有価証券報告書-第71期(2024/01/01-2024/12/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末における資産の残高は、374億43百万円(前連結会計年度末は397億52百万円)となり、23億8百万円減少いたしました。これは主に、受取手形の減少(33億82百万円から22億43百万円へ11億38百万円減)と売掛金の減少(63億98百万円から53億38百万円へ10億59百万円減)によるものであります。
(負債合計)
当連結会計年度末における負債の残高は、215億19百万円(前連結会計年度末は237億44百万円)となり、22億24百万円減少いたしました。これは主に、前受金の増加(25億54百万円から44億41百万円へ18億87百万円増)があったものの、電子記録債務の減少(70億35百万円から54億39百万円へ15億96百万円減)、買掛金の減少(94億29百万円から80億88百万円へ13億41百万円減)、短期借入金の減少(13億50百万円から3億円へ10億50百万円減)によるものであります。
(純資産合計)
当連結会計年度末における純資産の残高は、159億24百万円(前連結会計年度末は160億8百万円)となり、83百万円減少いたしました。これは主に、その他有価証券評価差額金の増加(9億43百万円から10億34百万円へ91百万円増)があったものの、利益剰余金の減少(134億56百万円から132億96百万円へ1億60百万円減)があったことによるものであります。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末39.7%に対して41.9%となりました。
② 経営成績
売上高は、需要減少に伴う販売量の減少と東日本地区における鉄骨加工の完工減が影響し、514億71百万円(前年同期比17.7%減)となりました。
売上総利益は、販売数量の減少と在庫商品の販売スプレッドが縮小したことにより、45億25百万円(前年同期比6.6%減)となりました。
販売費及び一般管理費は、46億25百万円(前年同期比1.2%減)となりました。
これらにより、営業損失は99百万円(前年同期は営業利益1億65百万円)となりました。
営業外収益は、1億25百万円(前年同期比12.9%減)、営業外費用は6百万円(前年同期比25.8%減)となり、経常利益は18百万円(前年同期比93.7%減)となりました。
税金費用は1億30百万円(前年同期比49.9%減)となり、その結果、親会社株主に帰属する当期純損失は1億1百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益1億3百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ2億95百万円増加し、14億77百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、16億56百万円(前年同期は27億15百万円獲得)となりました。これは主に、仕入債務の減少額(29億73百万円)があったものの、売上債権の減少額(28億75百万円)と前受金の増加額(18億87百万円)があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、2億42百万円(前年同期は2億59百万円使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出(3億3百万円)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、11億18百万円(前年同期は24億25百万円使用)となりました。これは主に、短期借入金の純減少額(10億50百万円)によるものであります。
④ 販売及び仕入の状況
a.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 総販売実績に対し10%以上の販売を行っている相手先はありません。
b.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループは、鋼材の販売・加工を展開しており、販売している商品の多くは、倉庫・工場及びビル等の建設に使用される鋼材であります。従いまして、国内の公共投資及び民間設備投資の動向、国内鋼材市況並びに物流コストの状況等により、常に業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、他にも、「3 事業等のリスク」に記載した要因が考えられます。
b.売上高と営業利益
鉄鋼業界におきましては、資材価格の高騰や人手不足などを背景に低調が続く建築需要に加え、各製造業界においても生産活動が低下し、国内の鉄鋼需要は減退となりました。一方、価格面においては、低調な鉄鋼需要や安価な輸入品の影響を受け、価格は終始軟調に推移し、当社グループが属する鉄鋼流通業界では販売競争が一層激化する厳しい環境が続きました。
このような経営環境下において当社グループは、仕入面においては在庫の適正化に注力し、販売面においては適切な販売量の確保と販売価格の設定に重点を置き、きめ細かく営業活動を展開してまいりましたが、需要減少に伴う販売量の減少と東日本地区における鉄骨加工の完工減が影響し、当連結会計年度の売上高は514億71百万円となり、前連結会計年度に比べ111億5百万円(前年同期比17.7%減)の減収となりました。
売上総利益につきましては、販売数量の減少と在庫商品の販売スプレッドが縮小したことにより、45億25百万円(前年同期比6.6%減)、売上総利益率は8.8%となりました。販売費及び一般管理費は、46億25百万円となり、前連結会計年度に比べ56百万円の減少(前年同期比1.2%減)となりました。
この結果、営業損失は、99百万円(前年同期は営業利益1億65百万円)となりました。
c.営業外損益と経常利益
営業外収益は受取配当金の減少等により18百万円減少し1億25百万円となりました。
この結果、経常利益は18百万円となりました。
