有価証券報告書-第74期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/03/26 10:52
【資料】
PDFをみる
【項目】
161項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大による社会情勢の混乱や経済活動の停滞により、上半期に大幅な落ち込みとなり、その後回復の兆しが見られましたが、年末にかけて感染が再拡大したこと等により、総じて低調に推移しました。
地域別に見ますと、中国経済は早期に新型コロナウイルスを抑制したことで、10-12月の実質GDPは前年同期比6.5%増加し、通期でもプラス成長となりました。
その他地域でも下半期に入り徐々に経済活動が再開され、上半期の大幅な落ち込みからは回復しましたが、前述のように、年末にかけての感染再拡大の影響等もあり、いまだ本格的な回復には至らず、依然として不透明な状況が続いています。
当社グループ関連市場であるデジタルカメラ市場では、世界各地での渡航や外出規制に加え、各種イベントの中止や延期等の影響を大きく受け、レンズ交換式カメラ、交換レンズ共に台数ベースで前期比約40%減となり、コンパクトデジタルカメラは台数ベースで前期比約半減と、大幅な落ち込みとなりました。
平均為替レートにつきましては、米ドルは約2円の円高となりましたが、ユーロは前期並みの水準となる等、総じて小幅な円高で推移しました。
このような状況の下、当社グループの当連結会計年度における経営成績は、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大等によるデジタルカメラ市場の大幅縮小の影響により、売上高は483億75百万円(前期比23.6%減)となりました。販管費の削減に努めた結果、販管費は前期比14%減となりましたが、減収に伴う売上総利益の減少や急激な需要減に伴う国内生産拠点での一部休業の影響等を補いきれず、営業利益は35億75百万円(前期比48.8%減)、経常利益は37億50百万円(前期比49.3%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、国内生産拠点の希望退職者募集の実施や一部固定資産の減損処理に伴い、特別損失8億64百万円を計上したこともあり19億58百万円(前期比63.3%減)となりました。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
(写真関連事業)
自社ブランド交換レンズでは、5月に望遠ズームレンズ70-180mm F/2.8 VXD(A056)、7月に広角端28mmで世界初の開放F2.8を実現した高倍率ズームレンズ28-200mm F/2.8-5.6 RXD (A071)、10月には300mmクラスのフルサイズミラーレスカメラ用望遠ズームレンズとして世界最小・最軽量の望遠ズームレンズ70-300mm F/4.5-6.3 RXD(A047)の発売等、フルサイズミラーレスカメラ用の新製品投入を進めました。しかしながら、世界各国での渡航や外出規制、店舗閉鎖、各種イベント中止等による影響により、市場全体に比べて落ち込みは抑制できましたが、自社ブランド、OEM共に減収となりました。
このような結果、写真関連事業の売上高は335億69百万円(前期比27.3%減)、営業利益は53億20百万円(前期比38.4%減)となりました。
(レンズ関連事業)
コンパクトデジタルカメラやビデオカメラ用レンズは、従来から継続するスマートフォンの台頭による市場縮小に新型コロナウイルス感染症の拡大影響が加わり、ドローン用レンズも受注機種の販売が伸び悩み、共に減収となりました。
このような結果、レンズ関連事業の売上高は14億6百万円(前期比48.6%減)、営業損失82百万円(前期は営業利益1億37百万円)となりました。
(特機関連事業)
車載カメラ用レンズはセンシング用途での販売増等により堅調に推移し、前期同様に2桁増収となりました。監視やFA/マシンビジョン用レンズでは、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大によるカメラメーカー側の開発の後ろ倒しや、経済環境悪化に伴う投資抑制の影響等により販売が伸び悩んだことに加え、テレビ会議用レンズの需要低迷による販売減もあり減収となりました。
このような結果、特機関連事業の売上高は133億98百万円(前期比6.8%減)となりましたが、原価低減等により営業利益は10億19百万円(前期比2.5%増)と増益を確保いたしました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ69億67百万円減少し、214億17百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益が28億85百万円、減価償却費が28億3百万円、売上債権の減少額が23億66百万円となったこと等により、営業活動によるキャッシュ・フローは75億54百万円の収入(前連結会計年度は109億25百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が93億83百万円、有形固定資産の取得による支出が29億28百万円となったこと等により、投資活動によるキャッシュ・フローは123億34百万円の支出(前連結会計年度は28億63百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
配当金の支払額が16億39百万円、短期借入金純増減額が5億11百万円であったこと等により、財務活動によるキャッシュ・フローは21億12百万円の支出(前連結会計年度は19億23百万円の支出)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
写真関連事業32,87672.8
レンズ関連事業1,27848.8
特機関連事業13,43695.5
47,59176.9

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額に消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度において、レンズ関連事業における生産の実績に著しい変動がありました。その内容については、「①経営成績の状況」に記載しております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
写真関連事業----
レンズ関連事業1,32249.114663.5
特機関連事業----
1,32249.114663.5

