有価証券報告書-第110期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/28 15:39
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当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
なお、当連結会計年度において、ATAキャスティングテクノロジージャパン株式会社の企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の見直しが反映された後の金額によっております。
(1) 経営成績
当連結会計年度における世界経済は、全体として緩やかな回復が続きました。米国経済は、雇用環境の改善による個人消費の増加や設備投資の増加などにより好調に推移しており、欧州でも、景気は緩やかな回復基調を維持いたしました。アジア地域については、中国では各種経済政策効果もあり景気の底堅さがみられ、タイ・インドネシアなどでも景気は持ち直しの動きがみられました。
わが国経済も、実質総雇用者所得の緩やかな増加による個人消費の持ち直しや、設備投資の緩やかな増加などを背景に景気は緩やかな回復が続きました。一方、地政学的リスクの高まりや米国、英国などの保護主義への動きなど、海外経済の不確実性の高まりに留意が必要な状況が続いております。
当社グループの主要産業分野である自動車業界につきましては、平成29年(暦年)の世界の新車販売台数が約9,600万台(前年比約3%増)と、8年連続で過去最高を更新いたしました。一方、世界の2大市場である中国と米国で販売が減速しつつあり、中国では小型車減税効果が薄れ前年に比べ成長が鈍化し、米国では平成29年(暦年)の新車販売台数が8年ぶりに前年を下回りました。しかし、依然として高水準の販売を継続していることに加え、新興国市場での販売回復や堅調な欧州市場・日本国内市場などに支えられ、世界の自動車生産・販売台数は堅調に推移いたしました。
非自動車分野における造船業界につきましては、世界全体では依然として船腹過剰の状態が続いており、需給バランスの改善には暫く時間を要するものと思われます。
一方、建設機械業界につきましては、平成29年(暦年)の国内メーカーの建設機械出荷金額の総合計が前年比19.1%増と3年ぶりの増加となり、また、米国などの建設機械メーカーも生産・販売台数が急速に回復しております。平成29年(暦年)は中国や米国などの巨大市場の旺盛な需要に支えられ順調な回復が実感できるまでに至りました。
また、一般産業分野につきましては、押し並べて底堅く推移いたしました。
このような市場環境下、当連結会計年度における当社グループ全体の業績につきましては、前連結会計年度より当社の連結子会社となった株式会社飯野ホールディング及びATAキャスティングテクノロジージャパン株式会社並びに当該2社のグループ会社の売上高が加わった結果、売上高は前年同期に比べ25.4%増収の106,648百万円(前連結会計年度は85,073百万円)となり、100,000百万円の大台を超えました。
利益面につきましては、素材価格の上昇、株式会社飯野ホールディング及びATAキャスティングテクノロジージャパン株式会社の2社における一時的な費用の発生などのマイナス要因が発生しました。しかし、メキシコの工場において受注拡大に追随できる生産体制が構築できたことによる利益貢献や、大同メタル佐賀株式会社のバイメタル生産の順調な伸びによる利益創出に加えて、グローバルでの販売拡大の効果などにより、営業利益は前年同期に比べ27.6%増益の6,511百万円(前連結会計年度は5,103百万円)となりました。また、目標とする経営指標であります売上高営業利益率は6.1%(前連結会計年度は6.0%)となりました。
経常利益につきましては、前年同期に比べ23.6%増益の6,708百万円(前連結会計年度は5,427百万円)となりました。また、売上高経常利益率は6.3%(前連結会計年度は6.4%)となりました。
また、親会社株主に帰属する当期純利益は、当社の連結子会社である大同インダストリアルベアリングヨーロッパLTD. の固定資産の減損損失などを計上したものの、前年同期に比べ24.5%増益の3,281百万円(前連結会計年度は2,635百万円)となりました。また、売上高当期純利益率は3.1%(前連結会計年度は3.1%)となりました。
1株当たり当期純利益は82円42銭(前連結会計年度は66円19銭)、目標とする経営指標であります自己資本利益率は6.9%(前連結会計年度は5.9%)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
なお、セグメント間の内部売上高又は振替高は、連結売上高に含めております。
① 自動車用エンジン軸受
国内は、平成29年(暦年)の新車販売台数が2年ぶりに500万台を超え、トラック用及び乗用車用ともに売上高が増加し、またターボチャージャー用軸受も受注を伸ばしたことなどから増収となりました。
他方、海外は、世界の2大市場である中国と米国で販売が減速しつつありますが、タイなどの新興国市場及び欧州市場(ロシアを含む)における販売回復や高付加価値エンジン用軸受の増加などにより増収となりました。
これらの結果、売上高は前年同期に比べ10.0%増収の65,455百万円となり、営業利益は前年同期に比べ33.8%増益の9,281百万円となりました。
② 自動車用エンジン以外軸受
自動車用エンジン軸受と同様に、国内は堅調な自動車販売及び生産に支えられ、また、海外も世界各地域での販売拡大などにより、売上高は前年同期に比べ13.7%増収の16,120百万円、営業利益は前年同期に比べ8.0%増益の2,962百万円となりました。
③ 非自動車用軸受
造船分野の軸受販売につきましては、船腹過剰の影響を受けて需要が低迷し、売上高は減少いたしました。しかしながら、受注環境は足元で徐々に持ち直しつつあります。
建設機械分野の軸受販売につきましては、米国、中国での販売が力強く回復し、前年度に比べて、大きく伸長いたしました。
他方、一般産業分野におけるエネルギー分野の特殊軸受販売は石炭・石油火力発電向け需要が予想以上に不振であったことから総じて売上高は低調な結果となりました。
これら非自動車用軸受分野の売上高は前年同期に比べ3.7%減収の9,346百万円となり、営業利益は前年同期に比べ16.9%減益の1,037百万円となりました。
④ 自動車用軸受以外部品
前連結会計年度より当社グループに加わった株式会社飯野ホールディング及びATAキャスティングテクノロジージャパン株式会社並びに当該2社のグループ会社の売上高を本セグメントに計上しておりますが、その売上高は15,596百万円となり、概ね当該2社買収時に想定していたとおりの結果となりましたが、営業損失は890百万円となりました。
⑤ その他
電気二重層キャパシタ用電極シート、金属系無潤滑軸受事業及びポンプ関連製品事業に不動産賃貸事業等を加えたその他のセグメントも底堅く推移して、売上高は前年同期に比べ12.2%増収の2,720百万円となりましたが、営業利益は前年同期に比べ4.6%減益の680百万円となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(千円)前年同期比増減(%)
自動車用エンジン軸受67,518,57810.2
自動車用エンジン以外軸受13,667,70018.2
非自動車用軸受9,412,418△6.8
自動車用軸受以外部品15,298,2191,119.8
報告セグメント計105,896,91725.8
その他1,874,7899.9
合計107,771,70625.5

