用等の一時費用の計上によるものであります。
製品グループ別の経営成績は次のとおりであります。
当連結会計年度より「車載及び家電・商業・産業用」製品グループを「車載」製品グループと「家電・商業・産業用」製品グループに分けて表示しております。
(単位:百万円)
| 売上高 | 営業損益 | |||||
| 前連結 会計年度 | 当連結 会計年度 | 増減額 | 前連結 会計年度 | 当連結 会計年度 | 増減額 | |
| 精密小型モータ | 452,376 | 441,467 | △10,909 | 72,714 | 54,638 | △18,076 |
| 車載 | 295,360 | 297,298 | 1,938 | 38,973 | 32,900 | △6,073 |
| 家電・商業・産業用 | 518,642 | 538,316 | 19,674 | 39,790 | 42,217 | 2,427 |
| 機器装置 | 146,561 | 163,966 | 17,405 | 27,247 | 23,489 | △3,758 |
| 電子・光学部品 | 70,976 | 72,672 | 1,696 | 9,720 | 4,870 | △4,850 |
| その他 | 4,175 | 4,601 | 426 | 574 | 679 | 105 |
| 消去/全社 | - | - | - | △22,176 | △20,173 | 2,003 |
| 連結 | 1,488,090 | 1,518,320 | 30,230 | 166,842 | 138,620 | △28,222 |
「精密小型モータ」製品グループの売上高は前年度比2.4%減収の4,414億67百万円、為替の影響は前年度比約9億円の減収要因となりました。HDD用モータは前年度比6.5%減収の1,790億11百万円となりました。販売数量は前年度比で約11.1%減少となり、減収となりました。その他小型モータはDCモータ、ファンモータが減収となりましたが、小型振動モータが増収となり、売上高は前年度比0.6%増収の2,624億56百万円となりました。営業利益は新規商材の立ち上げロスや工場の統廃合に伴う構造改革費用を約120億円計上し、前年度比24.9%減益の546億38百万円となりました。為替の影響は前年度比約16億円の減益要因となりました。
「車載」製品グループの売上高は日本電産トーソクのコントロールバルブ製品の売上増等を主因に、前年度比0.7%増収の2,972億98百万円となりました。為替の影響は前年度比約15億円の減収要因となっております。営業利益は新規商材の立ち上げロス等約91億円を計上し、前年度比15.6%減益の329億円となりました。為替の影響は前年度比約5億円の減益要因となりました。
「家電・商業・産業用」製品グループの売上高は前第2四半期連結会計期間に買収が完了した新規連結会社及び産業用モータ、発電機等の売上増を主因に、前年度比3.8%増収の5,383億16百万円となりました。為替の影響は前年度比約10億円の減収要因となりました。営業利益は工場の統廃合やM&A費用の一時費用を約94億円計上したものの、増収及びコスト削減効果を主因に、前年度比6.1%増益の422億17百万円となりました。為替の影響は前年度比約1億円の増益要因となりました。
「機器装置」製品グループの売上高は新規連結会社の影響及びプレス機器、減速機、液晶ガラス基板搬送用ロボットの増収等により前年度比11.9%増収の1,639億66百万円となりました。営業利益は増収による利益増加があったものの、長期滞留在庫の処分等の一時費用を約31億円計上したことにより、前年度比13.8%減益の234億89百万円となりました。
「電子・光学部品」製品グループの売上高は前年度比2.4%増収の726億72百万円となりました。営業利益は売上増に伴う利益増加があったものの、長期滞留在庫の処分やメキシコ工場立ち上げ費用等の一時費用を約51億円計上し、前年度比49.9%減益の48億70百万円となりました。
「その他」製品グループの売上高は前年度比10.2%増収の46億1百万円、営業利益は前年度比18.3%増益の6億79百万円となりました。
(3)財政状態の状況
NIDECの現金及び現金同等物は、当連結会計年度末は2,422億67百万円であり、前連結会計年度末は2,659億47百万円で236億80百万円減少致しました。この主な要因は、営業キャッシュ・フロー1,702億33百万円の収入となった一方で、有形固定資産の取得等による投資キャッシュ・フロー1,608億44百万円の支出と、財務キャッシュ・フロー326億83百万円の支出を行ったことによります。また、手元現金の有効活用のため、日本、中国及び米国等各地域内においてキャッシュマネジメントシステム(CMS)を活用したグループ間での余剰資金活用を継続しており、さらに各国を結ぶCMSを既に導入し、全世界ベースでCMS網を拡大させております。なお、当連結会計年度末時点において、現金及び現金同等物の約76%を日本以外の子会社で保有しております。
NIDECの資金の効率化を高めるため、海外子会社を含めたグループ間のノーショナルプーリングシステムを特定の金融機関と構築しており、特定の金融機関に対する預入総額を上限に参加会社は借入を行っております。そのため、現金及び現金同等物に含まれる銀行預金には、単一の会計単位として認識したノーショナルプーリングシステムにおける預入金及び借入金の純額が含まれております。
