有価証券報告書-第34期(2025/04/01-2026/03/31)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、見積りが必要になる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績等の状況
当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善により、緩やかな回復が見られました。しかしながら、物価上昇の継続による個人消費への影響、アメリカの通商政策及び中東情勢等、景気の先行きにつきましては、依然として不透明な状況が続いております。
2025年11月には、中期経営計画骨子を開示し、2030年の当社グループのありたい姿として、「すべての人に、医療の安心を届ける存在へ」を掲げました。「深化と進化」を基本方針とし、薬局事業・BPO事業・製薬事業の発展と成長を実現してまいります。
また、当連結会計年度における当社グループ連結業績については、売上高及び各段階利益において過去最高の業績となりました。
薬局事業につきましては、前期に実施された調剤報酬改定で新設された医療DX推進体制整備加算の取得等が進んだことや、後発医薬品の使用割合が増加したことにより、技術料単価が上昇した一方、処方期間の長期化が進みました。また、昨今の物価上昇の状況に対応するために給与を増額したことにより、人件費が増加いたしました。
BPO事業につきましては、CSO事業を運営する、アポプラスステーション株式会社の派遣MRを活用する企業数が増加しており、企業からの需要に適切に対応した結果、派遣数が増加いたしました。また、出版関連事業を運営する、メディカルクオール株式会社において、取引先数の拡大等により売上高が増加するとともに、内製化等の経営効率の改善を図ることで利益率が上昇いたしました。
製薬事業につきましては、2025年4月に、第一三共エスファ株式会社の株式の29%を追加取得し、株式保有割合は80%となりました。業績につきましては、第一三共エスファ株式会社において、2024年12月に発売いたしました3成分7品目が大きく寄与するとともに、2026年3月期に発売した2成分5品目が寄与いたしました。
当連結会計年度における当社グループ連結業績は、売上高290,772百万円(前年同期比10.2%増加)、営業利益14,811百万円(前年同期比10.0%増加)、経常利益14,879百万円(前年同期比7.6%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は7,408百万円(前年同期比43.5%増加)となりました。また、EBITDAについては、24,624百万円(前年同期比12.8%増加)となりました。
セグメント別の財政状態及び経営成績は、次のとおりであります。
a. 薬局事業
薬局事業においては、薬局の機能分化等の専門性向上、患者さまの利便性向上やM&A・新規出店及び在宅・施設調剤の推進による規模の拡大、DXの活用等による生産性の向上に取り組みました。
当連結会計年度において、出店状況は、新規出店10店舗、事業譲受8店舗、子会社化による取得1店舗の計19店舗増加した一方、閉店15店舗、事業譲渡3店舗の計18店舗減少した結果、当事業全体で店舗数は949店舗となりました。今後も付加価値の高い薬局を展開していくために、戦略的なM&Aや新規出店により規模の拡大を図ってまいります。なお、2025年10月に、在宅調剤に積極的に取り組んでおります有限会社横浜薬業サービスの株式を取得し、2026年1月には、株式会社ひかりが神奈川県内の横浜駅前エリア等にて運営する調剤薬局8店舗を譲受けました。今後も、患者さまに寄り添う医療の実現に一層努めてまいります。
薬局運営においては、2026年4月に、株式会社ローソンと共同で展開する協業店舗が、節目となる50店舗に到達いたしました。「地域医療を支える薬局」と「生活インフラとしてのコンビニ」の融合という新たな価値の創造を続けるとともに、地域の生活を支える取り組みを推進してまいります。
また、2026年2月には、クオール株式会社がNPO法人日本ブラインドサッカー協会と競技力向上パートナー契約を締結いたしました。薬剤師及び管理栄養士が、専門性を活かし障がい者アスリートの健康を支援することで、薬局機能の向上を図るとともに、すべての人が安心して相談でき、医療サービスを受けられる共生社会の実現を目指してまいります。
業績につきましては、医療DX推進体制整備加算の取得等が進んだことや、後発医薬品の使用割合が増加したことにより、技術料単価が上昇した一方、処方期間の長期化が進みました。また、昨今の物価上昇の状況に対応するために給与を増額したことにより、人件費が増加いたしました。
その結果、売上高は177,461百万円(前年同期比3.4%増加)、営業利益は9,730百万円(前年同期比3.0%減少)となりました。
また、当連結会計年度末の資産合計は、93,940百万円となり、前連結会計年度末から896百万円減少しております。
当社グループの属する保険薬局業界においては、調剤報酬改定及び薬価改定が行われた場合、関連する法令が改正された場合、又は固定資産・のれんに係る減損損失が発生した場合等において、業績等に影響を及ぼす可能性があります。
詳細については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
b. BPO事業
BPO事業においては、引き続き主力事業であるCSO事業、CRO事業、紹介派遣事業、出版関連事業の規模を拡大しております。
