有価証券報告書-第67期(2024/04/01-2025/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用・所得状況の改善やインバウンド需要の増加など明るい材料があるものの、円安基調の継続によるエネルギー価格や原材料価格の上昇、これらを要因とした物価高が続いており、個人消費に関しては依然として先行きが不透明な状況が続いております。
当カー用品業界におきましては、旅行や帰省をはじめとしたドライブ需要、冬季における地域的な寒気の影響や降雪により、タイヤ・オイル・バッテリーなど消耗品の店頭販売が順調に推移いたしました。
このような環境下におきまして、当社グループでは、経営戦略方針の一つであるタイヤを中心とした消耗品の拡販や、取付・整備作業などのメンテナンスメニューを拡充してまいりました。
具体的には、顧客の利便性及び満足度の向上を目的として推進中のWEB作業予約にて、従来からのオイル交換・タイヤ履き替え・ボディコーティングに加え、バッテリー交換・車検見積りの取扱いを開始いたしました。
また、お客様のライフスタイルに合わせた柔軟かつ幅広いご提案を可能とするため、スポーツサイクルチェーン店の「ワイズロード」を運営する株式会社ワイ・インターナショナルを、M&Aにより子会社化いたしました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりで、売上高、売上総利益、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益が過去最高となりました。
a. 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、現金及び預金、建設仮勘定が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ415億5百万円増加し、1,855億35百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、短期借入金が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ374億32百万円増加し、649億40百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益による増加があった一方で、配当金の支払い及び自己株式の取得により減少したことなどから、前連結会計年度末に比べ40億72百万円増加し、1,205億94百万円となりました。
b. 経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高1,540億66百万円(前年同期比105.1%)の増収となりました。利益につきましては、営業利益154億50百万円(前年同期比106.7%)、経常利益168億38百万円(前年同期比105.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益112億60百万円(前年同期比109.8%)の増益となりました。
事業のセグメント別の概況は次のとおりであります。
(カー用品・二輪用品等販売事業)
当連結会計年度におけるイエローハット店舗の出退店の状況です。
2024年4月に松山高岡店(愛媛県)、6月に高萩インター店(茨城県)、トレッド新潟長岡店(新潟県)、8月にトレッド石川羽咋店(石川県)、板橋西台店(東京都)、9月に豊川下長山店(愛知県)、トレッド新潟新発田店(新潟県)、10月に八街ひじかい店(千葉県)、裾野千福店(静岡県)、11月にトレッド群馬藪塚インター店(群馬県)、伊勢原白根店(神奈川県)、2025年3月に福岡松島店(福岡県)、鴻巣宮地店(埼玉県)、神戸垂水店(兵庫県)の計14店舗を開店、2024年5月に高萩店(茨城県)、7月にトレッド246裾野店(静岡県)、2025年2月に北本中丸店(埼玉県)の計3店舗を閉店いたしました。
イエローハット店舗以外では、2024年4月にカワサキプラザ博多(福岡県)、5月にバイク館港南店(神奈川県)、9月に和歌山2りんかん(和歌山県)、バイク館和歌山塩屋店(和歌山県)、2025年3月にバイク館福岡松島店(福岡県)、神戸垂水2りんかん(兵庫県)、バイク館神戸垂水店(兵庫県)の計7店舗を開店、2025年3月に伊川谷2りんかん(兵庫県)を閉店いたしました。また、2024年8月にイエローハット鈑金・車検センター千歳店(北海道)を開設、2025年1月には株式会社ワイ・インターナショナルの子会社化によりワイズロード屋号にて営業する28店舗を取得いたしました。
以上の結果、当連結会計年度末の店舗数は、イエローハット751店舗(出店14店、退店3店)、2りんかん63店舗(出店2店、退店1店)、バイク館(カワサキプラザ含む)75店舗(出店5店)、ワイズロード28店舗の合計917店舗、イエローハット車検センターが10店舗、イエローハットコイン洗車場が11店となりました。
当連結会計年度のカー用品・二輪用品等販売事業の売上高は、1,482億87百万円(前年同期比105.4%、75億63百万円増)、セグメント利益につきましては、140億56百万円(前年同期比108.1%、10億52百万円増)となりました。
| 店舗数 | 2024年 | 2025年 | ||||
| 店舗区分 | 3月末 | 子会社店舗 | グループ/FC店舗 | 3月末 | 増減 | |
| 国内 | イエローハット(カー用品販売) | 740 | 410 | 341 | 751 | +11 |
| 2りんかん (二輪用品販売) | 62 | 62 | 1 | 63 | +1 | |
| バイク館 (二輪車両販売) | 70 | 75 | 0 | 75 | +5 | |
| ワイズロード (スポーツサイクル販売) | ― | 28 | 0 | 28 | +28 | |
| 合計 | 872 | 575 | 342 | 917 | +45 | |
(注)イエローハットの店舗数には、格安タイヤトレッドの店舗を含めております。
バイク館の店舗数には、カワサキプラザの店舗を含めております。
店舗数には、イエローハット車検センター及びイエローハットコイン洗車場を含めておりません。
(賃貸不動産事業)
当連結会計年度の賃貸不動産事業の売上高は、57億79百万円(前年同期比97.7%、1億37百万円減)、セグメント利益につきましては、13億94百万円(前年同期比94.7%、77百万円減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
