有価証券報告書-第21期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善を背景に緩やかな回復基調が続いたものの、消費税率の引上げによる駆け込み需要の反動減や大型台風などの自然災害により生産や販売が鈍化した状況の中、新型コロナウイルスの感染拡大が重なり企業収益は大きく悪化するなど、先行き不透明な状況が続きました。一方、海外景気は米中通商問題をめぐる動向、中国経済の先行き不安、英国のEU離脱等に起因する多くの不確実性を抱え景気減速が懸念される状況の中、全世界に拡大した新型コロナウイルス感染症の影響により経済活動は抑制され、景気がさらに下振れするリスクが高まりました。
FX市場におきましては、2019年4月に1米ドル=110円台後半で始まった米ドル/円相場は、米中の良好な経済指標を受けてリスク志向が改善したことや主要国の株高を受けて円安傾向が続きましたが、8月に米国が対中国の追加関税措置を拡大する方針に転じ、米中が相互に報復関税をかけ合うなどの措置を講じたことからリスク回避の動きが強まり、円は買われ1米ドル=104円台まで円高が進行しました。その後、米国による対中追加関税引き上げの延期や米中協議進展への期待の高まりを契機にドルが買われ、12月末は1米ドル=108円61銭となりました。年明け後は米中貿易協定の部分合意など関係改善への期待や世界経済の回復期待などで円安が進行しましたが、1月末にかけて新型コロナウイルス感染拡大懸念により安全資産である円が買われました。その後、米国の好調な経済指標を手掛かりに米ドルが買い戻され1米ドル=112円台に円は下落したものの、2月後半にはいると、新型コロナウイルス感染症は世界的に拡大し、各国において経済が停滞したことから世界の株式市場で株価は暴落しました。そのような状況の中、米ドル/円相場は乱高下し3月10日に3年4か月ぶりの1米ドル=101円台をつけた後、当連結会計年度末は1米ドル=107円53銭で取引を終了しました。
このような市場環境のもと、当社グループの主力事業であるFX取引事業を中核とする金融商品取引事業は、子会社であるトレイダーズ証券において、『みんなのFX』(FX証拠金取引)、『LIGHT FX』(FX証拠金取引)、『みんなのシストレ』(自動売買ツールを利用したFX証拠金取引)及び『みんなのオプション』(FXオプション取引)のサービスを提供し収益確保を図ってまいりました。FX収益を確保する上で重要な指標となるFX顧客からの預り資産は、前期に引き続き好調な伸びを示し当連結会計年度末において51,488,459千円(前連結会計年度末比18,749,376千円増、57.3%増)まで増加しました。当連結会計年度のトレーディング損益は、上記預り資産の増加に加え、FX相場のボラティリティ(変動)が高かったことから5,955,737千円(前年同期比1,565,321千円増、35.7%増)と過去最高収益を記録しました。
一方、子会社であるZEエナジーが営む再生可能エネルギー関連事業は、炭化装置等の売上により当連結会計年度の外部顧客への営業収益は113,313千円となったものの、主力製品である木質バイオマスガス化発電装置の売上はありませんでした。木質バイオマスガス化発電装置に関しては『もがみまち里山発電所』において事業の採算性を確保できる発電が行えるよう継続して改良作業を進めてまいりましたが、目標とする発電量を達成するまでにはいたりませんでした。そのため、2020年5月14日付「連結子会社の異動(株式譲渡)及び債権譲渡に関するお知らせ」にて公表しましたとおり、ZEエナジーの株式を一部譲渡いたしました。今後は、協業の効果が期待できる外部からの資金支援を受け入れることにより、同社の経営基盤を強化することで、再生可能エネルギー事業のさらなる改善を推し進めていくこととしました。
また、子会社であるNextop.Asiaが営むシステム開発・システムコンサルティング事業は、トレイダーズ証券向けにFX取引システムの開発を行うとともに、外部顧客向けに暗号資産(仮想通貨)取引に関連したシステム開発を行い収益の確保を図ってまいりました。当連結会計年度のシステム開発・システムコンサルティング事業における外部顧客に対する営業収益は、544,218千円(前年同期比414,091千円増、318.2%増)と前年同期を大きく上回りました。
以上の結果、営業収益合計は、6,677,301千円(前年同期比2,023,115千円増、43.5%増)となり、金融費用、原価等を差し引いた純営業収益合計は、6,075,407千円(前年同期比1,715,882千円増、39.4%増)となりました。
一方、販売費及び一般管理費は、事務費において前年同期に計上した外部調査委員会費用の発生がなくなり94,123千円(前年同期比193,803千円減、67.3%減)に減少したことや、のれん償却が2018年11月に終了したことで費用計上がなくなりました(前年同期比164,138千円減)が、FX取引事業において、顧客取引及び顧客預り資産の拡大に向け広告宣伝費を増加させたことから、取引関係費が1,470,655千円(前年同期比508,890千円増、52.9%増)に増加したこと等により、3,532,961千円(前年同期比234,461千円増、7.1%増)と前年同期に比べ増加しました。
その結果、営業利益は、2,542,446千円(前年同期比1,481,420千円増、139.6%増)となりました。営業外費用は、2019年3月に借入金2,084,800千円をデット・エクイティ・スワップにより株式化したことから、支払利息が62,672千円(前年同期比115,494千円減、64.8%減)に減少したこと及び資金調達費が発生しなかった(前年同期比14,283千円減)こと等により、104,897千円(前年同期比121,018千円減、53.6%減)となりました。
その結果、経常利益は2,450,750千円(前年同期比1,586,575千円増、183.6%増)となりました。特別利益は、0千円(前年同期比143,818千円減、100.0%減)、特別損失は固定資産除却損等の計上による5,840千円(前年同期比726,690千円減、99.2%減)となり、前年同期に比べ特別利益及び特別損失は減少しました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は2,227,927千円(前年同期比2,103,166千円増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、以下のとおりです。
(金融商品取引事業)
トレイダーズ証券が営む当セグメントの営業収益は6,004,221千円(前年同期比1,593,856千円増、36.1%増)、セグメント利益は2,345,938千円(前年同期比557,002千円増、31.1%増)となりました。
なお、外国為替取引事業の当連結会計年度末における顧客口座数、預り資産は以下のとおりとなりました。
顧客口座数 389,493口座(前連結会計年度末比 46,733口座増)
預り資産 51,488,459千円(前連結会計年度末比 18,749,376千円増)
(再生可能エネルギー関連事業)
ZEエナジーが営む当セグメントの営業収益は113,673千円(前年同期比16,510千円増、17.0%増)、セグメント損失は301,558千円(前年同期は359,080千円の損失)となりました。
(システム開発・システムコンサルティング事業)
Nextop.Asiaが営む当セグメントの営業収益は1,777,070千円(前年同期比781,739千円増、78.5%増)となりました。同収益の内訳は、グループ会社であるトレイダーズ証券に対するFX取引システムの開発・保守運用等の売上が1,232,851千円(前年同期比367,648千円増、42.5%増)、外部顧客に対する売上が544,218千円(前年同期比414,091千円増、318.2%増)となります。セグメント利益は605,816千円(前年同期比583,076千円増)となりました。