CSO事業につきましては、アポプラスステーション株式会社において、派遣MRを活用する企業数が増加しており、企業からの需要に適切に対応した結果、派遣数が増加いたしました。また、派遣単価の見直しにより利益率を向上させることで、MR人財の採用や育成に投資できる体制の構築につなげてまいりました。今後は、人材紹介会社との連携強化等により採用力を高めるとともに、医療の発展に即した様々な領域の受注を拡大してまいります。また、医薬品や食品等の開発業務の受託を行うCRO事業につきましては、2025年11月に、医薬品開発の治験・臨床研究に利用されるEDCを提供する、クリンクラウド株式会社をグループ化いたしました。医薬品開発の治験・臨床研究の拡大に加え、食品試験にもEDCを導入した支援を行うなど、グループ化によるシナジーを活かして、更なる事業拡大につなげてまいります。
紹介派遣事業につきましては、アポプラスキャリア株式会社において、特に薬剤師の紹介派遣に関して、社員の採用を前期に強化したことにより成約件数が増加した一方、人件費や広告宣伝費等の固定費が増加いたしました。今後は、人手不足という外部環境の大きな変化に対応すべく、人材育成及び生産性の向上に注力してまいります。
出版関連事業につきましては、メディカルクオール株式会社において、成長事業であるコンベンション事業やコンプライアンスサービス事業の取引先数の拡大等により売上高が増加するとともに、基盤事業である資材制作事業等において、内製化等の経営効率の改善を図ることで利益率が上昇いたしました。また、2026年2月には、一般社団法人 日本循環器協会が主催する、Go Red for Women Japan 健康セミナー2026「赤をまとい女性の心臓病を考える」を運営いたしました。
その結果、売上高は14,300百万円(前年同期比5.1%増加)、営業利益は1,898百万円(前年同期比11.3%増加)となりました。
また、当連結会計年度末の資産合計は、8,302百万円となり、前連結会計年度末から265百万円減少しております。
当社グループが行うBPO事業の運営においては、法令による規制を受けており、各都道府県等の許可・登録・指定・免許を受けることができない場合、関連する法令に違反した場合、又は法令が改正された場合等において、業績等に影響を及ぼす可能性があります。
詳細については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c. 製薬事業
製薬事業においては、グループシナジーを活用した研究開発及び販売活動により、更なる成長を目指します。
業績につきましては、第一三共エスファ株式会社において、2024年12月に発売いたしました3成分7品目が大きく寄与するとともに、2025年12月に発売した前立腺癌治療剤『アビラテロン酢酸エステル錠(先発品名ザイティガ®錠)』、2026年3月に発売した抗血小板剤『プラスグレル錠(先発品名エフィエント®錠)』及び『プラスグレルOD錠(先発品名エフィエント®OD錠)』が寄与いたしました。また、第一三共エスファ株式会社において、2026年2月に、アレルギー性疾患治療剤『ビラスチン錠(先発品名ビラノア®錠)』及び『ビラスチンOD錠(先発品名ビラノア®OD錠)』、選択的SGLT2阻害剤『ダパグリフロジン錠(先発品名フォシーガ®錠)』の製造販売承認を取得いたしました。
藤永製薬株式会社においては、引き続き第一三共エスファ株式会社との連携も視野に入れ、医薬品の品目数増加に向けた準備を進めております。
その結果、売上高は99,010百万円(前年同期比25.8%増加)、営業利益は6,960百万円(前年同期比32.0%増加)となりました。
また、当連結会計年度末の資産合計は、65,387百万円となり、前連結会計年度末から805百万円減少しております。
当社グループが行う製薬事業の運営においては、予期せぬ副作用の発生や何らかの原因による品質不良等により、販売中止・製品回収等の事態が発生した場合、営業権に係る減損損失が発生した場合、又は万一、他者の知的財産権を侵害した場合等において、業績等に影響を及ぼす可能性があります。
詳細については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
※EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却額
(2)販売、処方箋応需の実績
a. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
b. 処方箋応需実績
当連結会計年度における薬局事業の処方箋応需実績は、次のとおりであります。
(3)キャッシュ・フロー
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが18,665百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが9,088百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが14,966百万円の支出となりました。この結果、当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ5,389百万円減少し20,988百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益14,380百万円、減価償却費5,592百万円及び法人税等の支払額4,741百万円等により、18,665百万円の収入(前年同期12,593百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
