有価証券報告書-第48期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の国内外での感染拡大の影響が長期化し、厳しい状況で推移しました。5月下旬の緊急事態宣言解除後は、経済活動も徐々に再開され、景気の持ち直しが期待されたものの、7月から8月にかけて感染拡大の第2波が発生し、11月から1月にかけてより規模の大きい第3波が発生し、さらに3月にはまた感染が拡大するなど、新型コロナウイルス感染症の収束の見通しが立たず、先行きの不透明な状況が続きました。
流通業界におきましては、政府や自治体の外出自粛要請や緊急事態宣言等により、大半の商業施設で営業時間の短縮や、4月、5月においては長期の臨時休業を余儀なくされました。営業再開後は個人消費の緩やかな回復が期待されましたが、その後も感染拡大が繰り返し発生し、1月には二度目の緊急事態宣言が発出されるなど、外出自粛が長期化し、生活必需品やいわゆる巣ごもり需要以外の商品に対する消費活動は低調となり、ファッション業界は総じて厳しい経営環境が続きました。
このような状況下で、当社グループは商業施設の臨時休業や営業時間短縮、外出自粛、個人消費の縮小等の影響を強く受けて、当連結会計年度の売上高は34,836百万円(前期比33.7%減)と大幅な減収となりました。それに伴い、営業損失は2,036百万円(前期は営業利益2,670百万円)、経常損失は1,839百万円(前期は経常利益2,762百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は1,847百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益1,668百万円)となりました。
なお、当社グループの報告セグメントは単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
事業部門ごとの状況は、以下のとおりであります。以下の数値につきましては、事業部門内の取引消去後かつ事業部間の取引消去前のものを記載しております。
⦅小売事業等⦆
小売事業につきましては、「アクション」をテーマに掲げて、さまざまな取組みを行なってまいりました。「持続可能社会実現のためのアクション」として、海洋プラスチックごみの要素の一つであるポリ袋の使用を中止し、リサイクル資材の活用を進めてまいりました。「競争力向上のためのアクション」として、ネット上のプライベートブランド(PB)・ナショナルプライベートブランド(NPB)商品の露出に注力し、また、PB商品のブランドの整理を行ない、新たにメンズPB「FOWLER」、プレミアムPB「ETiAM」を立ち上げました。「リアル店舗強化のためのアクション」として「SAC’S BAR」アプリのポイントシステムを刷新し、自社ECサイトとのポイントの共通化を図り、お客様の利便性を向上させました。また、「SAC’S BAR」アプリの会員拡大、活用による来店促進を図ってまいりました。
しかしながら、4月、5月の商業施設の長期の臨時休業、営業時間短縮等により第1四半期連結会計期間では著しい減収となり、第2四半期連結会計期間以降においても新型コロナウイルス感染症の影響を強く受け、1月には再び緊急事態宣言が発出され、大幅な減収が続きました。
店舗につきましては、さまざまな商業施設に30店舗の新規出店を行なうとともに、不採算店等25店舗の退店を行ない、当連結会計年度末の店舗数は645店舗となりました。新規出店のうち、7店舗は9月1日付で株式会社フィールグッドから営業を承継した「NAUGHTIAM」の店舗であります。地域別内訳は、北海道・東北地区4店舗、関東地区15店舗、中部地区4店舗、近畿地区3店舗、九州地区4店舗であります。ショップブランドでは、株式会社東京デリカが「SAC'S BAR」を中心に、「GRAN SAC'S」、「DOUX SAC'S」、「kissora」、「NAUGHTIAM」、「Beau Atout」、「Amatone Accesso'rio」、「GSe1」等を、株式会社三香堂が「日乃本帆布」を出店いたしました。
品種別の売上の状況は、新型コロナウイルス感染症の影響により海外への渡航やインバウンドの需要がほぼなくなり、また、国内旅行や出張、お盆や年末年始の帰省等も激減したため、トラベルバッグは前期比76.9%減と大幅に減少しました。財布は小型の財布の売れ行きがよく、前期比12.4%減、インポートバッグは取扱店舗の増加、商品構成の拡充、セール品の投入等により前期比14.9%減、雑貨は新規取扱商品の導入に努めて前期比19.9%減と減少の幅が比較的小さくなりました。メンズバッグはビジネス需要の低下により前期比30.8%減、レディースバッグ、カジュアルバッグは単価が低下し、それぞれ前期比32.1%減、39.1%減となりました。
これらの結果、当事業部門の売上高は34,024百万円(前期比31.2%減)と大幅な減収となりました。
売上総利益率は、前期比1.0ポイント低下して46.9%となりました。第1四半期連結会計期間の長期の臨時休業による売上機会ロスに対処し、また、消費意欲を喚起するため、季節商品やプライベートブランドバッグ、インポートバッグを中心に割引販売を行なったことと、利益率の高いトラベルバッグの売上構成比が著しく減少したことによるものであります。販売費及び一般管理費率は、家賃や人件費を始めとする諸経費の見直し・削減に努めたものの、売上高の大幅な減少により、前期比9.1ポイント増加して52.5%となりました。
⦅製造・卸売事業⦆
製造・卸売事業につきましては、主力となるキャリーケースが新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けて、販売不振となりました。