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比較して14,817,058千円増加し、51,790,091千円となりました。これは主に、現金及び預金が1,717,299千円増加したこと、FX取引にかかる顧客分別金信託が10,540,000千円増加したこと及び外国為替差入証拠金が2,331,341千円増加したこと等によるものです。
負債合計は、前連結会計年度末と比較して12,597,429千円増加し、46,280,835千円となりました。これは主に、FX取引カバー先に対する評価損等の未払債務であるトレーディング商品が1,568,567千円増加したこと、外国為替受入証拠金が10,041,580千円増加したこと及び長期・短期借入金が731,982千円増加したこと等によります。
純資産は、前連結会計年度末と比較して2,219,629千円増加し、5,509,256千円となりました。これは主に、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益が2,227,927千円となったこと等によるものです。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は、営業活動により1,126,895千円増加、投資活動により385,329千円減少、財務活動により980,456千円増加しました。この結果、資金は、前連結会計年度末と比較して1,717,299千円増加し、3,347,389千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況及び当該増減の要因は、以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金は、1,126,895千円の収入超過(前年同期は413,868千円の支出超過)となりました。これは主に、顧客分別金信託の増加による10,540,000千円の支出、FX証拠金取引等にかかる短期差入保証金の増加による2,247,365千円の支出及び法人税等の支払による495,922千円の支出といった資金減少要因があったものの、預り金及び受入保証金の増加による9,897,918千円の収入、FX取引カバー先に対する評価損等の未払債務(トレーディング商品)1,843,478千円の増加、非資金費用である減価償却費183,451千円の計上、税金等調整前当期純利益2,444,910千円等の資金増加要因により資金が増加したものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金は、385,329千円の支出超過(前年同期は231,779千円の支出超過)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による223,902千円の支出、投資有価証券の取得による101,932千円の支出等により資金が減少したものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金は、980,456千円の収入超過(前年同期は596,913千円の収入超過)となりました。これは主に、長期借入金返済による131,526千円の支出があったものの、短期借入金の借入による795,000千円の収入、社債発行による250,000千円の収入等により資金が増加したものです。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「金融商品取引事業」及び「その他」事業につきましては、生産活動を行っていないため記載を省略しております。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「金融商品取引事業」及び「その他」事業につきましては、受注生産形態をとっていないため、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「金融商品取引事業」及び「その他」事業につきましては、受注生産形態をとっていないため、記載を省略しております。
④金融商品取引事業の業務の状況
a. FX取引の売買等の状況
(a) FX証拠金取引
(b) FXオプション取引
(c) FXECN取引
(d) 商品CFD取引
b. 自己資本規制比率
(注)上記は金融商品取引法第46条の6第1項の規定に基づき、「金融商品取引業等に関する内閣府令」で定められた計算方法により算出しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たっては、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績や状況等を勘案して合理的と考えられる様々な要因に基づき判断しております。また、見積りの時点において、新型コロナウイルス感染症による当社業績への影響を勘案いたしましたが、当社の主力事業である金融商品取引事業が提供する「みんなのFX」、「LIGHT FX」等のFX取引にかかるサービスはインターネットによるオンライン取引であり、外出規制等の影響は軽微であると考え、新型コロナウイルス感染症によるFXトレーディング損益の減少は見込んでおりません。しかしながら、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
a. 収益の認識
当社グループは、再生可能エネルギー関連事業において、連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる契約については工事進行基準(契約の進捗率の見積りは原価比例法)を適用し、その他の契約については工事完成基準を適用して計上しております。工事進行基準を適用するにあたっては、工事収益総額、工事原価総額及び決算日における工事進捗度について信頼性をもって見積っておりますが、その見積りが変更された場合には、当該連結会計年度においてその影響額を損益として処理する可能性があります。
b. 貸倒引当金の計上基準
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を検討して回収不能見込額を計上しております。しかし、将来、相手先の財政状態が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
c. 固定資産の減損処理
当社グループは、主にインターネットを通じた金融商品取引事業を営んでおり、これらの事業に関する取引システム等については当社グループで開発しているため、多くの固定資産を保有しております。これらの保有する固定資産について、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、減損の兆候があり、減損損失を認識すべきであると判断した場合には、固定資産の減損処理を行っております。しかし、将来、営む事業の収益性の悪化や経営環境の変化等により、減損損失の追加計上が必要となる可能性があります。
d. 投資有価証券の減損処理
当社グループは、投資有価証券を保有しており、時価のある有価証券については時価法で、時価のない有価証券については原価法で評価しております。保有する投資有価証券につき、時価のあるものは株式市場の価格変動リスクを負っていること、時価のないものは投資先の業績状況等が悪化する可能性があること等から、実質価額が著しく下落し、その回復可能性が見込めないと判断した場合には、投資有価証券の減損処理を行っております。しかし、将来、株式市況の悪化又は投資先の業績不振等により、減損損失の追加計上が必要となる可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下の通りです。
a. 営業収益
当連結会計年度の営業収益は、前連結会計年度と比較して大きく増加しました。増加の主な理由は、金融商品取引事業において顧客口座数や顧客預り資産額の増加によりトレーディング損益が大きく増加したことによるものです。また、システム開発・システムコンサルティング事業においても、外部への売上が前連結会計年度と比較して増加しました。一方、再生可能エネルギー関連事業においては、前連結会計年度と同様に外部への売上は低調にとどまりました。
