四半期報告書-第30期第2四半期(平成28年7月1日-平成28年9月30日)
有報資料
(1) 業績の状況
当社は、平成17年4月25日、福知山線塚口・尼崎間において、106名のお客様の尊い命を奪い、500名を超えるお客様を負傷させるという、極めて重大な事故を惹き起こしました。福知山線列車事故で被害に遭われた方々へ、引き続き真摯に向き合い対応してまいります。
当社は「被害に遭われた方々に誠心誠意と受け止めていただけるような取り組み」「安全性向上に向けた取り組み」「変革の推進」を「経営の3本柱」と定めており、全力で取り組んでおります。
当社グループは、平成25年3月に、「JR西日本グループ中期経営計画2017」とその中核をなす「安全考動計画2017」を策定し、昨年4月にそれまでの振り返りと経営環境の変化を踏まえ、「JR西日本グループ中期経営計画2017」をアップデートし、目標の達成に向けた取り組みの修正、追加を行いました。
本年度は「JR西日本グループ中期経営計画2017」の4年目として、最終年度の目標達成に向け、企業価値を向上させるために必要な取り組みを着実に実施しております。
当第2四半期連結累計期間においては、本年4月の熊本地震の影響や北陸新幹線の開業効果が一巡したこと等により運輸収入は減収となりました。鉄道事業以外においては、流通業がセブン-イレブン・ジャパンとの提携店舗の売上げが順調に推移したことにより増収となった一方、不動産業は前年同期のマンション分譲の反動減により減収となりました。
このような状況の中ではありますが、安全、CS等の取り組みについては、中期経営計画に沿って必要な投資や施策を積極的に推進してまいりました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の営業収益は前年同期比1.3%減の7,003億円、営業利益は同11.0%減の983億円、経常利益は同11.2%減の885億円、法人税等を控除した親会社株主に帰属する四半期純利益は同13.5%減の571億円となりました。
当社を取り巻く経営環境は、激甚化する自然災害、人口減少や対抗輸送機関との競合、不安定な経済情勢等将来の見通しが難しい状況が続いております。引き続き、安全性向上を大前提として、北陸新幹線開業2年目における効果の定着化やシニア需要、訪日観光客需要の獲得に向けた取り組み等各施策をグループ全体で推進してまいります。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
① 運輸業
鉄道の安全性向上に向けて、平成25年に策定した「安全考動計画2017」のもと各種施策を推進しております。重点項目として、激甚化する自然災害への対処、ホームの安全性向上、死亡に至る鉄道労災防止、リスク管理の強化、安全における内部監査の充実と外部視点の活用等を進めております。
激甚化する自然災害への対処については、京阪神を中心に豪雨災害に対する取り組みとして、斜面防災工事等を実施するなど、防災強度向上の取り組みを進めております。地震対策等としては、高架橋柱や駅舎の耐震補強工事を行ったほか、山陽新幹線で整備を進めている逸脱防止ガードについて、昨年度に完了した新大阪・姫路間に引き続き、姫路・博多間において整備しております。
ホームの安全性向上については、ホーム柵の整備を進めており、本年3月に京橋駅1番のりば、高槻駅1、6番のりばにおいて使用開始しておりますが、平成29年春頃の使用開始をめざして大阪駅6、7番のりば、京橋駅2番のりばにも整備し、今後もハード、ソフトの両方の取り組みを進めてまいります。また、京橋駅、新今宮駅に設置している遠隔セキュリティカメラを平成28年12月に三ノ宮駅にも設置し、安全、安心してご利用いただける駅づくりを一層推進してまいります。
リスク管理の強化については、リスクアセスメントを推進する指導者層の育成や系統横断的な課題対処に向けたリスクアセスメントの推進等に引き続き取り組むとともに、本年度より有効性の高いリスクアセスメントの事例を全社で共有化する取り組み等を進めております。また、「ヒューマンエラー」に関する情報を全社員がそれぞれの立場で報告し、分析、活用していく全員参加型の安全管理を実現していくための手段の一つとして、本年度より「ヒューマンエラー」に対する処分、マイナス評価の見直しを行いました。これにより、報告文化の一層の醸成を図り、重大事故の未然防止に取り組んでおります。