| 科目 | 前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 11,483 | 16,277 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △11,308 | △16,735 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △3,588 | 26,855 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | 1 | △0 |
| 現金及び現金同等物の増減額 | △3,414 | 26,397 |
| 現金及び現金同等物の期首残高 | 8,251 | 4,838 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 4,838 | 31,235 |
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ263億97百万円増加し、312億35百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の収入は、162億77百万円(前連結会計年度は114億83百万円の資金の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が164億43百万円、減価償却費が30億79百万円あった一方で、法人税等の支払額が50億45百万円あったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の支出は、167億35百万円(前連結会計年度は113億8百万円の資金の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が120億92百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が47億12百万円あったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の収入は、268億55百万円(前連結会計年度は35億88百万円の資金の支出)となりました。これは主に、短期借入金の増加が350億円あった一方で、自己株式の取得による支出が50億円、配当金の支払額が31億44百万円あったことによります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| カー用品・二輪用品等販売事業 | 970 | 104.0 |
b. 受注実績
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c. 販売実績
最近2連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメント | 前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 前期比(%) | 金額(百万円) | 前期比(%) | |
| カー用品・ 二輪用品等販売事業 | 140,724 | 99.7 | 148,287 | 105.4 |
| 賃貸不動産事業 | 5,917 | 99.5 | 5,779 | 97.7 |
| 合計 | 146,641 | 99.6 | 154,066 | 105.1 |
(注) 1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.部門別売上高は次のとおりであります。
| 部門別 | 前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 増減 (△は減少) | |||
| 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 前期比 (%) | |
| 卸売部門 | 45,688 | 31.2 | 46,128 | 29.9 | 439 | 101.0 |
| 小売部門 | 91,311 | 62.3 | 98,200 | 63.7 | 6,888 | 107.5 |
| その他 | 9,641 | 6.6 | 9,738 | 6.3 | 97 | 101.0 |
| 合計 | 146,641 | 100.0 | 154,066 | 100.0 | 7,425 | 105.1 |
(注) 賃貸不動産収入は「その他」に含まれております。
3.品目別売上高は次のとおりであります。
| 品目別 | 前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 増減 (△は減少) | |||
| 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 前期比 (%) | |
| タイヤ・ホイール | 45,052 | 30.7 | 48,929 | 31.8 | 3,877 | 108.6 |
| オーディオ・ビジュアル | 8,394 | 5.7 | 8,332 | 5.4 | △61 | 99.3 |
| 洗車・オイル・ケミカル | 15,613 | 10.6 | 15,949 | 10.4 | 335 | 102.1 |
| 機能用品 | 16,495 | 11.2 | 17,407 | 11.3 | 912 | 105.5 |
| 車内・車外用品 | 6,501 | 4.4 | 6,590 | 4.3 | 89 | 101.4 |
| 二輪用品 | 15,344 | 10.5 | 15,549 | 10.1 | 204 | 101.3 |
| その他 | 39,239 | 26.8 | 41,307 | 26.8 | 2,068 | 105.3 |
| 合計 | 146,641 | 100.0 | 154,066 | 100.0 | 7,425 | 105.1 |
4.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。
(財政状態の分析)
a. 資産
当連結会計年度末における流動資産の残高は、767億89百万円(前連結会計年度末477億9百万円)となり、290億79百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が263億97百万円、棚卸資産が26億47百万円増加したことによります。
