有価証券報告書-第32期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/29 10:10
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響により企業収益の急激な低下や雇用環境の悪化が進み、極めて厳しい状況が続いています。衣料品小売業界においても、政府の緊急事態宣言に伴う実店舗の休業やインバウンド需要の急速な低下に加え、収入不安による消費マインドの弱含み、密を避ける行動様式の広がりや感染再拡大による実店舗への来店客数の減少など、非常に厳しい環境が継続しています。
このような状況の下、当社は2021年3月期のグループ経営方針を「コロナ状況下での持続可能な経営基盤の再構築」に設定しなおし、新型コロナウイルス感染拡大の環境下における対応とアフターコロナ時代に向け、事業戦略と機能戦略の2つの戦略とESGの目標に基づき活動しました。
事業戦略は、既存事業の再成長に向けた新たな取り組みと新規事業創出の挑戦の2軸を進めました。既存事業については、新たな行動様式にあわせてオンライン接客等の販売促進活動の強化やカジュアル商品の拡大などを行ったものの、緊急事態宣言に伴う実店舗の休業に加え、首都圏店舗の来店客数の減少、リモートワークの拡大によるビジネス需要の低迷等が続き、非常に厳しい状況となりました。新規事業については、コロナ禍による社会の変化に向けた戦略変更を加えながら、準備を進めました。
機能戦略は、OMO(*)推進、業務改革、人事改革、経営基盤改革の4軸で構成されています。OMO 推進については自社ネット通販サイトの自社運営化に向けた開発を進めながら、SNSを使ったライブ配信、オンライン接客などの取り組みを拡充し、お客様の購買行動の変化に向けた対応を進めました。業務改革については業務プロセスの標準化、業務コミュニケーションの改革を通じたコスト構造の改善に向けた取り組みを進めています。人事改革については新型コロナウイルス感染拡大の防止に向けてリモートワークを推進した他、中期的な人件費率抑制に向けた制度改変などを進めました。経営基盤改革については、強い経営基盤の確立を目指し、ガバナンスの強化、不採算事業や店舗、子会社の見直し、生産性の向上に向けた環境設備を行いました。
(*)OMO:(Online Merges with Offline の略。オンラインとオフラインの融合を指す)
ESG 目標については、サプライチェーンにおける人権と労働環境の尊重、環境配慮素材の利用推進、生物多様性・動物福祉に配慮した原材料調達、事業活動による廃棄物の削減の4つの課題を設定しました。事業活動による廃棄物の削減の一環として、ショッピングバッグの素材変更、使用量削減を目指した施策の検討を行いました。
出退店では、第一事業本部:8店舗の出店、4店舗の退店、第二事業本部:6店舗の出店、15店舗の退店、アウトレット:1店舗の出店、1店舗の退店を実施した結果、当連結会計年度末の小売店舗数は209店舗、アウトレットを含む総店舗数は236店舗となりました。
連結子会社の状況については、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、海外子会社の台湾聯合艾諾股份有限公司悠艾(上海)商貿有限公司を除く全ての子会社で減収減益となりました。出退店では株式会社コーエン(決算月:1月)は6店舗の出店、4店舗の退店により、当連結会計年度末の店舗数は87店舗、台湾聯合艾諾股份有限公司(決算月:1月)の当連結会計年度末の店舗数は7店舗となっています。なお、CHROME HEARTS JP合同会社(決算月:12月、店舗数10店舗)については当第3四半期連結累計期間末をもって当社の持分法適用会社となり、株式会社フィーゴ(決算月:3月、店舗数15店舗)の全株式を株式会社ユニオンゲートグループに譲渡したことより、当連結会計年度末で当社の連結子会社から除外されました。
以上により、グループ全体での新規出店数は21店舗、退店数は25店舗、当連結会計年度末の店舗数はCHROME HEARTS JP合同会社と株式会社フィーゴの店舗を連結対象から除外したことで、330店舗となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高については、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う実店舗売上高の大幅な低下に伴い、前年比22.7%減の121,712百万円となりました。なお、株式会社ユナイテッドアローズにおける小売+ネット通販既存店売上高前年比は75.7%となりました。内訳は、小売既存店売上高前年比は実店舗の休業や来店客数の減少に伴い63.5%となりましたが、ネット通販既存店売上高前年比については前年の自社ネット通販サイトの稼働停止によるマイナス影響はあったものの、在庫の集約やプロモーションの強化により106.8%となりました。売上総利益は前年比31.2%減の55,020百万円となり、売上総利益率は前年から5.6ポイント低下の45.2%となりました。これは春夏商品の消化促進を目的に値引販売を拡大したことなどによるものです。販売費及び一般管理費は、売上の低下に伴う変動費の減や固定費の抑制等により、前年比13.5%減の61,634百万円となりました。
以上により、当連結会計年度の営業損失は6,613百万円(前年度は営業利益8,758百万円)、経常損失は4,878百万円(前年度は経常利益8,803百万円)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は7,197百万円(前年度は親会社株主に帰属する当期純利益3,522百万円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ878百万円増加し、当連結会計年度末には、6,604百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は4,277百万円(前連結会計年度比9,787百万円支出増)となりました。