金融商品取引事業においては、広告・マーケティング戦略の定期的な見直しと拡充及び多様な通貨への取り組み等の商品性強化が奏功したこと並びに『みんなのFX』及び『LIGHT FX』のブランドとして2つのサービスを差別化した事業戦略により、それぞれのサービスが補完しあう形で顧客層に浸透したことで顧客預り資産は増加し、顧客の取引量は増加しました。また、当連結会計年度におけるFX相場の変動が大きかったことも寄与しトレーディング損益は過去最高収益を達成することができました。今後も、お客様の取引利便性の向上のために取引システムの機能強化に努めるとともに、『みんなのシストレ』(自動売買ツールを利用したFX証拠金取引)をより投資手法の教育・啓蒙ツールの一つとして訴求できる魅力ある商品とするために商品改良や認知度後向上に努めるなど、お客様目線に立った施策に取り組むことで、お客様に継続して取引を行っていただける取引環境の整備充実を図るよう同事業を営むトレイダーズ証券に求めていくことが重要であると認識しております。
システム開発・システムコンサルティング事業においては、トレイダーズ証券に提供するFX取引システムの機能追加及び安定的な運用に貢献するとともに、暗号資産(仮想通貨)取引システムの開発・納品により外部への売上を増加させることができました。今後は、納品したシステムの運用・保守の収益が見込めることから、より安定した外部売上を見込むことができます。今後も品質の高いシステムをお客様に提供できるように、同社の海外子会社を含めてシステム開発・運用管理体制のより一層の整備・強化に努めるよう同事業を営むNextop.Asiaに対して求めていくことが重要であると認識しております。
再生可能エネルギー関連事業においては、『もがみまち里山発電所』での追加改良工事や調整運転を継続しておこないましたが、採算水準に達するまでの長時間高出力での発電運転が実現できなかったため、新たな発電装置の着工はありませんでした。また、海外向けの炭化装置の売上はありましたが、前連結会計年度を僅かに上回る程度にとどまりました。
今後の再生可能エネルギー事業への取り組みに関しましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況)」に記載しましたとおり、当社は、2020年5月14日開催の取締役会でZEエナジーの株式を一部譲渡することを決議し、今後は、協業の効果が期待できる外部からの資金支援の受け入れやさらなる技術的なサポート体制強化を図ることにより、同社経営基盤を強化して、事業面の改善を推し進めていくことといたしました。
b. 純営業収益
当連結会計年度の純営業収益は、前連結会計年度と比較して増加しました。増加の主な理由は、上記 a.と同様の理由により営業収益が増加したことによるものです。
c. 営業利益
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度と比較しますと、営業収益が大きく増加したことから2倍以上の利益増加を達成することができました。増益となった主な理由は、上記 b.純営業収益の増加が大きかったこと及び販売費及び一般管理費の増加を抑えることができたことによります。
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に発生した外部調査委員会設置にかかる費用(当社の過去の財務諸表又は連結財務諸表における会計上の誤謬等の有無に関する調査)がなくなったことで事務費が減少、Nextop.Asiaを株式交換で子会社した際に発生したのれんの償却が前連結会計年度で終了したことによりのれん償却費が減少した一方、トレイダーズ証券の広告宣伝費が増加し取引関係費が大きく増加しました。当該広告宣伝費が増加した理由は、第1に『LIGHT FX』が収益を伸ばしたことにより、当該収益に応じて変動する『LIGHT FX』の広告宣伝費用が増加したこと、第2に『みんなのFX』等の顧客獲得に注力したことでWEB広告費等の費用が増加したことによります。また、当社管理体制の強化及びシステム開発・システムコンサルティング事業における品質管理、コンサルティング、営業及び管理の各部門を強化するために人員を増加したことで、人件費が増加しました。その結果、販売費及び一般管理費合計は前連結会計年度と比較しますと7%程度増加しました。しかしながら、上記の通り純営業収益が前連結会計年度を大きく上回ったことで当連結会計年度において営業利益は前連結会計年度に引き続き2期連続で増益を達成することができました。今後も販売費及び一般管理費については、費用が適正に配分されているか、支出金額は適正な水準となっているか等を継続して注視してまいります。また、引き続きグループ全体において経費の節減を徹底することが重要であると認識しております。
d. 経常損益
当連結会計年度の経常利益は前連結会計年度と比較して大幅な増益を達成しました。大幅な増益の主な理由は、上記 c.営業利益までの利益増加要因が大きく寄与したこと及び営業外費用が減少したことによります。なお、営業外費用の減少は、2019年3月に実行した創業家からの借入金約20億円をデット・エクイティ・スワップにより株式化したことで支払利息が減少したことによります。
e. 親会社株主に帰属する当期純損益
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比較して大幅な増益を達成しました。前連結会計年度は、特別損失としてNextop.Asiaにおける暗号資産(仮想通貨)取引システムの減損損失計上、ZEエナジーにおけるたな卸資産評価損の計上及び当社における課徴金の計上を行い多額の損失を計上しましたが、当連結会計年度は、固定資産除却損等が僅かに特別損失として計上されただけでした。また、当連結会計年度は、トレイダーズ証券及びNextop.Asiaに税務所得が発生し、個別に法人税、住民税及び事業税を計上しました。一方、税効果会計による法人税等調整額(利益)の計上を行っております。
d.経常利益までの利益増加要因が大きく寄与したこと及び多額の特別損失が発生しなかったこと、さらに次期より連結納税制度に移行することで、当社の税務上の繰越損失をグループ会社の税務所得(50%)に充当することが可能となり法人税等調整額が利益方向に増加したことで、大幅な増益を達成することができました。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりです。
(金融商品取引事業)
トレイダーズ証券が営む当セグメントの営業収益は、「② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a. 営業収益」に記載したとおりです。販売費及び一般管理費は、広告宣伝費、Nextop.Asiaへのレベニューシェア型のシステム利用料及び人件費等の増加で前連結会計年度に比べ10億円程度増加しましたが、営業収益が16億円程度増加したことで、セグメント利益は、前連結会計年度を上回りました。
証券会社の財務指標となる自己資本規制比率は当連結会計年度末 382.0%(前連結会計年度末 367.6%)となり、財務の健全性を維持しております。
(システム開発・システムコンサルティング事業)
Nextop.Asiaが営む当セグメントの営業収益は、トレイダーズ証券からの新FX取引システムの利用料及び外部へのシステム等の販売収入からなります。当連結会計年度においては、トレイダーズ証券のトレーディング損益が大きく増加したことから、レベニューシェア型である同システム利用料収入が大きく増加しました。また、外部へのシステム等の販売も暗号資産(仮想通貨)取引システムを中心に前連結会計年度と比較して増加しております。販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較して、人件費、システム開発にかかる外注費等が増加しましたが、のれん償却費がなくなったことから、減少しました。その結果、セグメント利益は、前連結会計年度を大きく上回りました。
