訂正有価証券報告書-第71期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー
(以下「経営成績」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、企業収益の改善、設備投資の増加及び雇用情勢の改善等により、景気は緩やかな回復傾向が持続しましたが、通商問題の動向と政策の影響が懸念される状況が続いております。
当社グループが属する建設業界におきましては、首都圏再開発を中心とした民間の設備投資に加え、インフラ整備等の公共事業投資も堅調に推移しました。しかしながら、慢性的な人手不足による人件費及び運送コストの上昇、鋼材価格の高止まりによる影響が深刻化しております。
このような環境の下、当社グループは経営資源の最適配分と経営の効率化に取り組んでまいりました。また、工事受注を拡大するため、子会社化した専門工事会社との連携を深化させるとともに、工事用機械の増強に取り組んでまいりました。一方で、受注活動における熾烈な価格競争を克服すべく、取引先の新規開拓・拡販に加え、採算性を重視した営業活動を展開し、利益の拡大に注力してまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ56百万円減少し、454億23百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ6億64百万円減少し、185億42百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ6億8百万円増加し、266億80百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は353億11百万円(前年同期比7.2%増)となりました。利益につきましては、営業利益12億98百万円(前年同期比10.6%増)、経常利益15億49百万円(前年同期比15.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は9億92百万円(前年同期比11.7%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ、11億27百万円増加の37億47百万円となりました。当連結会計年度末におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は20億9百万円の増加(前年同期は30億1百万円の増加)となりました。主な増加項目は税金等調整前当期純利益15億27百万円、売上債権の減少による資金の増加額11億61百万円であり、主な減少項目は仕入債務減少額5億5百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は2億40百万円の減少(前年同期は4億82百万円の減少)となりました。主な減少項目は有形及び無形固定資産の取得による支出1億80百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は6億41百万円の減少(前年同期は16億33百万円の減少)となりました。主な減少項目は配当金の支払額3億23百万円、借入金の返済による支出2億48百万円であります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績を事業の部門で示すと、次のとおりであります。
| 部門の名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 工場部門 | 1,303 | 9.6 |
(注)1 金額には消費税等は含まれておりません。
2 金額は受注加工製作額であり、販売価格によっております。
b.受注実績
工事及び製作加工は、取引先との契約締結後、ごく短い期間で工事施工開始又は製作加工品を納入するという業界の慣習・取引形態の特殊性により、受注高の集計は行っておりません。
c.販売実績
営業部門は取扱商品別に分かれておりません。当連結会計年度における売上形態区分別内訳は次のとおりであります。
| 区分 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 販売 | 15,102 | △0.3 |
| 賃貸 | 4,016 | 6.5 |
| 工事 | 10,185 | 22.2 |
| 加工受託 | 2,721 | 5.1 |
| 運送受託 | 3,285 | 5.6 |
| 合計 | 35,311 | 7.2 |
(注)1 金額には消費税等は含まれておりません。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 鹿島建設株式会社 | 3,479 | 10.6 | 2,304 | 6.5 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」をご参照ください。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
当連結会計年度末の資産合計は454億23百万円となり、前連結会計年度末と比較して56百万円の減少となりました。その主な内訳は、現金及び預金が11億27百万円増加した一方、受取手形及び売掛金と電子記録債権をあわせた売上債権が11億61百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末の負債合計は185億42百万円となり、前連結会計年度末と比較して6億64百万円の減少となりました。その主な内訳は、支払手形及び買掛金と電子記録債務をあわせた仕入債務が5億5百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末の純資産合計は268億80百万円となり、前連結会計年度末と比較して6億8百万円の増加となりました。その主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益9億92百万円による利益剰余金の6億70百万円の増加によるものであります。
以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ1.4ポイント上昇した59.2%となりました。
b.経営成績の分析
当社グループが属する建設業界におきましては、首都圏再開発を中心とした民間の設備投資に加え、インフラ整備等の公共事業投資など国内受注額が堅調に推移いたしました。このような環境の下、当連結会計年度の売上は、商品売上が前年同期比0.3%減の151億2百万円、賃貸収入が前年同期比6.5%増の40億16百万円、工事売上が前年同期比22.2%増の101億85百万円、加工料収入が前年同期比5.1%増の27億21百万円、運送収入が前年同期比5.6%増の32億85百万円と全体では増収となり、売上高は353億11百万円(前年同期比7.2%増)となりました。売上原価は前年同期比で原価率が0.7ポイント上昇した294億88百万円(前年同期比8.0%増)、販売費及び一般管理費は45億24百万円(前年同期比1.1%増)となりました。この結果、営業利益は12億98百万円(前年同期比10.6%増)となりました。東北地方の復興需要の減少や慢性的な人出不足による人件費及び運送コストの上昇、鋼材価格の高止まりによる影響等がございましたが、工事受注拡大に注力し、連結工事子会社との連携により工事売上が増収および増益に寄与いたしました。
営業外収益4億9百万円(前年同期比28.7%増)、営業外費用1億57百万円(前年同期比2.9%増)を加減し、経常利益は15億49百万円(前年同期比15.7%増)となりました。特別利益合計2百万円、特別損失25百万円及び法人税等合計5億34百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は9億92百万円(前年同期比11.7%増)となりました。
以上の結果、売上高営業利益率は、前年同期と比べ0.1ポイント上昇した3.7%となりました。また、自己資本利益率は、前年同期と比べ0.3ポイント上昇した3.7%となりました。
c.キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しているとおりであります。
d.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの業績は建設業界を取り巻く環境に左右されます。現在は活況を呈している首都圏再開発事業をはじめとした民間設備投資ならびに公共事業投資の動向が当社グループの業績に影響を及ぼします。加えて、慢性化している労働力不足や鋼材価格・運送コストの上昇も、受注における採算面の厳しさに直結します。
このような環境の中、当社グループは引き続き受注の拡大、リスクの回避、信頼性の充実を図ってまいります。
e.資本の財源及び資金の流動性について
当社グループの資金需要は、営業活動に必要な運転資金として材料費、外注費、修理費、製作加工費、労務費等が主要な内容であります。経常的な運転資金については、一定水準の資金を確保しておく必要があります。設備投資などの資金の財源については、営業活動による収入で得た資金を投入し、不足する場合は有利子負債による資金調達を実施しております。なお、当社においては、運転資金の安定的な調達を行うために総額10億円の貸出コミットメント契約を締結しております。
f.経営者の問題認識と今後の方針について
建設業界を取り巻く環境は、首都圏再開発事業を中心とした民間の設備投資プロジェクトなど、今後も堅調な推移が期待されるのに加え、国土強靭化計画の推進に向けた公共投資による需要も見込まれます。一方で、東北地方の復興需要の減少、現場休日増による工事の進捗遅れ、慢性的な人出不足とそれに伴う人件費及び運送コストの上昇、鋼材価格の高止まりの影響が続くものと懸念され、受注における採算面の厳しさが今後も継続するものと予想されます。
このような環境の下、当社グループは、引き続き本業である重仮設資材の賃貸単価の価格改善を進めるとともに全社を挙げたコスト削減と資機材の効率稼働を推進し、更なる原価の低減に努めてまいります。一方、工事用機械の増強を図り、工事受注の更なる拡大に努めます。工場における生産性向上を目指すとともに、受注加工営業の強化にも取り組んでまいります。会社の体質を根本から強靭なものにし、継続的企業を実現するために、安全の確保・コンプライアンスの徹底をはじめとしたリスク管理、AI/IoT等を活用した業務効率の向上・整備作業の自動化・機械化の検討をはじめとしたコスト管理、人材の確保と育成に取り組んでまいります。