四半期報告書-第28期第2四半期(令和1年7月1日-令和1年9月30日)

【提出】
2019/11/14 14:32
【資料】
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【項目】
33項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績等の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、海外の政治経済の不確実性により、先行きが不透明であるものの、雇用・所得環境の着実な改善が続き、緩やかな回復基調で推移しております。
保険薬局業界では、厚生労働省が掲げる「患者のための薬局ビジョン」のとおり、薬剤師の業務が対物業務から対人業務へと移行している中で、かかりつけ薬剤師・薬局の推進が図られております。また、M&A等による規模の拡大やドラッグストアの調剤併設店の拡大もあり、競争が一段と激化してきております。
このような環境の中で、当社グループは、保険薬局事業とBPO事業の2つの事業を収益の柱としております。保険薬局事業においては、「あなたの、いちばん近くにある安心」(スローガン)を掲げ、かかりつけ薬剤師・薬局として地域社会の信頼獲得を目指した人財育成と薬局運営に注力し、「選ばれつづける薬局への挑戦」(経営ビジョン)を続けております。薬局運営においては、国の求めるジェネリック医薬品の使用割合80%を2019年9月に達成しており、さらなる使用促進に注力しております。また、現在の健康サポート薬局の認定数は当期末時点で72店舗となっており、店舗のデジタルサイネージを活用した医療情報の提供等、かかりつけ薬局・健康サポート薬局としての機能向上を進めております。加えて、さらなる成長に向け、人事制度改革プロジェクトを始動しており、社員の働きがいを高め、生産性の向上を目指しております。第2の柱である収益性の高いBPO事業においては、営業力の強化と生産性の向上から、収益拡大を進め、ポートフォリオ最適化を図っております。
また、当社グループは中期目標達成に向けた重要な事業戦略として、保険薬局事業及びBPO事業に次ぐ第3の事業となる「医薬品製造販売事業」を計画し、その参入と拡大への第1ステップとして、2019年8月8日に藤永製薬株式会社の全株式を取得いたしました。
このような環境のもと、当第2四半期連結累計期間における当社グループ連結業績は、売上高81,249百万円(前年同期比17.7%増加)、営業利益3,432百万円(前年同期比11.8%増加)、経常利益3,616百万円(前年同期比14.0%増加)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,830百万円(前年同期比7.3%減少)となっております。なお、親会社株主に帰属する四半期純利益が減少しているのは、前第2四半期連結累計期間に投資有価証券売却益366百万円を計上したためであります。
※BPO:Business Process Outsourcingの略
また、当第2四半期連結会計期間末の資産合計は、106,036百万円となり、前連結会計年度末から11,799百万円増加しております。
これは主に、のれんが8,192百万円、受取手形及び売掛金が4,571百万円、土地が1,524百万円増加した一方、現金及び預金が1,932百万円減少したことによるものであります。
当第2四半期連結会計期間末の負債合計は、66,985百万円となり、前連結会計年度末から11,765百万円増加しております。
これは主に、長期借入金が6,399百万円、支払手形及び買掛金が3,779百万円、1年内返済予定の長期借入金が2,283百万円増加した一方、短期借入金が1,000百万円減少したことによるものであります。
当第2四半期連結会計期間末の純資産合計は、39,051百万円となり、前連結会計年度末から33百万円増加しております。
これは主に、利益剰余金が1,286百万円、非支配株主持分が111百万円増加した一方、自己株式の取得等により純資産が1,355百万円減少したことによるものであります。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
① 保険薬局事業
当第2四半期連結累計期間における出店状況は、新規出店8店舗、子会社化による取得38店舗の計46店舗増加した一方、閉店等により10店舗減少した結果、当社グループ全体で店舗数は802店舗となりました。売上につきましては、前期に実施したM&Aが寄与し受付回数が増加、既存店においても薬剤料単価が増加傾向にあり、好調に推移しております。加えて、当期につきましても積極的なM&Aを実施しており、株式会社ナチュラルライフ等の株式を取得し、北陸と西日本を中心に38店舗増加しております。さらに、国の求める薬局機能を推進し、後発医薬品調剤体制加算や地域支援体制加算の取得店舗数を着実に伸ばしております。利益についても、M&Aにおける株式取得関連費用及び消費税増税対応を始めとしたシステム改修等による391百万円の一過性コストがあったものの、好調に推移しております。
その結果、売上高は前年同期比11,900百万円増加し75,639百万円(前年同期比18.7%増加)、営業利益は前年同期比458百万円増加し3,309百万円(前年同期比16.1%増加)となりました。
② BPO事業
当第2四半期連結累計期間において、アポプラスステーション株式会社の中核であるCSO事業においては、以前より推し進めている、専門性の高いMRの育成や製薬企業への積極的な営業等により、業界最多の契約社数を維持しております。また、MRの受注が増加しており、採用強化に努めております。紹介派遣事業においては、薬剤師等の派遣が好調に推移しており、売上が増加しております。さらに、前期に刷新した基幹システムにより、生産性の向上を実現しております。
その結果、売上高は前年同期比323百万円増加し5,609百万円(前年同期比6.1%増加)、営業利益は前年同期比69百万円増加し727百万円(前年同期比10.6%増加)となりました。
※CSO:Contract Sales Organizationの略
(参考)
2018年10月から持株会社体制に移行したことに伴い、連結グループ内取引に関する費用、具体的には経営管理料の配賦方針に変更があり、この変更がセグメント利益に影響を与えております。
当第2四半期のセグメント利益と経営管理料調整後業績 (単位:百万円)
前第2四半期
(2018.4.1~2018.9.30)
当第2四半期(2019.4.1~2019.9.30)
実績経営管理料調整後
保険薬局事業売上高63,73975,639-75,639
セグメント利益2,8503,3095043,813
利益率4.5%4.4%-5.0%
BPO事業売上高5,2865,609-5,609
セグメント利益65772751779
利益率12.4%13.0%-13.9%

(2)キャッシュ・フロー
当第2四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが2,430百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが7,719百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが3,346百万円の収入となりました。この結果、当第2四半期連結累計期間末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ1,942百万円減少し、18,251百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前四半期純利益3,618百万円、仕入債務の増加額2,066百万円及び売上債権の増加額3,272百万円等により、2,430百万円の収入(前年同期1,596百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出9,400百万円及び貸付金の回収による収入2,121百万円等により、7,719百万円の支出(前年同期1,667百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
長期借入れによる収入13,000百万円及び長期借入金の返済による支出5,729百万円、自己株式の取得による支出1,499百万円、短期借入金の純減額1,331百万円、社債の償還による支出715百万円、配当金の支払額544百万円等により、3,346百万円の収入(前年同期2,098百万円の収入)となりました
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。