有価証券報告書-第33期(2024/01/01-2024/12/31)

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2025/03/28 14:34
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態および経営成績の状況
a.経営成績
当連結会計年度におけるわが国の経済環境は、インバウンド需要が好調に推移し、個人消費や企業収益の持ち直しの動きがみられた一方、資源価格の高騰、物価上昇への懸念やウクライナ紛争や中東情勢、中国経済の停滞等の不安定な世界情勢により先行きの不透明感が継続しております。このような環境の下で、当社グループは当連結会計年度を目標年次とする中期経営戦略「5G&Beyond-NE」を進めてまいりました。
当連結会計年度の売上高は、46億14百万円(前期比8.1%減)、売上総利益は25億28百万円(前期比3.8%増)となり前期比で減収となりましたが、粗利率が改善し売上総利益は増益となりました。LSI事業では、中国市場、米国市場等の海外市場において需要の回復傾向がみられ前期より大きく改善し売上および売上総利益を伸展させた一方、国内市場においては当社の主力分野の一つである事務機器市場およびアミューズメント機器市場向けにおいて、一部に改善の兆しはみえるものの、事業環境の改善には至らず、依然として顧客の在庫調整等の影響が継続し、全体として売上は前期比8.2%の減少となりましたが、売上総利益は前期比6.5%の増加となりました。AIOT事業では、自動販売機決済端末、エレベータ遠隔監視用途向け等の通信モジュール製品の出荷は堅調に推移した一方、ドライブレコーダ向け用途等において顧客需要の大幅な減少や、スマートメーター案件等の大口案件の来期以降への後倒し等により、全体として売上は前期比7.9%の減少となりました。
販売費および一般管理費については、中期経営戦略「5G&Beyond-NE」目標の達成に向けた戦略的な研究開発投資(11億54百万円、前期比4.8%増)を行った結果、販売費および一般管理費全体として、25億円(前期比1.0%増)となりました。これらの結果、当連結会計年度の営業利益は28百万円(前期は営業損失40百万円)、減価償却費およびのれん償却費等を考慮しない営業利益(EBITDA※)は1億25百万円(前期比27.8%減) となりました。また、前期末比で為替が大きく円安に進行した影響により為替差益2億31百万円を計上する等した結果、経常利益は2億64百万円(前期比268.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3億39百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失69百万円)となりました。
※EBITDA(Earnings before Interest, Taxes, Depreciation and Amortization):当社グループでは簡易的に営業利益に減価償却費、のれん償却費を加えて算出しております。
セグメント別の状況
当社グループは、LSI事業とAIOT事業を事業セグメント区分としております。
なお、セグメント間の取引を相殺消去後の金額で記載しております。
(単位:百万円)
2024年12月期2023年12月期増減率(%)
LSI事業売上高2,8873,144△8.2
営業利益△134△120-
EBITDA△41△41-
AIOT事業売上高1,7261,874△7.9
営業利益16280+102.4
EBITDA167214△22.3
合計売上高4,6145,018△8.0
営業利益28△40-
EBITDA125173△27.8