無形固定資産の取得による支出6,375百万円、有形固定資産の取得による支出1,679百万円及び事業譲受による支出1,082百万円等により、9,088百万円の支出(前年同期20,360百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
長期借入金の返済による支出9,529百万円及び連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出7,250百万円等により、14,966百万円の支出(前年同期7,201百万円の収入)となりました。
(4)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは商品の仕入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、新規出店、M&A及び医薬品の販売権獲得等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。また、多額な資金需要が発生した場合にはエクイティファイナンス等による調達手段を検討し対応することを基本としております。
(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
(のれんの減損の兆候に関する判断について)
薬局事業においてのれんを含む、より大きな単位について減損の兆候に該当する事象がある場合には、のれんを含む、より大きな単位で減損を認識するかどうかの判定を行いますが、当社グループにおいては営業活動から生ずる損益又はキャッシュ・フローが継続してマイナスとなっているかどうかだけでなく、経営環境の著しい悪化に該当するかどうかの検討も重要となります。
経営環境の著しい悪化に該当するかどうかの検討は、主として、のれんを含む、より大きな単位ごとに重要な指標である売上高及びその見積りにおける主要な仮定の処方箋枚数について、当連結会計年度における傾向分析及び当連結会計年度の実績と将来の見積りの整合性を検討することにより実施されます。
なお、当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、見積りが必要になる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績等の状況
当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善により、緩やかな回復が見られました。しかしながら、物価上昇の継続による個人消費への影響、アメリカの通商政策及び中東情勢等、景気の先行きにつきましては、依然として不透明な状況が続いております。
2025年11月には、中期経営計画骨子を開示し、2030年の当社グループのありたい姿として、「すべての人に、医療の安心を届ける存在へ」を掲げました。「深化と進化」を基本方針とし、薬局事業・BPO事業・製薬事業の発展と成長を実現してまいります。
また、当連結会計年度における当社グループ連結業績については、売上高及び各段階利益において過去最高の業績となりました。
薬局事業につきましては、前期に実施された調剤報酬改定で新設された医療DX推進体制整備加算の取得等が進んだことや、後発医薬品の使用割合が増加したことにより、技術料単価が上昇した一方、処方期間の長期化が進みました。また、昨今の物価上昇の状況に対応するために給与を増額したことにより、人件費が増加いたしました。
BPO事業につきましては、CSO事業を運営する、アポプラスステーション株式会社の派遣MRを活用する企業数が増加しており、企業からの需要に適切に対応した結果、派遣数が増加いたしました。また、出版関連事業を運営する、メディカルクオール株式会社において、取引先数の拡大等により売上高が増加するとともに、内製化等の経営効率の改善を図ることで利益率が上昇いたしました。
製薬事業につきましては、2025年4月に、第一三共エスファ株式会社の株式の29%を追加取得し、株式保有割合は80%となりました。業績につきましては、第一三共エスファ株式会社において、2024年12月に発売いたしました3成分7品目が大きく寄与するとともに、2026年3月期に発売した2成分5品目が寄与いたしました。
当連結会計年度における当社グループ連結業績は、売上高290,772百万円(前年同期比10.2%増加)、営業利益14,811百万円(前年同期比10.0%増加)、経常利益14,879百万円(前年同期比7.6%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は7,408百万円(前年同期比43.5%増加)となりました。また、EBITDAについては、24,624百万円(前年同期比12.8%増加)となりました。
セグメント別の財政状態及び経営成績は、次のとおりであります。
a. 薬局事業
薬局事業においては、薬局の機能分化等の専門性向上、患者さまの利便性向上やM&A・新規出店及び在宅・施設調剤の推進による規模の拡大、DXの活用等による生産性の向上に取り組みました。
