有価証券報告書-第20期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/25 12:59
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、当連結会計年度より「資金決済法における仮想通貨の会計処理等に関する当面の取扱い」(実務対応報告第38号2018年3月14日)を適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善を背景に緩やかな回復基調が続いたものの、輸出や生産の一部に弱さが見られたことや欧米の政策不安や金融資本市場の変動の影響があったことなどから、先行き不透明な状況が続きました。一方、海外景気は中国における景気の減速、米中通商問題に起因する世界経済の不確実性もありましたが、先進国を中心に緩やかな回復傾向が続きました。
FX市場におきましては、2018年4月に1米ドル=106円台前半で始まった米ドル/円相場は、シリア情勢等の地政学的リスク緊迫化の懸念後退、原油高及び良好な米景気指標を背景に緩やかなドル高基調で推移し、2018年11月下旬には1米ドル=114円台となりました。しかしながら、12月19日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)において政策金利の0.25%引き上げ及び継続的な利上げ姿勢が示されたことをきっかけに、世界的株安が進むとともにドルは売られ円高が進みました。2019年1月3日、米ドルは5分間で108円後半から104円台に一時的に急落するなど不安定な相場となりましたが、その後は小動きの状況が続き当連結会計年度末は、1米ドル=110円84銭で取引を終了しました。一方、新興国通貨においては、2018年8月10日に、米国人牧師の解放を巡ってトルコと米国の関係が悪化し、トルコリラが対ドルで一時20%急落したことをきっかけに、その他の新興国通貨に対する不安も高まり、一時的に新興国通貨が大きく下落するなど不安定な相場状況となりました。
このような市場環境のもと、当社グループの主力事業であるFX取引事業は、子会社トレイダーズ証券において、『みんなのFX』(FX証拠金取引)、『みんなのシストレ』(自動売買ツールを利用したFX証拠金取引)、『みんなのオプション』(FXオプション取引)及び『TRADERS LIQUIDITY』(リクイディティ(流動性)供給サービス)のサービスをお客様に提供し収益確保を図ってまいりましたが、新たなユーザー層の取り込みを図るため、「より気軽(LIGHT)にFXを取引いただける」をテーマにした新ブランド『LIGHT FX』を2018年10月末に立ち上げました。当連結会計年度のトレーディング損益は、広告・マーケティング戦略の見直し及び新興国通貨への取り組み強化が奏功し、トルコリラ/円をはじめとする新興国通貨の顧客取引量が大きく伸びたこと等で、4,390,416千円(前年同期比2,864,848千円増、187.8%増)となりました。
一方、子会社ZEエナジーが営む再生可能エネルギー関連事業は、『もがみまち里山発電所』における木質バイオマスガス化発電装置の本格稼働に向けて、継続して運転調整及び改良作業に注力してまいりました。『もがみまち里山発電所』については、2017年7月に電力会社に対する売電を開始しましたが、採算ベースで連続稼働できるまでには至っておらず、連続稼働のために解決しなければならない課題に取り組んでいる状況です。重要な課題の1つであった含水率の低い乾燥木質チップの確保に関しては、新たな木質チップ乾燥設備を設置し、乾燥能力を高めております。現在の発電状況に関しては、含水率の低い乾燥木質チップが準備でき次第、断続的に売電を行っていますが、わずかな売電量にとどまっております。当連結会計年度においては、『もがみまち里山発電所』の本格稼働に注力したため新規案件の受注はなく、完成工事高は、32,331千円(前年同期比22,082千円減、40.6%減)にとどまりました。
また、子会社Nextop.Asiaが営むシステム開発・システムコンサルティング事業は、FX取引システムの内製化を2017年11月に完了したことで、当連結会計年度においては、仮想通貨取引に関連したシステムの開発を行うとともに、販売活動に注力し、当社グループ外部からの収益確保を図ってまいりました。当連結会計年度のシステム開発・システムコンサルティング事業における当社グループ外部への売上高は、前年同期を上回り130,127千円(前年同期比46,936千円増、56.4%増)となりました。
以上の結果、受入手数料・その他の売上高等を含む営業収益合計は、4,654,185千円(前年同期比2,926,182千円増、169.3%増)となり、金融費用、完成工事原価等を差し引いた純営業収益合計は、4,359,525千円(前年同期比2,904,682千円増、199.7%増)と前年同期を上回りました。
一方、販売費及び一般管理費は、FX取引システムの内製化により外部ベンダーへ支払っていたFX取引事業の収益に連動するFXシステム利用料が減少したため、不動産関係費が398,623千円(前年同期比236,100千円減、37.2%減)に減少した一方、FX顧客獲得に注力したことで広告宣伝費等の増加により取引関係費が961,765千円(前年同期比費248,504千円増、34.8%増)に増加したこと及び当社の過去の財務諸表又は連結財務諸表における会計上の誤謬等の有無に関する調査を外部調査委員会へ委託した費用等の増加により事務費が287,926千円(前年同期比239,123千円増、490.0%増)に増加したこと等により3,298,499千円(前年同期比388,857千円増、13.4%増)と前年同期を上回りました。