(注) 1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
得意先の生産計画の内示等による見込生産が主体であるため記載を省略しております。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比増減(%)
自動車用エンジン軸受65,265,0039.9
自動車用エンジン以外軸受14,266,59011.8
非自動車用軸受9,324,881△3.8
自動車用軸受以外部品15,573,2821,154.6
報告セグメント計104,429,75825.7
その他2,219,09910.0
合計106,648,85725.4

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)財政状態
(総資産)
当連結会計年度における総資産は、前連結会計年度末に比ベ3.9%増加し161,366百万円となりました。
これは主に受取手形及び売掛金が増加したことによります。
(純資産)
当連結会計年度における純資産は、前連結会計年度に比ベ9.4%増加し57,940百万円となりました。
これは主に利益剰余金、為替換算調整勘定が増加したことによります。
(自己資本比率)
当連結会計年度における自己資本比率は、利益剰余金、為替換算調整勘定が増加したこと等により前連結会計年度に比ベ1.5ポイント増加し30.6%となりました。
(1株当たり純資産額)
当連結会計年度における1株当たり純資産額は、前連結会計年度に比ベ103円54銭増加し1,239円54銭となりました。
(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ960百万円(7.5%)の減少となり11,866百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動において獲得した資金は11,186百万円となり、前連結会計年度に比べ1,384百万円(14.1%)の収入の増加となりました。これは主に税金等調整前当期純利益6,567百万円、減価償却費8,795百万円によります。
前連結会計年度との主な差額は、減損損失が2,308百万円減少し、たな卸資産の増減額が1,497百万円増加した一方で、税金等調整前当期純利益が3,389百万円増加し、減価償却費が2,043百万円増加したことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動において使用した資金は12,331百万円となり、前連結会計年度に比べ18,489百万円(60.0%)の支出の減少となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出11,516百万円によります。
前連結会計年度との主な差額は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が19,932百万円減少したことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動において使用した資金は53百万円となり、前連結会計年度に比べ20,733百万円の収入の減少となりました。これは主に長期借入れによる収入17,347百万円の一方、短期借入金の純増減額△10,722百万円によります。
前連結会計年度との主な差額は、長期借入れによる収入が16,247百万円増加した一方、短期借入金の純増減額が37,400百万円減少したことによります。
② 資金需要
当社グループにおける主な資金需要は、製品製造のための材料・部品等の購入費、製造費用、製品・商品の仕入、販売費及び一般管理費、運転資金及び設備投資資金です。
設備投資の概況については、「第3 設備の状況 1 設備投資等の概要」に記載のとおりです。
③ 資金調達の状況
当社グループの運転資金及び設備投資資金は主として内部資金により充当し、必要に応じて借入れによる資金調達を実施することを基本方針としております。
当連結会計年度の当社グループの設備投資資金につきましては、内部資金と借入れにより充当いたしました。
今後は、資本の効率化と財務の安全性確保を重視しつつ、有利子負債の圧縮を視野にいれながら、バランスをとった財務運営を目指してまいります。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の年度別返済額は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 ⑤連結附属明細表 借入金等明細表」に記載のとおりです。
④ 財務戦略
収益力強化・キャッシュマネジメントにより有利子負債を削減しながら、既存事業の競争力維持のため年平均10,000百万円程度の投資を継続します。さらに、自動車用エンジン軸受関連の投資は、市場の縮小が急速に進む可能性に備え、中期経営計画期間後半について慎重に対処しつつ、研究開発、新規事業、M&A等については積極的に投資を行う等、自己資本比率35%を念頭に財務の健全性を確保しつつ、成長分野へ積極投資を試みます。
また、投資効率改善のためにハードルレートの見直し、投資後の効果測定を厳格に行うことで投資の精度を上げる等、健全な設備投資を試みます。
当社株主に対する安定的な配当を継続しながら、自己資本利益率(ROE)は株主資本コストを意識して平成35年度(2023年度)に10.0%の達成を目指しており、運転資金の効率化や通常投資の見直し等、さらなるキャッシュ・フローの改善を進めます。

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