この結果、当事業部門の売上高は954百万円(前期比74.4%減)となりました。
b.財政状態
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べて3,285百万円減少し、17,545百万円となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が455百万円増加した一方で、現金及び預金が2,115百万円減少、商品及び製品が1,595百万円減少したこと等によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて682百万円増加し、19,959百万円となりました。これは主に、有形固定資産が73百万円減少した一方で、繰延税金資産が853百万円増加したこと等によるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて2,603百万円減少し、37,505百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べて135百万円増加し、5,951百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が603百万円減少、未払法人税等が101百万円減少した一方で、短期借入金が1,000百万円増加、1年内償還予定の社債が100百万円増加したこと等によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて13百万円減少し、5,038百万円となりました。これは主に、長期借入金が80百万円増加した一方で、社債が100百万円減少したこと等によるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて122百万円増加し、10,990百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて2,725百万円減少し、26,514百万円となりました。これは主に、剰余金の配当871百万円による減少、親会社株主に帰属する当期純損失1,847百万円の計上等によるものであります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べて2,123百万円減少し、1,092百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて3,867百万円収入が減少し、1,173百万円のマイナスとなりました。
主な収入要因は、たな卸資産の減少額1,613百万円であります。
一方、主な支出要因は、税金等調整前当期純損失の計上額2,413百万円、仕入債務の減少額603百万円、売上債権の増加額455百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて405百万円支出が減少し、774百万円のマイナスとなりました。
主な支出要因は、新規出店及び改装等に伴う設備投資692百万円、有形固定資産の除却による支出72百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて1,606百万円支出が減少し、176百万円のマイナスとなりました。
主な収入要因は、短期借入金の純増減額1,000百万円、長期借入れによる収入80百万円であります。
一方、主な支出要因は、配当金の支払額871百万円、リース債務の返済による支出399百万円であります。
③販売及び仕入の実績
当社グループは、鞄・袋物を核とする商品販売を単一の報告セグメントとしているため、セグメントごとの記載はしておりませんが、販売実績及び仕入実績については、鞄・袋物等の品種別に区分して記載しております。
a.販売方法
連結子会社である株式会社東京デリカにおいては、直営店舗において一般消費者に直接販売しており、また、一部、インターネットによる小売販売等を行なっております。
連結子会社であるロジェールジャパン株式会社においては、主として、メンズバッグ・トラベルバッグ等を大型量販店等に卸売販売を行なっております。
連結子会社である株式会社カーニバルカンパニーにおいては、直営店舗において一般消費者に直接販売しております。
連結子会社である株式会社三香堂においては、直営店舗において一般消費者に直接販売しております。
b.品種別販売実績
(注) 1 連結子会社からの大型量販店への卸売販売等は、メンズ・トラベルバッグ部門に計上しております。
2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
c.商品仕入実績
(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.売上高の状況
当社グループの当連結会計年度における売上高は、前期比33.7%減の34,836百万円となりました。
⦅小売事業等⦆
小売事業等の売上高は、前期比31.2%減の34,024百万円となりました。当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の国内外での感染拡大の影響が長期化し、国や地方自治体による相次ぐ外出自粛要請や商業施設の臨時休業、営業時間短縮等により、期を通じて売上高は低調なまま推移しました。店舗につきましては、30店舗の新規出店と不採算店等25店舗の退店を行ない、期末店舗数は前期末より5店舗増加して645店舗となりました。
