四半期報告書-第77期第3四半期(令和2年10月1日-令和2年12月31日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況にありますが、持ち直しの動きがみられます。先行きについては、感染拡大の防止策を講じる中で、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、持ち直しの動きが続くことが期待されますが、国内外の感染拡大による経済の下振れリスクの高まりに十分注意する必要があります。
このような経済情勢のもと、航空業界では昨年10月から「Go To トラベル」に東京発着旅行が追加され、国内観光需要に回復がみられましたが、12月以降は感染症の再拡大や「Go To トラベル」の全国一斉停止などにより航空需要に影響が出始めております。これに伴い羽田空港国内線の旅客数についても、第2四半期の前年同期比約70%減の状況に対して、10月と11月の前年同月比は約50%減と着実に回復してまいりましたが、12月は再び前月よりも落ち込んでおります。一方で国際線は10月以降、ビジネストラックおよびレジデンストラックへの韓国、中国などの追加や、一定の条件下での全世界からの新規入国制限の緩和などがありましたが、12月以降は新型コロナウイルスの変異種による感染が欧州で拡大し、再び制限が強化されております。これに伴い羽田空港国際線の旅客数についても、前年同期を95%以上下回る状況が続いております。また当社グループが事業を営む成田空港等の国際拠点空港でも、国際線旅客の大幅な減少は続いております。
このような状況のもと、当社グループでは「航空分野における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」(定期航空協会及び全国空港ビル事業者協会共同作成)に基づき、空港利用者の安全・安心の確保に努めております。これまでにターミナル内の換気能力の向上や館内各所への消毒液や飛沫感染防止シートの設置、保安検査場での体温測定用サーモグラフィー導入などに取り組んでまいりました。さらに第3ターミナルでは、国によるPCR検査体制拡充の動きに合わせて一部エリアを検査用スペースとして提供していることに加えて、東邦大学羽田空港第3ターミナルクリニックでは海外渡航者向けにPCR検査を行い、最短2時間での陰性証明書発行が可能な体制を整えたほか、東京空港交通株式会社などと連携し宿泊ホテルまでの入国者専用バスの運行を開始するなど、さまざまな取り組みを進めております。
一方、営業収益が大幅に減少する中で商品売上の回復に向けて、旅客回復が続いていた国内線売店を中心に売上増進策を進め、「HANEDA CHOCOLATE JOURNEY」等の新たなオリジナルブランドの立ち上げによる羽田空港限定商品の展開強化などに取り組んでまいりました。またEC事業においても、既存ECサイトでの品ぞろえ強化に加え、他企業と連携し新たな越境ECサイトを立ち上げて、事業規模拡大に向けたさまざまな取り組みを進めております。なお、旅客数が著しく減少するなか、昨年4月以降、航空会社や入居テナント等に対する支援措置として家賃減免措置を、旅客動向を鑑みて減免内容を見直しながら実施しております。
また減収影響を最小限に留めるべく徹底的なコスト削減策を実施しており、これまでに不要不急コストの削減に加え、旅客動向に合わせたターミナルの一部閉鎖や運営方法の見直しによる施設維持管理費用の削減、業務内製化による外部委託費の削減を行ってまいりました。人件費についても役員報酬の一部返上や従業員賞与および臨時給料の削減などの固定的費用の削減を行っております。引き続き削減効果の維持に努めるとともに、今後の旅客回復に伴うコスト増加を抑制し、より効率的に利益創出する体制を構築すべくコスト構造の見直しに取り組んでまいります。
資金面では投資の見直しを行い手元流動性の確保に努めるとともに、既存コミットメントライン契約の 90億円に加えて、これまでに長期借入金 50億円の調達や短期借入枠 200億円の設定などを行ってまいりました。今後も減収影響が長期化した場合に備えて、さらなる資金調達の検討を進めてまいります。
当社グループはこれまでに、すべてのステークホルダーに最高に満足していただける空港を目指すとともに、事業及び収益機会を創造し持続的成長を果たすべく、長期ビジョンである「To Be a World Best Airport」に基づき、中期経営計画(2016年度から2020年度)を策定し取り組みを進めてまいりました。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響で計画の前提である事業環境が著しく変化し、さらに社会全体が「ニューノーマル(新常態)」へ移行する中で、当社グループとしては旅客ターミナルの運営方法や事業内容を、従来の枠組みにとらわれない発想で抜本的な見直しを行っております。
