訂正有価証券報告書-第73期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー
(以下「経営成績」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)経営環境」に記載しました当連結会計年度の環境の下、経営資源の最適配分と経営の効率化を目的として埼玉工場を2021年3月に閉鎖、2021年4月より同跡地を賃貸用資産として活用することとなりました。また、価格の改善、連結子会社との連携による工事受注の強化を図ってまいりました。加えて、持続的成長を図るべく、コア事業の収益力強化の一環として保有資材の効率稼働を推進してまいりました。なお、今般の新型コロナウイルス感染症の拡大により当連結会計年度の財政状態及び経営成績に与える影響はありませんでした。
以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ92百万円増加し、440億60百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ6億22百万円減少し、159億40百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ7億15百万円増加し、281億19百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は326億95百万円(前年同期比4.9%減)となりました。利益につきましては、営業利益9億43百万円(前年同期比34.2%減)、経常利益11億71百万円(前年同期比29.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は6億98百万円(前年同期比36.7%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ、14億35百万円増加の35億30百万円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は21億88百万円の増加(前年同期は1億18百万円の増加)となりました。主な増加項目は売上債権の減少による資金の増加額12億87百万円、税金等調整前当期純利益10億51百万円であり、主な減少項目は退職給付に係る資産の増加による資金の減少額2億83百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は1億77百万円の増加(前年同期は11億68百万円の減少)となりました。主な増加項目は有形固定資産の売却による収入1億18百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は9億30百万円の減少(前年同期は6億1百万円の減少)となりました。主な減少項目は短期借入金の減少額5億円であります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績を事業の部門で示すと、次のとおりであります。
| 部門の名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 工場部門 | 1,466 | 22.1 |
(注)1 金額には消費税等は含まれておりません。
2 金額は受注加工製作額であり、販売価格によっております。
b.受注実績
工事及び製作加工は、取引先との契約締結後、ごく短い期間で工事施工開始又は製作加工品を納入するという業界の慣習・取引形態の特殊性により、受注高の集計は行っておりません。
c.販売実績
営業部門は取扱商品別に分かれておりません。当連結会計年度における売上形態区分別内訳は次のとおりであります。
| 区分 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 販売 | 13,103 | △3.0 |
| 賃貸 | 4,088 | △3.8 |
| 工事 | 9,506 | △10.1 |
| 加工受託 | 2,850 | 5.3 |
| 運送受託 | 3,147 | △6.1 |
| 合計 | 32,695 | △4.9 |
(注)金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
当連結会計年度末の資産合計は440億60百万円となり、前連結会計年度末と比較して92百万円の増加となりました。その主な内訳は、現金及び預金が14億35百万円増加、受取手形及び売掛金と電子記録債権をあわせた売上債権が12億87百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末の負債合計は159億40百万円となり、前連結会計年度末と比較して6億22百万円の減少となりました。その主な内訳は、短期借入金、1年内返済予定の長期借入金及び長期借入金をあわせた借入金が5億74百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末の純資産合計は281億19百万円となり、前連結会計年度末と比較して7億15百万円の増加となりました。その主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益6億98百万円等による利益剰余金の3億76百万円の増加によるものであります。