さらに、昨年度より安全管理体制が有効に機能しているか確認し、必要により改善するために、社外の第三者機関による評価を実施いたしました。本年6月に評価結果を受け、内部監査人の教育の強化等、実行可能な内容は速やかに実施するとともに、準備に時間の要する内容についても、次期安全計画に反映させ、安全管理体制のレベルアップ及び安全管理体制監査の充実を図ってまいります。
営業施策等については、アップデートした「JR西日本グループ中期経営計画2017」のもと山陽新幹線のご利用促進、北陸新幹線開業2年目における効果の定着化、シニア需要、訪日観光客需要の獲得、近畿エリアにおける輸送品質の向上や線区価値向上、西日本各エリアの観光活性化等に取り組んでおります。
山陽新幹線については、本年4月に発生した熊本地震により減退した観光需要の復興に向けて、九州運輸局、九州観光推進機構等と連携した「九州観光復興キャンペーン」を実施し、販売促進に取り組みました。また春季に「晴れの国おかやまデスティネーションキャンペーン」を開催し、観光列車「ラ・マル・ド・ボァ」の運行等による着地素材の魅力付けに取り組み、多くのお客様にご利用いただきました。夏季には、同キャンペーンの盛り上げを維持すべく、広島エリアを含めた「せとうちキャンペーン」を開催し、クルーズ・サイクリング等瀬戸内の魅力を発信し、ご好評をいただきました。
北陸新幹線については、開業効果の2年目の定着化に向けて、「開業1周年キャンペーン」や「出張応援キャンペーン」の開催、北陸エリアでテレビCMを実施するなど、ビジネス・観光双方での需要喚起に取り組むとともに、関西、北陸、信越エリアの相互流動拡大に向け、行政、経済界、旅行業界を対象とした「関西・北陸交流会」を開催いたしました。
シニア需要の獲得については、50歳以上のお客様にお得な割引きっぷや旅行商品をご提案する「おとなび」の会員向け乗り放題きっぷ「おとなびパス」や「おとなびWEB早特」を再発売、延長発売する等需要喚起の取り組みを推進し、ご好評をいただいております。
さらに、訪日観光客需要の拡大に向けた取り組みとして、関西~北陸エリア~東京の広域観光周遊ルート商品「大阪・東京『北陸アーチパス』」を本年4月から設定しております。また、受入態勢整備の一環として、大阪駅では、観光案内や旅行に関する各種相談対応、外貨両替、チケット販売等のサービスを一体的に提供する「Travel Service Center OSAKA」を大阪府、公益財団法人大阪観光局と連携して来年3月に開設いたします。また、関西空港駅では、現状上階を含めて最大8窓口のみどりの窓口を、ワンフロアで最大14窓口に拡大し、外国語にも対応できる窓口を増設するなど販売機能を来年3月に強化いたします。
近畿エリアの輸送品質の向上の取り組みについては、大阪環状線改造プロジェクトの一環として新型車両「323系」の導入を本年度内に予定しております。さらに駅設備の向上として桃谷駅に改札口を新設し、京阪神の駅のコンコースにベンチを設置しております。
京都梅小路エリアにおいては「地域と歩む鉄道文化拠点」をめざし、本年4月に「京都鉄道博物館」をグランドオープンし、ご好評をいただいております。また、嵯峨野線京都・丹波口間の新駅のデザインなど概要を決定し、本年9月に起工式を開催いたしました。
このほか、西日本各エリアの観光誘客や地域活性化等に向けた取り組みである、「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の平成29年の運行開始に向けて、昨年度より運行ルート、車両デザイン、車内クルーの制服デザインを発表してまいりましたが、本年度は車内クルーの採用及び研修、立ち寄り駅の改修計画の発表、葉加瀬太郎氏のアンバサダー就任等、運行開始に向けた準備を着実に進めております。
また、新たな信号システム装置の開発、設計、製造等を推進すべく、平成21年から技術提携を行っている日本信号株式会社と資本提携を結ぶため、同社株式の一部を取得いたしました。
