四半期報告書-第49期第1四半期(令和2年2月21日-令和2年5月20日)

【提出】
2020/06/30 11:11
【資料】
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【項目】
29項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間(2020年2月21日から2020年5月20日)におけるわが国経済は、輸出が新型コロナウイルス感染症(以下「感染症」)の世界的な流行の影響により減少しているなか、景気は急速な悪化が続いており、極めて厳しい状況にあります。また雇用情勢は、感染症の影響により弱さが増しており、景気の先行きについては、感染拡大の防止策を講じつつ、社会経済活動のレベルの段階的な引上げが期待されるものの、感染症が内外経済をさらに下振れさせるリスクや、金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があり、当面極めて厳しく不透明な状況が続くものと見込まれております。
家具・インテリア業界におきましても、外出自粛要請やテレワークの推進等により自宅で過ごす時間が増え、巣ごもり消費による家具・インテリア需要が増加しているものの、外出自粛による来店客数の減少や、引き続き業態を越えた販売競争の激化及び人件費の高騰、物流コストの上昇等が見込まれております。
このような環境のなか、ニトリグループでは、緊急事態宣言の対象地域等において、店舗の臨時休業あるいは営業時間の短縮等を行いながら、生活関連用品の安定供給という社会的なインフラとしての役割を全うするため営業を継続してまいりました。店舗における感染防止対策といたしましては、社会的距離(ソーシャルディスタンス)の確保、店舗設備における消毒・清掃の強化、従業員の健康管理に留意しながら、お客様及び従業員の安全と健康を最優先に取り組んでおります。また、ニトリネットのご利用により、対面でのお買い物を避け、店舗にご来店いただかなくても自宅で商品を購入いただけるなど、今後もお客様のニーズに合わせたより良いサービスの提供を進めてまいります。なお、当第1四半期連結累計期間における国内の休業店舗数は最大で110店舗でありましたが、現在はすべての店舗において営業を再開しております。
営業概況といたしましては、緊急事態宣言による外出自粛要請に伴い巣ごもり需要の高まりを受け、収納整理用品やキッチン・ダイニング用品、ホームオフィス家具の売上が大きく伸長したほか、為替予約や原価改善により売上総利益が改善いたしました。販売費及び一般管理費につきましては、新規出店や通販の発送増加による人件費の上昇や、ニトリネット刷新の運用・保守により修繕費が増加した一方で、引き続き広告媒体の紙面媒体からWEB媒体への転換を進めたことや、緊急事態宣言に伴う広告自粛により広告宣伝費が減少いたしました。
これらの結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は1,737億80百万円(前年同期比3.9%増)、営業利益は372億16百万円(前年同期比22.3%増)、経常利益は373億61百万円(前年同期比21.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は255億19百万円(前年同期比25.4%増)となりました。
(ⅰ) 家具・インテリア用品の販売
当第1四半期連結累計期間における販売実績といたしましては、ホームファッション商品では、自宅での時間をより快適に過ごすための工夫として、フラットデザインの多用途収納ボックス「Nインボックス」や、ネジや工具を使用せず組み立て時間を大幅に短縮した「Nクリック」シリーズなどの収納ケースの売上が大きく伸長いたしました。また、食器を中心としたキッチン・ダイニング用品やキッチン収納が好調に推移したほか、TVCM効果もあり接触冷感素材を使用した「Nクール」シリーズが売上を牽引いたしました。家具につきましては、在宅勤務の増加に伴い、パソコンデスクやワークチェアなどのホームオフィス家具の売上が大きく伸長いたしました。
One to Oneマーケティングの取組みといたしまして、アプリ会員限定で商品購入時にポイントを追加付与するサービスを始めました。今後も、ニーズにあわせた情報配信を行う接点となるニトリアプリを通じて、お客様にさらなる利便性を提供してまいります。
当第1四半期連結累計期間における国内の出店状況につきましては、店舗数は8店舗増加し549店舗となりました。海外の出店状況につきましては、台湾で1店舗を出店し、1店舗閉店した結果、店舗数は前期末と変わらず台湾30店舗、米国2店舗、中国34店舗と合わせて66店舗となり、当第1四半期連結累計期間末における国内・海外の合計店舗数は615店舗となりました。また、米国におきまして、ショッピングセンター内にポップアップストアを2か所展開いたしました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の家具・インテリア用品の販売事業の売上高は、1,707億83百万円(前年同期比4.0%増)となりました。
(ⅱ) その他
前年度より『私のための大人服』をコンセプトに、大人の女性が毎日着たいと思うファッションを、お手軽な価格で着心地もよく、簡単にカラーコーディネートが楽しめるニトリグループ発のファッションブランドN+(エヌプラス)を展開しており、当第1四半期連結累計期間における店舗数は4店舗となりました。
また、不動産賃貸収入及び広告・宣伝事業等により、当第1四半期連結累計期間のその他の事業の売上高は、29億97百万円(前年同期比5.5%減)となりました。
② 財政状態の状況
当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ129億49百万円増加し、6,961億96百万円となりました。これは主として、受取手形及び売掛金が110億47百万円、現金及び預金が83億48百万円、為替予約資産が57億93百万円増加した一方で、商品及び製品が67億68百万円減少したことによるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べ108億78百万円減少し、1,115億7百万円となりました。これは主として、法人税の申告納付により未払法人税等が75億78百万円、未払金が64億80百万円減少したことによるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ238億27百万円増加し、5,846億89百万円となりました。これは主として、利益剰余金が194億46百万円、繰延ヘッジ損益が40億19百万円増加したことによるものであります。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3) 研究開発活動
該当事項はありません。