今期は、羽田空港国際線においてストレスフリーで快適な搭乗手続きを実現する「FAST TRAVEL」の推進や、顔認証技術を活用した「One ID」導入を行い、利便性の向上に加えて非対面・非接触化による感染防止策の一環としても取り組みを進めております。また国内線ではこれまでのロボット実証実験を活かし、自動運転車椅子や遠隔案内ロボット、消毒作業ロボット、翻訳ロボット技術を応用した多言語翻訳スマートマスク「C-FACE」の導入など、デジタル技術を積極的に活用し、柔軟で効率的なターミナル運営を推進しております。さらに、こうした羽田空港を使って共同開発し採用してきた世界に誇れる技術や製品を他空港などへ展開する販売代理店事業にも取り組んでおります。また国際線においては、旅客回復に時間を要する中で今後のビジネスジェット需要の拡大を見据え、東京オリンピック・パラリンピックが開催される7月の供用開始に向けて専用施設の工事を進めております。今後も引き続き、新規顧客層の獲得による収益源の多様化、航空旅客のみに依存しない収益源の確保に向け、新規事業の開発を進めてまいります。
ESG関連では、脱炭素社会へ向けたCO2削減の取り組みとして、従来から行っている照明のLED化などに加え、羽田空港におけるゴミ排出量増大対策として進めていた新リサイクル棟の建設が昨年12月に完了しました。さらに、フードロス削減を目的に空港内物販店舗で売れ残った商品を空港内従業員へ販売するサービス「TABETE レスキューデリ」の実証実験を開始しました。またユニバーサルデザインサービス施設の充足を目指して、障がいのある方が気持ちを落ち着かせることが必要になった場合にご利用いただける「カームダウン・クールダウンスペース」を手荷物検査場通過後の保安区域内に設置するなど、さまざまな取り組みを進めております。
なお、羽田空港旅客ターミナルは2019年11月に、英国SKYTRAX社が実施する“Global Airport Rating”で、6年連続で世界最高水準である「5スターエアポート」を獲得し、さらに昨年5月には2020年国際空港評価の空港総合評価である「World's Best Airports」で、2年連続で世界第2位を受賞しました。また、部門賞である「World's Cleanest Airports」(5年連続)と、「World's Best Domestic Airports」(8年連続)、「World's Best PRM / Accessible Facilities」(2年連続)でも、世界第1位となりました。
引き続き航空業界は厳しい状況にあり、さらに2021年に入ると東京都などを対象に再び緊急事態宣言が発出されました。これに伴い「Go To トラベル」再開の延期や飲食店舗等における営業時間短縮要請への対応など、航空需要や当社事業にも大きな影響を受けております。当社グループとしてはこれらの動向を踏まえて、羽田空港利用者の安全・安心を確保していくとともに、需要を的確に捉えた旅客ターミナル運営を進めてまいります。なお長期的には航空需要は着実に伸びていくと見込んでおり、今後も日本及び首都圏の空の玄関口である羽田空港の利便性、快適性、機能性をより一層向上させて、羽田空港の価値向上に向けて取り組んでまいります。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の財政状態及び経営成績につきましては、次のとおりとなりました。
①財政状態
(資産)
流動資産は、営業収益の落ち込みに伴う現金及び預金や売掛金の減少などにより減少しました。固定資産は、建物及び構築物等の減価償却が進んだことなどにより減少しました。その結果、総資産は前連結会計年度末に比べ 504億4千8百万円減少し、4,709億1千4百万円となりました。
(負債)
昨年度に完了した羽田空港国際線施設の拡張工事代金の支払いがあった一方で、長期借入により約300億円を調達した影響により増加しました。その結果、負債合計は前連結会計年度末に比べ 3億1千7百万円増加し、3,197億8千1百万円となりました。
(純資産)
配当金の支払いや、四半期純損失の計上により利益剰余金及び非支配株主持分が減少しました。その結果、純資産合計は前連結会計年度末に比べ 507億6千6百万円減少し、1,511億3千3百万円となりました。
この結果、自己資本比率は、27.6%(前連結会計年度末は 31.2%)となりました。
②経営成績
当第3四半期連結累計期間の業績については、国内線と国際線の旅客数の大幅な減少で、施設利用料収入や商品売上高、飲食売上高などの落ち込みが続き、営業収益は 397億2千万円(前年同期比 80.5%減)、徹底的なコスト削減に取り組んでおりますが、減収の影響と昨年度に供用開始した羽田国際化関連施設の減価償却費の増加などにより、営業損失は 440億2千5百万円(前年同期は営業利益 157億6千4百万円)、経常損失は 413億7千7百万円(前年同期は経常利益 149億7百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は 264億7千8百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益 81億6千2百万円)となりました。