なお、三江線の江津・三次間につきましては、沿線自治体の皆様と丁寧に議論を重ねた結果、本年9月に鉄道事業の廃止の意思表示をしております。平成30年4月1日を廃止予定日として、今後新たな交通プランの策定に協力し地元の皆様との協議を進めてまいります。
バス事業、船舶事業(宮島航路)については、安全輸送を基本とし、お客様のご利用に応じた輸送改善等の実施により、利便性向上に努めました。
これらの取り組みを推進してまいりましたが、本年4月の熊本地震の影響、北陸新幹線の開業効果が一巡したこと、昨年のシルバーウィークの反動減等により、運輸業セグメントの営業収益は前年同期比0.9%減の4,617億円、営業利益は同11.5%減の745億円となりました。
② 流通業
セブン-イレブン・ジャパンとの提携店舗については、京阪神主要駅でおみやげとセブン-イレブンの複合型店舗「アントレマルシェ」の開業や、本年7月に北陸3県で最大売場面積の「セブン-イレブン ハートインJR金沢駅店」を開業するなど、本年度新たに81店舗を開業して274店舗となり、売上げも順調に推移しております。
また、飲食店の市中展開を目的に、昨年8月に連結子会社の株式会社ジェイアール西日本フードサービスネットが株式取得した「からふね屋珈琲株式会社」を本年6月に吸収合併いたしました。
この結果、流通業セグメントの営業収益は前年同期比0.5%増の1,149億円、営業利益は同17.5%減の25億円となりました。
③ 不動産業
「LUCUA osaka」では、より多くのお客様にご利用いただける商業施設をめざし、本年8月から21店舗が新しくオープンいたしました。今後も「LUCUA osaka」及び「OSC」全体のさらなるにぎわいの向上をめざしてまいります。
また、本年4月にJR塚口駅前の再開発として駅ビル「ビエラ塚口」、同6月にショッピングセンターとしてはJR西日本グループ初の市中での事業展開となる「吹田グリーンプレイス」、同8月にJR桃谷駅前に高架下商業施設「ビエラ桃谷」を開業し、ピオレ姫路本館の大規模リニューアルを実施しております。将来の成長に向けて商業施設等のリニューアルを順次進めてまいります。
これらの取り組みを推進してまいりましたが、前年同期のマンション分譲の反動減により、不動産業セグメントの営業収益は前年同期比5.5%減の504億円、営業利益は同4.8%減の168億円となりました。
④ その他
ホテル業については、訪日観光客の獲得に向けた販売拡大等に取り組みました。旅行業については、訪日観光客需要の獲得に向けた営業展開の強化、インターネット販売の充実等を図るとともに、鉄道利用商品の販売拡大に取り組みました。これらの取り組みの結果、ホテル業、旅行業ともに、訪日観光客が増加し増収となりました。一方、工事業については、建設工事等における安全、品質の向上を図るとともに受注拡大に努めましたが、大型件名の受注の反動減により減収となりました。
この結果、その他セグメントの営業収益は前年同期比3.1%減の733億円、営業利益は同17.6%減の41億円となりました。
運輸業のうち、当社の鉄道事業の営業成績は以下のとおりであります。
ア.輸送実績
(注) 1. キロ程欄の上段括弧書は、外数で第三種鉄道事業のキロ程であり、それ以外は第一種鉄道事業及び第二種鉄道事業のキロ程であります。また、前年同期比は、前年第2四半期末の数値を記載しております。
2. 輸送人キロ欄の近畿圏は、近畿統括本部の地域について記載しております。
イ.収入実績
(注) 旅客収入欄の近畿圏は、近畿統括本部の地域について記載しております。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ256億円減少し、550億円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において、税金等調整前四半期純利益が減少したことなどから、営業活動において得た資金は前年同期に比べ317億円少ない564億円となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において、固定資産の売却による収入が減少したことなどから、投資活動において支出した資金は前年同期に比べ33億円多い799億円