Nextop.AsiaではFX取引システム及び暗号資産(仮想通貨)取引システム等の金融商品取引システムの開発を中心に行っており、優秀な開発人員の確保を含め、システム開発・運用管理体制を整備・強化し、当グループ内だけにとどまらず当グループ外へのシステムの安定的な提供を可能とする体制構築を図っております。人件費等の費用は増加するものの、新システムの外部への販売は、今後Nextop.Asiaが、金融システム開発企業として同業界での地位を高めていくためには、極めて重要な取組み課題であると認識しております。
(再生可能エネルギー関連事業)
ZEエナジーが営む当セグメントの営業収益は、当連結会計年度において、海外向け炭化装置の売上により、前連結会計年度を僅かに上回りましたが、主力製品である木質バイオマスガス化発電装置の販売による売上はありませんでした。一方、原価は、『もがみまち里山発電所』の改良工事を継続したことから、前連結会計年度と同様に売上を上回る原価が発生し、収益の計上がマイナスの状況が続きました。セグメント損益に関しても、販売費及び一般管理費が前連結会計年度と比較して減少したものの、セグメント損失となる状況が続きました。
『もがみまち里山発電所』の発電装置において、高出力で長時間安定して稼働させるための追加的な改良工事を継続して行ってまいりました。改良工事の成果も徐々に現れてきており、今後は、協業の効果が期待できる外部からの資金支援を受け入れることにより、同社の経営基盤を強化し、また、技術専門家の意見・サポートを取り入れ、同社事業の改善を推し進めていくことが最良と当社は判断し、ZEエナジー株式を株式会社江寿に一部譲渡(発行株式数の51%)いたしました。『もがみまち里山発電所』の採算稼働が早期に実現できるよう株式会社江寿とともに、同事業を営むZEエナジーに対して適切な対応をするよう求めていくことが極めて重要であると認識しております。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、当社グループを取り巻く経営環境・事業環境・システム環境等の面から業績に影響を及ぼす事項について記載している「第2事業の状況 2事業等のリスク」に記述したとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、以下の通りです。
a. キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して税金等調整前当期純利益が大きく増加したこと、2019年3月に実行した約20億円のデット・エクイティ・スワップによる有利子負債の減少により利息の支払い額が減少したことで、法人税等の支払額の増加はあったものの、営業キャッシュ・フローは収入超過に転じました。また、Nextop.Asiaが自社開発した金融取引システム費用の支出及びスリランカの小水力発電を投資対象とするファンドへの出資等により、投資活動による資金は支出超過となりました。また、トレイダーズ証券の財務状況が改善したことにより、金融機関等からの借入金の再開、同社の社債発行等により資金を調達し、財務活動によるキャッシュ・フローは収入超過となりました。
以上の結果、当連結会計年度末における資金は、前連結会計年度末と比較して17億円程度増加しました。
b. 財務政策
当社グループが注力するFX取引事業は、カバー先金融機関に預託する証拠金や日々の取引損益の値洗いに伴う決済金、顧客区分管理信託の受払に伴う立替資金等多額の運転資金が必要となるため、事業を安定化させるためには多額の長期安定資金の確保が必要となります。資金繰りにおいては顧客の取引損益の増減により生じる日々のカバー先金融機関との決済、分別金信託の受払に関する必要額が予見しづらく、時として多額に上ることも想定されるため、手許の待機資金を十分厚く保持することが必要になります。とりわけ、海外カバー先金融機関からの資金の受取は1日遅れることから、トレイダーズ証券が一時的に多額の資金を立替えなくてはならない可能性があります。
当社グループの財務基盤は、業績の回復とともに改善してきており、利益の積み上げで資金が増加するとともに、金融機関からの融資に関しても一部受け入れを再開してきております。しかしながら、当社の資金は、上記の資金需要をまだ十分に満たすには至っていないため、今後も金融機関からの融資による交渉を続けて、事業運営上の安定化を促進させるための取組みを行なってまいります。また、万が一、将来において業績が悪化する等の状況に陥り、資金調達が必要と判断した場合には、金融機関等からの借入だけではなく、第三者割当増資又は新株予約権等のエクイティ・ファイナンス及び社債等のデット・ファイナンス等、可能な限りの資金調達方法を検討し、実行することを考えております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、株主資本の効率性を示す株主資本利益率(ROE)を高める経営を目標にし、株主の皆様に報いることができるよう努めてまいります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善を背景に緩やかな回復基調が続いたものの、消費税率の引上げによる駆け込み需要の反動減や大型台風などの自然災害により生産や販売が鈍化した状況の中、新型コロナウイルスの感染拡大が重なり企業収益は大きく悪化するなど、先行き不透明な状況が続きました。一方、海外景気は米中通商問題をめぐる動向、中国経済の先行き不安、英国のEU離脱等に起因する多くの不確実性を抱え景気減速が懸念される状況の中、全世界に拡大した新型コロナウイルス感染症の影響により経済活動は抑制され、景気がさらに下振れするリスクが高まりました。
FX市場におきましては、2019年4月に1米ドル=110円台後半で始まった米ドル/円相場は、米中の良好な経済指標を受けてリスク志向が改善したことや主要国の株高を受けて円安傾向が続きましたが、8月に米国が対中国の追加関税措置を拡大する方針に転じ、米中が相互に報復関税をかけ合うなどの措置を講じたことからリスク回避の動きが強まり、円は買われ1米ドル=104円台まで円高が進行しました。その後、米国による対中追加関税引き上げの延期や米中協議進展への期待の高まりを契機にドルが買われ、12月末は1米ドル=108円61銭となりました。年明け後は米中貿易協定の部分合意など関係改善への期待や世界経済の回復期待などで円安が進行しましたが、1月末にかけて新型コロナウイルス感染拡大懸念により安全資産である円が買われました。その後、米国の好調な経済指標を手掛かりに米ドルが買い戻され1米ドル=112円台に円は下落したものの、2月後半にはいると、新型コロナウイルス感染症は世界的に拡大し、各国において経済が停滞したことから世界の株式市場で株価は暴落しました。そのような状況の中、米ドル/円相場は乱高下し3月10日に3年4か月ぶりの1米ドル=101円台をつけた後、当連結会計年度末は1米ドル=107円53銭で取引を終了しました。
このような市場環境のもと、当社グループの主力事業であるFX取引事業を中核とする金融商品取引事業は、子会社であるトレイダーズ証券において、『みんなのFX』(FX証拠金取引)、『LIGHT FX』(FX証拠金取引)、『みんなのシストレ』(自動売買ツールを利用したFX証拠金取引)及び『みんなのオプション』(FXオプション取引)のサービスを提供し収益確保を図ってまいりました。FX収益を確保する上で重要な指標となるFX顧客からの預り資産は、前期に引き続き好調な伸びを示し当連結会計年度末において51,488,459千円(前連結会計年度末比18,749,376千円増、57.3%増)まで増加しました。当連結会計年度のトレーディング損益は、上記預り資産の増加に加え、FX相場のボラティリティ(変動)が高かったことから5,955,737千円(前年同期比1,565,321千円増、35.7%増)と過去最高収益を記録しました。