その結果、営業損益は、1,061,025千円の営業利益(前年同期は、1,454,800千円の営業損失)となりました。
営業外収益は、受取保険金13,643千円(前年同期は計上なし)等により、29,066千円(前年同期比4,161千円増、16.7%増)となりました。
営業外費用は、借入金の増加により支払利息が178,167千円(前年同期比21,946千円増、14.0%増)に増加及び為替差損が29,054千円(前年同期は計上なし)発生したものの、前期に計上していた持分法による投資損失(前年同期は63,449千円)の計上がなくなり、資金調達費用が14,283千円(前年同期比13,006千円減、47.7%減)に減少したこと等により、225,916千円(前年同期比37,612千円減、14.3%減)となりました。
その結果、経常損益は、864,175千円の経常利益(前年同期は、1,693,423千円の経常損失)となりました。
特別利益は、みんなのビットコインの全株式譲渡による関係会社株式売却益139,373千円を計上したこと等により、143,818千円(前年同期は計上なし)となりました。
特別損失は、Nextop.Asiaがみんなのビットコイン向けに開発していた仮想通貨取引関連システム等の減損処理により減損損失115,605千円を計上したこと、ZEエナジーが材料貯蔵品についてたな卸資産評価損479,974千円を計上したこと、会計上の誤謬による有価証券報告書等の修正に関する金融庁からの課徴金納付命令に係る課徴金131,700千円を計上したこと等により、732,530千円(前年同期比1,612,512千円減、68.8%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損益は、124,760千円の当期純利益(前年同期は、4,047,810千円の当期純損失)となりました。
セグメントごとの経営成績は、以下のとおりです。なお、第1四半期連結会計期間より「仮想通貨交換事業」について量的な重要性が増したため報告セグメントとして記載しておりましたが、2018年10月1日付で「仮想通貨交換事業」を営むみんなのビットコインの全株式を譲渡したことにより、「仮想通貨交換事業」を構成していたすべての事業を譲渡したため、「その他」に含めて表示する方法に変更しております。
(金融商品取引事業)
トレイダーズ証券が営む当セグメントの営業収益は前年同期比186.9%増の4,410,365千円、セグメント損益は1,788,935千円の利益(前年同期599,303千円の営業損失)となりました。
なお、FX取引事業の当連結会計年度末における顧客口座数、預り資産は以下のとおりとなりました。
顧客口座数 342,760口座(前連結会計年度末比 37,403口座増)
預り資産 32,739,083千円(前連結会計年度末比 20,015,857千円増)
(再生可能エネルギー関連事業)
ZEエナジーが営む当セグメントの営業収益は前年同期比55.2%増の97,162千円、セグメント損益は359,080千円の損失(前年同期は478,654千円の営業損失)となりました。
(システム開発・システムコンサルティング事業)
Nextop.Asiaが営む当セグメントの営業収益は、前年同期比70.2%増の995,331千円、セグメント損益は、22,739千円の利益(前年同期は267,469千円の営業損失)となりました。当該利益は、2015年12月の株式交換でNextop.Asiaを完全子会社化した際に発生したのれんの償却費164,138千円(2018年11月で償却完了)を差し引いた後のものです。
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比較して22,023,809千円増加し36,973,032千円となりました。これは主に、FX取引にかかる顧客分別金信託が20,432,000千円増加したこと及び外国為替差入証拠金が2,020,785千円増加したこと等によるものです。
負債合計は、前連結会計年度末と比較して19,199,920千円増加し33,683,405千円となりました。これは主に、借入金(短期及び長期)が、デット・エクイティー・スワップの実行及び返済等で2,341,930千円減少したものの、外国為替受入証拠金が20,653,451千円増加したこと等によります。
