有価証券報告書-第100期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/23 11:41
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【項目】
183項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善等が継続したものの、2019年10月に実施された消費税の増税、米中通商問題等による海外経済の不確実性の高まりに加え、世界的に広がる新型コロナウイルスの感染拡大の影響による国内外の経済の下振れリスクや金融資本市場の変動の影響等により、先行きが懸念される不透明な状況で推移いたしました。
不動産業界におきましては、賃貸オフィス市場については、景気回復を背景とした企業の移転、拡張等に伴うオフィス需要により空室率が低水準で推移し、賃料水準の上昇傾向が継続いたしました。不動産投資市場については、良好な資金調達環境を背景に積極的な物件取得は継続しており、J-REIT市場は堅調に推移いたしました。一方、足許においては、新型コロナウイルスの感染拡大が不動産市況に与える影響に対する懸念が強まっております。
このような事業環境のもと、当社グループは、2017年度から2019年度までの中長期経営計画 over the “NEXT DECADE”フェーズⅡにおいて、日本橋兜町・茅場町再開発プロジェクトの着実な推進等により、持続的な企業価値向上を目指して事業成長基盤を構築する期間と位置付け、事業に取り組んでまいりました。
この結果、当社グループの連結業績につきましては、売上高は466億39百万円(前期比71億59百万円、18.1%増)、営業利益は109億3百万円(同15億68百万円、16.8%増)、経常利益は100億6百万円(同15億75百万円、18.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は70億46百万円(同8億72百万円、14.1%増)となり、中長期経営計画計over the “NEXTDECADE”において計数目標として掲げた2023年度の連結営業利益100億円台を4年間前倒しで達成するとともに過去最高益を更新いたしました。
事業別の概況は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
セグメントの名称前連結会計年度当連結会計年度比較
売上高営業利益売上高営業利益売上高営業利益
賃貸事業20,3117,15822,5089,0802,1961,922
不動産ソリューション事業17,4933,39822,1363,1284,642△270
その他の事業1,6742021,995180320△21
調整額-△1,424-△1,485-△61
39,4809,33546,63910,9037,1591,568

前連結会計年度及び当連結会計年度における主要な顧客ごとの売上高及び売上高に対する当該割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
合同会社Asil札幌--12,00025.7
平和不動産リート投資法人4,65811.8--
A社6,14215.6--
B社5,00012.7--

(注)1.当該割合が100分の10未満の金額及び割合については、記載を省略しております。
2.A社およびB社との契約上守秘義務を負っているため、社名の公表は控えております。
(1)賃貸事業
賃貸事業のうち、ビル賃貸収益は、前期に取得したホテルエミシア札幌(北海道札幌市)及び栄サンシティービル(愛知県名古屋市)並びに第2四半期に取得したソララプラザ(宮城県仙台市)の賃貸収益貢献及び東京証券取引所ビル(東京都中央区)をはじめとした保有資産の賃料増額改定等により、205億60百万円(前期比17億93百万円、9.6%増)となりました。この内訳は、証券取引所賃貸収益33億17百万円、一般オフィス賃貸収益139億31百万円、商業施設賃貸収益33億11百万円であります。これに賃貸資産売上高等を含めた本事業の売上高は225億8百万円(同21億96百万円、10.8%増)、営業利益は上記に加え、前期に計上した兜町第5平和ビル(東京都中央区)の改築に伴う修繕費の減少等により、90億80百万円(同19億22百万円、26.9%増)となりました。
なお、当連結会計年度末における当社の賃貸用ビルの空室率は、1.72%となりましたが、これは日本橋兜町・茅場町再開発のための貸し止めを含んでおり、これを除くと1.22%であります。
<売上高の内訳>(単位:百万円)
区 分前連結会計年度当連結会計年度
面積(㎡)金額面積(㎡)金額
土地賃貸収益賃貸面積 3,380.75107賃貸面積 3,380.75111
ビル賃貸収益賃貸面積 391,248.1218,766賃貸面積 402,575.7020,560
内、転貸面積 452.54内、転貸面積 163.96
賃貸資産売上高-549-1,080
その他-888-756
-20,311-22,508

