有価証券報告書-第72期(2024/04/01-2025/03/31)

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2025/06/26 16:53
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156項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、設備投資に持ち直しの動きがみられるなど景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、物価上昇の継続や米国の通商政策による景気への影響が懸念されるなど、依然として先行きは不透明な状態が続いております。
このような状況において当社グループでは、中長期的には成長が期待される半導体関連向け製品の開発および販売強化に努めるとともに、当社グループの主力事業の一つであるオフィス家具事業においては、新しいオフィスのあり方に対応した製品分野の事業展開に注力してまいりました。
主力事業の概況につきましては、住生活関連機器事業のオフィス家具製品の需要が堅調に推移した一方、検査計測機器事業のFPD向け検査装置および産業機器事業の半導体関連向け電磁アクチュエータの販売が低調に推移いたしました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は前連結会計年度末と比較し、1,131百万円減少の24,405百万円となりました。これは主に、現金及び預金が148百万円増加した一方、受取手形、売掛金および契約資産の合計額が667百万円、有価証券が200百万円、仕掛品が458百万円減少したこと等によるものです。
当連結会計年度末における固定資産は前連結会計年度末と比較し、78百万円減少の14,065百万円となりました。これは主に、基幹システムの更改に係るソフトウェア仮勘定の増加等により無形固定資産合計が110百万円、投資有価証券が28百万円増加した一方、減価償却費の計上等により有形固定資産合計が292百万円減少したこと等によるものです。
この結果、当連結会計年度末における総資産は38,470百万円となり、前連結会計年度末と比較し、1,209百万円減少いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は前連結会計年度末と比較し、1,412百万円減少の5,780百万円となりました。これは主に、賞与引当金が78百万円、検査計測装置の大口物件の納入により契約負債が91百万円増加した一方、支払手形及び買掛金と電子記録債務の合計額が1,256百万円、未払法人税等が146百万円、流動負債のその他に含まれる未払消費税等が97百万円減少したこと等によるものです。
当連結会計年度末における固定負債は前連結会計年度末と比較し、170百万円減少の782百万円となりました。これは主に、長期借入金が56百万円、退職給付に係る負債が70百万円減少したこと等によるものです。
この結果、当連結会計年度末における負債合計は6,563百万円となり、前連結会計年度末と比較し、1,583百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は前連結会計年度末と比較し、373百万円増加の31,906百万円となりました。これは主に、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が216百万円、為替換算調整勘定が80百万円増加したこと等によるものです。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の79.5%から82.9%となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、主に検査計測機器事業および産業機器事業の販売の減少により、当連結会計年度の売上高は23,969百万円で、前連結会計年度比1,203百万円、4.8%の減収となりました。
利益面につきましては、固定費の圧縮には努めたものの、減収にともなう粗利益額の減少等により、営業利益451百万円(前連結会計年度比429百万円、48.8%の減益)、経常利益528百万円(前連結会計年度比494百万円、48.3%の減益)となりました。また、特別利益に投資有価証券売却益を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は520百万円(前連結会計年度比80百万円、13.4%の減益)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
(住生活関連機器)
当セグメントは、当社、連結子会社上海鷹野商貿有限公司および株式会社ユーキ・トレーディングで構成され、主にオフィス用、福祉・医療施設用の椅子、臨床検査薬等の製造販売を行っております。
当セグメントにつきましては、当セグメントにおいては、働き方の変化に対応した新たなオフィスの価値を創造するオフィス家具の開発・生産に注力してまいりました。