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において、社債の発行による調達が減少したことなどから、財務活動において支出した資金は21億円(前年同期は32億円の収入)となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当連結会社の事業上及び財務上の対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は23億円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間における研究開発活動の状況に、重要な変更はありません。
(5) 主要な設備
① 新設、休止、大規模改修、除却、売却等について、当第2四半期連結累計期間に著しい変動があったものは、次のとおりであります。
当第2四半期連結累計期間において完成した重要な設備の新設
② 前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設、除去等について、当第2四半期連結累計期間に著しい変更があったものは、次のとおりであります。
当第2四半期連結累計期間に新たに確定した重要な設備の新設の計画
当社は、平成17年4月25日、福知山線塚口・尼崎間において、106名のお客様の尊い命を奪い、500名を超えるお客様を負傷させるという、極めて重大な事故を惹き起こしました。福知山線列車事故で被害に遭われた方々へ、引き続き真摯に向き合い対応してまいります。
当社は「被害に遭われた方々に誠心誠意と受け止めていただけるような取り組み」「安全性向上に向けた取り組み」「変革の推進」を「経営の3本柱」と定めており、全力で取り組んでおります。
当社グループは、平成25年3月に、「JR西日本グループ中期経営計画2017」とその中核をなす「安全考動計画2017」を策定し、昨年4月にそれまでの振り返りと経営環境の変化を踏まえ、「JR西日本グループ中期経営計画2017」をアップデートし、目標の達成に向けた取り組みの修正、追加を行いました。
本年度は「JR西日本グループ中期経営計画2017」の4年目として、最終年度の目標達成に向け、企業価値を向上させるために必要な取り組みを着実に実施しております。
当第2四半期連結累計期間においては、本年4月の熊本地震の影響や北陸新幹線の開業効果が一巡したこと等により運輸収入は減収となりました。鉄道事業以外においては、流通業がセブン-イレブン・ジャパンとの提携店舗の売上げが順調に推移したことにより増収となった一方、不動産業は前年同期のマンション分譲の反動減により減収となりました。
このような状況の中ではありますが、安全、CS等の取り組みについては、中期経営計画に沿って必要な投資や施策を積極的に推進してまいりました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の営業収益は前年同期比1.3%減の7,003億円、営業利益は同11.0%減の983億円、経常利益は同11.2%減の885億円、法人税等を控除した親会社株主に帰属する四半期純利益は同13.5%減の571億円となりました。
当社を取り巻く経営環境は、激甚化する自然災害、人口減少や対抗輸送機関との競合、不安定な経済情勢等将来の見通しが難しい状況が続いております。引き続き、安全性向上を大前提として、北陸新幹線開業2年目における効果の定着化やシニア需要、訪日観光客需要の獲得に向けた取り組み等各施策をグループ全体で推進してまいります。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
① 運輸業
鉄道の安全性向上に向けて、平成25年に策定した「安全考動計画2017」のもと各種施策を推進しております。重点項目として、激甚化する自然災害への対処、ホームの安全性向上、死亡に至る鉄道労災防止、リスク管理の強化、安全における内部監査の充実と外部視点の活用等を進めております。