(単位:百万円)
セグメント別の業績は次のとおりです。なお、営業利益(損失)はセグメント利益(損失)に該当します。
(施設管理運営業)
(単位:百万円)
家賃収入については、昨年4月より実施している入居テナント等に対する家賃減免措置を継続していることもあり、前年を下回っております。
施設利用料収入については、旅客数が国内線では着実に回復してまいりましたが、12月以降は再び減少傾向にあり、国際線でも大きな落ち込みが続いていることで、旅客取扱施設利用料収入の大幅な減少により、前年を大きく下回っております。
その他の収入については、旅客数の減少に伴う駐車料収入やラウンジ収入、ホテル収入、広告料収入の減少の影響で、前年を大きく下回っております。
その結果、施設管理運営業の営業収益は 281億4千4百万円(前年同期比 58.9%減)となりました。また減収の影響と昨年度に供用開始した羽田空港第2ターミナル国際線施設と第3ターミナル拡張部の減価償却費の増加などにより、営業損失は 274億8百万円(前年同期は営業利益 102億2千2百万円)となりました。
(物 品 販 売 業)
(単位:百万円)
国内線売店売上については、昨年10月からの「Go To トラベル」地域共通クーポンの導入による効果などもありましたが、旅客数の減少とコロナ禍における消費マインドの変化などの影響が大きく、前年を大幅に下回っております。
国際線売店売上については、国際線旅客数の大幅な減少と当社直営免税店の多くで休業が続いていることで前年を大きく下回っております。なお羽田空港第3ターミナルでは総合免税店に加えて一部のブランドブティックでも航空便の運航に合わせて営業を再開し、成田空港の一部店舗では曜日を限定して営業しておりますが、市中免税店「Japan Duty Free GINZA」を含めて各店舗の商品売上が厳しい状況は続いております。
その他の売上については、地方空港での旅客数減少による卸売上の落ち込みが続き、前年を大きく下回っております。
その結果、物品販売業の営業収益は 110億9千2百万円(前年同期比 91.1%減)となり、営業損失は 77億4千6百万円(前年同期は営業利益 111億4千6百万円)となりました。
(飲 食 業)
(単位:百万円)
飲食店舗売上については、羽田空港国内線、国際線ともに旅客数の減少に加え、臨時休業や営業時間の短縮により、前年を大きく下回りました。
機内食売上については、顧客である多くの外国航空会社の成田及び羽田路線における旅客数の大幅な減少が続いていることで、前年を大きく下回っております。
その結果、飲食業の営業収益は 32億円(前年同期比 81.7%減)となり、営業損失は 36億1百万円(前年同期は営業利益 7億9千6百万円)となりました。
(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況にありますが、持ち直しの動きがみられます。先行きについては、感染拡大の防止策を講じる中で、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、持ち直しの動きが続くことが期待されますが、国内外の感染拡大による経済の下振れリスクの高まりに十分注意する必要があります。
このような経済情勢のもと、航空業界では昨年10月から「Go To トラベル」に東京発着旅行が追加され、国内観光需要に回復がみられましたが、12月以降は感染症の再拡大や「Go To トラベル」の全国一斉停止などにより航空需要に影響が出始めております。これに伴い羽田空港国内線の旅客数についても、第2四半期の前年同期比約70%減の状況に対して、10月と11月の前年同月比は約50%減と着実に回復してまいりましたが、12月は再び前月よりも落ち込んでおります。一方で国際線は10月以降、ビジネストラックおよびレジデンストラックへの韓国、中国などの追加や、一定の条件下での全世界からの新規入国制限の緩和などがありましたが、12月以降は新型コロナウイルスの変異種による感染が欧州で拡大し、再び制限が強化されております。これに伴い羽田空港国際線の旅客数についても、前年同期を95%以上下回る状況が続いております。また当社グループが事業を営む成田空港等の国際拠点空港でも、国際線旅客の大幅な減少は続いております。