グループ会社間での送金には、一部の特定された状況下において制限事項があります。特定地域における送金制限は、資金の効率的なグループ内移動、特に海外子会社から当社への送金を妨害する場合がありますが、後述の継続的なキャッシュ•フロー、外部借入を通じて流動性の需要を満たすように努めております。なお、この制限によるNIDECの流動性や財政状態、経営成績への重大な影響はございません。
NIDECの資金需要は、主に設備投資・研究開発費・材料購入のための支払・従業員への給料、賃金やその他人件費の支払・M&A・関係会社に対する投資・長期及び短期債務の返済・自己株式の取得があります。当連結会計年度末時点において、NIDECは営業債務及びその他の債務を3,106億44百万円、短期借入金を173億94百万円、1年以内返済予定長期債務を含む長期債務を3,553億67百万円保有しております。
当連結会計年度の設備投資による支払は1,205億55百万円であり、翌連結会計年度の主要な設備投資は163億96百万円を計画しております。また、当連結会計年度末の固定資産購入契約残高は55億69百万円であります。
当連結会計年度の研究開発費は629億12百万円であり、翌連結会計年度は約750億円を計画しております。
当連結会計年度に、NIDECは下記の会社を買収完了しております。
| 会社名 | 国 | 主要な事業内容 |
| Genmark Automation, Inc. | 米国 | 半導体ウエハー搬送用ロボット、モーションコントロール部品、自動化ソフトウエアの開発・製造・販売 |
| CIMA S.p.A. | イタリア | 商業用モータの設計・製造・販売 |
| MS-Graessner GmbH & Co.KG | ドイツ | 精密減速機の製造・販売 |
| Chaun-Choung Technology Corp. | 台湾 | サーマルモジュールの開発・製造・販売 |
| Systeme + Steuerungen GmbH | ドイツ | プレス機用周辺機器(高速高精度送り装置他)の製造・販売、 中古プレス機のレトロフィット(修理改造) |
| DESCH Antriebstechnik GmbH & Co. KG | ドイツ | 大型精密減速機の製造・販売 |
2018年4月24日、NIDECは家電製品の開発・製造・販売を行うEmbraco(Whirlpool Corporationのコンプレッサ事業)を取得することについて、株式譲渡契約を締結致しました。今後は必要な規制当局の認可取得に向けた申請を行い、案件完了予定日は2019年度を想定しております。また、2019年4月16日、NIDECは自動車向け車載電装部品の製造・販売を行うオムロンオートモーティブエレクトロニクス株式会社を取得することについて、株式譲渡契約を締結致しました。本取引の実行予定日は2019年10月末頃を想定しております。NIDECは今後も子会社への追加投資と新たな買収の機会を模索し続けます。
短期借入金は前年度比157億37百万円増加の173億94百万円となりました。この主な増加理由は、ユーロ建及び円建需要のための借入を行ったことによります。当連結会計年度末時点での短期借入金は主に、銀行からのユーロ建、円建の借入で構成されております。当連結会計年度末時点ではコマーシャル・ペーパーの残高はありません。
1年以内返済予定長期債務は前年度比658億1百万円増加の953億39百万円となりました。この主な要因は、主に第2回無担保社債150億円、第5回無担保社債500億円、及び長期借入金306億21百万円の長期債務からの振り替えによる956億21百万円の増加であります。当連結会計年度末時点での1年以内返済予定長期債務は主に、銀行からのドル建、ユーロ建の借入で構成されております。
長期債務は前年度比546億3百万円減少の2,600億28百万円となりました。この主な要因は、1年以内返済予定長期債務への振り替えによる956億21百万円の減少及び、会社規模の拡大、欧州の資金需要増加に伴う運転資金確保のため2021年満期ユーロ建無担保普通社債を発行したことによる373億68百万円の増加であります。当連結会計年度末時点での長期債務は主に、無担保社債及び銀行からのドル建、ユーロ建の借入で構成されております。
2015年8月、資金調達コストと為替変動のリスクを低減するため、JBICが実施している「海外展開支援融資ファシリティ」を活用して、当社のインド法人であるインド日本電産㈱がインド・ルピー建てでの融資を受ける計画を発表致しました。当連結会計年度末時点で、当プログラムにおける長期債務の残高は167百万ルピーとなります。
社債について、期末時点で連結財政状態計算書に含まれる額面総額は次のとおりです。
| 銘柄 | 発行月 | 額面総額 | 償還期限 | 資金使途 |
| 第2回無担保社債 (社債間限定同順位特約付) | 2012年11月 | 150億円 | 2019年9月 | コマーシャル・ペーパー 及び短期借入金の返済 |
| 第3回無担保社債 (社債間限定同順位特約付) | 2012年11月 | 200億円 | 2022年9月 | コマーシャル・ペーパー 及び短期借入金の返済 |
| 第5回無担保社債 (社債間限定同順位特約付) | 2016年11月 | 500億円 | 2019年11月 | 社債の償還 |
| 第6回無担保社債 (社債間限定同順位特約付) | 2017年5月 | 500億円 | 2020年5月 | 短期借入金の返済 |
| 第7回無担保社債 (社債間限定同順位特約付) | 2017年8月 | 650億円 | 2022年8月 | 社債の償還 及び短期借入金の返済 |
| ユーロ建無担保普通社債 | 2018年9月 | 3億ユーロ | 2021年9月 | 欧州における設備投資等 |
