有価証券報告書-第37期(平成26年3月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/22 16:01
【資料】
PDFをみる
【項目】
118項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり、当社グループが採用している重要な会計処理基準は、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しているとおりであります。
(2)財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は、351億40百万円となり、前連結会計年度末に比べ145億11百万円減少いたしました。これは主に、現金及び預金が40億20百万円増加、有価証券が5億円減少、未収消費税等が13億82百万円減少、有形固定資産が153億66百万円減少、敷金及び保証金が6億3百万円減少したことによるものであります。
負債の部は、230億66百万円となり、前連結会計年度末に比べ99億41百万円減少いたしました。これは主に、買掛金が4億88百万円増加、短期借入金が6億50百万円減少、長期借入金及び一年内返済予定の長期借入金が99億61百万円減少、未払消費税等が7億49百万円増加したことによるものであります。
純資産の部は、120億73百万円となり、前連結会計年度末に比べ45億69百万円減少いたしました。これは主に、資本金が43億97百万円増加、資本剰余金が44億21百万円増加、利益剰余金が134億55百万円減少、自己株式が1億12百万円減少したことによるものであります。
(3)当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は876億43百万円、営業利益は4億62百万円、経常利益は8億7百万円、当期純損失は134億55百万円となりました。なお、当連結会計年度は決算期変更により13か月決算となっており、売上高、営業利益、経常利益、当期純損失の前期比につきましては記載しておりません。
当社は平成26年12月4日をもちまして、株式会社コロワイドの100%子会社である株式会社SPCカッパが親会社となっております。
また、これに伴い株式会社神明ホールディングとの資本業務提携の解消、元気寿司株式会社との業務提携の解消をしております。
次にセグメントの概況をご報告申し上げます。
回転寿司事業の経営成績の分析は次の通りであります。
当社グループの主力事業である国内回転寿司を運営するカッパ・クリエイト株式会社におきましては、既存店売上高の早期回復に向け、注力してまいりました。
前期までの値引き等の価格面での訴求から商品の品質向上での訴求へシフトし、お客様満足度の向上により、売上高の増加を目指してまいりました。品質の向上のために、工場にて一括で加工していたネタを店舗での加工に切り替え、作り立て、新鮮さをアピールしてまいりました。他のメニューに関しましてもボリューム感や新たな創作寿司の開発を実施し、商品のブラッシュアップに努めてまいりました。また、メニュー数についても増加し、お客様に選ぶ楽しさを提供してまいりました。
販促活動におきましては、これらの取り組みを「かっぱの改新」と銘打ちテレビCM、チラシにてPRを行い、販促ツールの拡大としてモバイル会員を募集し、新たなキャンペーン情報などをお客様に提供してまいりました。
また、ご注文を頂いてから調理し、作り立ての新鮮な商品を提供する全品オーダー型の新たな業態への改装を3店舗実施致しました。
前述致しました株式会社神明ホールディング、元気寿司株式会社との業務提携解消前にはグループ商品部での各社の共同購買業務において、原価低減、品質向上に向けた取り組みを実施してまいりました。コロワイドグループ傘下となってからは、商品調達等のシナジー効果を生み出すための取り組みを実施しております。
なお、当連結会計年度におきましては、新たに3店舗を出店する一方、6店舗を閉鎖した結果、年度末の総店舗数は339店舗となりました。
海外事業の韓国回転寿司におきましては、韓国で回転寿司を6店舗運営しております。平成25年6月の放射能汚染を理由とした日本水産物輸入禁止の実施による影響が想像以上に長引き、既存店売上高が回復しない状況です。
以上の結果、回転寿司事業の売上高は810億49百万円となりました。
ベンダー事業の経営成績の分析は次の通りとなります。
ベンダー事業におきましては、コンビニエンスストアを中心に販路の拡大を継続してまいりましたが、少量取引先相手の増加により販売効率が悪化しております。
以上の結果、ベンダー事業の売上高は68億5百万円となりました。
なお、前連結会計年度末において当社の連結子会社であったF・デリカッパ株式会社及び株式会社ジャパンフレッシュは、支配力基準により実質的に支配していると認められなくなったため、第1四半期連結会計期間末より連結子会社から持分法適用関連会社に変更しておりましたが、当社が平成27年1月14日にF・デリカッパ株式会社の株式を追加取得したため、第4四半期連結会計期間より、F・デリカッパ株式会社及び株式会社ジャパンフレッシュは、連結子会社となっております。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク 」に記載しております。
(5)経営戦略の現状と見通し
次期の見通しにつきましては、大企業中心に賃金のベースアップ、国内消費の緩やかな回復等、景気動向は回復基調にあるものの、外食業界では、原材料価格の高騰、食の安全に対する不安感等、厳しい環境は続くものと懸念されます。
このような厳しい状況の中、当社グループにおいては主軸の「回転寿司事業」の再生が急務であり、お客様に新鮮な商品をスピーディーにお届けするためのオペレーションの強化、商品のブラッシュアップ等を行ってまいります。また、ご注文をいただいてから調理し、作り立ての新鮮な商品を提供する全品オーダー型の新たな業態への改装を行ってまいります。
さらに、新たな実験として都市部へ全品オーダー型の小型店舗の出店を行い、多店舗展開の準備を行ってまいります。
ベンダー事業におきましては、グループのシナジーを生かし販路を拡大、少額取引先の整理を行い、効率化を図ってまいります。
以上により次期の見通しにつきましては、連結売上高911億円、連結経常利益29億円、親会社株主に帰属する当期純利益27億円を見込んでおります。
株主各位におかれましては、大変ご心配をお掛けいたしておりますが、なお一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申しあげます。
(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 資金需要
資金需要の主なものは、店舗の出店に係る設備資金及び敷金保証金等の資金をまかなうものであります。
② 資金の源泉
主として金融機関からの借入により資金を調達しております。
③ キャッシュ・フローの状況
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(7)経営者の問題認識と今後の方針について
「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載しております。