有価証券報告書-第51期(令和1年12月1日-令和2年11月30日)

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2021/02/25 11:28
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117項目
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績
当事業年度(自2019年12月1日 至2020年11月30日)における日本経済は、新型コロナウイルスの感染急拡大に伴う政府の緊急事態宣言(4月7日~5月25日)に起因して、長期にわたり活動の自粛が行われました。この影響により、日本経済は深刻なダメージを受け、多くの業種で景況感が大幅に悪化する形となりました。個人消費については、需要の高まった日用品など一部の業態で改善が見られるものの、休業要請対象施設となった、百貨店、ショッピングセンター、大型小売店舗、飲食店などの売上が大きく落ち込むこととなりました。その後、政府による緊急事態宣言の解除や県外移動自粛解禁後、社会経済活動の回復へのレベルの引き上げが徐々に進み、定額給付金等の生活の下支えの効果とともに、持ち直しの動きが見られましたが、引き続き新型コロナウイルス感染症が国内外経済に与える影響が払拭されるには至りませんでした。
当社の関連するアウトドア関連産業においては、釣用品市場で6月以降に回復が見られた一方で、アウトドア衣料品市場では、商業施設の休業や需要低迷の影響が色濃く、消費を大幅に押し下げる展開となりました。
このような状況の中、当社では、収益低下に対応する取り組みを行った結果、6月以降における業績回復が見られたものの、第2四半期までの新型コロナウイルスに起因する休業や営業活動自粛による業績低下を補うに至らず、当事業年度の売上高は、26億66百万円(前年同期比8.8%減)となりました。
また、経費削減のほか、コロナ禍における活動自粛により販売費及び一般管理費は減少したものの、売上高及び売上総利益の大幅な減少の影響が大きく、営業損失は1億34百万円(前年同期 営業損失4百万円)、経常損失は1億27百万円(前年同期 経常利益1百万円)となりました。さらに新型コロナウイルスの影響により、休業中に発生した人件費に対して受給した雇用調整助成金16百万円を特別利益に計上した一方、直営店舗の臨時休業等による損失39百万円及び業績見通し等を勘案した結果、店舗造作など固定資産の減損損失57百万円を特別損失に計上いたしました。これらにより当期純損失は2億28百万円(前年同期 当期純損失13百万円)となりました。
セグメントの業績を示すと、次の通りであります。
(フィッシング事業)
フィッシング事業に関しては、暖冬傾向が釣行にプラスに作用し販売を底支えする展開も見られましたが、主に第2四半期会計期間(3~5月)において、新型コロナウイルスの影響による外出の手控え、新製品のプロモーションを目的としたイベントの自粛、大型専門店の休業などの反動を受け、販売が低迷する展開となりました。一方、6月以降においては、密になりにくい屋外におけるアクティビティの活発化等の影響により、前年同期間に比べて売上高は44.3%増と大幅に伸長いたしました。
ルアー用品に関しては、販売エリア毎に適材適所のアイテムのセールスに注力したほか、フライ用品に関しては、動画配信等のプロモーション効果等を加えた結果、新製品を中心に好調に推移し、5月までのマイナスを補う結果となりました。
これらにより、当事業年度におけるフィッシング事業の売上高は、8億91百万円(前年同期比8.1%増)となりました。また、セグメント利益(営業利益)は1億31百万円(前年同期比50.0%増)となりました 。
(アウトドア事業)
アウトドア事業に関しては、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を強く受け、緊急事態宣言中に主要販路である百貨店やショッピングセンターが休業を余儀なくされたほか、登山客の減少等の影響も加わり、特に第2四半期会計期間(3~5月)における売上高が大幅に減少しました。一方、政府による緊急事態宣言解除及び県外移動自粛解除等により、6月以降においては販売の回復が見られるようになり、新規店舗が増加した効果やインターネット通信販売の強化等により下期の売上高は前年同期間を3.8%上回りました。しかしながら、売上規模の大きい都市部の店舗を中心にお客様の減少が大きく、依然として業績の低迷が続いており、5月までの業績低迷を補うには至りませんでした。
その結果、当事業年度におけるアウトドア事業の売上高は17億48百万円(前年同期比15.6%減)となりました。また、売上総利益の大幅な減少に連動して、セグメント損失(営業損失)は36百万円(前年同期間 セグメント利益(営業利益)1億34百万円)となりました。
(その他)
その他の主な内容は、不動産賃貸収入売上であります。当事業年度に関しては、賃貸面積の減少等により、その他売上高は26百万円(前年同期比4.9%減)となりました。また、セグメント利益(営業利益)は19百万円(前年同期比6.8%減)となりました。
② 財政状態
当事業年度末の資産合計は、前事業年度末に比べ2億35百万円減少し、55億55百万円となりました。
当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べ23百万円増加し、10億36百万円となりました。
当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べ2億58百万円減少し、45億18百万円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ9百万円増加し、5億78百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は2億72百万円(前年同期の使用した資金は35百万円)となりました。これは主に減価償却費70百万円、減損損失57百万円などによる資金の増加の一方、税引前当期純損失2億12百万円やたな卸資産の増加額1億20百万円、臨時休業等による損失の支払額35百万円、売上債権の増加額30百万円などによる資金の減少によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は3億17百万円(前年同期の使用した資金は1億36百万円)となりました。これは主に、定期預金の払戻と預入による差額収入3億96百万円や敷金及び保証金の回収による収入14百万円などによる資金の増加の一方、有形固定資産の取得による支出58百万円や無形固定資産の取得による支出21百万円、敷金及び保証金の差入による支出12百万円などによる資金の減少によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、35百万円(前年同期の使用した資金は41百万円)となりました。これは主に、前事業年度決算の剰余金処分の配当支出29百万円とリース債務の返済による支出5百万円によるものです。
④ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(資金需要)
当社の事業活動における運転資金需要は、主として商品仕入の他、販売費及び一般管理費にかかるものです。また、設備投資資金はコンピュータシステムの更新や直営店等の什器内装工事、ルアー等の金型製作等に支出しております。
(財務政策)
現在、主として内部資金を活用し金融機関からの借入れに依存しておりませんが、一部の投資についてはリース契約等により外部資金調達を行い、金融機関からの借入れも含め幅広い資金調達手段の確保に努めております。
⑤ 生産、受注及び販売の状況
1) 商品仕入実績
当事業年度の仕入実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
フィッシング事業485,5680.7
アウトドア事業1,142,553△0.9
その他
合計1,628,121△0.4