激甚化する自然災害への対処については、京阪神を中心に豪雨災害に対する取り組みとして、斜面防災工事等を実施するなど、防災強度向上の取り組みを進めております。地震対策等としては、高架橋柱や駅舎の耐震補強工事を行ったほか、山陽新幹線で整備を進めている逸脱防止ガードについて、昨年度に完了した新大阪・姫路間に引き続き、姫路・博多間において整備しております。
ホームの安全性向上については、ホーム柵の整備を進めており、本年3月に京橋駅1番のりば、高槻駅1、6番のりばにおいて使用開始しておりますが、平成29年春頃の使用開始をめざして大阪駅6、7番のりば、京橋駅2番のりばにも整備し、今後もハード、ソフトの両方の取り組みを進めてまいります。また、京橋駅、新今宮駅に設置している遠隔セキュリティカメラを平成28年12月に三ノ宮駅にも設置し、安全、安心してご利用いただける駅づくりを一層推進してまいります。
リスク管理の強化については、リスクアセスメントを推進する指導者層の育成や系統横断的な課題対処に向けたリスクアセスメントの推進等に引き続き取り組むとともに、本年度より有効性の高いリスクアセスメントの事例を全社で共有化する取り組み等を進めております。また、「ヒューマンエラー」に関する情報を全社員がそれぞれの立場で報告し、分析、活用していく全員参加型の安全管理を実現していくための手段の一つとして、本年度より「ヒューマンエラー」に対する処分、マイナス評価の見直しを行いました。これにより、報告文化の一層の醸成を図り、重大事故の未然防止に取り組んでおります。
さらに、昨年度より安全管理体制が有効に機能しているか確認し、必要により改善するために、社外の第三者機関による評価を実施いたしました。本年6月に評価結果を受け、内部監査人の教育の強化等、実行可能な内容は速やかに実施するとともに、準備に時間の要する内容についても、次期安全計画に反映させ、安全管理体制のレベルアップ及び安全管理体制監査の充実を図ってまいります。
営業施策等については、アップデートした「JR西日本グループ中期経営計画2017」のもと山陽新幹線のご利用促進、北陸新幹線開業2年目における効果の定着化、シニア需要、訪日観光客需要の獲得、近畿エリアにおける輸送品質の向上や線区価値向上、西日本各エリアの観光活性化等に取り組んでおります。
山陽新幹線については、本年4月に発生した熊本地震により減退した観光需要の復興に向けて、九州運輸局、九州観光推進機構等と連携した「九州観光復興キャンペーン」を実施し、販売促進に取り組みました。また春季に「晴れの国おかやまデスティネーションキャンペーン」を開催し、観光列車「ラ・マル・ド・ボァ」の運行等による着地素材の魅力付けに取り組み、多くのお客様にご利用いただきました。夏季には、同キャンペーンの盛り上げを維持すべく、広島エリアを含めた「せとうちキャンペーン」を開催し、クルーズ・サイクリング等瀬戸内の魅力を発信し、ご好評をいただきました。
北陸新幹線については、開業効果の2年目の定着化に向けて、「開業1周年キャンペーン」や「出張応援キャンペーン」の開催、北陸エリアでテレビCMを実施するなど、ビジネス・観光双方での需要喚起に取り組むとともに、関西、北陸、信越エリアの相互流動拡大に向け、行政、経済界、旅行業界を対象とした「関西・北陸交流会」を開催いたしました。
シニア需要の獲得については、50歳以上のお客様にお得な割引きっぷや旅行商品をご提案する「おとなび」の会員向け乗り放題きっぷ「おとなびパス」や「おとなびWEB早特」を再発売、延長発売する等需要喚起の取り組みを推進し、ご好評をいただいております。
さらに、訪日観光客需要の拡大に向けた取り組みとして、関西~北陸エリア~東京の広域観光周遊ルート商品「大阪・東京『北陸アーチパス』」を本年4月から設定しております。また、受入態勢整備の一環として、大阪駅では、観光案内や旅行に関する各種相談対応、外貨両替、チケット販売等のサービスを一体的に提供する「Travel Service Center OSAKA」を大阪府、公益財団法人大阪観光局と連携して来年3月に開設いたします。また、関西空港駅では、現状上階を含めて最大8窓口のみどりの窓口を、ワンフロアで最大14窓口に拡大し、外国語にも対応できる窓口を増設するなど販売機能を来年3月に強化いたします。