この結果、オフィス用椅子などのオフィス家具製品の販売が増加したこと等により、売上高は12,764百万円で前連結会計年度比784百万円、6.6%の増収となりました。利益面では増収にともなう粗利益額の増加等により、セグメント利益は472百万円(前連結会計年度はセグメント損失47百万円)となりました。
(検査計測機器)
当セグメントは、当社、連結子会社タカノ機械株式会社および台湾鷹野股份有限公司で構成され、主に液晶や半導体・高機能フィルム用の検査計測装置等を製造販売しております。
当セグメントにつきましては、設備投資需要の増加が期待される半導体関連検査装置や電池部材向け検査装置の開発、販売に注力してまいりました。
しかしながら、主にFPD向け検査装置の販売が減少したこと等により、売上高は5,979百万円で前連結会計年度比1,541百万円、20.5%の減収となりました。利益面では減収影響を最小限にするべく固定費の抑制を進めたものの、減収にともなう粗利益額の減少等により、セグメント利益は61百万円で、前連結会計年度比204百万円、76.7%の減益となりました。
(産業機器)
当セグメントは、当社、連結子会社香港鷹野国際有限公司(鷹野電子(深圳)有限公司含む)およびTakano of America Inc.で構成され、主に電磁アクチュエータ、ユニット(ばね)製品等を製造販売しております。
当セグメントにつきましては、中長期的には堅調な需要が期待される半導体関連向け電磁アクチュエータの販売拡大に取り組んでまいりました。
しかしながら、半導体関連向け製品の販売が減少したことにより、売上高は2,268百万円で前連結会計年度比978百万円、30.1%の減収となりました。利益面では、減収にともなう粗利益額の減少等により、セグメント損失は257百万円(前連結会計年度はセグメント利益576百万円)となりました。
(エクステリア)
当セグメントは、当社が主にオーニング、パラソル、跳ね上げ式門扉、その他ガーデンエクステリア製品等を製造販売しております。
当セグメントにつきましては、店舗・集客施設におけるオーニング等の受注獲得に向けたプロモーションおよび営業活動に注力するとともに、販売体制の強化に取り組んでまいりました。
この結果、売上高は1,252百万円で前連結会計年度比316百万円、33.8%の増収となりました。利益面では増収にともなう粗利益額の増加等により、セグメント利益は87百万円(前連結会計年度はセグメント損失6百万円)となりました。
(機械・工具)
当セグメントは、株式会社ニッコーによる機械・工具等の仕入販売に関する事業です。
当セグメントにつきましては、新規顧客の開拓および既存顧客の需要掘り起こしに注力してまいりました。この結果、売上高は1,704百万円で前連結会計年度比215百万円、14.4%の増収となりました。セグメント利益は98百万円で、前連結会計年度比22百万円、28.8%の増益となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金および現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度と比較して127百万円増加し、8,596百万円(前連結会計年度比1.5%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度と比較して849百万円減少の836百万円となりました。これは主に、仕入債務の減少額1,266百万円、法人税等の支払額493百万円等により資金が減少した一方、税金等調整前当期純利益782百万円、減価償却費930百万円、売上債権の減少額695百万円、棚卸資産の減少額397百万円等により資金が増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動により支出した資金は、前連結会計年度と比較して179百万円減少し、334百万円となりました。これは主に、有価証券の売却及び償還による収入200百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入320百万円等により資金が増加した一方、有形固定資産の取得による支出621百万円、無形固定資産の取得による支出197百万円等により資金が減少したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動により支出した資金は、前連結会計年度と比較して20百万円増加し、425百万円となりました。これは主に親会社による配当金の支払額304百万円等により資金が減少したことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
前年同期比(%)
住生活関連機器(千円)12,187,56611.9
検査計測機器(千円)5,520,648△2.8
産業機器(千円)1,534,271△52.7
エクステリア(千円)1,285,82336.9
機械・工具(千円)--
合計(千円)20,528,310△1.1