純資産は、前連結会計年度末と比較して2,823,888千円増加し3,289,627千円となりました。これは主に、資本金及び資本剰余金がデット・エクイティー・スワップの実行でそれぞれ1,042,400千円増加及び新株予約権の行使によりそれぞれ317,239千円増加したことに加え、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益が124,760千円となったこと等によるものです。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は、営業活動により413,868千円減少、投資活動により231,779千円減少、財務活動により596,913千円増加しました。この結果、資金は、前連結会計年度末と比較して50,089千円減少し1,630,089千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況及び当該増減の要因は、以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金は、413,868千円の支出超過(前年同期は2,487,650千円の支出超過)となりました。これは主に、非資金費用348,833千円(減価償却費184,694千円、のれん償却額164,138千円)の計上、減損損失115,605千円の計上、たな卸資産評価損479,974千円の計上、預り金及び受入保証金の増加20,456,639千円、税金等調整前当期純利益275,464千円といった資金増加要因があったものの、顧客分別金信託の増加20,432,000千円、外国為替証拠金取引等にかかる短期差入保証金の増加1,987,861千円等の要因により資金が減少したものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金は、231,779千円の支出超過(前年同期は231,215千円の支出超過)となりました。これは主に、関係会社株式の売却による収入162,485千円といった資金増加要因があったものの、無形固定資産の取得による186,529千円の支出、投資有価証券の取得による104,300千円の支出、貸付けによる支出78,790千円等により資金が減少したものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金は、596,913千円の収入超過(前年同期は3,879,535千円の収入超過)となりました。これは主に、短期借入金返済による237,000千円の資金減少要因があったものの、社債発行による収入250,000千円及び株式の発行による収入601,650千円により資金が増加したものです。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
再生可能エネルギー関連事業(千円)32,331△40.6
システム開発・システムコンサルティング事業(千円)122,917141.9

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「金融商品取引事業」及び「その他」事業につきましては、生産活動を行っていないため記載を省略しております。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
再生可能エネルギー関連事業88,10586.8--
システム開発・システムコンサルティング事業155,217205.532,300-

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「金融商品取引事業」及び「その他」事業につきましては、受注生産形態をとっていないため、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
再生可能エネルギー関連事業(千円)96,80255.5
システム開発・システムコンサルティング事業(千円)130,12756.4

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「金融商品取引事業」及び「その他」事業につきましては、受注生産形態をとっていないため、記載を省略しております。
④金融商品取引事業の業務の状況
a. FX取引の売買等の状況
(a) FX証拠金取引
区 分前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比
(%)
米ドル(百万ドル)424,137249,201△41.2
トルコリラ(百万リラ)2,442203,5968,235.3
ユーロ(百万ユーロ)61,125107,12975.3
英ポンド(百万ポンド)58,605102,44074.8
豪ドル(百万ドル)42,56784,57098.7
メキシコペソ(百万ペソ)-23,261-
南アフリカランド(百万ランド)3,76622,818505.8
ニュージーランドドル(百万ドル)3,5049,369167.4
カナダドル(百万ドル)2631,224364.3
スイスフラン(百万フラン)73410460.6
人民元(百万元)-44-
香港ドル(百万ドル)-25-
シンガポールドル(百万ドル)-13-

(b) FXオプション取引
区 分前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比
(%)
米ドル(百万ドル)41△58.6
ユーロ(百万ユーロ)21△42.2
英ポンド(百万ポンド)10△61.2

(c) FXECN取引
区 分前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比
(%)
米ドル(百万ドル)72396834.0
ユーロ(百万ユーロ)238153,320.4
南アフリカランド(百万ランド)907337△62.8
豪ドル(百万ドル)133427,050.2
英ポンド(百万ポンド)62833,980.1
ニュージーランドドル(百万ドル)01182,954,200.0
カナダドル(百万ドル)0084.0
スイスフラン(百万フラン)00△95.4