近畿エリアの輸送品質の向上の取り組みについては、大阪環状線改造プロジェクトの一環として新型車両「323系」の導入を本年度内に予定しております。さらに駅設備の向上として桃谷駅に改札口を新設し、京阪神の駅のコンコースにベンチを設置しております。
京都梅小路エリアにおいては「地域と歩む鉄道文化拠点」をめざし、本年4月に「京都鉄道博物館」をグランドオープンし、ご好評をいただいております。また、嵯峨野線京都・丹波口間の新駅のデザインなど概要を決定し、本年9月に起工式を開催いたしました。
このほか、西日本各エリアの観光誘客や地域活性化等に向けた取り組みである、「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の平成29年の運行開始に向けて、昨年度より運行ルート、車両デザイン、車内クルーの制服デザインを発表してまいりましたが、本年度は車内クルーの採用及び研修、立ち寄り駅の改修計画の発表、葉加瀬太郎氏のアンバサダー就任等、運行開始に向けた準備を着実に進めております。
また、新たな信号システム装置の開発、設計、製造等を推進すべく、平成21年から技術提携を行っている日本信号株式会社と資本提携を結ぶため、同社株式の一部を取得いたしました。
なお、三江線の江津・三次間につきましては、沿線自治体の皆様と丁寧に議論を重ねた結果、本年9月に鉄道事業の廃止の意思表示をしております。平成30年4月1日を廃止予定日として、今後新たな交通プランの策定に協力し地元の皆様との協議を進めてまいります。
バス事業、船舶事業(宮島航路)については、安全輸送を基本とし、お客様のご利用に応じた輸送改善等の実施により、利便性向上に努めました。
これらの取り組みを推進してまいりましたが、本年4月の熊本地震の影響、北陸新幹線の開業効果が一巡したこと、昨年のシルバーウィークの反動減等により、運輸業セグメントの営業収益は前年同期比0.9%減の4,617億円、営業利益は同11.5%減の745億円となりました。
② 流通業
セブン-イレブン・ジャパンとの提携店舗については、京阪神主要駅でおみやげとセブン-イレブンの複合型店舗「アントレマルシェ」の開業や、本年7月に北陸3県で最大売場面積の「セブン-イレブン ハートインJR金沢駅店」を開業するなど、本年度新たに81店舗を開業して274店舗となり、売上げも順調に推移しております。
また、飲食店の市中展開を目的に、昨年8月に連結子会社の株式会社ジェイアール西日本フードサービスネットが株式取得した「からふね屋珈琲株式会社」を本年6月に吸収合併いたしました。
この結果、流通業セグメントの営業収益は前年同期比0.5%増の1,149億円、営業利益は同17.5%減の25億円となりました。
③ 不動産業
「LUCUA osaka」では、より多くのお客様にご利用いただける商業施設をめざし、本年8月から21店舗が新しくオープンいたしました。今後も「LUCUA osaka」及び「OSC」全体のさらなるにぎわいの向上をめざしてまいります。
また、本年4月にJR塚口駅前の再開発として駅ビル「ビエラ塚口」、同6月にショッピングセンターとしてはJR西日本グループ初の市中での事業展開となる「吹田グリーンプレイス」、同8月にJR桃谷駅前に高架下商業施設「ビエラ桃谷」を開業し、ピオレ姫路本館の大規模リニューアルを実施しております。将来の成長に向けて商業施設等のリニューアルを順次進めてまいります。
これらの取り組みを推進してまいりましたが、前年同期のマンション分譲の反動減により、不動産業セグメントの営業収益は前年同期比5.5%減の504億円、営業利益は同4.8%減の168億円となりました。
④ その他
ホテル業については、訪日観光客の獲得に向けた販売拡大等に取り組みました。旅行業については、訪日観光客需要の獲得に向けた営業展開の強化、インターネット販売の充実等を図るとともに、鉄道利用商品の販売拡大に取り組みました。これらの取り組みの結果、ホテル業、旅行業ともに、訪日観光客が増加し増収となりました。一方、工事業については、建設工事等における安全、品質の向上を図るとともに受注拡大に努めましたが、大型件名の受注の反動減により減収となりました。
この結果、その他セグメントの営業収益は前年同期比3.1%減の733億円、営業利益は同17.6%減の41億円となりました。