旅行や出張、通勤、通学、各種イベント等、あらゆる外出の機会が減少したため、バッグ、アクセサリーに対する需要が低下し、ほぼ全店舗で休業期間があったこともあり、前期と比較して販売点数が23.5%減と大幅に減少し、単価も10.1%下落しました。品種別に見ますと、インポートバッグは、リーズナブルな価格帯のブランドに対する需要が根強く、販売点数が17.3%減に止まり、単価も2.8%上昇したため、売上高が14.9%減となりました。財布・雑貨類は、売上高が14.3%減となりました。財布は、小型の財布の売れ行きが良く、また、「天赦日」、「一粒万倍日」などに合わせた販促が効果を上げ、販売点数が14.3%減少に止まり、単価が2.2%上昇し、売上高が12.4%減となりました。雑貨はアクセサリー以外のアイテムを拡充しましたが、販売点数が18.1%減少し、単価は2.2%下落に止まったものの、売上高が19.9%減となりました。メンズ・トラベルバッグは、売上高が45.2%減となりました。メンズバッグは、単価が1.2%上昇したものの、リモートワーク増加の影響等により販売点数が31.6%減となり、売上高は30.8%減となりました。ケース類を中心としたトラベルバッグは、新型コロナウイルス感染症の国内外での感染拡大の影響を強く受けて売上不振となり、販売点数が69.7%減と大きく減少し、単価も23.6%下落したため、売上高が76.9%減と大幅に減少しました。ハンドバッグ、カジュアルバッグは高額品の販売が低調となり、ハンドバッグは、単価が11.3%下落し、販売点数も23.4%減少したため、売上高が32.1%減となり、カジュアルバッグは、単価が18.6%下落し、販売点数も25.1%減少したため、売上高が39.1%減となりました。
⦅製造・卸売事業⦆
製造・卸売事業の売上高は、前期比74.4%減の954百万円となりました。新型コロナウイルス感染症の影響の長期化に伴い国内外の旅行や出張、お盆や年末年始の帰省等が激減したため、主力のキャリーケースが売上不振に陥り、大幅な減収となりました。
b.営業利益の状況
当社グループの連結会計年度における営業損失は2,036百万円(前期は営業利益2,670百万円)となりました。
売上総利益率は、小売事業等では第1四半期連結会計期間の長期の臨時休業による売上機会ロスに対処し、また、消費意欲を喚起するため、季節商品やプライベートブランドバッグ、インポートバッグを中心に割引販売を行なったことと、利益率の高いトラベルバッグの売上構成比が著しく減少したこと等により、前期比1.0ポイント低下し、46.8%となりました。製造・卸売事業では、トラベルバッグの販売不振を受けて割引販売が増加したため、5.2ポイント低下し、当社グループとしては前期比1.1ポイントの低下となりました。一方、販売費及び一般管理費率は、諸経費の節減に努めたものの、売上高の大幅な低下により前期比9.9ポイント上昇して52.7%となりました。
販売費及び一般管理費率が大幅に上昇して売上総利益率を5.9ポイント上回ったため、営業損失2,036百万円の計上を余儀なくされました。
c.経常利益の状況
当社グループの連結会計年度における経常損失は、1,839百万円(前期は経常利益2,762百万円)となりました。これは、営業損失2,036百万円の計上に伴うものであります。なお、営業外収益として補助金収入105百万円を計上しております。
d.親会社株主に帰属する当期純利益の状況
当社グループの連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損失は1,847百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益1,668百万円)となりました。これは営業損失の計上に伴うものでありますが、新型コロナウイルス感染症に関連して特別利益として助成金収入557百万円を、特別損失として臨時休業等による損失878百万円をそれぞれ計上しております。
自己資本利益率は、マイナス6.6%となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の概況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの主要な運転資金需要は、商品仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、主要な設備投資資金需要は、店舗の新規出店及び改装等であります。
これらの資金需要については、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、私募債及び銀行借入による資金調達、設備資金は主としてリース及び割賦による資金調達にて対応していくこととしております。
なお、2021年3月31日現在、実施中又は計画中の重要な資本的支出及びその資金調達源は、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」に記載のとおりであります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
また、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の国内外での感染拡大の影響が長期化し、厳しい状況で推移しました。5月下旬の緊急事態宣言解除後は、経済活動も徐々に再開され、景気の持ち直しが期待されたものの、7月から8月にかけて感染拡大の第2波が発生し、11月から1月にかけてより規模の大きい第3波が発生し、さらに3月にはまた感染が拡大するなど、新型コロナウイルス感染症の収束の見通しが立たず、先行きの不透明な状況が続きました。