収入の主な内訳は、減価償却費1,681百万円、減損損失1,903百万円、たな卸資産の減少額3,056百万円、助成金の受取額1,041百万円であり、支出の主な内訳は、税金等調整前当期純損失7,519百万円、賞与引当金の減少額630百万円、仕入債務の減少額2,043万円、その他流動負債の減少額607百万円および法人税等の支払額1,021百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は4,079百万円(前連結会計年度比412百万円支出増)となりました。
これは、主に関係会社出資金の売却による収入991百万円があった一方、新規出店、改装に伴う有形固定資産の取得による支出1,925百万円、および自社ネット通販サイト開発等による無形固定資産の取得による支出558百万円等があったこと、そして連結の範囲の変更を伴う関係会社出資金の売却による支出2,938百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は9,268百万円(前連結会計年度比11,206百万円収入増)となりました。
これは、短期借入金の純増加額が11,000百万円、配当金の支払額1,731百万円があったこと等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売実績
当社グループは、一般消費者を対象とした店頭での紳士服・婦人服等の衣料品ならびに関連商品の販売を主たる事業としているため、生産及び受注の状況に替えて仕入実績を記載しております。
(a) 販売実績
当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。
商品別販売実績
商品別当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前期比(%)
メンズ(百万円)31,10476.2%
ウイメンズ(百万円)51,27377.2%
シルバー&レザー(百万円)7,38962.9%
雑貨等(百万円)2,12484.0%
その他(百万円)29,81883.0%
合計(百万円)121,71277.3%

(注) 1 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2 シルバー&レザーとは「CHROME HEARTS」ブランドの銀製装飾品および皮革製ウエアであります。
3 数量については、商品内容が多岐にわたり、その表示が困難なため記載を省略しております。
4 「その他」には、アウトレット、催事販売、連結子会社である株式会社コーエン、台湾聯合艾諾股份有限公司等の売上が含まれております。
5 「その他」には、当連結会計年度において連結除外した株式会社フィーゴの売上が含まれております。
(b) 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績を商品別に示すと次のとおりであります。
商品別当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
メンズ(百万円)21,04478.8%
ウイメンズ(百万円)31,39182.1%
シルバー&レザー(百万円)4,70766.2%
その他(百万円)6,55378.7%
合計(百万円)63,69779.2%

(注) 1 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2 シルバー&レザーとは「CHROME HEARTS」ブランドの銀製装飾品および皮革製ウエアであります。
3 「その他」には、アウトレット、催事販売、連結子会社である株式会社コーエン、台湾聯合艾諾股份有限公司等の仕入高が含まれております。
4 「その他」には、当連結会計年度において連結除外した株式会社フィーゴの仕入高が含まれております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、新型コロナウイルス感染症の今後の広がり方や収束時期等を含む仮定に関する情報は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」の注記事項(重要な会計上の見積り)及び(追加情報)に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a) 財政状態の分析
(資産の部)
流動資産は、前連結会計年度末に比べて13.6%減少し、39,745百万円となりました。
これは、主として新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が解除され再び営業活動を再開したことにより店舗売上等に係る未収入金が1,024百万円増加した一方、在庫調達抑制の施策等により商品が8,078百万円減少したこと等によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度に比べて0.6%減少し、23,874百万円となりました。
これは、主として新型コロナウイルスによる営業自粛等の影響によって店舗の減損損失を計上したこと等により、建物及び構築物を始めとする有形固定資産が2,245百万円減少した一方、繰延税金資産が2,067百万円増加したこと等によるものであります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて9.1%減少し、63,619百万円となりました。
(負債の部)