このような状況のもと、当社グループでは「航空分野における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」(定期航空協会及び全国空港ビル事業者協会共同作成)に基づき、空港利用者の安全・安心の確保に努めております。これまでにターミナル内の換気能力の向上や館内各所への消毒液や飛沫感染防止シートの設置、保安検査場での体温測定用サーモグラフィー導入などに取り組んでまいりました。さらに第3ターミナルでは、国によるPCR検査体制拡充の動きに合わせて一部エリアを検査用スペースとして提供していることに加えて、東邦大学羽田空港第3ターミナルクリニックでは海外渡航者向けにPCR検査を行い、最短2時間での陰性証明書発行が可能な体制を整えたほか、東京空港交通株式会社などと連携し宿泊ホテルまでの入国者専用バスの運行を開始するなど、さまざまな取り組みを進めております。
一方、営業収益が大幅に減少する中で商品売上の回復に向けて、旅客回復が続いていた国内線売店を中心に売上増進策を進め、「HANEDA CHOCOLATE JOURNEY」等の新たなオリジナルブランドの立ち上げによる羽田空港限定商品の展開強化などに取り組んでまいりました。またEC事業においても、既存ECサイトでの品ぞろえ強化に加え、他企業と連携し新たな越境ECサイトを立ち上げて、事業規模拡大に向けたさまざまな取り組みを進めております。なお、旅客数が著しく減少するなか、昨年4月以降、航空会社や入居テナント等に対する支援措置として家賃減免措置を、旅客動向を鑑みて減免内容を見直しながら実施しております。
また減収影響を最小限に留めるべく徹底的なコスト削減策を実施しており、これまでに不要不急コストの削減に加え、旅客動向に合わせたターミナルの一部閉鎖や運営方法の見直しによる施設維持管理費用の削減、業務内製化による外部委託費の削減を行ってまいりました。人件費についても役員報酬の一部返上や従業員賞与および臨時給料の削減などの固定的費用の削減を行っております。引き続き削減効果の維持に努めるとともに、今後の旅客回復に伴うコスト増加を抑制し、より効率的に利益創出する体制を構築すべくコスト構造の見直しに取り組んでまいります。
資金面では投資の見直しを行い手元流動性の確保に努めるとともに、既存コミットメントライン契約の 90億円に加えて、これまでに長期借入金 50億円の調達や短期借入枠 200億円の設定などを行ってまいりました。今後も減収影響が長期化した場合に備えて、さらなる資金調達の検討を進めてまいります。
当社グループはこれまでに、すべてのステークホルダーに最高に満足していただける空港を目指すとともに、事業及び収益機会を創造し持続的成長を果たすべく、長期ビジョンである「To Be a World Best Airport」に基づき、中期経営計画(2016年度から2020年度)を策定し取り組みを進めてまいりました。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響で計画の前提である事業環境が著しく変化し、さらに社会全体が「ニューノーマル(新常態)」へ移行する中で、当社グループとしては旅客ターミナルの運営方法や事業内容を、従来の枠組みにとらわれない発想で抜本的な見直しを行っております。
今期は、羽田空港国際線においてストレスフリーで快適な搭乗手続きを実現する「FAST TRAVEL」の推進や、顔認証技術を活用した「One ID」導入を行い、利便性の向上に加えて非対面・非接触化による感染防止策の一環としても取り組みを進めております。また国内線ではこれまでのロボット実証実験を活かし、自動運転車椅子や遠隔案内ロボット、消毒作業ロボット、翻訳ロボット技術を応用した多言語翻訳スマートマスク「C-FACE」の導入など、デジタル技術を積極的に活用し、柔軟で効率的なターミナル運営を推進しております。さらに、こうした羽田空港を使って共同開発し採用してきた世界に誇れる技術や製品を他空港などへ展開する販売代理店事業にも取り組んでおります。また国際線においては、旅客回復に時間を要する中で今後のビジネスジェット需要の拡大を見据え、東京オリンピック・パラリンピックが開催される7月の供用開始に向けて専用施設の工事を進めております。今後も引き続き、新規顧客層の獲得による収益源の多様化、航空旅客のみに依存しない収益源の確保に向け、新規事業の開発を進めてまいります。
ESG関連では、脱炭素社会へ向けたCO2削減の取り組みとして、従来から行っている照明のLED化などに加え、羽田空港におけるゴミ排出量増大対策として進めていた新リサイクル棟の建設が昨年12月に完了しました。さらに、フードロス削減を目的に空港内物販店舗で売れ残った商品を空港内従業員へ販売するサービス「TABETE レスキューデリ」の実証実験を開始しました。またユニバーサルデザインサービス施設の充足を目指して、障がいのある方が気持ちを落ち着かせることが必要になった場合にご利用いただける「カームダウン・クールダウンスペース」を手荷物検査場通過後の保安区域内に設置するなど、さまざまな取り組みを進めております。