以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ1.5ポイント上昇した63.8%となりました。
b.経営成績の分析
当社グループが属する建設業界におきましても新型コロナウイルス感染症の影響は避けられず、人材及び資機材の確保が困難であることに加え、経済の先行き不安感から、主に民間設備投資を中心に工事の着工遅延や進捗遅れ、また一部では計画の見直しなども見られる状況となりました。このような環境の下、当連結会計年度の売上は、商品売上が前年同期比3.0%減の131億3百万円、賃貸収入が前年同期比3.8%減の40億88百万円、工事売上が前年同期比10.1%減の95億6百万円、加工料収入が前年同期比5.3%増の28億50百万円、運送収入が前年同期比6.1%減の31億47百万円と、全体では減収となり、売上高は326億95百万円(前年同期比4.9%減)となりました。売上原価は前年同期比で原価率が0.8ポイント低下した275億17百万円(前年同期比4.0%減)、販売費及び一般管理費は42億34百万円(前年同期比1.1%減)となりました。この結果、営業利益は9億43百万円(前年同期比34.2%減)となりました。主に工事の着工遅延や進捗遅れ等の影響による工事売上減少と利益率低下により、当社グループ全体では減収減益となりました。
営業外収益3億44百万円(前年同期比3.6%減)、営業外費用1億16百万円(前年同期比13.4%減)を加減し、経常利益は11億71百万円(前年同期比29.3%減)となりました。特別利益合計80百万円、特別損失合計2億1百万円及び法人税等合計3億52百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は6億98百万円(前年同期比36.7%減)となりました。なお、2021年3月の埼玉工場閉鎖に伴う影響額を特別損失の「工場閉鎖損失」として1億98百万円計上しております。
以上の結果、売上高営業利益率は、前年同期と比べ1.3ポイント低下した2.9%となりました。また、自己資本利益率は、前年同期と比べ1.6ポイント低下した2.5%となりました。
c.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの業績は建設業界を取り巻く環境に左右されます。足元では首都圏再開発事業を中心とした民間の設備投資プロジェクトや国土強靭化計画の推進に向けた防災・減災を主体としたインフラ基盤整備による需要等も見込んでおりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響の長期化により工事の着工遅延や進捗遅れの発生が予測されます。また、今後も景気減速が続けば、民間設備投資意欲の低下に伴う新規工事計画の見直しや中止も懸念されるため、受注における採算面の厳しさは更に続くものと予想されます。
このような環境の下、当社グループは引き続き受注の拡大、リスクの回避、信頼性の充実を図ってまいります。
d.経営者の問題認識と今後の方針について
建設業界を取り巻く環境は、首都圏再開発事業を中心とした民間の大型プロジェクトに加え、公共事業では防災・減災、国土強靭化計画の推進による需要を見込んでおりましたが、新型コロナウイルス感染症の長期化で建設工事の進捗遅れや着工遅延等の発生が懸念されており、今後さらに受注における採算面の厳しさが増すものと予想されます。建設業界を取り巻く環境が日本経済に与える影響を踏まえながら受注の動向を慎重に注視する必要があります。
このような環境の下、当社グループはリース事業を柱とする収益力の強化を目指すとともに高付加価値事業への経営資源の再配分、組織・体制の全体最適化を図ってまいります。具体的には、単価の改善を進めつつ、全社を挙げたコスト削減と資機材の効率稼働を推進し、更なる原価の低減に努めてまいります。また、施工能力の高い建設用重機を活かしたVE提案等を積極的に行い工事受注の拡大に取り組むとともに、工場では加工設備の更新による生産性向上を図り、受注加工の収益力強化に取り組んでまいります。
一方で、安全の確保を最優先に、内部統制システムの強化と社内のコンプライアンス意識向上と併せたリスク管理に取り組み、事業継続体制の充実を図ってまいります。
また、外部企業との連携や提携も視野に入れつつ新しい事業分野への参入を目指すと同時に、重仮設事業においては競争力のある新商品・新工法の開発を加速し、他社との差別化による受注強化を図ってまいります。海外事業については新型コロナウイルスの感染状況を踏まえながら引き続き検討してまいります。コロナ禍の厳しい経営環境の中で生き残るためには抜本的な業務改革が不可欠であります。新たに設置した「業務改革推進部」を中心に業績の向上に資する改革を実現してまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しているとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性について
当社グループの資金需要は、営業活動に必要な運転資金として材料費、外注費、修理費、製作加工費、労務費等が主要な内容であります。経常的な運転資金については、一定水準の資金を確保しておく必要があります。設備投資などの資金の財源については、営業活動による収入で得た資金を投入し、不足する場合は有利子負債による資金調達を実施しております。なお、当社においては、運転資金の安定的な調達を行うために総額10億円の貸出コミットメント契約を締結しております。