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2) 販売実績
当事業年度において新型コロナウイルス感染拡大に伴い、販売活動に大きな制限を受けることとなりました。フィッシング事業の売上高は屋外におけるアクティビティの活発化等の影響により前事業年度を上回ったものの、アウトドア事業は緊急事態宣言中に主要販路である百貨店やショッピングセンターが休業することとなり、販売実績は低迷いたしました。
なお、当事業年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
フィッシング事業891,3478.1
アウトドア事業1,748,927△15.6
その他26,383△4.9
合計2,666,659△8.8

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況の分析
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等や財務諸表作成時に入手可能な情報を合理的に判断しておりますが、これら見積りは当事業年度末現在において判断したもので、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため異なる場合があります。
当社の財務諸表作成にあたって採用した重要な会計方針は「第5 経理の状況 注記事項 (重要な会計方針)」に記載のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響の仮定に関する情報は「第5 経理の状況 注記事項 (追加情報)」に記載のとおりであります。
1) 繰延税金資産の回収可能性
当社は、繰延税金について、定期的に回収可能性を検討し、資産の回収の不確実なものは、評価性引当額に計上しております。回収可能性の判断では、将来の課税所得の生じる可能性と計画的納税資金対策を考慮し、将来税金負担を軽減する効果を有するもと判断できる範囲で繰延税金資産を計上することとしております。 将来の課税所得見込額は、その時の業績等により、変動するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が生じた場合は、回収可能性直しを行うため、繰延税金資産等に影響を与える可能性があります。
また、税制改正により実効税率が変更された場合には、繰延税金資産等に影響を与える可能性があります。
2) 固定資産の減損
当社は、固定資産のうち、減損の兆候がある資産又は、資産グループについて、その資産又は、グループから得られる将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能額まで減額し、減少額を減損損失に計上しています。減損の兆候の把握、減損の認識、減損損失の測定などにあたっては、慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境などに変化が生じ、将来キャッシュ・フローの見積り額の前提条件や仮定に変更が生じた場合には、減損処理が必要になる可能性があります。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析、検討内容
1) 経営成績の分析
当社では、アウトドア・アクティビティに関連する事業を行っていることから、比較的気象や天候の影響を受けやすい状況にあります。また、当事業年度に関しては、新型コロナウイルス感染症の国内における感染拡大により経営成績が大きく影響を受けることとなりました。
(売上高)
当事業年度においては、フィッシング事業の売上高は前事業年度を上回ったものの、アウトドア事業が大きく落ち込みました。
まず、フィッシング事業については、全般にWEBプロモーション等を強化して取り組み、近年注力してきたトラウト(マス類)のルアー関連用品やフライ関連用品は堅調に推移いたしました。一方、3~5月において新型コロナウイルスの影響により、販売が低迷する展開となりましたが、6月以降においては、密になりにくい屋外におけるアクティビティの活発化等の影響により、フィッシング事業は前期を上回る結果となりました。
アウトドア事業については、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を強く受け、緊急事態宣言中に主要販路である百貨店やショッピングセンターが休業することとなり、6月以降の販売状況も回復に向かう動きが鈍く、5月までの業績低迷を補うには至りませんでした。これらによりフィッシング事業は前事業年度を上回る実績となりましたが、アウトドア事業の落ち込みを補うに至りませんでした。