流通業界におきましては、政府や自治体の外出自粛要請や緊急事態宣言等により、大半の商業施設で営業時間の短縮や、4月、5月においては長期の臨時休業を余儀なくされました。営業再開後は個人消費の緩やかな回復が期待されましたが、その後も感染拡大が繰り返し発生し、1月には二度目の緊急事態宣言が発出されるなど、外出自粛が長期化し、生活必需品やいわゆる巣ごもり需要以外の商品に対する消費活動は低調となり、ファッション業界は総じて厳しい経営環境が続きました。
このような状況下で、当社グループは商業施設の臨時休業や営業時間短縮、外出自粛、個人消費の縮小等の影響を強く受けて、当連結会計年度の売上高は34,836百万円(前期比33.7%減)と大幅な減収となりました。それに伴い、営業損失は2,036百万円(前期は営業利益2,670百万円)、経常損失は1,839百万円(前期は経常利益2,762百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は1,847百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益1,668百万円)となりました。
なお、当社グループの報告セグメントは単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
事業部門ごとの状況は、以下のとおりであります。以下の数値につきましては、事業部門内の取引消去後かつ事業部間の取引消去前のものを記載しております。
⦅小売事業等⦆
小売事業につきましては、「アクション」をテーマに掲げて、さまざまな取組みを行なってまいりました。「持続可能社会実現のためのアクション」として、海洋プラスチックごみの要素の一つであるポリ袋の使用を中止し、リサイクル資材の活用を進めてまいりました。「競争力向上のためのアクション」として、ネット上のプライベートブランド(PB)・ナショナルプライベートブランド(NPB)商品の露出に注力し、また、PB商品のブランドの整理を行ない、新たにメンズPB「FOWLER」、プレミアムPB「ETiAM」を立ち上げました。「リアル店舗強化のためのアクション」として「SAC’S BAR」アプリのポイントシステムを刷新し、自社ECサイトとのポイントの共通化を図り、お客様の利便性を向上させました。また、「SAC’S BAR」アプリの会員拡大、活用による来店促進を図ってまいりました。
しかしながら、4月、5月の商業施設の長期の臨時休業、営業時間短縮等により第1四半期連結会計期間では著しい減収となり、第2四半期連結会計期間以降においても新型コロナウイルス感染症の影響を強く受け、1月には再び緊急事態宣言が発出され、大幅な減収が続きました。
店舗につきましては、さまざまな商業施設に30店舗の新規出店を行なうとともに、不採算店等25店舗の退店を行ない、当連結会計年度末の店舗数は645店舗となりました。新規出店のうち、7店舗は9月1日付で株式会社フィールグッドから営業を承継した「NAUGHTIAM」の店舗であります。地域別内訳は、北海道・東北地区4店舗、関東地区15店舗、中部地区4店舗、近畿地区3店舗、九州地区4店舗であります。ショップブランドでは、株式会社東京デリカが「SAC'S BAR」を中心に、「GRAN SAC'S」、「DOUX SAC'S」、「kissora」、「NAUGHTIAM」、「Beau Atout」、「Amatone Accesso'rio」、「GSe1」等を、株式会社三香堂が「日乃本帆布」を出店いたしました。
品種別の売上の状況は、新型コロナウイルス感染症の影響により海外への渡航やインバウンドの需要がほぼなくなり、また、国内旅行や出張、お盆や年末年始の帰省等も激減したため、トラベルバッグは前期比76.9%減と大幅に減少しました。財布は小型の財布の売れ行きがよく、前期比12.4%減、インポートバッグは取扱店舗の増加、商品構成の拡充、セール品の投入等により前期比14.9%減、雑貨は新規取扱商品の導入に努めて前期比19.9%減と減少の幅が比較的小さくなりました。メンズバッグはビジネス需要の低下により前期比30.8%減、レディースバッグ、カジュアルバッグは単価が低下し、それぞれ前期比32.1%減、39.1%減となりました。
これらの結果、当事業部門の売上高は34,024百万円(前期比31.2%減)と大幅な減収となりました。
売上総利益率は、前期比1.0ポイント低下して46.9%となりました。第1四半期連結会計期間の長期の臨時休業による売上機会ロスに対処し、また、消費意欲を喚起するため、季節商品やプライベートブランドバッグ、インポートバッグを中心に割引販売を行なったことと、利益率の高いトラベルバッグの売上構成比が著しく減少したことによるものであります。販売費及び一般管理費率は、家賃や人件費を始めとする諸経費の見直し・削減に努めたものの、売上高の大幅な減少により、前期比9.1ポイント増加して52.5%となりました。
⦅製造・卸売事業⦆
製造・卸売事業につきましては、主力となるキャリーケースが新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けて、販売不振となりました。
この結果、当事業部門の売上高は954百万円(前期比74.4%減)となりました。
b.財政状態