(2)不動産ソリューション事業
不動産ソリューション事業のうち、マネジメントフィーは11億96百万円(前期比1億14百万円、8.7%減)、開発不動産売上高はたな卸資産の売却が増加したことから180億50百万円(同47億67百万円、35.9%増)となりました。これに開発不動産賃貸収益等及び仲介手数料を加えました本事業の売上高は、221億36百万円(同46億42百万円、26.5%増)、営業利益はたな卸資産売却益の減少等により31億28百万円(同2億70百万円、8.0%減)となりました。
<売上高の内訳>(単位:百万円)
区 分前連結会計年度当連結会計年度比較
マネジメントフィー1,3101,196△114
開発不動産売上高13,28218,0504,767
開発不動産賃貸収益等1,9622,05896
仲介手数料938831△106
17,49322,1364,642

(3)その他の事業
その他の事業の売上高は19億95百万円(前期比3億20百万円、19.1%増)、営業利益は1億80百万円(同21百万円、10.8%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ154億55百万円増加し、271億66百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益99億72百万円、減価償却費48億14百万円等及びたな卸資産の減少128億81百万円等により、286億80百万円の資金の増加となりました。(前期は127億80百万円の減少)
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出117億51百万円等により、114億27百万円の資金の減少となりました。(前期は129億46百万円の減少)
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入226億円及び長期未払金の増加による収入40億円があった一方、短期借入金の減少50億円、長期借入金の返済による支出144億70百万円、社債の償還による支出48億24百万円、自己株式の取得による支出21億5百万円及び配当金の支払額20億27百万円等により、18億29百万円の資金の減少となりました。(前期は246億52百万円の増加)
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
項目2016年3月期2017年3月期2018年3月期2019年3月期2020年3月期
自己資本比率32.3%33.3%34.9%32.5%31.6%
時価ベースの自己資本比率19.0%21.4%27.2%24.6%31.2%
債務償還年数16.1年7.5年11.6年- 年6.5年
インタレスト・カバレッジ・レシオ5.8倍14.5倍10.4倍- 倍22.8倍
ネットD/Eレシオ1.5倍1.4倍1.4倍1.6倍1.5倍

(注)1.各指標はいずれも連結ベースの財務数値を用いて、以下の計算式により算出しております。
自己資本比率:自己資本/総資産 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
ネットD/Eレシオ:(有利子負債-現金及び預金・有価証券)/純資産
2.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている短期借入金、1年内償還予定の社債、1年内返済予定の長
期借入金、社債、長期借入金、長期未払金(一部)であります。また、利払いは、連結損益計算書に計上さ
れている支払利息を使用しております。
3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用し
ております。
4.2019年3月期の債務償還年数及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、営業キャッシュフローがマイナス
であるため記載しておりません。
③生産、受注及び販売の実績
生産、受注及び販売の状況については、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」における各セグメントの業績に関連付けて記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、2017年度から2019年度までの中長期経営計画 over the “NEXT DECADE”フェーズⅡにおいて、日本橋兜町・茅場町再開発プロジェクトの着実な推進等により、持続的な企業価値向上を目指して事業成長基盤を構築する期間と位置付け、事業に取り組んでまいりました。当連結会計年度においては、日本橋兜町・茅場町再活性化プロジェクトの第1弾プロジェクトとなるKABUTO ONE(東京都中央区)の事業化に成功し、ソララプラザ(宮城県仙台市)の取得による外部成長及び賃料増額改定による内部成長等を実行いたしました。こうした取り組みにより、当社グループの当連結会計年度の業績につきましては、前連結会計年度及び当連結会計年度に取得した賃貸事業資産の収益貢献及び好調に推移した賃貸オフィス市場を背景とした東京証券取引所ビルなどの保有資産の賃料増額改定等により、営業利益は109億3百万円(前期比15億68百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益は70億46百万円(前期比同8億72百万円増)となり、公表しております期初の業績予想である営業利益100億円、親会社株主に帰属する当期純利益64億円を達成いたしました。さらには、中長期経営計画over the “NEXT DECADE”において計数目標として掲げた2023年度の連結営業利益100億円台を当連結会計年度に4年間前倒しで達成するとともに過去最高益を更新いたしました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「2 事業等のリスク」に記載のとおりですが、特に主たる要因としては、国内経済の動向や賃貸オフィス市況及び不動産投資市場等の不動産市況の動向等が挙げられます。
また、当連結会計年度末の資産、負債、純資産の状況は次のとおりであります。
(単位:百万円)

