四半期報告書-第28期第3四半期(平成26年10月1日-平成26年12月31日)

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2015/02/13 13:00
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(1) 業績の状況
当社は、平成17年4月25日、福知山線塚口・尼崎間において、106名のお客様の尊い命を奪い、500名を超えるお客様を負傷させるという、極めて重大な事故を惹き起こしました。当社としては、これまでの間、「被害に遭われた方々に誠心誠意と受け止めていただけるような取り組み」、「安全性向上に向けた取り組み」、「変革の推進」を「経営の3本柱」と定め、全力で取り組んでまいりました。
当第3四半期連結累計期間については、「福知山線列車事故追悼慰霊式」を執り行い、ご被害者への「事故現場に関するご説明会」を開催するとともに、引き続き被害に遭われた方々へ真摯に向き合い対応してまいりました。また、この事故を踏まえて設立した公益財団法人「JR西日本あんしん社会財団」を通じて、「安全で安心できる社会づくり」に寄与する取り組みを実施してまいりました。
「JR西日本グループ中期経営計画2017」とその中核をなす「安全考動計画2017」については、「現場起点」「お客様起点」をキーワードに、安全・CSを中心とした各戦略の到達目標の達成に向けて、計画的な取り組みを推進してまいりました。
特に、最優先で取り組むべき「安全」については、「安全考動計画2017」の具体的取り組みをJR西日本グループあげて推進しており、「お客様が死傷する列車事故ゼロ」「死亡に至る鉄道労災ゼロ」という到達目標に向けて、全力で取り組んでいるところです。
今年度は北陸新幹線金沢開業に向けた諸準備や大阪ステーションシティ・ノースゲートビルディング西館の再生等により、将来の成長に向けてこれらのコストが先行するなか、今後の成長を確実なものとする重要な基盤整備の年と位置づけています。北陸新幹線については、国土交通大臣より料金の認可がなされ、さらに運行ダイヤの発表を行うとともに、並行在来線の譲渡に向けた諸準備も着実に推進しました。また、ノースゲートビルディング西館については、新たな商業施設の名称を「LUCUA 1100」(ルクアイーレ)に決定し、4月の開業を目指し、準備を進めています。
当社を取り巻く経営環境は、人口減少や対抗輸送機関との競合、局地的豪雨などの増加による災害への対策、労務単価の上昇や電力料金値上げ等のコストの増加など厳しい現状が続いていますが、一方で、訪日外国人やシニア層などの新たな需要の増加といった機会を捉え、商品・サービスの充実を図っています。また、中長期的な企業価値向上を目指し、地域の皆様との交流と連携を深め、JR西日本グループ一体でエリアに即した事業を展開することにより、鉄道の品質を高めるとともに非鉄道事業の拡大と新たな事業創造を促進するなど、持続的成長に向けた土台作りに取り組んでまいりました。
なお、湖西線については、昨年7月に独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構からの貸付期間が終了し、有償で譲り受けています。また、当社は昨年10月にWTO政府調達協定の対象から除外されることとなりましたが、今後もこれまでと同様に、調達の透明性を高めて、安全、高品質で安価、かつ十分なアフターケアが行われる優れた製品を内外無差別に調達していくとともに、国内外の技術を積極的に活用し、さらに安全で高品質な鉄道輸送の提供に努めてまいります。
当第3四半期連結累計期間においては、堅調な国内旅行需要や円安を背景とした訪日外国人の増加等に加え、各種施策に取り組んだことにより、営業収益は前年同期比1.1%増の9,968億円、営業利益は同11.1%増の1,343億円、経常利益は同16.7%増の1,189億円、法人税等を控除した四半期純利益は同31.1%増の796億円となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
① 運輸業
「安全考動計画2017」の具体的な取り組みとして、「安全・安定輸送を実現するための弛まぬ努力」を続けるとともに、「リスクアセスメントのレベルアップ」を進めるための取り組みとして、関連する情報を体系的に整理した、リスクアセスメント・ハンドブックを作成し、全社員に水平展開しました。また、「安全意識の向上と人命最優先の考動」に向けて、事故の教訓を体系的に学ぶために設置した「鉄道安全考動館」における社員教育等の取り組みを進めてまいりました。さらに、東日本大震災の教訓を生かして制定した「津波避難誘導心得」及びマニュアルに基づき、訓練を実施するなど、地震・津波情報の伝達や避難を円滑に行うための取り組みを進めました。また、踏切設備の保安度向上やホームの安全対策に取り組み、「昇降式ホーム柵」の桜島駅での試行を踏まえて、昨年12月に編成の異なる列車に対する機能や操作の確認等のため六甲道駅での試行を開始しました。さらに、ホーム上の混雑緩和のため行ってきた尼崎駅の橋上駅舎増設工事が完了し、供用を開始しました。また、地震・津波対策として、高架橋柱の耐震補強工事や山陽新幹線における逸脱防止ガードの整備、津波避難設備の充実等に引き続き取り組んでまいりました。さらに、強風対策として、平成28年1月までに湖西線志賀・比良間に加え、同年6月までに北陸本線小舞子・美川間及び小松・明峰間に防風柵を延伸することとしました。
輸送面については、ゴールデンウィーク期間やお盆期間、週末を中心に、新幹線及び在来線特急列車の増発を行い、利便性向上に努めました。また、今年3月の北陸新幹線金沢開業に向けて、長野・白山総合車両所間における試運転の開始、運行ダイヤの発表など、安全で信頼される輸送サービスの提供に向けた諸準備を着実に進めています。
また、広島地区における227系近郊形車両の今年度中の投入に加え、平成28年度からは大阪環状線での323系車両の投入を行うなど、安全性及び快適性の向上と輸送品質の確保に努めてまいります。