上記により、全社売上高は前事業年度に比べて2億57百万円減少し26億66百万円(前年同期比8.8%減)となりました。
(売上総利益)
当事業年度においては、アウトドア事業においては、売上高が低下したのに加えて、滞留在庫の値引販売を積極的に行ったことなどの影響も加わり売上総利益が大きく低下いたしました。また、フィッシング事業は前事業年度より売上総利益を変動させる要因がなかった一方で、その他売上における不動産賃貸事業における家賃収入が減少いたしました。これらにより、当事業年度の売上総利益は、前事業年度に比べて1億64百万円減少し、11億62百万円(前年同期比12.4%減)となりました。
(営業利益)
経費削減に努めたものの、売上高及び売上総利益が低下したことにより、当事業年度の営業損失は1億34百万円(前事業年度 営業損失4百万円)となりました。
(売上総利益率、営業利益率について)
当社が重要な指標と位置づけております、「売上総利益率」につきましては、主に滞留在庫の値引販売や不動産賃貸収入の減少により、前事業年度より1.8ポイント減少し43.6%となりました。
次に「営業利益率」につきまして、売上高及び売上総利益の低下による営業損失により、△5.0%(前事業年度 営業利益率△0.2%)となりました。引き続き事業の効率化と経営資源の集中を念頭に置き、この指標について改善されるよう取り組んでまいります。
このほか、セグメント別など詳細な経営成績の状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績」に具体的に記載しておりますので、こちらをご参照ください。
2) 財政状態の分析
資産、負債、純資産の状況
(資産)
当事業年度末の資産は、資産合計55億55百万円と前事業年度末に比べ2億35百万円の減少となりました。これは主に、商品の増加1億21百万円や受取手形及び売掛金の売掛債権の増加30百万円、有形リース資産の増加17百万円、ソフトウエアの増加16百万円、未収消費税等の増加11百万円などの一方、現金及び預金の減少3億87百万円、建物や長期前払費用の減損損失57百万円の計上などによるものです。
(負債)
当事業年度末の負債は、負債合計が10億36百万円と前事業年度末に比べ23百万円の増加となりました。これは主に、長短リース債務の増加21百万円や支払手形及び買掛金の仕入債務の増加17百万円、未払金の増加15百万円などの一方、未払消費税等の減少16百万円や長期未払金の減少12百万円などによるものです。
(純資産)
当事業年度末の純資産は、45億18百万円と前事業年度末に比べ2億58百万円の減少となりました。これは主に、当期純損失2億28百万円の発生や前事業年度決算の配当支出29百万円などによるものです。
3) キャッシュ・フローの分析、検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当事業年度のキャッシュ・フローの分析については「(1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。なお、キャッシュ・フロー関連指標の推移は以下のとおりであります。
2016年11月期2017年11月期2018年11月期2019年11月期2020年11月期
自己資本比率 (%)84.683.581.882.581.3
時価ベースの自己資本比率 (%)20.624.423.924.433.0
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 (%)
インタレスト・カバレッジ・レシオ (倍)2,504.2

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
※営業キャッシュ・フロー及び利払いは、キャシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いております。
※「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を2019年11月期の期首から適用しており、2018年11月期に係るキャッシュ・フロー関連指標の推移については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標等となっております。
当社は事業経営上必要な流動性資金と、その財源を安定的に確保することを、極めて重要であると考えております。
なお、運転資金は現状自己資金でありますが、新型コロナウイルス感染症が収束せず、当社事業に影響を与え続けた場合には、スポット的に借入など最適な方法により資金調達に対応してまいります。

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