一方、子会社であるZEエナジーが営む再生可能エネルギー関連事業は、炭化装置等の売上により当連結会計年度の外部顧客への営業収益は113,313千円となったものの、主力製品である木質バイオマスガス化発電装置の売上はありませんでした。木質バイオマスガス化発電装置に関しては『もがみまち里山発電所』において事業の採算性を確保できる発電が行えるよう継続して改良作業を進めてまいりましたが、目標とする発電量を達成するまでにはいたりませんでした。そのため、2020年5月14日付「連結子会社の異動(株式譲渡)及び債権譲渡に関するお知らせ」にて公表しましたとおり、ZEエナジーの株式を一部譲渡いたしました。今後は、協業の効果が期待できる外部からの資金支援を受け入れることにより、同社の経営基盤を強化することで、再生可能エネルギー事業のさらなる改善を推し進めていくこととしました。
また、子会社であるNextop.Asiaが営むシステム開発・システムコンサルティング事業は、トレイダーズ証券向けにFX取引システムの開発を行うとともに、外部顧客向けに暗号資産(仮想通貨)取引に関連したシステム開発を行い収益の確保を図ってまいりました。当連結会計年度のシステム開発・システムコンサルティング事業における外部顧客に対する営業収益は、544,218千円(前年同期比414,091千円増、318.2%増)と前年同期を大きく上回りました。
以上の結果、営業収益合計は、6,677,301千円(前年同期比2,023,115千円増、43.5%増)となり、金融費用、原価等を差し引いた純営業収益合計は、6,075,407千円(前年同期比1,715,882千円増、39.4%増)となりました。
一方、販売費及び一般管理費は、事務費において前年同期に計上した外部調査委員会費用の発生がなくなり94,123千円(前年同期比193,803千円減、67.3%減)に減少したことや、のれん償却が2018年11月に終了したことで費用計上がなくなりました(前年同期比164,138千円減)が、FX取引事業において、顧客取引及び顧客預り資産の拡大に向け広告宣伝費を増加させたことから、取引関係費が1,470,655千円(前年同期比508,890千円増、52.9%増)に増加したこと等により、3,532,961千円(前年同期比234,461千円増、7.1%増)と前年同期に比べ増加しました。
その結果、営業利益は、2,542,446千円(前年同期比1,481,420千円増、139.6%増)となりました。営業外費用は、2019年3月に借入金2,084,800千円をデット・エクイティ・スワップにより株式化したことから、支払利息が62,672千円(前年同期比115,494千円減、64.8%減)に減少したこと及び資金調達費が発生しなかった(前年同期比14,283千円減)こと等により、104,897千円(前年同期比121,018千円減、53.6%減)となりました。
その結果、経常利益は2,450,750千円(前年同期比1,586,575千円増、183.6%増)となりました。特別利益は、0千円(前年同期比143,818千円減、100.0%減)、特別損失は固定資産除却損等の計上による5,840千円(前年同期比726,690千円減、99.2%減)となり、前年同期に比べ特別利益及び特別損失は減少しました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は2,227,927千円(前年同期比2,103,166千円増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、以下のとおりです。
(金融商品取引事業)
トレイダーズ証券が営む当セグメントの営業収益は6,004,221千円(前年同期比1,593,856千円増、36.1%増)、セグメント利益は2,345,938千円(前年同期比557,002千円増、31.1%増)となりました。
なお、外国為替取引事業の当連結会計年度末における顧客口座数、預り資産は以下のとおりとなりました。
顧客口座数 389,493口座(前連結会計年度末比 46,733口座増)
預り資産 51,488,459千円(前連結会計年度末比 18,749,376千円増)
(再生可能エネルギー関連事業)
ZEエナジーが営む当セグメントの営業収益は113,673千円(前年同期比16,510千円増、17.0%増)、セグメント損失は301,558千円(前年同期は359,080千円の損失)となりました。
(システム開発・システムコンサルティング事業)
Nextop.Asiaが営む当セグメントの営業収益は1,777,070千円(前年同期比781,739千円増、78.5%増)となりました。同収益の内訳は、グループ会社であるトレイダーズ証券に対するFX取引システムの開発・保守運用等の売上が1,232,851千円(前年同期比367,648千円増、42.5%増)、外部顧客に対する売上が544,218千円(前年同期比414,091千円増、318.2%増)となります。セグメント利益は605,816千円(前年同期比583,076千円増)となりました。
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比較して14,817,058千円増加し、51,790,091千円となりました。これは主に、現金及び預金が1,717,299千円増加したこと、FX取引にかかる顧客分別金信託が10,540,000千円増加したこと及び外国為替差入証拠金が2,331,341千円増加したこと等によるものです。
負債合計は、前連結会計年度末と比較して12,597,429千円増加し、46,280,835千円となりました。これは主に、FX取引カバー先に対する評価損等の未払債務であるトレーディング商品が1,568,567千円増加したこと、外国為替受入証拠金が10,041,580千円増加したこと及び長期・短期借入金が731,982千円増加したこと等によります。
純資産は、前連結会計年度末と比較して2,219,629千円増加し、5,509,256千円となりました。これは主に、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益が2,227,927千円となったこと等によるものです。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は、営業活動により1,126,895千円増加、投資活動により385,329千円減少、財務活動により980,456千円増加しました。この結果、資金は、前連結会計年度末と比較して1,717,299千円増加し、3,347,389千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況及び当該増減の要因は、以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金は、1,126,895千円の収入超過(前年同期は413,868千円の支出超過)となりました。これは主に、顧客分別金信託の増加による10,540,000千円の支出、FX証拠金取引等にかかる短期差入保証金の増加による2,247,365千円の支出及び法人税等の支払による495,922千円の支出といった資金減少要因があったものの、預り金及び受入保証金の増加による9,897,918千円の収入、FX取引カバー先に対する評価損等の未払債務(トレーディング商品)1,843,478千円の増加、非資金費用である減価償却費183,451千円の計上、税金等調整前当期純利益2,444,910千円等の資金増加要因により資金が増加したものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金は、385,329千円の支出超過(前年同期は231,779千円の支出超過)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による223,902千円の支出、投資有価証券の取得による101,932千円の支出等により資金が減少したものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金は、980,456千円の収入超過(前年同期は596,913千円の収入超過)となりました。これは主に、長期借入金返済による131,526千円の支出があったものの、短期借入金の借入による795,000千円の収入、社債発行による250,000千円の収入等により資金が増加したものです。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 再生可能エネルギー関連事業(千円) | 98,080 | 203.4 |
