有価証券報告書-第63期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、個人消費において回復の動きがみられるものの、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
当カー用品業界におきましては、4月及び5月の緊急事態宣言下において、来店客数の減少及びタイヤやカーナビゲーション等の高単価商品が販売不振となりましたが、緊急事態宣言が解除された6月以降、徐々に客数も回復し、高単価商品の販売も復調傾向となりました。また、日本海側を中心とした寒波の影響により冬季用品の需要が高まり、冬用タイヤやタイヤチェーン販売が大きく伸長いたしました。
このような環境下におきまして、当社グループでは、クルマは生活をする上で重要なインフラであることから、店舗の営業時間の短縮等の対応を行いながら、整備作業及びカー用品の提供を継続してまいりました。なお、店舗におきましては、レジでの飛沫拡散防止のためのビニールシートの設置、店舗設備の消毒の強化、従業員のマスク着用や体調管理、出入口のドアや窓の開放による換気の励行など、お客様及び従業員の安全と健康を最優先に取り組んでおります。
また、新たな取り組みとして、車検整備工場の子会社化や最新鋭の洗車機を導入したコイン洗車場をオープンさせるなど、車検・サービス事業の拡充を図りました。加えて、イエローハットホームページのリニューアルやイエローハットオンラインショップの開設など、お客様の利便性向上にも努めました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりで、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも過去最高を更新いたしました。
a. 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、現金及び預金、土地が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ94億19百万円増加し、1,189億80百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は流動負債のその他(未払消費税等など)、未払法人税等が増加したことなどから前連結会計年度末に比べ24億54百万円増加し、275億94百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ69億65百万円増加し、913億86百万円となりました。
b. 経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高1,469億94百万円(前年同期比104.2%)と増収となりました。また、利益につきましては、営業利益129億78百万円(前年同期比128.6%)、経常利益140億31百万円(前年同期比126.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益85億46百万円(前年同期比116.5%)と増益となりました。
事業のセグメント別の概況は次のとおりであります。
(カー用品・二輪用品等販売事業)
当連結会計年度におけるイエローハット店舗の出退店の状況です。
国内では、2020年4月にトレッド春日井店(愛知県)、6月に鳥取駅南店(鳥取県)、厚木岡田店(神奈川県)、7月にトレッド白河インター店(福島県)、飯能双柳店(埼玉県)、9月に新 港区甚兵衛通店(愛知県)、富山飯野店(富山県)、都筑川和町店(神奈川県)、羊ケ丘通西岡店(北海道)、10月に秋田新国道店(秋田県)、水口城南店(滋賀県)、八王子由木店(東京都)、トレッド東大宮店(埼玉県)、2021年2月に島田稲荷店(静岡県)、3月に羽生岩瀬店(埼玉県)、名取南店(宮城県)、水道町店(静岡県)、アクロスプラザ岡南店(岡山県)の計18店舗を開店、2020年4月にトレッド春日井八田店(愛知県)、トレッド湘南平塚店(神奈川県)、5月にトレッド千葉鎌ケ谷店(千葉県)、6月に宝塚安倉店(兵庫県)、松山11号バイパス店(愛媛県)、7月にトレッド三重河芸店(三重県)、8月に荏田店(神奈川県)、港区甚兵衛通店(愛知県)、富山豊田店(富山県)、石狩街道太平店(北海道)、9月にOSC湘南シティ店(神奈川県)、2021年1月にトレッド京都木津川店(京都府)、厚木岡田店(神奈川県)、2月に京丹後峰山店(京都府)、坂井三国店(福井県)、3月に伏見下鳥羽店(京都府)の計16店舗を閉店いたしました。
海外では、2020年12月に中和店(台湾)、2021年3月に石牌店(台湾)、内湖店(台湾)の計3店舗を閉店いたしました。
イエローハット店舗以外では、2020年7月にバイク館SOX宝塚店(兵庫県)、9月に松山2りんかん(愛媛県)、バイク館SOX名古屋みなと店(愛知県)、10月にバイク館SOX松山店(愛媛県)、11月に高松2りんかん(香川県)、2021年2月にバイク館SOX京都木津川店(京都府)の計6店舗を開店、6月にバイク館SOXさいたま中央店(埼玉県)、2021年3月に厚木2りんかん(神奈川県)の計2店舗を閉店いたしました。
結果、当連結会計年度末の店舗数は、国内がイエローハット740店舗(出店18店、退店16店)、2りんかん57店舗(出店2店、退店1店)、バイク館SOX55店舗(出店4店、退店1店)、海外がイエローハット0店舗(出店0店、退店3店)の合計852店舗、イエローハット車検センターが7拠点となり、当連結会計年度のカー用品・二輪用品等販売事業の売上高は、1,405億87百万円(前年同期比104.3%、58億11百万円増)、セグメント利益につきましては、116億78百万円(前年同期比130.6%、27億38百万円増)となりました。
| 店舗数 | 2020年 | 2021年 | ||||
| 店舗区分 | 3月末 | 子会社店舗 | グループ/FC店舗 | 3月末 | 増減 | |
| イエローハット(カー用品販売) | 738 | 365 | 375 | 740 | +2 | |
| 国内 | 2りんかん (二輪用品販売) | 56 | 55 | 2 | 57 | +1 |
| バイク館SOX(二輪車輌販売) | 52 | 55 | 0 | 55 | +3 | |
| 海外 | イエローハット(カー用品販売) | 3 | 0 | 0 | 0 | △3 |
| 合計 | 849 | 475 | 377 | 852 | +3 | |