(LSI事業)
当連結会計年度のLSI事業の売上高は、中国市場および米国市場等の海外市場において需要の回復傾向がみられ、前期比で大きく改善し売上および売上総利益を伸展させることができました。一方、主に日本市場を中心とした当社の主力分野の一つである事務機器市場およびアミューズメント機器市場においては、第4四半期に入り事務機器市場向けにおいて改善の兆しがみられたものの、アミューズメント機器向けについては依然顧客の在庫調整等の影響が継続し、売上全体として前期比8.2%の減少となりました。売上総利益については、前述の海外市場向けの伸展および民生市場等向けのライセンス売上等の高利益率売上の増加により前期比6.5%の増加となりました。
産業機器市場向けビジネスは、LSI事業の売上全体の約72%を占めております。国内顧客を中心とする事務機器市場向けにおいては一部改善の傾向が見え始めたものの、アミューズメント機器市場向けにおいては引き続き顧客の在庫調整等の影響が解消されず、事業環境の改善までには至らず、全体で前期比20.0%の減少となりました。
車載機器市場向けビジネスは、LSI事業の売上全体の約15%を占めております。中国や米国市場において需要回復の傾向が前期比で大幅に増加し、EVパネル向け新製品等の出荷が好調に推移し、全体として前期比13.6%の増加となり、粗利率の改善にも貢献しました。
民生機器市場向けビジネスは、LSI事業の売上全体の約13%を占めております。前期に策定した次世代高速インターフェース標準技術「V-by-One®HS plus Standard」の提供を加速させ、前期比146.0%の大幅な増加となり、こちらも粗利率の改善に大きく貢献しました。
これらの結果、LSI事業全体の売上高は28億87万円(前期比8.2%減)、売上総利益は19億50百万円(前期比6.5%増)となりました。
当連結会計年度においては、前期より継続して中期経営戦略「5G&Beyond-NE」目標の達成に向けた戦略的な研究開発を積極的に実施しました。EVパネル向け高速インターフェースV-by-One®HS新製品のラインアップ拡充、新規電源製品の開発、世界初光半導体(AIコンピューティング向け)技術開発、スマートモジュール活用ソリューションの開発、5Gを遥かに超える次世代高速無線通信技術の開発等を行い、これらの活動により当連結会計年度において研究開発費11億9百万円を計上しました。
これらの結果、LSI事業の当連結会計年度における営業損失は1億34百万円(前期は営業損失1億20百万円)、EBITDAはマイナス41百万円(前期はマイナス41百万円)となりました。
(AIOT事業)
当連結会計年度のAIOT事業の売上高は、自動販売機決済端末、エレベータ等の遠隔監視、自動体外式除細動器(AED)等向けの通信モジュール製品の出荷が堅調に推移した一方、ドライブレコーダ向け用途等において顧客需要の大幅な減少や、スマートメーター案件等の大口案件の来期以降への後倒し等の影響があり、前期比7.9%の減少となりました。これらの結果、AIOT事業の売上高は17億26百万円(前期比7.9%減)、売上総利益は5億77百万円(前期比4.4%減)となりました。
当連結会計年度においては、AI・IoTを活用する新ニーズの拡大や第5世代移動通信(5G)による新しいアプリケーション市場の拡大を見据えたAI・IoTソリューションの開発に取り組み、エッジAI処理用モジュール製品の開発、通信型ドライブレコーダの開発、音声通話機能付きゲートウェイ新製品の開発、スマートIoTルーターの開発等を行い、全体として研究開発費44百万円を計上いたしました。なお、同事業M&A取得に伴うのれんの償却は2023年度で完了しております。
また、当社グループはLSI・AIOTに続く第3の事業の柱としてサーバー事業を開始することとし、2024年6月にザイン・ハイパーデータ株式会社を設立いたしました。NVIDIA製GPUであるH100等を搭載したAIサーバーを含む各種AIサーバー、データサーバーを日本企業向けに販売して参ります。
これらの結果、AIOT事業の当連結会計年度における営業利益は1億62百万円(前期比102.4%増)、EBITDAは1億67百万円(前期比22.3%減)となりました。
※「V-by-One」はザインエレクトロニクス株式会社の登録商標です。
b.財政状態
当連結会計年度における資産合計は、現金及び預金が減少した一方、売掛金、投資有価証券および繰延税金資産の増加等により、前連結会計年度末と比較して79百万円の増加となりました。また、負債合計は、流動負債その他の減少等により72百万円の減少となりました。純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上の一方、配当金の支払いおよび自己株式の取得等により1億51百万円の増加となりました。
これらの結果、当連結会計年度末における自己資本比率は、90.9%となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、税金等調整前当期純利益を4億1百万円計上した一方、売上債権が2億円増加したことおよび為替差益1億85百万円の影響に加え、法人税等を純額で21百万円支払ったこと等により、73百万円のマイナスとなりました。(前期は4億2百万円のプラス)
投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、固定資産の取得による支出の一方、投資有価証券の売却等により15百万円のプラスとなりました。(前期は1億48百万円のマイナス)
財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、配当金の支払い等により1億61百万円のマイナスとなりました。(前期は2億85百万円のマイナス)
これらの結果により、現金及び現金同等物は現金及び現金同等物に係る換算差額を加味した全体として71百万円減少し、当連結会計年度末残高は73億6百万円となりました。当社グループとしては、機動的な研究開発リソースの確保やM&Aの機会に迅速に対応できるよう内部留保を厚くする方針であり、資金運用に関しても流動性を重視した運用を行うこととしております。
③生産、受注および販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年1月1日
至 2024年12月31日)
前期比(%)
LSI事業(千円)829,38081.4
AIOT事業(千円)--
合計829,38081.4

(注)金額は、製造原価によっております。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年1月1日
至 2024年12月31日)
前期比(%)
LSI事業(千円)86,12539.0
AIOT事業(千円)1,195,49292.1
合計1,281,61784.4

(注)金額は、仕入価格によっております。
c.受注実績
当社グループは、一部、受注生産を行っておりますが、基本的には販売先から入手するフォーキャストに基づく見込生産を行っておりますので、記載を省略しております。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年1月1日
至 2024年12月31日)
前期比(%)
LSI事業(千円)2,887,31291.8
AIOT事業(千円)1,726,80392.1
合計4,614,11691.9

(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
株式会社マクニカ1,120,56722.3980,54721.3
加賀電子株式会社914,81718.2487,13310.6
伯東株式会社767,18715.3--

(注)当連結会計年度の伯東株式会社の販売実績および総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10未満ですので、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針および会計上の見積りと当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による資産・負債および収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを実施しております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針および会計上の見積りと当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)および注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載されているとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
a.経営成績等に関する分析
イ.経営成績
当該事項につきましては、本報告書の「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 a.経営成績」に記載のとおりであります。
ロ.財政状態
当該事項につきましては、本報告書の「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.財政状態」に記載のとおりであります。
ハ.キャッシュ・フローの状況
当該事項につきましては、本報告書の「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは半導体業界の常に新しい技術が創出され技術の陳腐化の早い環境下にあり、この環境の変化に対応するため、機動的な研究開発リソースの確保やM&Aの機会に迅速に対応できるよう内部留保を厚くし、資金の流動性を高く維持する方針としております。

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