なお、上記社債は2012年3月に関東財務局長へ提出した2012年4月5日から2014年4月4日の期間に有効となる2,000億円の社債発行登録書及び、2016年3月に関東財務局長へ提出した2016年4月5日から2018年4月4日の期間に有効となる2,000億円の社債発行登録書を基に発行しております。本発行登録は、資金調達手段の多様化による財務安定性の向上を企図し、金融機関からの間接金融による資金調達等と合わせて、NIDECの必要資金を機動的に調達できる体制を構築することを目的としております。
NIDECの無担保資金調達の大部分は、当社が調達した後、それぞれのグループ会社の資本要件を満たすために貸与しております。NIDECは、資金調達コストの低減及び十分な信用枠を維持し、グループ会社全体の機動的な資金を確保致します。
NIDECは、将来のM&A、研究開発活動、設備投資のために追加融資を検討しています。また、今後もM&A、研究開発活動、及び設備投資を機動的に行う基盤構築のため、追加的な資金を得ることを検討しております。
有価証券報告書の提出日現在において、2019年1月29日から2020年1月23日の期間に5百万株及び500億円を上限とする自己株式取得が決議されております。当プログラムにおいて2019年1月29日から2019年3月31日、及び2019年4月1日から2019年5月31日までの期間には自己株式の購入はございませんでした。なお、2018年1月29日から2019年1月28日の期間に同様の自己株式取得を決議しており、当該決議において2018年4月1日から2019年1月28日までの期間に約247億円で1,581,900株を取得しております。
NIDECは、これらの資金源と営業活動から得るキャッシュ・フロー及び未実行の与信枠は、将来の資金需要に十分対応するものであると考えております。
NIDECの資産合計は1兆8,750億68百万円で前年度比1,018億69百万円の増加となりました。この主な要因は、有形固定資産が669億91百万円、棚卸資産が278億90百万円、のれんが273億96百万円増加したことによります。一方で、現金及び現金同等物が236億80百万円、営業債権及びその他の債権が176億7百万円減少致しました。
負債合計は8,593億54百万円で前年度比285億46百万円の増加となりました。この主な要因は、有利子負債が269億35百万円増加したことによります。有利子負債の内訳は、短期借入金が157億37百万円増加の173億94百万円、1年以内返済予定長期債務が658億1百万円増加の953億39百万円、長期債務が546億3百万円減少の2,600億28百万円であります。
ワーキングキャピタル(流動資産-流動負債)は3,894億78百万円で前年度比752億93百万円の減少となりました。
売上債権(営業債権及びその他の債権)回転率(売上÷売上債権)は4.1で、前年度比0.3ポイントの増加となりました。また、棚卸資産回転率(売上原価÷棚卸資産)は4.6で、前年度比0.4ポイントの減少となりました。
親会社の所有者に帰属する持分合計は9,976億28百万円で前年度比651億27百万円の増加となりました。この主な要因は、利益剰余金が790億17百万円、在外営業活動体の換算差額等によりその他の資本の構成要素が120億77百万円増加したためであります。これらの結果、NIDECの親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末52.6%から当連結会計年度末53.2%に増加致しました。
(4)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた現金及び現金同等物(以下、「資金」)は1,702億33百万円で、前連結会計年度と比較しますと53億35百万円の収入減少となりました。この主な要因は、営業債務の増減額が752億円、当期利益が200億16百万円減少したことによります。一方で、営業債権の増減額が639億12百万円、棚卸資産の増減額が105億13百万円増加致しました。
当連結会計年度に得られた資金1,702億33百万円の主な内容は、当期利益が1,115億5百万円、営業債権の減少が332億80百万円であります。一方で、営業債務の減少が273億91百万円、棚卸資産の増加が138億85百万円となりました。営業債権が減少した主な要因は債権流動化の実施によるものです。
前連結会計年度に得られた資金1,755億68百万円の主な内容は、当期利益が1,315億21百万円、営業債務の増加が478億9百万円であります。一方で、営業債権の増加が306億32百万円、棚卸資産の増加が243億98百万円となりました。営業債権、棚卸資産及び営業債務がそれぞれ増加した主な要因は、前々連結会計年度と比較して顧客需要が増加したためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,608億44百万円で、前連結会計年度と比較しますと469億29百万円の支出増加となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出が297億14百万円、事業取得による支出が76億4百万円増加したことによります。
当連結会計年度に使用した資金1,608億44百万円の主な内容は、有形固定資産の取得による支出が1,205億55百万円、事業取得による支出が276億75百万円、無形資産の取得による支出が108億94百万円であります。