(賃貸不動産事業)
当連結会計年度の賃貸不動産事業の売上高は、64億7百万円(前年同期比102.4%、1億51百万円増)、セグメント利益につきましては、12億99百万円(前年同期比112.7%、1億45百万円増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
| 科目 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 7,726 | 19,352 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △10,777 | △11,101 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △1,753 | △2,396 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | △0 | 0 |
| 現金及び現金同等物の増減額 | △4,804 | 5,854 |
| 現金及び現金同等物の期首残高 | 12,979 | 8,174 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 8,174 | 14,029 |
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ58億54百万円増加し、140億29百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の収入は、193億52百万円(前連結会計年度は77億26百万円の資金の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が127億8百万円、たな卸資産の減少が47億40百万円、減価償却費が21億43百万円、減損損失が11億円あった一方で、法人税等の支払額が36億83百万円あったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の支出は、111億1百万円(前連結会計年度は107億77百万円の資金の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が94億70百万円、投資有価証券の取得による支出が13億円あったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の支出は、23億96百万円(前連結会計年度は17億53百万円の資金の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額が23億95百万円あったことによります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| カー用品・二輪用品等販売事業 | 464 | 104.4 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c. 販売実績
最近2連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメント | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 前期比(%) | 金額(百万円) | 前期比(%) | |
| カー用品・ 二輪用品等販売事業 | 134,775 | 101.5 | 140,587 | 104.3 |
| 賃貸不動産事業 | 6,256 | 97.9 | 6,407 | 102.4 |
| 合計 | 141,031 | 101.3 | 146,994 | 104.2 |
(注) 1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.部門別売上高は次のとおりであります。
| 部門別 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 増減 (△は減少) | |||
| 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 前期比 (%) | |
| 卸売部門 | 49,153 | 34.9 | 49,177 | 33.5 | 23 | 100.0 |
| 小売部門 | 82,468 | 58.5 | 87,750 | 59.7 | 5,281 | 106.4 |
| その他 | 9,409 | 6.7 | 10,067 | 6.8 | 658 | 107.0 |
| 合計 | 141,031 | 100.0 | 146,994 | 100.0 | 5,963 | 104.2 |
(注) 賃貸不動産収入は「その他」に含まれております。
3.品目別売上高は次のとおりであります。
| 品目別 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 増減 (△は減少) | |||
| 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 前期比 (%) | |
| タイヤ・ホイール | 41,599 | 29.5 | 40,955 | 27.9 | △643 | 98.5 |
| オーディオ・ビジュアル | 13,915 | 9.9 | 12,740 | 8.7 | △1,175 | 91.6 |
| 洗車・オイル・ケミカル | 13,697 | 9.7 | 14,797 | 10.1 | 1,100 | 108.0 |
| 機能用品 | 15,894 | 11.3 | 16,893 | 11.5 | 998 | 106.3 |
| 車内・車外用品 | 6,762 | 4.8 | 7,717 | 5.3 | 955 | 114.1 |
| 二輪用品 | 13,469 | 9.6 | 15,466 | 10.5 | 1,996 | 114.8 |
| その他 | 35,692 | 25.3 | 38,424 | 26.1 | 2,731 | 107.7 |
| 合計 | 141,031 | 100.0 | 146,994 | 100.0 | 5,963 | 104.2 |
4.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。
5. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。
(財政状態の分析)
a. 資産
当連結会計年度末における流動資産の残高は、514億55百万円(前連結会計年度末504億92百万円)となり、9億63百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が58億54百万円増加した一方で、たな卸資産が47億39百万円減少したことによります。
また、固定資産の残高は675億24百万円(前連結会計年度末590億68百万円)となり、84億55百万円増加いたしました。これは主に土地が48億45百万円、投資有価証券が23億10百万円、建物及び構築物(純額)が14億91百万円増加したことによります。
この結果、総資産残高は1,189億80百万円(前連結会計年度末1,095億60百万円)となりました。
b. 負債
当連結会計年度末における流動負債の残高は、218億83百万円(前連結会計年度末194億59百万円)となり、24億23百万円増加いたしました。これは主にその他(未払消費税等など)が15億98百万円、未払法人税等が11億66百万円増加したことによります。
また、固定負債の残高は57億10百万円(前連結会計年度末56億80百万円)となり、30百万円増加いたしました。
この結果、負債残高は275億94百万円(前連結会計年度末251億39百万円)となりました。
c. 純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は、913億86百万円(前連結会計年度末844億20百万円)となり、69億65百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益85億46百万円を計上したこと、その他有価証券評価差額金が7億1百万円増加した一方で、配当金を23億99百万円支払ったことによります。
(経営成績の分析)
当連結会計年度におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響による売上高の減少を見込んでいたものの、感染対策としてクルマ、バイクでの移動需要が高まったことから、当初予想より前倒しで当社グループ事業に対する需要が回復いたしました。また、寒波による降雪の影響で冬用タイヤやタイヤチェーン等の販売数が前年より増加したことにより、売上高は1,469億94百万円(前年同期比104.2%、59億63百万円増)、売上総利益は599億円(前年同期比106.0%、33億82百万円増)となりました。
販売費及び一般管理費は、緊急事態宣言期間中の広告宣伝活動を一部抑制したものの、接客力向上のための店舗人員数増に伴う人件費増加等により、469億22百万円(前年同期比101.1%、4億98百万円増)となりました。
その結果、営業利益は129億78百万円(前年同期比128.6%、28億84百万円増)、経常利益は140億31百万円(前年同期比126.5%、29億36百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては85億46百万円(前年同期比116.5%、12億12百万円増)となりました。
売上高の主な部門別内訳につきましては、卸売部門は491億77百万円(前年同期比100.0%、23百万円増)、小売部門は877億50百万円(前年同期比106.4%、52億81百万円増)となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、国内経済情勢及び天候要因等を事業等のリスクとしております。詳細につきましては「第2事業の状況 2事業等のリスク」をご参照ください。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりであります。
中期経営計画(2021年3月期)の達成状況は以下のとおりです。
新型コロナウイルス感染症による売上高の減少を見込んでいたものの、クルマ・バイクの移動需要の高まりや、寒波による降雪の影響等があり計画比103.5%となりました。営業利益は、接客力向上のための子会社店舗の人員数増に伴う人件費増加があったものの、ピット技術部門の収益増加等により計画比126.0%、経常利益も計画比125.3%となりました。
以上の財政状態、経営成績の結果、自己資本比率は76.7%となり、ROE(自己資本当期純利益率)は目標8.0%を上回る9.7%となりました。ROA(総資産経常利益率)は、売上高経常利益率が9.5%となった結果、目標8.0%を上回る12.3%となりました。
| 2020年3月期 | 中期経営計画 1年目 2021年3月期 | 中期経営計画 2年目 2022年3月期 | 中期経営計画 3年目 2023年3月期 | |||
| 実績 | 目標 | 実績 | 目標 | 連結 業績予想 | 目標 | |
| 売上高 | 1,410億円 | 1,420億円 | 1,469億円 | 1,470億円 | 1,500億円 | 1,500億円 |
| 営業利益 | 100億円 | 103億円 | 129億円 | 111億円 | 135億円 | 114億円 |
| 経常利益 | 110億円 | 112億円 | 140億円 | 120億円 | 145億円 | 123億円 |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 9.0% | 8.0%以上 | 9.7% | 8.0%以上 | - | 8.0%以上 |
| ROA(総資産経常利益率) | 10.3% | 8.0%以上 | 12.3% | 8.0%以上 | - | 8.0%以上 |
注)億円未満切り捨て
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの運転資金需要の主なものは、商品等の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。投資資金需要の主なものは、店舗設備の修繕、新規出店等の設備投資等であります。株主還元については中長期的な視点で連結業績に応じた利益還元を重視し、連結配当性向30%を目指し、利益配分を行うことを基本方針としております。
運転資金、投資資金及び株主還元については、自己資金により充当することとしております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。