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べて3,285百万円減少し、17,545百万円となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が455百万円増加した一方で、現金及び預金が2,115百万円減少、商品及び製品が1,595百万円減少したこと等によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて682百万円増加し、19,959百万円となりました。これは主に、有形固定資産が73百万円減少した一方で、繰延税金資産が853百万円増加したこと等によるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて2,603百万円減少し、37,505百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べて135百万円増加し、5,951百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が603百万円減少、未払法人税等が101百万円減少した一方で、短期借入金が1,000百万円増加、1年内償還予定の社債が100百万円増加したこと等によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて13百万円減少し、5,038百万円となりました。これは主に、長期借入金が80百万円増加した一方で、社債が100百万円減少したこと等によるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて122百万円増加し、10,990百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて2,725百万円減少し、26,514百万円となりました。これは主に、剰余金の配当871百万円による減少、親会社株主に帰属する当期純損失1,847百万円の計上等によるものであります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べて2,123百万円減少し、1,092百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて3,867百万円収入が減少し、1,173百万円のマイナスとなりました。
主な収入要因は、たな卸資産の減少額1,613百万円であります。
一方、主な支出要因は、税金等調整前当期純損失の計上額2,413百万円、仕入債務の減少額603百万円、売上債権の増加額455百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて405百万円支出が減少し、774百万円のマイナスとなりました。
主な支出要因は、新規出店及び改装等に伴う設備投資692百万円、有形固定資産の除却による支出72百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて1,606百万円支出が減少し、176百万円のマイナスとなりました。
主な収入要因は、短期借入金の純増減額1,000百万円、長期借入れによる収入80百万円であります。
一方、主な支出要因は、配当金の支払額871百万円、リース債務の返済による支出399百万円であります。
③販売及び仕入の実績
当社グループは、鞄・袋物を核とする商品販売を単一の報告セグメントとしているため、セグメントごとの記載はしておりませんが、販売実績及び仕入実績については、鞄・袋物等の品種別に区分して記載しております。
a.販売方法
連結子会社である株式会社東京デリカにおいては、直営店舗において一般消費者に直接販売しており、また、一部、インターネットによる小売販売等を行なっております。
連結子会社であるロジェールジャパン株式会社においては、主として、メンズバッグ・トラベルバッグ等を大型量販店等に卸売販売を行なっております。
連結子会社である株式会社カーニバルカンパニーにおいては、直営店舗において一般消費者に直接販売しております。
連結子会社である株式会社三香堂においては、直営店舗において一般消費者に直接販売しております。
b.品種別販売実績
| 商品別 | 売上高(千円) | 前年同期比(%) | |
| 商品販売 | ハンドバッグ | 5,635,365 | 67.9 |
| カジュアルバッグ | 2,124,455 | 60.9 | |
| インポートバッグ | 3,765,616 | 85.1 | |
| 財布・雑貨 | 12,222,799 | 85.7 | |
| メンズ・トラベルバッグ | 10,737,642 | 50.7 | |
| その他 | 194,109 | 27.1 | |
| 小計 | 34,679,987 | 66.2 | |
| 不動産賃貸収入 | 156,589 | 96.6 | |
| 合計 | 34,836,577 | 66.3 | |
(注) 1 連結子会社からの大型量販店への卸売販売等は、メンズ・トラベルバッグ部門に計上しております。
2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
c.商品仕入実績
| 商品別 | 仕入高(千円) | 前年同期比(%) | |
| 商品仕入 | ハンドバッグ | 2,464,560 | 62.5 |
| カジュアルバッグ | 978,841 | 54.1 | |
| インポートバッグ | 1,714,157 | 62.8 | |
| 財布・雑貨 | 6,177,656 | 80.8 | |
| メンズ・トラベルバッグ | 5,333,592 | 46.0 | |
| その他 | 59,111 | 15.8 | |
| 合計 | 16,727,919 | 59.6 | |
(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.売上高の状況
当社グループの当連結会計年度における売上高は、前期比33.7%減の34,836百万円となりました。
⦅小売事業等⦆