当連結会計年度において、出店状況は、新規出店10店舗、事業譲受8店舗、子会社化による取得1店舗の計19店舗増加した一方、閉店15店舗、事業譲渡3店舗の計18店舗減少した結果、当事業全体で店舗数は949店舗となりました。今後も付加価値の高い薬局を展開していくために、戦略的なM&Aや新規出店により規模の拡大を図ってまいります。なお、2025年10月に、在宅調剤に積極的に取り組んでおります有限会社横浜薬業サービスの株式を取得し、2026年1月には、株式会社ひかりが神奈川県内の横浜駅前エリア等にて運営する調剤薬局8店舗を譲受けました。今後も、患者さまに寄り添う医療の実現に一層努めてまいります。
薬局運営においては、2026年4月に、株式会社ローソンと共同で展開する協業店舗が、節目となる50店舗に到達いたしました。「地域医療を支える薬局」と「生活インフラとしてのコンビニ」の融合という新たな価値の創造を続けるとともに、地域の生活を支える取り組みを推進してまいります。
また、2026年2月には、クオール株式会社がNPO法人日本ブラインドサッカー協会と競技力向上パートナー契約を締結いたしました。薬剤師及び管理栄養士が、専門性を活かし障がい者アスリートの健康を支援することで、薬局機能の向上を図るとともに、すべての人が安心して相談でき、医療サービスを受けられる共生社会の実現を目指してまいります。
業績につきましては、医療DX推進体制整備加算の取得等が進んだことや、後発医薬品の使用割合が増加したことにより、技術料単価が上昇した一方、処方期間の長期化が進みました。また、昨今の物価上昇の状況に対応するために給与を増額したことにより、人件費が増加いたしました。
その結果、売上高は177,461百万円(前年同期比3.4%増加)、営業利益は9,730百万円(前年同期比3.0%減少)となりました。
また、当連結会計年度末の資産合計は、93,940百万円となり、前連結会計年度末から896百万円減少しております。
当社グループの属する保険薬局業界においては、調剤報酬改定及び薬価改定が行われた場合、関連する法令が改正された場合、又は固定資産・のれんに係る減損損失が発生した場合等において、業績等に影響を及ぼす可能性があります。
詳細については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
b. BPO事業
BPO事業においては、引き続き主力事業であるCSO事業、CRO事業、紹介派遣事業、出版関連事業の規模を拡大しております。
CSO事業につきましては、アポプラスステーション株式会社において、派遣MRを活用する企業数が増加しており、企業からの需要に適切に対応した結果、派遣数が増加いたしました。また、派遣単価の見直しにより利益率を向上させることで、MR人財の採用や育成に投資できる体制の構築につなげてまいりました。今後は、人材紹介会社との連携強化等により採用力を高めるとともに、医療の発展に即した様々な領域の受注を拡大してまいります。また、医薬品や食品等の開発業務の受託を行うCRO事業につきましては、2025年11月に、医薬品開発の治験・臨床研究に利用されるEDCを提供する、クリンクラウド株式会社をグループ化いたしました。医薬品開発の治験・臨床研究の拡大に加え、食品試験にもEDCを導入した支援を行うなど、グループ化によるシナジーを活かして、更なる事業拡大につなげてまいります。
紹介派遣事業につきましては、アポプラスキャリア株式会社において、特に薬剤師の紹介派遣に関して、社員の採用を前期に強化したことにより成約件数が増加した一方、人件費や広告宣伝費等の固定費が増加いたしました。今後は、人手不足という外部環境の大きな変化に対応すべく、人材育成及び生産性の向上に注力してまいります。
出版関連事業につきましては、メディカルクオール株式会社において、成長事業であるコンベンション事業やコンプライアンスサービス事業の取引先数の拡大等により売上高が増加するとともに、基盤事業である資材制作事業等において、内製化等の経営効率の改善を図ることで利益率が上昇いたしました。また、2026年2月には、一般社団法人 日本循環器協会が主催する、Go Red for Women Japan 健康セミナー2026「赤をまとい女性の心臓病を考える」を運営いたしました。
その結果、売上高は14,300百万円(前年同期比5.1%増加)、営業利益は1,898百万円(前年同期比11.3%増加)となりました。
また、当連結会計年度末の資産合計は、8,302百万円となり、前連結会計年度末から265百万円減少しております。
当社グループが行うBPO事業の運営においては、法令による規制を受けており、各都道府県等の許可・登録・指定・免許を受けることができない場合、関連する法令に違反した場合、又は法令が改正された場合等において、業績等に影響を及ぼす可能性があります。
詳細については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c. 製薬事業
製薬事業においては、グループシナジーを活用した研究開発及び販売活動により、更なる成長を目指します。
業績につきましては、第一三共エスファ株式会社において、2024年12月に発売いたしました3成分7品目が大きく寄与するとともに、2025年12月に発売した前立腺癌治療剤『アビラテロン酢酸エステル錠(先発品名ザイティガ®錠)』、2026年3月に発売した抗血小板剤『プラスグレル錠(先発品名エフィエント®錠)』及び『プラスグレルOD錠(先発品名エフィエント®OD錠)』が寄与いたしました。また、第一三共エスファ株式会社において、2026年2月に、アレルギー性疾患治療剤『ビラスチン錠(先発品名ビラノア®錠)』及び『ビラスチンOD錠(先発品名ビラノア®OD錠)』、選択的SGLT2阻害剤『ダパグリフロジン錠(先発品名フォシーガ®錠)』の製造販売承認を取得いたしました。