流動負債は、前連結会計年度末に比べて25.0%増加し、29,564百万円となりました。
これは、主として短期借入金が11,000百万円増加した一方、支払手形及び買掛金が2,933百万円、未払法人税等が174百万円、賞与引当金が740百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度に比べて1.5%減少し、4,210百万円となりました。
これは、主として退店に伴い、資産除去債務が54百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて20.9%増加し33,775百万円となりました。
(純資産の部)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて29.1%減少し、29,844百万円となりました。
主な要因は、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純損失により7,197百万円、非支配株主への持分売却により161百万円それぞれ減少した一方、子会社の連結除外に伴い非支配株主持分が3,425百万円減少したこと等によるものであります。
(b)経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による緊急事態宣言の発出に伴う営業自粛の影響による実店舗売上高の大幅な低下に伴い、前期比22.7%減の121,712百万円となりました。なお、株式会社ユナイテッドアローズにおける小売+ネット通販既存店売上高前期比は75.7%となりました。内訳は、小売既存店売上高前期比がコロナウイルスの感染拡大の影響等による実店舗の休業や来店客数の減少に伴い63.5%となりましたが、ネット通販既存店売上高前期比については前年の自社ネット通販サイト稼働停止による影響はあったものの、在庫の集約やプロモーション強化により、106.8%となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、前期比31.2%減の55,020百万円となり、売上総利益率は前期から5.6ポイント低下の45.2%となりました。これは、春夏商品の消化促進を目的に値引販売を拡大したことなどによるものです。
(営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、前期比13.5%減の61,634百万円、販売費及び一般管理費率は前期から5.4ポイント増の50.6%となりました。これは、売上の低下に伴う変動費の減や固定費の抑制等によるものです。
以上の結果、当連結会計年度の営業損失は6,613百万円(前年度は営業利益8,758百万円)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、助成金収入の増加等により、1,828百万円(前期比1,498百万円増)となりました。営業外費用は、持分法による投資損失の減少等により、92百万円(前期比192百万円減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常損失は4,878百万円(前年度は経常利益8,803百万円)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別損失は、連結子会社の株式売却に伴う457百万円の関係会社株式売却損及び自社ECの開発に関わる無形固定資産(ソフトウェア)や営業店舗の一部について計1,903百万円の減損損失を特別損失に計上したこと等により、2,709百万円(前期比126百万円増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は7,197百万円(前年度は親会社株主に帰属する当期純利益3,522百万円)となりました。
(c) キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入の他、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、出店等の設備投資によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は15,600百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、6,604百万円となっております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりであります。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大により市場環境が大きく変化する中、当社グループでは2023年3月期を最終年度とする中期経営計画を2020年11月に公表いたしました。経営理念及び5つの価値創造の実現に向けた、具体的な経営指標等の目標値として中期最終年度の連結営業利益を7,000~8,000百万円、連結ROEについては12~14%と定め、配当性向については、今後の投資計画を含む財務状況や金融市場の動向等を見極めたのちに開示することといたしました。
2021年3月期においては、新型コロナウイルス感染拡大による休業要請等の影響により連結営業損失が6,613百万円、連結ROEがマイナスとなりましたが、2022年3月期においてはグループ経営方針として「持続的成長と未来に向けた大改革 ~新時代のお客様大満足へ~」を掲げ、当社グループの収益改善と持続的成長に向けた様々な取組みを実施することで連結営業利益3,000百万円、連結ROE5.5%を見込んでおります。

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