(d) 商品CFD取引
区 分前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比
(%)
(百万ドル)47,041103,618120.3
OIL(百万ドル)-554-
(百万ドル)032,968.9
プラチナ(百万ドル)-0-

b. 自己資本規制比率
(単位:百万円)

前連結会計年度
2018年3月31日
当連結会計年度
2019年3月31日
基本的項目(A)1,0582,717
補完的項目その他有価証券評価差額金等00
金融商品取引責任準備金等00
一般貸倒引当金00
長期劣後債務00
短期劣後債務190190
(B)190190
控除資産計(C)64242
固定化されていない自己資本の額
(A)+(B)-(C)
(D)1,1832,665
リスク相当額市場リスク相当額62
取引先リスク相当額55139
基礎的リスク相当額541583
(E)604724
自己資本規制比率 (D) / (E) × 100195.9%367.6%

(注)上記は金融商品取引法第46条の6第1項の規定に基づき、「金融商品取引業等に関する内閣府令」で定められた計算方法により算出しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たっては、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績や状況等を勘案して合理的と考えられる様々な要因に基づき判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
a. 収益の認識
当社グループは、再生可能エネルギー関連事業において、連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる契約については工事進行基準(契約の進捗率の見積りは原価比例法)を適用し、その他の契約については工事完成基準を適用して計上しております。工事進行基準を適用するにあたっては、工事収益総額、工事原価総額及び決算日における工事進捗度について信頼性をもって見積っておりますが、その見積りが変更された場合には、当該連結会計年度においてその影響額を損益として処理する可能性があります。
b. 貸倒引当金の計上基準
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を検討して回収不能見込額を計上しております。しかし、将来、相手先の財政状態が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
c. 固定資産の減損処理
当社グループは、主にインターネットを通じた金融商品取引事業を営んでおり、これらの事業に関する取引システム等について当社グループで開発しているため、多くの固定資産を保有しております。これらの保有する固定資産について、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、減損の兆候があり、減損損失を認識すべきであると判断した場合には、固定資産の減損処理を行っております。しかし、将来、営む事業の収益性の悪化や経営環境の変化等により、減損損失の追加計上が必要となる可能性があります。
d. 投資有価証券の減損処理
当社グループは、投資有価証券を保有しており、時価のある有価証券については時価法で、時価のない有価証券については原価法で評価しております。保有する投資有価証券につき、時価のあるものは株式市場の価格変動リスクを負っていること、時価のないものは投資先の業績状況等が悪化する可能性があること等から、実質価額が著しく下落し、その回復可能性が見込めないと判断した場合には、投資有価証券の減損処理を行っております。しかし、将来、株式市況の悪化又は投資先の業績不振等により、減損損失の追加計上が必要となる可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下の通りです。
a. 営業収益
当連結会計年度の営業収益は、前連結会計年度と比較して大きく増加しました。増加の主な理由は、金融商品取引事業におけるFX取引事業においてトレーディング損益が大きく増加したことによるものです。また、システム開発・システムコンサルティング事業においても、外部への売り上げが前連結会計年度と比較して増加しました。一方、再生可能エネルギー関連事業においては、完成工事高が前連結会計年度と比較して減少しました。
FX取引事業においては、広告・マーケティング戦略の見直し及び新興国通貨への取り組み強化が奏功し、顧客預り資産を前連結会計年度末から2倍以上増加させたことで顧客の取引量が増加しトレーディング損益の大幅な増加を達成しました。今後も、顧客の取引利便性を向上させる営業施策に取り組むことで、収益の伸長を図るよう同事業を営むトレイダーズ証券に求めていくことが重要であると認識しております。
再生可能エネルギー関連事業においては、「もがみまち里山発電所」での追加改良工事や調整運転が継続しており、採算水準に達するまでの発電運転が実現できなかったことから、新たな案件の着工はなく完成工事高の計上はありませんでした。当社として継続して「もがみまち里山発電所」の追加改良工事の進捗や調整運転の状況等を的確に把握し、同事業を営むZEエナジーに対して適切な対応を行うよう求めていくことが重要であると認識しております。