d.特別損益
特別損失は固定資産除去損等4百万円となりました。
e.親会社株主に帰属する当期純利益
上記の結果から、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は14百万円となり、法人税、住民税及び事業税1億53百万円、法人税等調整額△22百万円により、親会社株主に帰属する当期純損失は1億1百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益1億3百万円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2[ 事業の状況]4[ 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社グループの運転資金及び設備投資等に係る資金は、主として営業活動によるキャッシュ・フローで得た資金を充当し、必要に応じて金融機関からの借入を実施することを基本方針としております。
また、当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保し、より機動的かつ戦略的に資金投下を行うために、グループ各社の資金管理を当社が一括管理し、子会社へ集約・配布する仕組みの構築を進めております。
今後の主な資金需要は、運転資金のほか、加工設備及び倉庫設備の維持・拡充に伴う設備投資やM&A等の戦略投資等でありますが、その場合におきましても、当該基本方針に基づき、必要に応じて金融機関からの借入を実施する等、負債と資本のバランスに配慮しつつ、必要な資金を調達してまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末における資産の残高は、374億43百万円(前連結会計年度末は397億52百万円)となり、23億8百万円減少いたしました。これは主に、受取手形の減少(33億82百万円から22億43百万円へ11億38百万円減)と売掛金の減少(63億98百万円から53億38百万円へ10億59百万円減)によるものであります。
(負債合計)
当連結会計年度末における負債の残高は、215億19百万円(前連結会計年度末は237億44百万円)となり、22億24百万円減少いたしました。これは主に、前受金の増加(25億54百万円から44億41百万円へ18億87百万円増)があったものの、電子記録債務の減少(70億35百万円から54億39百万円へ15億96百万円減)、買掛金の減少(94億29百万円から80億88百万円へ13億41百万円減)、短期借入金の減少(13億50百万円から3億円へ10億50百万円減)によるものであります。
(純資産合計)
当連結会計年度末における純資産の残高は、159億24百万円(前連結会計年度末は160億8百万円)となり、83百万円減少いたしました。これは主に、その他有価証券評価差額金の増加(9億43百万円から10億34百万円へ91百万円増)があったものの、利益剰余金の減少(134億56百万円から132億96百万円へ1億60百万円減)があったことによるものであります。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末39.7%に対して41.9%となりました。
② 経営成績
売上高は、需要減少に伴う販売量の減少と東日本地区における鉄骨加工の完工減が影響し、514億71百万円(前年同期比17.7%減)となりました。
売上総利益は、販売数量の減少と在庫商品の販売スプレッドが縮小したことにより、45億25百万円(前年同期比6.6%減)となりました。
販売費及び一般管理費は、46億25百万円(前年同期比1.2%減)となりました。
これらにより、営業損失は99百万円(前年同期は営業利益1億65百万円)となりました。
営業外収益は、1億25百万円(前年同期比12.9%減)、営業外費用は6百万円(前年同期比25.8%減)となり、経常利益は18百万円(前年同期比93.7%減)となりました。
税金費用は1億30百万円(前年同期比49.9%減)となり、その結果、親会社株主に帰属する当期純損失は1億1百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益1億3百万円)となりました。
売上高 | 売上総利益 | 営業利益又は 営業損失(△) | 営業利益率 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | |
前連結会計年度 | 62,577百万円 | 4,847百万円 | 165百万円 | 0.3% | 300百万円 | 103百万円 |
当連結会計年度 | 51,471百万円 | 4,525百万円 | △99百万円 | △0.2% | 18百万円 | △101百万円 |
前年同期比 | △17.7% | △6.6% | -% | ― | △93.7% | -% |
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
売上高 | セグメント利益又は損失(△) | |||||||
[西日本] | 27,451百万円 | (前期比 | 8.0%減 | ) | 344百万円 | (前期比 | 8.0%減 | ) |
[東日本] | 24,008百万円 | (前期比 | 26.6%減 | ) | △418百万円 | (前期比 | ― | ) |
[その他] | 825百万円 | (前期比 | 0.8%増 | ) | 292百万円 | (前期比 | 27.2%減 | ) |
計 | 52,285百万円 | (前期比 | 17.5%減 | ) | 218百万円 | (前期比 | 57.7%減 | ) |
連結財務諸表との調整額 | △813百万円 | △200百万円 | ||||||
連結財務諸表の売上高及び経常利益 | 51,471百万円 | (前期比 | 17.7%減 | ) | 18百万円 | (前期比 | 93.7%減 | ) |