なお、羽田空港旅客ターミナルは2019年11月に、英国SKYTRAX社が実施する“Global Airport Rating”で、6年連続で世界最高水準である「5スターエアポート」を獲得し、さらに昨年5月には2020年国際空港評価の空港総合評価である「World's Best Airports」で、2年連続で世界第2位を受賞しました。また、部門賞である「World's Cleanest Airports」(5年連続)と、「World's Best Domestic Airports」(8年連続)、「World's Best PRM / Accessible Facilities」(2年連続)でも、世界第1位となりました。
引き続き航空業界は厳しい状況にあり、さらに2021年に入ると東京都などを対象に再び緊急事態宣言が発出されました。これに伴い「Go To トラベル」再開の延期や飲食店舗等における営業時間短縮要請への対応など、航空需要や当社事業にも大きな影響を受けております。当社グループとしてはこれらの動向を踏まえて、羽田空港利用者の安全・安心を確保していくとともに、需要を的確に捉えた旅客ターミナル運営を進めてまいります。なお長期的には航空需要は着実に伸びていくと見込んでおり、今後も日本及び首都圏の空の玄関口である羽田空港の利便性、快適性、機能性をより一層向上させて、羽田空港の価値向上に向けて取り組んでまいります。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の財政状態及び経営成績につきましては、次のとおりとなりました。
①財政状態
(資産)
流動資産は、営業収益の落ち込みに伴う現金及び預金や売掛金の減少などにより減少しました。固定資産は、建物及び構築物等の減価償却が進んだことなどにより減少しました。その結果、総資産は前連結会計年度末に比べ 504億4千8百万円減少し、4,709億1千4百万円となりました。
(負債)
昨年度に完了した羽田空港国際線施設の拡張工事代金の支払いがあった一方で、長期借入により約300億円を調達した影響により増加しました。その結果、負債合計は前連結会計年度末に比べ 3億1千7百万円増加し、3,197億8千1百万円となりました。
(純資産)
配当金の支払いや、四半期純損失の計上により利益剰余金及び非支配株主持分が減少しました。その結果、純資産合計は前連結会計年度末に比べ 507億6千6百万円減少し、1,511億3千3百万円となりました。
この結果、自己資本比率は、27.6%(前連結会計年度末は 31.2%)となりました。
②経営成績
当第3四半期連結累計期間の業績については、国内線と国際線の旅客数の大幅な減少で、施設利用料収入や商品売上高、飲食売上高などの落ち込みが続き、営業収益は 397億2千万円(前年同期比 80.5%減)、徹底的なコスト削減に取り組んでおりますが、減収の影響と昨年度に供用開始した羽田国際化関連施設の減価償却費の増加などにより、営業損失は 440億2千5百万円(前年同期は営業利益 157億6千4百万円)、経常損失は 413億7千7百万円(前年同期は経常利益 149億7百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は 264億7千8百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益 81億6千2百万円)となりました。
(単位:百万円)
| 区 分 | 前第3四半期連結累計期間(自 2019年4月1日 至 2019年12月31日) | 当第3四半期連結累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年12月31日) | 前年同期比増減率(%) | |
| 営 業 収 益 | 203,451 | 39,720 | △ 80.5 | |
| (施設管理運営業) | (64,474) | (26,719) | △ 58.6 | |
| (物品販売業) | (123,438) | (10,575) | △ 91.4 | |
| (飲食業) | (15,538) | (2,426) | △ 84.4 | |
| 営 業 損 益 | 15,764 | △ 44,025 | ― | |
| 経 常 損 益 | 14,907 | △ 41,377 | ― | |
| 親会社株主に帰属する 四半期純損益 | 8,162 | △ 26,478 | ― | |
セグメント別の業績は次のとおりです。なお、営業利益(損失)はセグメント利益(損失)に該当します。
(施設管理運営業)
(単位:百万円)
| 区 分 | 前第3四半期連結累計期間(自 2019年4月1日 至 2019年12月31日) | 当第3四半期連結累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年12月31日) | 前年同期比増減率(%) | |
| 施設管理運営業 | 64,474 | 26,719 | △ 58.6 | |
| 家賃収入 | 13,669 | 12,450 | △ 8.9 | |
| 施設利用料収入 | 33,437 | 5,838 | △ 82.5 | |