前連結会計年度末当連結会計年度末比較
資産335,572339,5453,973
負債226,496232,2435,747
純資産109,075107,302△1,773
有利子負債184,672186,9772,304

(注)有利子負債は、短期借入金、1年内償還予定の社債、1年内返済予定の長期借入金、社債、長期借入金、長期未払
金(一部)であります。
(資産) 当連結会計年度末における資産合計は3,395億45百万円となり、前連結会計年度末比39億73百万円の増加となりました。これは販売用不動産130億75百万円及び投資有価証券68億円の減少等があった一方、ソララプラザ(宮城県仙台市)の取得及びKABUTO ONE(東京都中央区)の建築費の支払い等に伴う有形固定資産82億23百万円の増加、現金及び預金59億55百万円及び有価証券98億74百万円の増加等によるものです。
なお、当連結会計年度末における賃貸等不動産及び賃貸等不動産として使用される部分を含む不動産に関する連結貸借対照表計上額は2,440億49百万円(期中増額78億17百万円)、時価は3,635億45百万円(期中増額239億92百万円)となっております。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は2,322億43百万円となり、前連結会計年度末比57億47百万円の増加となりました。これは有利子負債23億4百万円、未払法人税等19億27百万円及び未払消費税等13億23百万円の増加等によるものです。
なお、当連結会計年度末における有利子負債残高は1,869億77百万円、ネットD/Eレシオ1.5倍となりました。中長期経営計画フェーズⅡの計数目標としてネットD/Eレシオ1.5倍以下を掲げておりましたが、当該水準の範囲内となっております。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は1,073億2百万円となり、前連結会計年度末比17億73百万円の減少となりました。これは利益剰余金13億30百万円の増加等があった一方、その他有価証券評価差額金36億47百万円の減少があったことによるものです。
なお、当連結会計年度において自己株式800,000株の取得、自己株式1,200,000株の消却を実施し、資本効率の向上に努めるとともに、安定的な株主還元の実現に向けた具体的な対応を実行いたしました。
また、セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(財政状態の分析)
当連結会計年度末におけるセグメントごとの資産の状況は、賃貸事業の資産はソララプラザ(宮城県仙台市)の取得及びKABUTO ONE(東京都中央区)の建築費支払い等により、前期比で67億2百万円増加し、2,550億8百万円となりました。また、不動産ソリューション事業においてはたな卸資産の売却等により、前期比で178億44百万円減少し、425億31百万円となりました。
<セグメントごとの資産の状況>(単位:百万円)
前連結会計年度末当連結会計年度末比較
賃貸事業248,306255,0086,702
不動産ソリューション事業60,37542,531△17,844
その他の事業1741,5991,424
調整額26,71640,40713,691
連結財務諸表計上額335,572339,5453,973

(経営成績の分析)
セグメントごとの経営成績の状況については、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」における各セグメントの業績に関連付けて記載しております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源については、主に事業活動から生じるキャッシュイン、金融機関からの借入及び社債発行等による資金調達となっており、これら調達した資金を運転資金、再開発事業やビルディング事業等の成長投資、株主還元及び安定的な経営のための内部留保にバランス良く配分いたします。なお、当社グループの運転資金需要のうち主なものは、事業資産の運営費用のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用及び支払利息等の営業外費用であります。
また、ネットD/Eレシオを財務規律の指標と位置付け、資本政策、財務規律の適切な水準を維持することを基本方針としており、当連結会計年度末における借入金及び社債等の有利子負債残高は1,869億77百万円、有利子負債から現金及び預金・有価証券を減じたネット有利子負債残高は1,582億8百万円、ネットD/Eレシオは1.5倍となっております。
なお、当社グループの配当の方針につきましては、再開発事業やビル賃貸事業をはじめとする長期的な事業を安定的に展開し、企業価値を増大させるために必要となる内部留保の重要性を考慮しつつ、中長期的な連結配当性向の水準を30%程度とすることを目標に利益配分を実施することを基本方針としております。当該方針に基づき、当連結会計年度の配当金の総額は21億25百万円、連結配当性向30.3%を見込んでおります。
③重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。なお、連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。

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