小売事業等の売上高は、前期比31.2%減の34,024百万円となりました。当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の国内外での感染拡大の影響が長期化し、国や地方自治体による相次ぐ外出自粛要請や商業施設の臨時休業、営業時間短縮等により、期を通じて売上高は低調なまま推移しました。店舗につきましては、30店舗の新規出店と不採算店等25店舗の退店を行ない、期末店舗数は前期末より5店舗増加して645店舗となりました。
旅行や出張、通勤、通学、各種イベント等、あらゆる外出の機会が減少したため、バッグ、アクセサリーに対する需要が低下し、ほぼ全店舗で休業期間があったこともあり、前期と比較して販売点数が23.5%減と大幅に減少し、単価も10.1%下落しました。品種別に見ますと、インポートバッグは、リーズナブルな価格帯のブランドに対する需要が根強く、販売点数が17.3%減に止まり、単価も2.8%上昇したため、売上高が14.9%減となりました。財布・雑貨類は、売上高が14.3%減となりました。財布は、小型の財布の売れ行きが良く、また、「天赦日」、「一粒万倍日」などに合わせた販促が効果を上げ、販売点数が14.3%減少に止まり、単価が2.2%上昇し、売上高が12.4%減となりました。雑貨はアクセサリー以外のアイテムを拡充しましたが、販売点数が18.1%減少し、単価は2.2%下落に止まったものの、売上高が19.9%減となりました。メンズ・トラベルバッグは、売上高が45.2%減となりました。メンズバッグは、単価が1.2%上昇したものの、リモートワーク増加の影響等により販売点数が31.6%減となり、売上高は30.8%減となりました。ケース類を中心としたトラベルバッグは、新型コロナウイルス感染症の国内外での感染拡大の影響を強く受けて売上不振となり、販売点数が69.7%減と大きく減少し、単価も23.6%下落したため、売上高が76.9%減と大幅に減少しました。ハンドバッグ、カジュアルバッグは高額品の販売が低調となり、ハンドバッグは、単価が11.3%下落し、販売点数も23.4%減少したため、売上高が32.1%減となり、カジュアルバッグは、単価が18.6%下落し、販売点数も25.1%減少したため、売上高が39.1%減となりました。
⦅製造・卸売事業⦆
製造・卸売事業の売上高は、前期比74.4%減の954百万円となりました。新型コロナウイルス感染症の影響の長期化に伴い国内外の旅行や出張、お盆や年末年始の帰省等が激減したため、主力のキャリーケースが売上不振に陥り、大幅な減収となりました。
b.営業利益の状況
当社グループの連結会計年度における営業損失は2,036百万円(前期は営業利益2,670百万円)となりました。
売上総利益率は、小売事業等では第1四半期連結会計期間の長期の臨時休業による売上機会ロスに対処し、また、消費意欲を喚起するため、季節商品やプライベートブランドバッグ、インポートバッグを中心に割引販売を行なったことと、利益率の高いトラベルバッグの売上構成比が著しく減少したこと等により、前期比1.0ポイント低下し、46.8%となりました。製造・卸売事業では、トラベルバッグの販売不振を受けて割引販売が増加したため、5.2ポイント低下し、当社グループとしては前期比1.1ポイントの低下となりました。一方、販売費及び一般管理費率は、諸経費の節減に努めたものの、売上高の大幅な低下により前期比9.9ポイント上昇して52.7%となりました。
販売費及び一般管理費率が大幅に上昇して売上総利益率を5.9ポイント上回ったため、営業損失2,036百万円の計上を余儀なくされました。
c.経常利益の状況
当社グループの連結会計年度における経常損失は、1,839百万円(前期は経常利益2,762百万円)となりました。これは、営業損失2,036百万円の計上に伴うものであります。なお、営業外収益として補助金収入105百万円を計上しております。
d.親会社株主に帰属する当期純利益の状況
当社グループの連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損失は1,847百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益1,668百万円)となりました。これは営業損失の計上に伴うものでありますが、新型コロナウイルス感染症に関連して特別利益として助成金収入557百万円を、特別損失として臨時休業等による損失878百万円をそれぞれ計上しております。
自己資本利益率は、マイナス6.6%となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の概況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの主要な運転資金需要は、商品仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、主要な設備投資資金需要は、店舗の新規出店及び改装等であります。
これらの資金需要については、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、私募債及び銀行借入による資金調達、設備資金は主としてリース及び割賦による資金調達にて対応していくこととしております。
なお、2021年3月31日現在、実施中又は計画中の重要な資本的支出及びその資金調達源は、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」に記載のとおりであります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
また、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。