| システム開発・システムコンサルティング事業(千円) | 534,317 | 334.7 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「金融商品取引事業」及び「その他」事業につきましては、生産活動を行っていないため記載を省略しております。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| 再生可能エネルギー関連事業 | 105,772 | 20.1 | - | - |
| システム開発・システムコンサルティング事業 | 780,428 | 402.8 | 280,174 | 767.4 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「金融商品取引事業」及び「その他」事業につきましては、受注生産形態をとっていないため、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 再生可能エネルギー関連事業(千円) | 113,313 | 17.1 |
| システム開発・システムコンサルティング事業(千円) | 544,218 | 318.2 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「金融商品取引事業」及び「その他」事業につきましては、受注生産形態をとっていないため、記載を省略しております。
④金融商品取引事業の業務の状況
a. FX取引の売買等の状況
(a) FX証拠金取引
| 区 分 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比 (%) | |
| 米ドル | (百万ドル) | 249,201 | 895,449 | 259.3 |
| 英ポンド | (百万ポンド) | 102,440 | 355,195 | 246.7 |
| メキシコペソ | (百万ペソ) | 23,261 | 344,023 | 1,378.9 |
| 豪ドル | (百万ドル) | 84,570 | 205,454 | 142.9 |
| トルコリラ | (百万リラ) | 203,596 | 178,946 | △12.1 |
| ユーロ | (百万ユーロ) | 107,129 | 159,237 | 48.6 |
| 南アフリカランド | (百万ランド) | 22,818 | 80,260 | 251.7 |
| ニュージーランドドル | (百万ドル) | 9,369 | 23,806 | 154.1 |
| 人民元 | (百万元) | 44 | 4,045 | 8,963.8 |
| カナダドル | (百万ドル) | 1,224 | 2,477 | 102.4 |
| スイスフラン | (百万フラン) | 410 | 1,060 | 158.4 |
| ポーランド | (百万ズロチ) | - | 953 | - |
| ノルウェー | (百万クローネ) | - | 701 | - |
| シンガポールドル | (百万ドル) | 13 | 315 | 2,213.3 |
| スウェーデン | (百万クローナ) | - | 308 | - |
| 香港ドル | (百万ドル) | 25 | 298 | 1,078.5 |
(b) FXオプション取引
| 区 分 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比 (%) | |
| 米ドル | (百万ドル) | 1 | 1 | △17.8 |
| ユーロ | (百万ユーロ) | 1 | 1 | △20.6 |
| 英ポンド | (百万ポンド) | 0 | 0 | △28.5 |
(c) FXECN取引
| 区 分 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比 (%) | |
| 米ドル | (百万ドル) | 968 | 458 | △52.7 |
| ユーロ | (百万ユーロ) | 815 | 373 | △54.2 |
| 豪ドル | (百万ドル) | 334 | 104 | △68.7 |
| 英ポンド | (百万ポンド) | 283 | 91 | △67.9 |
| ニュージーランドドル | (百万ドル) | 118 | 52 | △56.0 |
| スイスフラン | (百万フラン) | 0 | 0 | 466.7 |
| 南アフリカランド | (百万ランド) | 337 | - | △100.0 |
| カナダドル | (百万ドル) | 0 | - | △100.0 |
(d) 商品CFD取引
| 区 分 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比 (%) | |
| 金 | (百万ドル) | 103,618 | 98,410 | △5.0 |
| OIL | (百万ドル) | 554 | 6 | △98.8 |
| プラチナ | (百万ドル) | 0 | 1 | 32.5 |
| 銀 | (百万ドル) | 3 | - | △100.0 |
b. 自己資本規制比率
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 2019年3月31日 | 当連結会計年度 2020年3月31日 | |||
| 基本的項目 | (A) | 2,717 | 4,479 | |
| 補完的項目 | その他有価証券評価差額金等 | 0 | 0 | |
| 金融商品取引責任準備金等 | 0 | 0 | ||
| 一般貸倒引当金 | 0 | 0 | ||
| 長期劣後債務 | 0 | 0 | ||
| 短期劣後債務 | 190 | 190 | ||
| 計 | (B) | 190 | 190 | |
| 控除資産計 | (C) | 242 | 344 | |
| 固定化されていない自己資本の額 (A)+(B)-(C) | (D) | 2,665 | 4,325 | |
| リスク相当額 | 市場リスク相当額 | 2 | 4 | |
| 取引先リスク相当額 | 139 | 265 | ||
| 基礎的リスク相当額 | 583 | 861 | ||
| 計 | (E) | 724 | 1,132 | |
| 自己資本規制比率 (D) / (E) × 100 | 367.6% | 382.0% | ||
(注)上記は金融商品取引法第46条の6第1項の規定に基づき、「金融商品取引業等に関する内閣府令」で定められた計算方法により算出しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たっては、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績や状況等を勘案して合理的と考えられる様々な要因に基づき判断しております。また、見積りの時点において、新型コロナウイルス感染症による当社業績への影響を勘案いたしましたが、当社の主力事業である金融商品取引事業が提供する「みんなのFX」、「LIGHT FX」等のFX取引にかかるサービスはインターネットによるオンライン取引であり、外出規制等の影響は軽微であると考え、新型コロナウイルス感染症によるFXトレーディング損益の減少は見込んでおりません。しかしながら、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