システム開発・システムコンサルティング事業においては、FX取引システム及び仮想通貨取引システム等の外部への売上を増加させることができました。今後も品質の高いシステムをお客様に提供できるように、同社の海外子会社を含めてシステム開発体制のより一層の整備・強化を同事業を営むNextop.Asiaに対して求めていくことが重要であると認識しております。
b. 純営業収益
当連結会計年度の純営業収益は、前連結会計年度と比較して増加しました。増加の主な理由は、上記 a.と同様の理由により営業収益が増加したことによるものです。
c. 営業損益
当連結会計年度の営業損益は、前連結会計年度と比較しますと、大きく好転し黒字化を達成することができました。黒字に転換した主な理由は、上記 b.純営業収益の増加幅が大きかったこと及びFX取引システムの内製化によりFX取引事業の収益に連動するFXシステム利用料の外部への支出がなくなったことによります。FX取引システムを内製化する前は、FX取引事業において月額300,000千円を超えた収益の50%を外部ベンダーに支払っていたため、収益が増加した場合でも、売上高営業利益率が低下する事態が生じていましたが、現在は、損益分岐点を超えてトレーディング収益が上がった場合は、超過した収益が、そのまま利益につながっており、利益を積み上げられる事業構造をようやく構築することができたといえます。
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、上記FXシステム利用料を削減できたことで、不動産関係費が減少した一方、FX顧客獲得に注力したことで広告宣伝費等が増加し取引関係費が増加しました。また、当社の過去の財務諸表又は連結財務諸表における会計上の誤謬等の有無に関する調査を外部調査委員会へ委託した費用等が増加し事務費が増加したこと等もあり販売費及び一般管理費合計は、前連結会計年度を上回りました。しかしながら、上記の通り純営業収益が前連結会計年度を大きく上回ったことで当連結会計年度において営業利益の黒字化を達成することができました。今後も販売費及び一般管理費については、費用が適正に配分されているか、支出金額は適正な水準となっているか等を継続して注視してまいります。また、引き続きグループ全体において経費の節減を徹底することが重要であると認識しております。
d. 経常損益
当連結会計年度の経常損益は前連結会計年度と比較して大きく好転し黒字化を達成しました。黒字化した主な理由は、借入金の増加により支払利息が前年同期に比べ増加したものの、上記 c.営業損益までの利益増加要因が大きく寄与したこと等によるものです。
営業外費用においては、上記の通り借入金増加により支払利息が増加しました。当社の財務内容では十分な銀行融資を受けることが困難な状況にある中において、無担保で融資を受けるには高い水準での借入金利を適用せざるを得なかったと認識しております。なお、創業家からの借入金の大部分については、デット・エクイティ・スワップによる株式化を、2019年3月29日に実行し当社純資産の増加を図るとともに、金利負担の軽減を実行いたしました。
e. 親会社株主に帰属する当期純損益
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損益は前連結会計年度と比較して大きく好転し黒字化を達成しました。特別損失として①Nextop.Asiaにおける仮想通貨取引システムの減損損失計上、②ZEエナジーにおけるたな卸資産評価損の計上及び③当社における課徴金の計上を行い、多額の損失を計上したものの、上記 d.経常損益までの利益増加要因が大きく寄与したこと及びみんなのビットコインの株式譲渡により関係会社売却益を特別利益として計上したことで黒字化を達成することができました。
黒字化を達成することはできましたが、当連結会計年度において、上記の多額の特別損失を計上することに至ったことを真摯に反省し、今後同様の損失を発生させないために、各子会社における内部管理体制のより一層の強化・整備等を、親会社支援の下、積極的に進めるとともに、当社における内部管理体制の強化を進めていくことが重要であると認識しております。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりです。
(金融商品取引事業)
トレイダーズ証券が営む当セグメントの営業収益は、広告・マーケティング戦略の見直し及び新興国通貨への取り組み強化が奏功し、顧客預り資産を前連結会計年度末から2倍以上に増加させたことから、当連結会計年度第3四半期以降トレーディング収益が好調を維持し、前連結会計年度を大きく上回りました。セグメント損益は、新規顧客を開拓するための広告宣伝費の増加及び新FXシステムを開発したNextop.Asiaへのレベニューシェア型のシステム利用料の増加等により、販売費及び一般管理費が増加したものの営業収益が大きく増加したことで、利益を伸長させたことで、黒字化を達成しました。
トレイダーズ証券の業績が上向いてきたことで、証券会社の財務指標となる自己資本規制比率は300%を超える水準まで回復することができました、今後も、継続して同比率を300%以上に維持することが重要であると認識しております。また、顧客資産の預り資産を継続して増加させることで、より安定的なFXトレーディング収益を確保できると考えており、有効な施策を講じることが重要であると認識しております。