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ2億95百万円増加し、14億77百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、16億56百万円(前年同期は27億15百万円獲得)となりました。これは主に、仕入債務の減少額(29億73百万円)があったものの、売上債権の減少額(28億75百万円)と前受金の増加額(18億87百万円)があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、2億42百万円(前年同期は2億59百万円使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出(3億3百万円)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、11億18百万円(前年同期は24億25百万円使用)となりました。これは主に、短期借入金の純減少額(10億50百万円)によるものであります。
④ 販売及び仕入の状況
a.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) | 前年同期比(%) |
西日本(千円) | 27,451,788 | 92.0 |
東日本(千円) | 24,008,246 | 73.4 |
その他(千円) | 825,145 | 100.8 |
報告セグメント計(千円) | 52,285,180 | 82.5 |
連結財務諸表との調整額(千円) | △813,503 | 100.0 |
合計(千円) | 51,471,676 | 82.3 |
(注) 総販売実績に対し10%以上の販売を行っている相手先はありません。
b.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) | 前年同期比(%) |
西日本(千円) | 25,110,074 | 89.8 |
東日本(千円) | 22,920,999 | 88.6 |
報告セグメント計(千円) | 48,031,074 | 89.2 |
連結財務諸表との調整額(千円) | △13,253 | 68.5 |
合計(千円) | 48,017,820 | 89.3 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループは、鋼材の販売・加工を展開しており、販売している商品の多くは、倉庫・工場及びビル等の建設に使用される鋼材であります。従いまして、国内の公共投資及び民間設備投資の動向、国内鋼材市況並びに物流コストの状況等により、常に業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、他にも、「3 事業等のリスク」に記載した要因が考えられます。
b.売上高と営業利益
鉄鋼業界におきましては、資材価格の高騰や人手不足などを背景に低調が続く建築需要に加え、各製造業界においても生産活動が低下し、国内の鉄鋼需要は減退となりました。一方、価格面においては、低調な鉄鋼需要や安価な輸入品の影響を受け、価格は終始軟調に推移し、当社グループが属する鉄鋼流通業界では販売競争が一層激化する厳しい環境が続きました。
このような経営環境下において当社グループは、仕入面においては在庫の適正化に注力し、販売面においては適切な販売量の確保と販売価格の設定に重点を置き、きめ細かく営業活動を展開してまいりましたが、需要減少に伴う販売量の減少と東日本地区における鉄骨加工の完工減が影響し、当連結会計年度の売上高は514億71百万円となり、前連結会計年度に比べ111億5百万円(前年同期比17.7%減)の減収となりました。
売上総利益につきましては、販売数量の減少と在庫商品の販売スプレッドが縮小したことにより、45億25百万円(前年同期比6.6%減)、売上総利益率は8.8%となりました。販売費及び一般管理費は、46億25百万円となり、前連結会計年度に比べ56百万円の減少(前年同期比1.2%減)となりました。
この結果、営業損失は、99百万円(前年同期は営業利益1億65百万円)となりました。
c.営業外損益と経常利益
営業外収益は受取配当金の減少等により18百万円減少し1億25百万円となりました。
この結果、経常利益は18百万円となりました。
d.特別損益
特別損失は固定資産除去損等4百万円となりました。
e.親会社株主に帰属する当期純利益
上記の結果から、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は14百万円となり、法人税、住民税及び事業税1億53百万円、法人税等調整額△22百万円により、親会社株主に帰属する当期純損失は1億1百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益1億3百万円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2[ 事業の状況]4[ 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社グループの運転資金及び設備投資等に係る資金は、主として営業活動によるキャッシュ・フローで得た資金を充当し、必要に応じて金融機関からの借入を実施することを基本方針としております。
また、当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保し、より機動的かつ戦略的に資金投下を行うために、グループ各社の資金管理を当社が一括管理し、子会社へ集約・配布する仕組みの構築を進めております。
今後の主な資金需要は、運転資金のほか、加工設備及び倉庫設備の維持・拡充に伴う設備投資やM&A等の戦略投資等でありますが、その場合におきましても、当該基本方針に基づき、必要に応じて金融機関からの借入を実施する等、負債と資本のバランスに配慮しつつ、必要な資金を調達してまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。