(注)上記の金額に消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
写真関連事業33,569△27.3
レンズ関連事業1,406△48.6
特機関連事業13,398△6.8
48,375△23.6

(注)1.上記の金額に消費税等は含まれておりません。
2.主な相手先への販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
ソニーグローバルマニュファクチャリング&オペレーションズ(株)11,91018.88,06816.7

2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたり、連結会計年度末における資産・負債及び収益・費用の計上等に関連しての種々の見積りを行っております。この見積りは、過去の実績やその時点で入手可能な情報に基づいて行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があり、連結財務諸表に重要な影響を及ぼすことがあります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、414億70百万円となり、前連結会計年度末に比べ101億92百万円減少いたしました。これは主に、現金及び預金が69億67百万円減少し、受取手形及び売掛金が25億88百万円減少したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、167億19百万円となり、前連結会計年度末に比べ9億15百万円減少いたしました。これは主に、投資その他の資産が5億1百万円減少したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、101億98百万円となり、前連結会計年度末に比べ21億1百万円減少いたしました。これは主に、未払法人税等が7億81百万円減少し、買掛金が7億65百万円減少したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、22億14百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億44百万円減少いたしました。これは主に、退職給付に係る負債が2億86百万円減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は457億77百万円となり、前連結会計年度末に比べ87億61百万円減少いたしました。これは主に、自己株式が88億51百万円減少したことによるものであります。
2)経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、主に写真関連事業が減収となったことにより、前連結会計年度に比べ149億10百万円減少し、483億75百万円(前期比23.6%減)となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度並みに売上総利益率の水準を維持しましたが、売上高の減少により、前連結会計年度に比べ58億59百万円減少し、183億70百万円(前期比24.2%減)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は、売上総利益の減少により、前連結会計年度に比べ34億7百万円減少し、35億75百万円(前期比48.8%減)となりました。
(営業外収益及び費用)
当連結会計年度の営業外収益は、補助金収入を3億円計上したこと及び雇用調整助成金を2億46百万円計上したこと等により、前連結会計年度に比べ2億14百万円増加し、8億36百万円となりました。
当連結会計年度の営業外費用は、為替差損を3億65百万円計上したこと及び固定資産除却損を2億30百万円計上したこと等により、前連結会計年度に比べ4億60百万円増加し、6億62百万円となりました。
(税金等調整前当期純利益)
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、経常利益が36億52百万円減少したこと及び特別損失として特別退職金を8億44百万円、減損損失19百万円計上したことにより、前連結会計年度に比べ45億17百万円減少し、28億85百万円(前期比61.0%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、税金等調整前当期純利益が減少したことにより、前連結会計年度に比べ33億71百万円減少し、19億58百万円(前期比63.3%減)となりました。
セグメントごとの経営成績等の状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要①経営成績の状況」に記載のとおりであります。
3)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2020年12月期を最終年度とする中期経営計画として、売上高720億円、営業利益66億円、ROE9%以上を掲げ2018年からスタートを切りました。1年目、2年目は、中核事業の高収益化を想定以上に進めることができ、2年目において、営業利益69億円、営業利益率11%、ROE10%と、利益面、ROEは、中期経営計画の目標を1年前倒しで達成することができました。最終年度の2020年12月期は新型コロナウイルスの拡大影響により、減収減益を余儀なくされたものの、2年目までの利益重視体質への変革が奏功し、売上高が500億円を下回る大幅な減収となったなかでも営業利益率7.4%と一定の利益率水準は保てたものと考えています。
一方で事業拡大という点では、車載事業はこの3年間で1.5倍の売上高へと成長を果たしたものの、その他の分野では新型コロナウィルスの感染拡大等があったとはいえ十分な成果に至らず、新事業創出という点でも、課題が残る結果となりました。
当社グループにおいては、これらの成果と課題や環境変化等を踏まえ、2023年12月期を最終年度とする新たな中期経営計画「Vision23」を策定し、基本方針として長期的な視点にたった飛躍に向けての投資・リソース配分の実行、持続成長可能な事業基盤の構築を着実に実行してまいります。
売上高としては2020年12月期比で約25%増の610億円、営業利益は直近10年間で最も高い2019年12月期を上回り、再びコロナ影響前の高収益体質へとV字回復を図る70億円を目指し、また、資本効率性においても資本コストを上回るROE9%以上を目指してまいります。
4)経営成績に重要な影響を与える要因について 「2[事業等のリスク]」に記載のとおりであります。
5)資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社グループは、営業活動により安定したキャッシュ・フローを得ておりますが、必要な営業活動や設備投資に備えるために、自己資金の他に金融機関からの借入により資金調達を実施しております。借入金のうち、短期借入金は主に営業取引に係る資金調達、長期借入金は主に設備投資に係る資金調達であり短期借入金、長期借入金とも安定的な資金調達ができております。また、今後の設備投資については、量産金型、レンズ生産設備等への設備投資を実施する予定ですがこれら投資資金については、自己資金及び金融機関からの借入により調達する予定であります。
6)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。