また、固定資産の残高は1,087億46百万円(前連結会計年度末963億20百万円)となり、124億25百万円増加いたしました。これは主に建設仮勘定が30億87百万円、建物及び構築物(純額)が27億70百万円、土地が25億30百万円、のれんが23億54百万円、投資有価証券が15億40百万円増加したことによります。
この結果、総資産残高は1,855億35百万円(前連結会計年度末1,440億30百万円)となりました。
b. 負債
当連結会計年度末における流動負債の残高は、588億27百万円(前連結会計年度末217億64百万円)となり、370億63百万円増加いたしました。これは主に短期借入金が350億円増加したことによります。
また、固定負債の残高は61億12百万円(前連結会計年度末57億43百万円)となり、3億69百万円増加いたしました。
この結果、負債残高は649億40百万円(前連結会計年度末275億7百万円)となりました。
c. 純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は、1,205億94百万円(前連結会計年度末1,165億22百万円)となり、40億72百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益による増加、配当金の支払い及び自己株式の消却による減少により利益剰余金が71億2百万円、その他有価証券評価差額金が9億円増加した一方で、自己株式の取得及び消却等により自己株式が25億7百万円増加、自己株式の消却等により資本剰余金が14億24百万円減少したことによります。
(経営成績の分析)
当連結会計年度におきましては、タイヤ・オイル・バッテリーなど消耗品の販売好調と、工賃収入増加の影響等により、売上高は1,540億66百万円(前年同期比105.1%、74億25百万円増)、売上総利益は、粗利率の高い工賃収入の伸び率が高かったことから673億91百万円(前年同期比107.3%、45億64百万円増)となりました。
販売費及び一般管理費は、人件費の上昇等により、519億40百万円(前年同期比107.4%、35億88百万円増)となりました。
その結果、営業利益は154億50百万円(前年同期比106.7%、9億75百万円増)、経常利益は168億38百万円(前年同期比105.5%、8億74百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては112億60百万円(前年同期比109.8%、10億1百万円増)となりました。
売上高の主な部門別内訳につきましては、小売部門は982億円(前年同期比107.5%、68億88百万円増)、卸売部門は461億28百万円(前年同期比101.0%、4億39百万円増)となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、国内経済情勢及び天候要因等を事業等のリスクとしております。詳細につきましては「第2事業の状況 3事業等のリスク」をご参照ください。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりであります。
旧中期経営計画(2025年3月期)の達成状況は以下のとおりです。
タイヤ・オイル・バッテリーなど消耗品の販売好調と、車検など工賃収入増加の影響等により、売上高は計画比102.7%となりました。また、新規出店等の設備投資に伴う減価償却費の増加や、人件費を始めとした店舗運営コストの上昇等がありましたが、営業利益は計画比103.0%、経常利益は計画比102.7%となりました。
さらに、資本政策の遂行と株主還元策の一環として、1,929,600株の自己株式取得及び消却を実施いたしました。
以上の財政状態、経営成績の結果、自己資本比率は64.9%となり、ROE(自己資本当期純利益率)は目標8.0%を上回る9.5%となりました。
| 旧中期経営計画 | 2025年3月期 目標 | 2025年3月期 実績 |
| 売上高 | 1,500億円 | 1,540億円 |
| 営業利益 | 150億円 | 154億円 |
| 経常利益 | 164億円 | 168億円 |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 | 105億円 | 112億円 |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 8.0%以上 | 9.5% |
なお、資本市場における資本効率や企業価値向上への意識の高まりといった経営環境の変化に対応するため、より具体的な当社の目指す姿や目標数値を含めた2026年3月期から2028年3月期までの3ヶ年を対象とする中期経営計画を新たに策定し、2025年1月に発表いたしました。
| 新中期経営計画 | 2025年3月期 実績 | 2026年3月期 目標 | 2028年3月期 目標 |
| 売上高 | 1,540億円 | 1,700億円 | 1,800億円 |
| 営業利益 | 154億円 | 159億円 | 168億円 |
| 経常利益 | 168億円 | 172億円 | 181億円 |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 | 112億円 | 114億円 | 118億円 |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 9.5% | ― | 10.0%以上 |
注)億円未満切り捨て
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの運転資金需要の主なものは、商品等の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。投資資金需要の主なものは、店舗設備の修繕、新規出店等の設備投資及び関連事業を中心としたM&Aへの投資等であります。株主還元については中長期的な視点で連結業績に応じた利益還元を重視し、連結配当性向30%以上を目安に、安定的な配当を継続して行うことを基本方針としておりますが、新中期経営計画期間中の2026年3月期から2028年3月期までの3ヶ年については、配当性向45%を目安、総還元性向を3年累計で100%以上とする方針としております。
運転資金、投資資金及び株主還元については、自己資金及び銀行借入により充当することとしております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。