一方、豪雨災害については、昨年度より不通を余儀なくされていた山陰本線、山口線、三江線が、地元の皆様のご協力を賜り、昨年8月までに全線での運転を再開しました。また、今年度においても、福知山線、可部線について昨年8月から9月にかけて一部線区が一時不通となっていましたが、全線で運転を再開しました。なお、昨年10月の台風19号接近に伴い、未然に被害を防止するため、お客様へ事前にお知らせしたうえ京阪神地区の在来線を全面運休する対策を実施しました。
営業面については、対抗輸送機関との競合等を踏まえ、「スーパー早特きっぷ」設定区間の拡大、「リメンバー九州キャンペーン」を展開したほか、山陽新幹線の500系こだま号の「プラレールカー」運行期間を延長するなど、新幹線のご利用促進に努めました。
さらに全国のJRグループで展開している「和歌山デスティネーションキャンペーン」や、「山口線・山陰本線全線運転再開キャンペーン」を開催するなど地域と連携した観光振興を推進したほか、北陸新幹線金沢開業に向けて、ネットで便利にご予約いただける「e5489早特3」のご利用促進を図るなど、北陸エリアへのご利用拡大に取り組みました。加えて、「訪日外国人向け無料公衆無線LANサービス」のエリア拡大や特急「はるか」車内での「無料公衆無線LANサービス」の開始、関西空港駅での訪日外国人向け「みどりの窓口」の設置など、訪日外国人向けサービスの拡充を図りました。また、60歳以上のお客様にお得な「ノリノリきっぷ」や「山陰めぐりパス50」を発売したほか、50歳以上のお客様にお得な割引きっぷや旅行商品をご提案する「おとなび」を開始するなど、シニア世代の需要喚起に取り組みました。
このほか、「地域との共生」を実現していくための取り組みとして、地域と連携した「山陰いいもの探県隊」の専用 WEBサイトのオープン、岡山県との観光振興等に関する包括協定の締結などを行いました。
バス事業については、利用動向に応じた輸送改善と柔軟な価格設定の実施により、お客様の利便性向上に努めました。
船舶事業(宮島航路)については、多客期に対応した営業体制等により、収入の確保に取り組みました。
この結果、運輸業の営業収益は前年同期比1.9%増の6,537億円、営業利益は同13.6%増の1,020億円となりました。
② 流通業
「JR大阪三越伊勢丹」については、昨年7月末より改装工事に着手し、4月には売場づくりの強みを再編集した店舗「isetan」として、「LUCUA 1100」(ルクアイーレ)に出店します。また、株式会社セブン-イレブン・ジャパンとの提携店舗を北陸エリア初となる小松駅など44箇所に開業し、駅の魅力向上に向けた取り組みを推進しました。
この結果、流通業の営業収益は前年同期比7.1%減の1,666億円、営業利益は同17.0%減の32億円となりました。
③ 不動産業
将来の成長に向けて新大阪駅、広島駅、金沢駅などの拠点駅でリニューアル工事を進めており、昨年7月には北陸新幹線金沢開業に向け、金沢駅高架下商業施設「金沢百番街あんと」を増床全館リニューアル開業しました。また、大阪ステーションシティ・ノースゲートビルディングについては、東館「ルクア」のリニューアルを昨年8月に実施しました。さらに、西館の新たな商業施設の名称を「LUCUA 1100」(ルクアイーレ)に決定しました。「LUCUA 1100」は、集客力・話題性の高い専門店と「isetan」を融合させた、新しいタイプの商業施設を目指します。
加えて、大阪駅周辺地区全体の活性化を図るため、エリアマネジメント活動を周辺事業者と連携して推進しました。このほか、沿線等におけるマンション分譲等に取り組みました。
この結果、不動産業の営業収益は前年同期比8.3%減の648億円、営業利益は同4.7%増の211億円となりました。
④ その他
ホテル業については、インバウンドの獲得増大に努める等の販売拡大に取り組みました。旅行業については、インバウンド営業の強化、インターネット販売の充実等を図るとともに、鉄道利用商品の販売拡大に取り組みました。「ICOCA電子マネー」については、交通系ICカード全国相互利用サービスを最大限活用するとともに市中の大型商業施設への導入等ご利用いただける機会の拡充に取り組みました。また、新たな事業分野へのチャレンジについては、西日本エリアの地域農業の発展に貢献するため、農業関連事業として昨年4月に資本参加した株式会社ファーム・アライアンス・マネジメントに加え、昨年10月には株式会社神明ホールディングとの業務提携を行いました。また、食品関連事業においては、株式会社五万石千里山荘への資本参加のほか、機能性食普及事業を行う株式会社グローカル・アイとの業務提携を行いました。
一方、厳しい事業環境が見込まれるゴルフ事業については、地域や会員の皆様のご理解を得たうえで、昨年10月にゴルフ場経営大手の株式会社アコーディア・ゴルフへ譲渡しました。
なお、大鉄工業株式会社と株式会社ジェイアール西日本ビルトの2社が昨年4月に連結子会社となりました。引き続き、建設工事等における安全・品質の向上を図ってまいります。
この結果、その他の営業収益は前年同期比18.2%増の1,116億円、営業利益は同23.0%増の74億円となりました。
運輸業のうち、当社の鉄道事業の営業成績は以下のとおりであります。
ア.輸送実績
区分単位第28期第3四半期累計期間
自 平成26年4月1日
至 平成26年12月31日
前年同期比
営業日数275
新幹線キロ644.0644.0
キロ程在来線キロ(28.0)
4,371.7
(28.0)
4,371.7
キロ(28.0)
5,015.7
(28.0)
5,015.7
定期千人873,76499.7%
輸送人員定期外千人520,661100.6
千人1,394,426100.1
輸送人キロ定期千人キロ556,04299.0
新幹線定期外千人キロ13,204,825102.8
千人キロ13,760,868102.6
在来線