藤永製薬株式会社においては、引き続き第一三共エスファ株式会社との連携も視野に入れ、医薬品の品目数増加に向けた準備を進めております。
その結果、売上高は99,010百万円(前年同期比25.8%増加)、営業利益は6,960百万円(前年同期比32.0%増加)となりました。
また、当連結会計年度末の資産合計は、65,387百万円となり、前連結会計年度末から805百万円減少しております。
当社グループが行う製薬事業の運営においては、予期せぬ副作用の発生や何らかの原因による品質不良等により、販売中止・製品回収等の事態が発生した場合、営業権に係る減損損失が発生した場合、又は万一、他者の知的財産権を侵害した場合等において、業績等に影響を及ぼす可能性があります。
詳細については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
※EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却額
(2)販売、処方箋応需の実績
a. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 構成比(%) | 前年同期比(%) | |
| 薬局事業 | 薬剤に係る収入 | 121,701 | 41.8 | 3.5 |
| 調剤技術に係る収入 | 42,499 | 14.6 | 1.5 | |
| 一般薬等売上 | 13,260 | 4.6 | 8.6 | |
| 小計 | 177,461 | 61.0 | 3.4 | |
| BPO事業 | 14,300 | 4.9 | 5.1 | |
| 製薬事業 | 99,010 | 34.1 | 25.8 | |
| 合計 | 290,772 | 100.0 | 10.2 | |
(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 第一三共株式会社 | 75,904 | 28.8 | 96,949 | 33.3 |
b. 処方箋応需実績
当連結会計年度における薬局事業の処方箋応需実績は、次のとおりであります。
| 処方箋応需枚数(千枚) | 前年同期比(%) |
| 16,699 | △2.2 |
(3)キャッシュ・フロー
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが18,665百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが9,088百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが14,966百万円の支出となりました。この結果、当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ5,389百万円減少し20,988百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益14,380百万円、減価償却費5,592百万円及び法人税等の支払額4,741百万円等により、18,665百万円の収入(前年同期12,593百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
無形固定資産の取得による支出6,375百万円、有形固定資産の取得による支出1,679百万円及び事業譲受による支出1,082百万円等により、9,088百万円の支出(前年同期20,360百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
長期借入金の返済による支出9,529百万円及び連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出7,250百万円等により、14,966百万円の支出(前年同期7,201百万円の収入)となりました。
(4)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは商品の仕入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、新規出店、M&A及び医薬品の販売権獲得等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。また、多額な資金需要が発生した場合にはエクイティファイナンス等による調達手段を検討し対応することを基本としております。
(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
(のれんの減損の兆候に関する判断について)
薬局事業においてのれんを含む、より大きな単位について減損の兆候に該当する事象がある場合には、のれんを含む、より大きな単位で減損を認識するかどうかの判定を行いますが、当社グループにおいては営業活動から生ずる損益又はキャッシュ・フローが継続してマイナスとなっているかどうかだけでなく、経営環境の著しい悪化に該当するかどうかの検討も重要となります。
経営環境の著しい悪化に該当するかどうかの検討は、主として、のれんを含む、より大きな単位ごとに重要な指標である売上高及びその見積りにおける主要な仮定の処方箋枚数について、当連結会計年度における傾向分析及び当連結会計年度の実績と将来の見積りの整合性を検討することにより実施されます。