a. 収益の認識
当社グループは、再生可能エネルギー関連事業において、連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる契約については工事進行基準(契約の進捗率の見積りは原価比例法)を適用し、その他の契約については工事完成基準を適用して計上しております。工事進行基準を適用するにあたっては、工事収益総額、工事原価総額及び決算日における工事進捗度について信頼性をもって見積っておりますが、その見積りが変更された場合には、当該連結会計年度においてその影響額を損益として処理する可能性があります。
b. 貸倒引当金の計上基準
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を検討して回収不能見込額を計上しております。しかし、将来、相手先の財政状態が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
c. 固定資産の減損処理
当社グループは、主にインターネットを通じた金融商品取引事業を営んでおり、これらの事業に関する取引システム等については当社グループで開発しているため、多くの固定資産を保有しております。これらの保有する固定資産について、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、減損の兆候があり、減損損失を認識すべきであると判断した場合には、固定資産の減損処理を行っております。しかし、将来、営む事業の収益性の悪化や経営環境の変化等により、減損損失の追加計上が必要となる可能性があります。
d. 投資有価証券の減損処理
当社グループは、投資有価証券を保有しており、時価のある有価証券については時価法で、時価のない有価証券については原価法で評価しております。保有する投資有価証券につき、時価のあるものは株式市場の価格変動リスクを負っていること、時価のないものは投資先の業績状況等が悪化する可能性があること等から、実質価額が著しく下落し、その回復可能性が見込めないと判断した場合には、投資有価証券の減損処理を行っております。しかし、将来、株式市況の悪化又は投資先の業績不振等により、減損損失の追加計上が必要となる可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下の通りです。
a. 営業収益
当連結会計年度の営業収益は、前連結会計年度と比較して大きく増加しました。増加の主な理由は、金融商品取引事業において顧客口座数や顧客預り資産額の増加によりトレーディング損益が大きく増加したことによるものです。また、システム開発・システムコンサルティング事業においても、外部への売上が前連結会計年度と比較して増加しました。一方、再生可能エネルギー関連事業においては、前連結会計年度と同様に外部への売上は低調にとどまりました。
金融商品取引事業においては、広告・マーケティング戦略の定期的な見直しと拡充及び多様な通貨への取り組み等の商品性強化が奏功したこと並びに『みんなのFX』及び『LIGHT FX』のブランドとして2つのサービスを差別化した事業戦略により、それぞれのサービスが補完しあう形で顧客層に浸透したことで顧客預り資産は増加し、顧客の取引量は増加しました。また、当連結会計年度におけるFX相場の変動が大きかったことも寄与しトレーディング損益は過去最高収益を達成することができました。今後も、お客様の取引利便性の向上のために取引システムの機能強化に努めるとともに、『みんなのシストレ』(自動売買ツールを利用したFX証拠金取引)をより投資手法の教育・啓蒙ツールの一つとして訴求できる魅力ある商品とするために商品改良や認知度後向上に努めるなど、お客様目線に立った施策に取り組むことで、お客様に継続して取引を行っていただける取引環境の整備充実を図るよう同事業を営むトレイダーズ証券に求めていくことが重要であると認識しております。
システム開発・システムコンサルティング事業においては、トレイダーズ証券に提供するFX取引システムの機能追加及び安定的な運用に貢献するとともに、暗号資産(仮想通貨)取引システムの開発・納品により外部への売上を増加させることができました。今後は、納品したシステムの運用・保守の収益が見込めることから、より安定した外部売上を見込むことができます。今後も品質の高いシステムをお客様に提供できるように、同社の海外子会社を含めてシステム開発・運用管理体制のより一層の整備・強化に努めるよう同事業を営むNextop.Asiaに対して求めていくことが重要であると認識しております。
再生可能エネルギー関連事業においては、『もがみまち里山発電所』での追加改良工事や調整運転を継続しておこないましたが、採算水準に達するまでの長時間高出力での発電運転が実現できなかったため、新たな発電装置の着工はありませんでした。また、海外向けの炭化装置の売上はありましたが、前連結会計年度を僅かに上回る程度にとどまりました。
今後の再生可能エネルギー事業への取り組みに関しましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況)」に記載しましたとおり、当社は、2020年5月14日開催の取締役会でZEエナジーの株式を一部譲渡することを決議し、今後は、協業の効果が期待できる外部からの資金支援の受け入れやさらなる技術的なサポート体制強化を図ることにより、同社経営基盤を強化して、事業面の改善を推し進めていくことといたしました。
b. 純営業収益
当連結会計年度の純営業収益は、前連結会計年度と比較して増加しました。増加の主な理由は、上記 a.と同様の理由により営業収益が増加したことによるものです。
c. 営業利益
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度と比較しますと、営業収益が大きく増加したことから2倍以上の利益増加を達成することができました。増益となった主な理由は、上記 b.純営業収益の増加が大きかったこと及び販売費及び一般管理費の増加を抑えることができたことによります。
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に発生した外部調査委員会設置にかかる費用(当社の過去の財務諸表又は連結財務諸表における会計上の誤謬等の有無に関する調査)がなくなったことで事務費が減少、Nextop.Asiaを株式交換で子会社した際に発生したのれんの償却が前連結会計年度で終了したことによりのれん償却費が減少した一方、トレイダーズ証券の広告宣伝費が増加し取引関係費が大きく増加しました。当該広告宣伝費が増加した理由は、第1に『LIGHT FX』が収益を伸ばしたことにより、当該収益に応じて変動する『LIGHT FX』の広告宣伝費用が増加したこと、第2に『みんなのFX』等の顧客獲得に注力したことでWEB広告費等の費用が増加したことによります。また、当社管理体制の強化及びシステム開発・システムコンサルティング事業における品質管理、コンサルティング、営業及び管理の各部門を強化するために人員を増加したことで、人件費が増加しました。その結果、販売費及び一般管理費合計は前連結会計年度と比較しますと7%程度増加しました。しかしながら、上記の通り純営業収益が前連結会計年度を大きく上回ったことで当連結会計年度において営業利益は前連結会計年度に引き続き2期連続で増益を達成することができました。今後も販売費及び一般管理費については、費用が適正に配分されているか、支出金額は適正な水準となっているか等を継続して注視してまいります。また、引き続きグループ全体において経費の節減を徹底することが重要であると認識しております。
d. 経常損益