(再生可能エネルギー関連事業)
ZEエナジーが営む当セグメントは、当連結会計年度において、完成工事高を上回る完成工事原価が発生する等、収益の計上がマイナスの状況が続きました。セグメント損益に関しても、販売費及び一般管理費が前連結会計年度と比較して減少したものの、セグメント損失となる状況が続きました。
再生可能エネルギー関連事業においては、「もがみまち里山発電所」の発電装置において、設備の安定稼働を実現するための重要な課題の1つであった、発電の原材料となる含水率の低い木質チップを確保することについては、設備内に乾燥機の追加設置等を行ったことで木質チップを乾燥化させる能力を高めることは実現できましたが、高出力で長時間安定稼働により発電を継続するまでには至っておらず、引き続き改良工事に取り組んでおります。このため、同発電所の施主であるZEデザインからは、新規案件への取り組みについては、採算運転に向けた目途が立った段階で次の案件を着工するとの意思が示されており、同発電所の安定稼働のためには、ZEエナジーが早期に残る諸課題を一つ一つ解決していくことが、今後のZEデザイン案件のみならず、他社案件の発電装置販売計画を進めるにあたって重要な影響を及ぼす課題であると認識しております。当社において継続して「もがみまち里山発電所」の追加改良工事の進捗及び調整運転の状況等を的確に把握し、同事業を営むZEエナジーに対して適切な対応をするよう求めていくことが極めて重要であると認識しております。
(システム開発・システムコンサルティング事業)
Nextop.Asiaが営む当セグメントの営業収益は、トレイダーズ証券に納品した新FX取引システムの利用料及び外部へのシステム等の販売収入からなります。当連結会計年度においては、トレイダーズ証券のトレーディング収益が大きく増加したことから、レベニューシェア型である同システム利用料収入が大きく増加しました。また、外部へのシステム等の販売もFX取引システム及び仮想通貨取引システム等を中心に前連結会計年度と比較して増加しております。セグメント損益については、研究開発費等が増加し、販売費及び一般管理費が前連結会計年度と比較して増加しましたが、営業収益の伸びが上回ったことで黒字化を達成しました。
Nextop.AsiaではFX取引システム及び仮想通貨取引システムの開発を中心に行っており、優秀な開発人員の確保を含め、システム開発の体制を整備・強化し、当グループ内だけにとどまらず当グループ外へのシステムの安定的な提供を可能とする体制構築を図っております。人件費等の費用は増加するものの、新システムの外部への販売は、今後Nextop.Asiaが、金融システム開発の企業として同業界で生存していくためには、極めて重要であると認識しております。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、当社グループを取り巻く経営環境・事業環境・システム環境等の面から業績に影響を及ぼす事項について記載している「第2事業の状況 2事業等のリスク」に記述したとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、以下の通りです。
a. キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が黒字化するなど、営業キャッシュ・フローに好転の兆しがみえてきたものの、トレイダーズ証券におけるFX証拠金取引の増加により、同社がカウンターパーティーに差し入れる短期差入保証金が増加したこと等により営業活動による資金は支出超過となりました。また、Nextop.Asiaが自社開発したシステム費用の支出及びスリランカの協力企業が発行する新株予約権付転換社債の取得等により、投資活動による資金は支出超過となりました。これらの支出超過分を、トレイダーズ証券の社債発行及び第12回新株予約権の発行等による財務活動に伴う資金により賄いました。
以上の結果、当連結会計年度末における資金は、前連結会計年度末と比較して僅かに減少しました。
b. 財務政策
当社グループが注力するFX取引事業は、カバー先金融機関に預託する証拠金や日々の取引損益の値洗いに伴う決済金、顧客区分管理信託の受払に伴う立替資金等多額の運転資金が必要となるため、事業を安定化させるためには多額の長期安定資金の確保が必要となります。収益は相場動向に強く影響を受けるため、業績見通しを予測することが難しいばかりでなく、資金繰りにおいては顧客の取引損益の増減により生じる日々のカバー先金融機関との決済、分別金信託の受払に関する必要額が予見しづらく、時として多額に上ることも想定されるため、手許の待機資金を十分厚く保持することが必要になります。
当社グループ経営の財務基盤の安定化のためには、各子会社の損益の改善を図り、利益を積み上げていくことが必須でありますが、当面、当社が必要とする規模の資金調達を実現するため、今後も第三者割当増資又は新株予約権等のエクイティ・ファイナンス及び社債等のデット・ファイナンス等可能な限りの資金調達方法を検討し、実施してまいります。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、株主資本の効率性を示す株主資本利益率(ROE)を高める経営を目標にし、株主の皆様に報いることができるよう努めてまいります。

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