前連結会計年度に使用した資金1,139億15百万円の主な内容は、有形固定資産の取得による支出が908億41百万円、事業取得による支出が200億71百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は326億83百万円で、前連結会計年度と比較しますと841億75百万円の支出減少となりました。この主な要因は、短期借入金の純増減額が1,927億46百万円増加し、社債の償還による支出が650億円、長期債務の返済による支出が75億67百万円減少したことによります。一方で、長期債務による調達額が840億25百万円、社債の発行による収入が753億59百万円減少し、自己株式の取得による支出が191億37百万円増加致しました。
当連結会計年度に使用した資金326億83百万円の主な内容は、長期債務の返済による支出が304億56百万円、親会社の所有者への配当金支払額が295億13百万円、自己株式の取得による支出が261億45百万円であります。一方で、社債の発行による収入が396億42百万円、短期借入金の純増加額が140億22百万円となりました。
前連結会計年度に使用した資金1,168億58百万円の主な内容は、短期借入金の純減少額が1,787億24百万円、社債の償還による支出が650億円、長期債務の返済による支出が380億23百万円、親会社の所有者への配当金支払額が266億70百万円であります。一方で、社債の発行による収入が1,150億1百万円、長期債務による調達額が840億62百万円となりました。
前述の状況と為替相場変動の影響を受けた結果、当連結会計年度末における連結ベースの資金は、前連結会計年度末の2,659億47百万円に比べ236億80百万円減少し、2,422億67百万円となりました。
なお、当連結会計年度末に保有する主な通貨は、米国ドル、中国人民元、タイバーツ、日本円、ユーロであります。
(5)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年度比(%) |
| 日本電産 | - | - |
| タイ日本電産 | 115,198 | 85.4 |
| シンガポール日本電産 | - | - |
| 日本電産(香港) | - | - |
| 日本電産サンキョー | 153,688 | 100.9 |
| 日本電産コパル | 47,333 | 92.8 |
| 日本電産テクノモータ | 86,584 | 100.8 |
| 日本電産モータ | 474,317 | 108.3 |
| 日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ | 245,366 | 94.1 |
| その他 | 351,995 | 105.5 |
| 合計 | 1,474,481 | 101.2 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
②受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年度比(%) | 受注残高(百万円) | 前年度比(%) |
| 日本電産 | 30,627 | 82.7 | 3,301 | 69.8 |
| タイ日本電産 | 98,571 | 86.8 | 12,322 | 67.5 |
| シンガポール日本電産 | 43,600 | 83.7 | 6,152 | 66.4 |
| 日本電産(香港) | 122,555 | 97.8 | 4,790 | 79.9 |
| 日本電産サンキョー | 142,908 | 89.2 | 26,978 | 77.0 |
| 日本電産コパル | 36,583 | 91.8 | 1,415 | 128.2 |
| 日本電産テクノモータ | 80,114 | 97.0 | 2,044 | 95.6 |
| 日本電産モータ | 455,861 | 104.5 | 101,611 | 101.0 |
| 日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ | - | - | - | - |
| その他 | 506,044 | 108.9 | 87,765 | 129.5 |
| 合計 | 1,516,863 | 100.3 | 246,378 | 100.6 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ」は見込生産を行っております。また、一部受注生産を行っており、「その他」に含めて開示しております。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年度比(%) |
| 日本電産 | 32,053 | 88.1 |
| タイ日本電産 | 105,323 | 96.1 |
| シンガポール日本電産 | 47,124 | 93.8 |
| 日本電産(香港) | 124,022 | 99.3 |
| 日本電産サンキョー | 150,948 | 101.3 |
| 日本電産コパル | 36,272 | 91.5 |
| 日本電産テクノモータ | 80,209 | 97.3 |
| 日本電産モータ | 456,370 | 104.8 |
| 日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ | 275,558 | 100.8 |
| その他 | 210,441 | 112.3 |
| 合計 | 1,518,320 | 102.0 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。