当連結会計年度の経常利益は前連結会計年度と比較して大幅な増益を達成しました。大幅な増益の主な理由は、上記 c.営業利益までの利益増加要因が大きく寄与したこと及び営業外費用が減少したことによります。なお、営業外費用の減少は、2019年3月に実行した創業家からの借入金約20億円をデット・エクイティ・スワップにより株式化したことで支払利息が減少したことによります。
e. 親会社株主に帰属する当期純損益
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比較して大幅な増益を達成しました。前連結会計年度は、特別損失としてNextop.Asiaにおける暗号資産(仮想通貨)取引システムの減損損失計上、ZEエナジーにおけるたな卸資産評価損の計上及び当社における課徴金の計上を行い多額の損失を計上しましたが、当連結会計年度は、固定資産除却損等が僅かに特別損失として計上されただけでした。また、当連結会計年度は、トレイダーズ証券及びNextop.Asiaに税務所得が発生し、個別に法人税、住民税及び事業税を計上しました。一方、税効果会計による法人税等調整額(利益)の計上を行っております。
d.経常利益までの利益増加要因が大きく寄与したこと及び多額の特別損失が発生しなかったこと、さらに次期より連結納税制度に移行することで、当社の税務上の繰越損失をグループ会社の税務所得(50%)に充当することが可能となり法人税等調整額が利益方向に増加したことで、大幅な増益を達成することができました。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりです。
(金融商品取引事業)
トレイダーズ証券が営む当セグメントの営業収益は、「② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a. 営業収益」に記載したとおりです。販売費及び一般管理費は、広告宣伝費、Nextop.Asiaへのレベニューシェア型のシステム利用料及び人件費等の増加で前連結会計年度に比べ10億円程度増加しましたが、営業収益が16億円程度増加したことで、セグメント利益は、前連結会計年度を上回りました。
証券会社の財務指標となる自己資本規制比率は当連結会計年度末 382.0%(前連結会計年度末 367.6%)となり、財務の健全性を維持しております。
(システム開発・システムコンサルティング事業)
Nextop.Asiaが営む当セグメントの営業収益は、トレイダーズ証券からの新FX取引システムの利用料及び外部へのシステム等の販売収入からなります。当連結会計年度においては、トレイダーズ証券のトレーディング損益が大きく増加したことから、レベニューシェア型である同システム利用料収入が大きく増加しました。また、外部へのシステム等の販売も暗号資産(仮想通貨)取引システムを中心に前連結会計年度と比較して増加しております。販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較して、人件費、システム開発にかかる外注費等が増加しましたが、のれん償却費がなくなったことから、減少しました。その結果、セグメント利益は、前連結会計年度を大きく上回りました。
Nextop.AsiaではFX取引システム及び暗号資産(仮想通貨)取引システム等の金融商品取引システムの開発を中心に行っており、優秀な開発人員の確保を含め、システム開発・運用管理体制を整備・強化し、当グループ内だけにとどまらず当グループ外へのシステムの安定的な提供を可能とする体制構築を図っております。人件費等の費用は増加するものの、新システムの外部への販売は、今後Nextop.Asiaが、金融システム開発企業として同業界での地位を高めていくためには、極めて重要な取組み課題であると認識しております。
(再生可能エネルギー関連事業)
ZEエナジーが営む当セグメントの営業収益は、当連結会計年度において、海外向け炭化装置の売上により、前連結会計年度を僅かに上回りましたが、主力製品である木質バイオマスガス化発電装置の販売による売上はありませんでした。一方、原価は、『もがみまち里山発電所』の改良工事を継続したことから、前連結会計年度と同様に売上を上回る原価が発生し、収益の計上がマイナスの状況が続きました。セグメント損益に関しても、販売費及び一般管理費が前連結会計年度と比較して減少したものの、セグメント損失となる状況が続きました。
『もがみまち里山発電所』の発電装置において、高出力で長時間安定して稼働させるための追加的な改良工事を継続して行ってまいりました。改良工事の成果も徐々に現れてきており、今後は、協業の効果が期待できる外部からの資金支援を受け入れることにより、同社の経営基盤を強化し、また、技術専門家の意見・サポートを取り入れ、同社事業の改善を推し進めていくことが最良と当社は判断し、ZEエナジー株式を株式会社江寿に一部譲渡(発行株式数の51%)いたしました。『もがみまち里山発電所』の採算稼働が早期に実現できるよう株式会社江寿とともに、同事業を営むZEエナジーに対して適切な対応をするよう求めていくことが極めて重要であると認識しております。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、当社グループを取り巻く経営環境・事業環境・システム環境等の面から業績に影響を及ぼす事項について記載している「第2事業の状況 2事業等のリスク」に記述したとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、以下の通りです。
a. キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して税金等調整前当期純利益が大きく増加したこと、2019年3月に実行した約20億円のデット・エクイティ・スワップによる有利子負債の減少により利息の支払い額が減少したことで、法人税等の支払額の増加はあったものの、営業キャッシュ・フローは収入超過に転じました。また、Nextop.Asiaが自社開発した金融取引システム費用の支出及びスリランカの小水力発電を投資対象とするファンドへの出資等により、投資活動による資金は支出超過となりました。また、トレイダーズ証券の財務状況が改善したことにより、金融機関等からの借入金の再開、同社の社債発行等により資金を調達し、財務活動によるキャッシュ・フローは収入超過となりました。
以上の結果、当連結会計年度末における資金は、前連結会計年度末と比較して17億円程度増加しました。
b. 財務政策
当社グループが注力するFX取引事業は、カバー先金融機関に預託する証拠金や日々の取引損益の値洗いに伴う決済金、顧客区分管理信託の受払に伴う立替資金等多額の運転資金が必要となるため、事業を安定化させるためには多額の長期安定資金の確保が必要となります。資金繰りにおいては顧客の取引損益の増減により生じる日々のカバー先金融機関との決済、分別金信託の受払に関する必要額が予見しづらく、時として多額に上ることも想定されるため、手許の待機資金を十分厚く保持することが必要になります。とりわけ、海外カバー先金融機関からの資金の受取は1日遅れることから、トレイダーズ証券が一時的に多額の資金を立替えなくてはならない可能性があります。
当社グループの財務基盤は、業績の回復とともに改善してきており、利益の積み上げで資金が増加するとともに、金融機関からの融資に関しても一部受け入れを再開してきております。しかしながら、当社の資金は、上記の資金需要をまだ十分に満たすには至っていないため、今後も金融機関からの融資による交渉を続けて、事業運営上の安定化を促進させるための取組みを行なってまいります。また、万が一、将来において業績が悪化する等の状況に陥り、資金調達が必要と判断した場合には、金融機関等からの借入だけではなく、第三者割当増資又は新株予約権等のエクイティ・ファイナンス及び社債等のデット・ファイナンス等、可能な限りの資金調達方法を検討し、実行することを考えております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、株主資本の効率性を示す株主資本利益率(ROE)を高める経営を目標にし、株主の皆様に報いることができるよう努めてまいります。