定期千人キロ13,990,81199.4
定期外千人キロ7,872,758102.3
千人キロ21,863,570100.4


定期千人キロ3,271,97397.7
定期外千人キロ3,720,924102.8
千人キロ6,992,897100.3
定期千人キロ17,262,78599.0
定期外千人キロ11,593,682102.4
千人キロ28,856,467100.4
定期千人キロ17,818,82799.0
合計定期外千人キロ24,798,508102.6
千人キロ42,617,335101.1

(注) 1. キロ程欄の上段括弧書は、外数で第三種鉄道事業のキロ程であり、それ以外は第一種鉄道事業及び第二種鉄道事業のキロ程であります。また、前年同期比は、前年第3四半期末の数値を記載しております。
2. 輸送人キロ欄の近畿圏は、近畿統括本部の地域について記載しております。
イ.収入実績
区分単位第28期第3四半期累計期間
自 平成26年4月1日
至 平成26年12月31日
前年同期比
旅客運輸収入旅客収入新幹線定期百万円7,011100.5%
定期外百万円277,260102.7
百万円284,272102.7
在来線

定期百万円87,349101.0
定期外百万円135,660101.8
百万円223,010101.5


定期百万円20,948101.3
定期外百万円73,546101.6
百万円94,495101.6
定期百万円108,298101.0
定期外百万円209,207101.7
百万円317,505101.5
合計定期百万円115,309101.0
定期外百万円486,468102.3
百万円601,777102.0
荷物収入百万円695.7
合計百万円601,784102.0
鉄道線路使用料収入百万円3,47698.1
運輸雑収百万円47,745100.8
収入合計百万円653,006101.9

(注) 旅客収入欄の近畿圏は、近畿統括本部の地域について記載しております。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当連結会社の事業上及び財務上の対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は52億円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の状況に、重要な変更はありません。
(4) 主要な設備
① 新設、休止、大規模改修、除却、売却等について、当第3四半期連結累計期間に著しい変動があったものは、次のとおりであります。
当第3四半期連結累計期間において完成した重要な設備の新設
工事件名セグメントの名称総工事費完成年月
百万円
車両新造工事運輸業1,482平成26年10月

② 前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設、除却等について、当第3四半期連結累計期間に著しい変更があったものは、次のとおりであります。
当第3四半期連結累計期間に新たに確定した重要な設備の新設の計画
工事件名セグメントの
名称
予算総額工事着手年月完成予定年月
百万円
広島鉄道病院新築移転工事運輸業8,376平成26年4月平成27年度
山陽本線CTC化工事運輸業6,890平成26年5月平成28年春
新駅設置工事運輸業6,092平成26年5月平成28年春
JR京都線高槻駅改良工事運輸業4,017平成26年5月平成28年春
車両新造工事運輸業42,403平成26年5月平成30年度

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