(注) 金額は販売価格によっており、セグメント間取引は相殺消去しております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比
(%)
受注残高(千円)前年同期比
(%)
住生活関連機器12,770,9484.81,024,3050.6
検査計測機器6,225,63330.45,671,4154.5
産業機器2,229,567△30.6157,776△19.6
エクステリア1,253,46226.594,0630.8
機械・工具1,709,1670.9298,0281.5
合計24,188,7785.87,245,5883.1

(注) セグメント間取引は相殺消去しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
前年同期比(%)
住生活関連機器(千円)12,764,9766.6
検査計測機器(千円)5,979,009△20.5
産業機器(千円)2,268,078△30.1
エクステリア(千円)1,252,74333.8
機械・工具(千円)1,704,82914.4
合計(千円)23,969,636△4.8

(注)1.セグメント間取引は相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりです。
相手先前連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
コクヨ株式会社9,570,33338.010,399,46943.4

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりです。
なお、本項に記載した予想、見込み等の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2025年6月26日)現在において判断したものであり、将来に関する事項には不確実性が内在されております。そのため、予測等の将来に関する事項は実際の結果と大きく異なる可能性があります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりです。
a.財政状態及び経営成績の分析
「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
b.経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える主な要因は以下のとおりです。
当社グループは経営方針として、グローバル販売を含めた、グローバル体制の強化を掲げておりますが、当社グループが今後とる海外市場向けの事業展開等によっては、当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
当社グループ住生活関連機器事業の主力であるオフィス家具業界において、企業の設備投資意欲の減退により、需要が大幅に減少した場合、また、国内オフィス家具市場に東南アジア等で生産される廉価品のオフィス椅子が大量に流入した場合は住生活関連機器の経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
当社グループ検査計測機器事業の主力製品である検査計測装置の主要な需要先は日本・台湾・米国における半導体製造業界であり、また当社グループ産業機器部門の主力製品である電磁弁の主要な需要先は日本の半導体製造装置業界です。両事業の経営成績は半導体製造業界の設備投資動向に大きな影響を受けます。これらの業界の設備投資は市況の影響を受け、大きな需要変動が生じる可能性があり、今後の設備投資動向によっては、検査計測機器事業と産業機器事業の経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
また、当社グループは新規事業開発に積極的に取り組み、経営資源を新規事業開発に傾注させておりますが、新規事業開発に関する活動は予想された結果を出し、業績に必ず結びつくという保証はありません。新事業開発活動が順調に進まず、成果が実現できない場合は当社グループの将来にわたる経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
その他に、経営成績に重要な影響を与える要因には「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載した要因が考えられます。
c.経営戦略の現状と見通し
当社グループといたしましては、これらの状況をふまえて、2028年度(2029年3月期)を最終目標年度とする中期経営計画「ONE TAKANO & Growth」を着実に推進し、基本方針として掲げた「研究開発型企業を目指し、他に勝る技術開発・商品開発・事業開発を確実に進め、世の中に新しい価値を提供すると共にグローバル化を進め、事業の発展を図る」の実現に向けて、当社グループの総合力の発揮によりグループ一丸となって取り組んでまいります。
セグメント別では、住生活関連機器事業においては、ロボット・3Dプリンター等の新しい設備の活用やDX化の推進等により、さらなる製造ラインの合理化や生産性の向上に努め、コスト競争力の強化を図るとともに、新しいオフィスのあり方に対応した製品分野の事業展開に注力してまいります。
検査計測機器事業においては、従来のFPD向け検査装置を中心とした事業構造から、成長が期待される半導体・高機能フィルム・電池部材関連分野等の検査装置分野を中心とした事業構造への変換をさらに進めるため、成長市場へ経営資源を傾注してまいります。
加えて、高付加価値事業へシフトするための研究開発投資および設備投資も引き続き積極的に行い、成長の基盤固めを行います。
なお、中期経営目標は2029年3月期を最終目標年度とし、連結売上高30,000百万円以上、連結営業利益3,000百万円以上を目指し、計画の推進を行っております。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
b.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要のうち主なものは、製品製造のための材料・部品の購入のほか、製造に係る労務費・経費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものおよび売上債権・仕掛品等の運転資金です。検査計測機器事業は当社グループにおける他の事業分野と比較して運転資金の回収期間が長期にわたります。そのため、今後、売上高の成長が見られた場合、運転資金もそれに応じて増加していくことが見込まれます。
また、コストダウンをさらに推進するため、製造ラインの合理化および生産性向上のための製造設備ならびにBCP強化のための老朽化設備の更新投資、工場DX化推進の基盤となる次期基幹システムの構築に係る投資に資金を投じていく予定です。
さらに、製品・サービスの競争力を向上させていくために、今後積極的かつ継続的に研究開発活動を行っていく必要があると認識しており、研究開発の推進に係る費用も当社グループの重要な資金投下であると考えている他、経営戦略上必要な提携・M&A等にかかる費用等も重要な資金投下であると考えております。
当社グループの財務状態としては、当連結会計年度末における流動比率422.2%、固定比率は44.1%、また、自己資本比率は82.9%であり比較的健全な財務状態であると認識しております。また、有利子負債257百万円に対して、現預金8,907百万円を保有しており、流動性についても懸念はないと認識しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。

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