四半期報告書-第28期第3四半期(令和1年10月1日-令和1年12月31日)

【提出】
2020/02/14 10:40
【資料】
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【項目】
33項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財務状態及び経営成績の状況
当社グループは、従来より保険薬局事業とBPO事業の2つの事業を収益の柱としておりますが、中期目標達成に向けた重要な事業戦略として、2019年8月8日に藤永製薬株式会社の全株式を取得し、第3の事業となる「医薬品製造販売事業」に参入いたしました。今後当社グループは3つの事業のシナジーを高め、医薬品の製造から患者さまにお届けするまでの一気通貫のサービスを確立し、総合ヘルスケアカンパニーを目指してまいります。
保険薬局事業においては、「あなたの、いちばん近くにある安心」(スローガン)を掲げ、かかりつけ薬剤師・薬局として地域社会の信頼獲得を目指した人財育成と薬局運営に注力し、「選ばれつづける薬局への挑戦」(経営ビジョン)を続けております。薬局運営においては、国の求めるジェネリック医薬品の使用割合80%を2019年9月に達成しており、さらなる使用促進に注力しております。また、健康サポート薬局の認定数は2019年11月に100店舗を超え、当第3四半期末時点で114店舗となっており、薬局のデジタルサイネージを活用した医療情報の提供等、かかりつけ薬局・健康サポート薬局としての機能向上を進めております。加えて、さらなる成長に向け、人事制度改革プロジェクトを始動しており、社員の働きがいを高め、生産性の向上を目指しております。第2の柱である収益性の高いBPO事業においては、営業力の強化と生産性の向上から、収益拡大を進め、ポートフォリオ最適化を図っております。なお、藤永製薬株式会社の業績は、2019年10月より連結業績に取り込んでおります。
このような環境のもと、当第3四半期連結累計期間における当社グループ連結業績は、売上高123,683百万円(前年同期比16.4%増加)、営業利益5,315百万円(前年同期比6.2%増加)、経常利益5,623百万円(前年同期比9.5%増加)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2,904百万円(前年同期比7.3%減少)となっております。なお、親会社株主に帰属する四半期純利益が減少しているのは、前第3四半期連結累計期間に投資有価証券売却益366百万円を計上したためであります。
※BPO:Business Process Outsourcingの略
また、当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、108,691百万円となり、前連結会計年度末から14,454百万円増加しております。
これは主に、のれんが7,426百万円、受取手形及び売掛金が5,550百万円、商品及び製品が2,789百万円増加した一方、現金及び預金が1,723百万円減少したことによるものであります。
当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、68,914百万円となり、前連結会計年度末から13,694百万円増加しております。
これは主に、支払手形及び買掛金が8,470百万円、長期借入金が4,160百万円、1年内返済予定の長期借入金が2,094百万円増加した一方、賞与引当金が923百万円減少したことによるものであります。
当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は、39,777百万円となり、前連結会計年度末から759百万円増加しております。
これは主に、利益剰余金が1,829百万円、非支配株主持分が187百万円増加した一方、自己株式の取得等により純資産が1,256百万円減少したことによるものであります。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
① 保険薬局事業
当第3四半期連結累計期間における出店状況は、新規出店19店舗、子会社化による取得38店舗の計57店舗増加した一方、閉店等により17店舗減少した結果、当社グループ全体で店舗数は806店舗となりました。売上につきましては、前期に実施したM&Aが寄与し受付回数が増加、既存店においても処方箋単価が増加傾向にあり、好調に推移しております。加えて、当期につきましても積極的なM&Aを実施しており、株式会社ナチュラルライフ等の株式を取得し、北陸と西日本を中心に38店舗増加しております。さらに、国の求める薬局機能強化を推進し、後発医薬品調剤体制加算や地域支援体制加算の取得店舗数を着実に伸ばしております。利益についても、一過性コストがあったものの、好調に推移しております。
その結果、売上高は前年同期比16,560百万円増加し114,806百万円(前年同期比16.9%増加)、営業利益は前年同期比406百万円増加し5,017百万円(前年同期比8.8%増加)となりました。
② BPO事業
当第3四半期連結累計期間において、アポプラスステーション株式会社の中核であるCSO事業の外部環境は、製薬メーカーのCMR(契約MR)の需要が増加しております。そのような環境の中、以前より推し進めている、専門性の高いCMRの育成や製薬企業への積極的な営業等により、業界最多の契約社数を維持しております。また、CMRの受注が増加しており、採用強化に努めております。紹介派遣事業においては、薬剤師不足を背景に、薬剤師等の派遣が好調に推移しており、売上が増加しております。さらに、前期に刷新した基幹システムにより、生産性の向上を実現しております。
その結果、売上高は前年同期比900百万円増加し8,876百万円(前年同期比11.3%増加)、営業利益は前年同期比105百万円増加し1,038百万円(前年同期比11.3%増加)となりました。
※CSO:Contract Sales Organizationの略
※CMR:Contract Medical Representativeの略
(参考①)セグメント利益と経営管理料調整後業績
2018年10月から持株会社体制に移行したことに伴い、連結グループ内取引に関する費用、具体的には経営管理料の配賦方針に変更があり、この変更がセグメント利益に影響を与えております。
当第3四半期のセグメント利益と経営管理料調整後業績 (単位:百万円)
前第3四半期
(2018.4.1~2018.12.31)
当第3四半期
(2019.4.1~2019.12.31)
実績経営管理料調整後実績経営管理料調整後
保険薬局事業売上高98,245-98,245114,806-114,806
セグメント利益4,6112634,8755,0177565,773
利益率4.7%-5.0%4.4%-5.0%
BPO事業売上高7,976-7,9768,876-8,876
セグメント利益933149471,038771,115
利益率11.7%-11.9%11.7%-12.6%

(参考②)第3の事業
当社グループは2019年8月に藤永製薬株式会社の全株式を取得し、保険薬局事業とBPO事業に次ぐ、第3の事業として「医薬品製造販売事業」に参入いたしました。これにより、医薬品の製造から患者さまにお届けするまでの一気通貫のサービスを実現することが可能となりました。当第3四半期より、当社グループの保険薬局に対する自社製品の販売促進に取り組み、事業の拡大を図っております。
今後のさらなる事業拡大に向けて各部門の基盤強化に取り組んでおります。研究・開発部門においては、自社製品等の発売に向け、内部体制の強化を図っております。また、製造部門においては、大手製薬企業からの受託製造にも対応しうる新規設備の投資や技術力向上に取り組んでおります。営業部門においては、組織体制の見直し及びMRの営業効率を高めるためITツールを活用しております。
当社グループは、グループの総力を挙げて「医薬品製造販売事業」の業容拡大に取り組んでまいります。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3) 研究開発活動
該当事項はありません。