四半期報告書-第59期第2四半期(平成27年4月1日-平成27年9月30日)

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2015/11/11 11:00
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財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間における世界経済は、先進国では緩やかな成長基調にあるものの、中国を筆頭に新興国・資源国経済が製造業を中心に減速した結果、総じて停滞感の強い状況が続いております。
スポーツ用品業界においては、消費者の高まる健康志向を背景にランニング、アウトドア等の参加型スポーツが活況で、用品販売総体を牽引し堅調な推移を見せています。
一方、スポーツ施設事業では、ゴルフに代表される様に少子化やライフスタイルの変化から競技人口の減少が顕著で、今後も縮小傾向が続くものと懸念されます。
このような経営環境の中、当社グループは得意種目のバドミントン・テニス用品を中心に新素材・新機能の開発に注力し、これら先進技術と斬新なデザインを搭載した製・商品を順次マーケットへ投入してきました。また、少子高齢により国内販売の将来性が懸念される現状に鑑み、伸び代の見込める海外市場への進出を強く意識するとともに、世界的に著名な契約選手の活躍に連動した広告宣伝活動や世界各地のユーザーの特性に合わせた直接的な販売促進活動を強化し、ヨネックスブランドの浸透と売上の増大を図ってまいりました。
この結果、当第2四半期連結累計期間における連結売上高は252億18百万円(前年同四半期比6.0%増)と増加しました。海外進出を見据え戦略的且つ積極的に広告宣伝費他販売経費を投じた結果、営業利益は14億99百万円(前年同四半期比5.0%減)、経常利益は14億90百万円(前年同四半期比13.8%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は10億85百万円(前年同四半期比10.2%減)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
①[スポーツ用品事業]
イ.[日本]
日本経済は、所得の持ち直し、雇用環境の改善、株高等が消費の回復を後押しし、内需は回復基調にありますが、中国向けの輸出が減少し生産の伸び悩みから、回復ペースは鈍化しました。
当社では、今年も9月にバドミントン世界大会の一つであるヨネックスオープンジャパン2015を冠協賛し、主力となるバドミントン製・商品の販売強化の弾みといたしました。
テニスでも、4大大会の一つである全豪オープンのオフィシャルストリンガー権を取得する等、将来に向けた宣伝施策にも注力しております。
ゴルフでは、国内生産の強みを生かし顧客対応力を高めた販売戦術を展開した結果、売上の減少に底打ち感が見られました。
一方、中国代理店との販売契約終了に伴い、当期より中国販売子会社がバドミントン、テニス用品の直接販売を開始したことにより、日本からアジアセグメントに変更となり、売上が減少しております。
この結果、売上高は200億87百万円(前年同四半期比2.3%減)、営業利益は粗利低下、広告宣伝費他の販売経費負担増により11億9百万円(前年同四半期比11.4%減)となりました。
ロ.[北米]
北米経済は、ドル高や新興国の減速を受け鉱工業部門に不安が残るものの、家計支出の堅調さに支えられ回復が続いております。
北米販売子会社では、バドミントンが売上を牽引し、テニスも復調の兆しが見られましたが、米国では市場価格の低迷、カナダではカナダドル安の影響を受け、粗利の低下、販売経費負担増となりました。
この結果、売上高は9億99百万円(前年同四半期比32.9%増)、営業利益は28百万円(前年同四半期比33.5%減)となりました。
ハ.[ヨーロッパ]
ヨーロッパ経済は、緩やかな成長の継続が見込まれておりますが、ロシア経済の減速やギリシャ情勢他の債務問題等の不安要素が根強く、不透明感が強い状況です。
ヨーロッパ販売子会社では、全般的に売上げは低調で、バドミントン、テニスの得意種目でも売上は微増に留まり、相対的に販売経費負担増となりました。
この結果、売上高は12億9百万円(前年同四半期比0.8%減)、営業損失は0百万円(前年同四半期は30百万円の営業利益)となりました。
ニ.[アジア]
アジア経済は、新興国・資源国では資源価格の下落や通貨安、インフレ高進の連鎖も見られ、成長ペースが鈍化しております。中国でも製造業の過剰設備や在庫調整が影響し、減速状態が続いております。
台湾子会社では、グループ内の販路の再構築の影響で一時的に生産量の減少が見られましたが、バドミントンの台湾国内販売は堅調な売上を維持しております。一方、中国販売子会社では、これまでのゴルフ用品に加えバドミントン、テニス用品の直接販売が開始され、アジアセグメントにおける大幅な売上増、利益増に貢献しました。
この結果、売上高は25億93百万円(前年同四半期比175.1%増)、営業利益は5億59百万円(前年同四半期比220.7%増)となりました。
これらの結果、各地域セグメントを合計したスポーツ用品事業の売上高は248億90百万円(前年同四半期比6.0%増)、営業利益は16億96百万円(前年同四半期比13.2%増)となりました。
②[スポーツ施設事業]
スポーツ施設事業の中核をなすヨネックスカントリークラブでは、6月に開催いたしました「ヨネックスレディスゴルフトーナメント」のコースコンディションを維持し、その話題性、優位性を活用して入場者数増加を図りました。前期末に実施した減損処理による減価償却費の負担減により、業績は改善されました。
この結果、スポーツ施設事業の売上高は3億28百万円(前年同四半期比3.6%増)、営業利益は82百万円(前年同四半期比40.5%増)となりました。
(注)セグメント別の記載において、売上高については、「外部顧客への売上高」について記載し、営業損益については、「調整額」考慮前の金額によっております。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ6億37百万円減少し、当第2四半期連結会計期間末は73億24百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は5億15百万円(前年同四半期比40.1%減)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前四半期純利益15億22百万円、仕入債務の増加6億35百万円であり、支出の主な内訳は、たな卸資産の増加14億63百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は17億23百万円(前年同四半期比111.7%増)となりました。支出の主な内訳は、有形固定資産の取得16億60百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、獲得した資金は5億20百万円(前年同四半期は1億43百万円の使用)となりました。収入の主な内訳は、長期借入れによる収入6億50百万円であり、支出の主な内訳は、配当金の支払1億62百万円であります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は6億9百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。