四半期報告書-第29期第1四半期(令和2年4月1日-令和2年6月30日)

【提出】
2020/08/14 9:03
【資料】
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【項目】
33項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績等の状況
調剤薬局業界においては、新型コロナウイルスの感染拡大による患者様の医療機関受診控え及び医療機関の外来診療抑制の影響により受付回数の減少等の厳しい状況にありますが、継続的な医療の提供を行うために、オンライン服薬指導の活用や生活様式の変化への対応が急速に推進されています。
当社グループは、認知度向上による患者様・お客様の増加や、質の高いサービスを提供することによって定着化へ繋げるために、ブランディング戦略の一環として、商業施設への大型看板の設置や、薬剤師の活躍を描いたフジテレビドラマ「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」の番組連動CMを放映しております。
薬局運営においては、オンライン服薬指導等のデジタルトランスフォーメーションの流れが加速しており、当社グループはこれらに対応するため、最新鋭の技術を導入した次世代薬局のモデル作りをしております。
当社グループでは新型コロナウイルス感染拡大防止のため、オゾンを発生させるオゾンガス消毒器「BT-088M」、オゾン除菌脱臭器「AIR BUSTER(エアバスター)」の販売を6月より開始しており、このうち「AIR BUSTER(エアバスター)」は全国のクオール薬局に順次設置を進めております。これによって患者様・お客様や従業員に対し安心・安全な環境を整えております。
このような環境のもと、当第1四半期連結累計期間における当社グループ連結業績は、売上高39,171百万円(前年同期比2.9%減少)、営業利益581百万円(前年同期比64.9%減少)、経常利益598百万円(前年同期比64.9%減少)、親会社株主に帰属する四半期純利益は223百万円(前年同期比73.4%減少)となっております。また、EBITDAについては1,714百万円(前年同期比37.9%減少)となっております。
また、当第1四半期連結会計期間末の資産合計は、105,311百万円となり、前連結会計年度末から2,438百万円増加しております。
これは主に、受取手形及び売掛金が2,680百万円減少した一方、現金及び預金が3,461百万円、商品及び製品が1,364百万円増加したことによるものであります。
当第1四半期連結会計期間末の負債合計は、64,831百万円となり、前連結会計年度末から2,960百万円増加しております。
これは主に、未払法人税等が2,290百万円、長期借入金が2,220百万円減少した一方、買掛金が4,833百万円、短期借入金が2,500百万円増加したことによるものであります。
当第1四半期連結会計期間末の純資産合計は、40,479百万円となり、前連結会計年度末から521百万円減少しております。
これは主に、利益剰余金が306百万円減少、自己株式が140百万円増加したことによるものであります。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。なお、当第1四半期連結会計期間より、「BPO事業」としていた報告セグメント名称を「医療関連事業」に変更しております。この変更はセグメント名称の変更であり、セグメント情報に与える影響はありません。
①保険薬局事業
当第1四半期連結累計期間においての出店状況は、新規出店により12店舗増加した一方で、閉店及び事業譲渡により2店舗減少した結果、当社グループ全体で店舗数は815店舗となりました。売上につきましては新型コロナウイルス感染症の影響を受けておりますが、国の求めるかかりつけ薬局・健康サポート薬局としての機能向上を進めるとともに、後発医薬品調剤体制加算や地域支援体制加算の取得店舗数を着実に伸ばしております。なお、健康サポート薬局の認定数は当第1四半期連結累計期間末時点で133店舗となっております。また、次世代薬局のモデル作りへの取組みとして、クオール薬局恵比寿店に自動薬剤ピッキング装置「ドラッグステーション」や、オープン型宅配便ロッカー「PUDO(プドー)ステーション」、遠隔操作ロボット「newme(ニューミー)」等の最新鋭の技術を導入し、患者様の求める薬局のあり方を追求しております。
当社グループでは新型コロナウイルス感染症による業績への影響を最小限にするための取組みとしてコスト適正化プロジェクトを進めております。人件費や経費などを見直し、外部環境の変化に柔軟に対応できる強靭な企業体質への変革を図っております。
その結果、売上高は前年同期比1,812百万円減少し35,712百万円(前年同期比4.8%減少)、営業利益は前年同期比1,299百万円減少し195百万円(前年同期比86.9%減少)となりました。
②医療関連事業
CSO事業においては、製薬メーカーのCMR(契約MR)の需要が増加しております。今後も引き続き専門性の高いCMRや製薬企業への営業力などを強みに、業界最多の契約社数を維持してまいります。
紹介派遣事業においては、新型コロナウイルス感染症の影響による紹介先・派遣先の減少及び求職者マインドの低下などによって採用活動が停滞しておりますが、市場の需要と供給のバランスを鑑みたコスト適正化を行っております。
医薬品製造販売事業においては、当社グループ内での自社製品の販売促進とコスト適正化を継続し、収益改善を実現しました。さらに、医薬品メーカーとしての機能強化にも継続して取り組んでおり、工場への設備投資、専門人材の採用や組織再編により、受託生産をはじめとした事業拡大の体制が整いつつあります。
その結果、売上高は前年同期比658百万円増加し3,458百万円(前年同期比23.5%増加)、営業利益は前年同期比148百万円増加し579百万円(前年同期比34.4%増加)となりました。
※CSO:Contract Sales Organizationの略
※CMR:Contract Medical Representativeの略
※EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却額
当第1四半期のセグメント利益と経営管理料調整後業績 (単位:百万円)
前第1四半期
(2019.4.1~2019.6.30)
当第1四半期
(2020.4.1~2020.6.30)
実績経営管理料調整後実績経営管理料調整後
保険薬局事業売上高37,525-37,52535,712-35,712
セグメント利益1,4952521,747195398594
利益率4.0%-4.7%0.6%-1.7%
医療関連事業売上高2,800-2,8003,458-3,458
セグメント利益4312545757931611
利益率15.4%-16.3%16.8%-17.7%

(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3) 研究開発活動
該当事項はありません。