| その他の収入 | 17,366 | 8,430 | △ 51.5 | |
| セグメント間の内部売上高 | 4,066 | 1,425 | △ 65.0 | |
| 売上高 合計 | 68,540 | 28,144 | △ 58.9 | |
| セグメント損益 | 10,222 | △ 27,408 | ― | |
家賃収入については、昨年4月より実施している入居テナント等に対する家賃減免措置を継続していることもあり、前年を下回っております。
施設利用料収入については、旅客数が国内線では着実に回復してまいりましたが、12月以降は再び減少傾向にあり、国際線でも大きな落ち込みが続いていることで、旅客取扱施設利用料収入の大幅な減少により、前年を大きく下回っております。
その他の収入については、旅客数の減少に伴う駐車料収入やラウンジ収入、ホテル収入、広告料収入の減少の影響で、前年を大きく下回っております。
その結果、施設管理運営業の営業収益は 281億4千4百万円(前年同期比 58.9%減)となりました。また減収の影響と昨年度に供用開始した羽田空港第2ターミナル国際線施設と第3ターミナル拡張部の減価償却費の増加などにより、営業損失は 274億8百万円(前年同期は営業利益 102億2千2百万円)となりました。
(物 品 販 売 業)
(単位:百万円)
| 区 分 | 前第3四半期連結累計期間(自 2019年4月1日 至 2019年12月31日) | 当第3四半期連結累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年12月31日) | 前年同期比増減率(%) | |
| 物品販売業 | 123,438 | 10,575 | △ 91.4 | |
| 国内線売店売上 | 27,415 | 6,853 | △ 75.0 | |
| 国際線売店売上 | 70,540 | 1,772 | △ 97.5 | |
| その他の売上 | 25,482 | 1,949 | △ 92.4 | |
| セグメント間の内部売上高 | 751 | 517 | △ 31.2 | |
| 売上高 合計 | 124,190 | 11,092 | △ 91.1 | |
| セグメント損益 | 11,146 | △ 7,746 | ― | |
国内線売店売上については、昨年10月からの「Go To トラベル」地域共通クーポンの導入による効果などもありましたが、旅客数の減少とコロナ禍における消費マインドの変化などの影響が大きく、前年を大幅に下回っております。
国際線売店売上については、国際線旅客数の大幅な減少と当社直営免税店の多くで休業が続いていることで前年を大きく下回っております。なお羽田空港第3ターミナルでは総合免税店に加えて一部のブランドブティックでも航空便の運航に合わせて営業を再開し、成田空港の一部店舗では曜日を限定して営業しておりますが、市中免税店「Japan Duty Free GINZA」を含めて各店舗の商品売上が厳しい状況は続いております。
その他の売上については、地方空港での旅客数減少による卸売上の落ち込みが続き、前年を大きく下回っております。
その結果、物品販売業の営業収益は 110億9千2百万円(前年同期比 91.1%減)となり、営業損失は 77億4千6百万円(前年同期は営業利益 111億4千6百万円)となりました。
(飲 食 業)
(単位:百万円)
| 区 分 | 前第3四半期連結累計期間(自 2019年4月1日 至 2019年12月31日) | 当第3四半期連結累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年12月31日) | 前年同期比増減率(%) | |
| 飲食業 | 15,538 | 2,426 | △ 84.4 | |
| 飲食店舗売上 | 9,580 | 1,876 | △ 80.4 | |
| 機内食売上 | 5,268 | 286 | △ 94.6 | |
| その他の売上 | 689 | 263 | △ 61.8 | |
| セグメント間の内部売上高 | 1,945 | 773 | △ 60.2 | |
| 売上高 合計 | 17,484 | 3,200 | △ 81.7 | |
| セグメント損益 | 796 | △ 3,601 | ― | |
飲食店舗売上については、羽田空港国内線、国際線ともに旅客数の減少に加え、臨時休業や営業時間の短縮により、前年を大きく下回りました。
機内食売上については、顧客である多くの外国航空会社の成田及び羽田路線における旅客数の大幅な減少が続いていることで、前年を大きく下回っております。
その結果、飲食業の営業収益は 32億円(前年同期比 81.7%減)となり、営業損失は 36億1百万円(前年同期は営業利益 7億9千6百万円)となりました。
(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。