運輸業のうち、当社の鉄道事業の営業成績は以下のとおりであります。
ア.輸送実績
| 区分 | 単位 | 第30期第2四半期累計期間 (自 平成28年4月1日 至 平成28年9月30日) | ||||||
| 前年同期比 | ||||||||
| 営業日数 | 日 | 183 | - | |||||
| 新幹線 | キロ | 812.6 | 812.6 | |||||
| キロ程 | 在来線 | キロ | ( 28.0 ) 4,194.5 | ( 28.0 ) 4,194.5 | ||||
| 計 | キロ | ( 28.0 ) 5,007.1 | ( 28.0 ) 5,007.1 | |||||
| 定期 | 千人 | 600,053 | 100.4 % | |||||
| 輸送人員 | 定期外 | 千人 | 362,366 | 100.1 | ||||
| 計 | 千人 | 962,420 | 100.3 | |||||
| 輸 送 人 キ ロ | 定期 | 千人キロ | 415,875 | 101.6 | ||||
| 新幹線 | 定期外 | 千人キロ | 9,588,200 | 97.4 | ||||
| 計 | 千人キロ | 10,004,076 | 97.5 | |||||
| 在 来 線 | 近 畿 圏 | 定期 | 千人キロ | 9,616,384 | 99.9 | |||
| 定期外 | 千人キロ | 5,427,084 | 100.7 | |||||
| 計 | 千人キロ | 15,043,469 | 100.2 | |||||
| そ の 他 | 定期 | 千人キロ | 2,116,898 | 99.8 | ||||
| 定期外 | 千人キロ | 2,117,157 | 99.3 | |||||
| 計 | 千人キロ | 4,234,056 | 99.6 | |||||
| 計 | 定期 | 千人キロ | 11,733,283 | 99.9 | ||||
| 定期外 | 千人キロ | 7,544,242 | 100.3 | |||||
| 計 | 千人キロ | 19,277,525 | 100.0 | |||||
| 定期 | 千人キロ | 12,149,158 | 99.9 | |||||
| 合計 | 定期外 | 千人キロ | 17,132,442 | 98.6 | ||||
| 計 | 千人キロ | 29,281,601 | 99.2 | |||||
(注) 1. キロ程欄の上段括弧書は、外数で第三種鉄道事業のキロ程であり、それ以外は第一種鉄道事業及び第二種鉄道事業のキロ程であります。また、前年同期比は、前年第2四半期末の数値を記載しております。
2. 輸送人キロ欄の近畿圏は、近畿統括本部の地域について記載しております。
イ.収入実績
| 区分 | 単位 | 第30期第2四半期累計期間 (自 平成28年4月1日 至 平成28年9月30日) | ||||||
| 前年同期比 | ||||||||
| 旅客運輸収入 | 旅客収入 | 新幹線 | 定期 | 百万円 | 5,114 | 100.3 | % | |
| 定期外 | 百万円 | 209,963 | 97.4 | |||||
| 計 | 百万円 | 215,077 | 97.5 | |||||
| 在来線 | 近 畿 圏 | 定期 | 百万円 | 59,165 | 100.8 | |||
| 定期外 | 百万円 | 93,829 | 100.6 | |||||
| 計 | 百万円 | 152,994 | 100.7 | |||||
| そ の 他 | 定期 | 百万円 | 12,921 | 99.4 | ||||
| 定期外 | 百万円 | 41,889 | 99.4 | |||||
| 計 | 百万円 | 54,810 | 99.4 | |||||
| 計 | 定期 | 百万円 | 72,086 | 100.5 | ||||
| 定期外 | 百万円 | 135,718 | 100.2 | |||||
| 計 | 百万円 | 207,805 | 100.3 | |||||
| 合計 | 定期 | 百万円 | 77,201 | 100.5 | ||||
| 定期外 | 百万円 | 345,682 | 98.5 | |||||
| 計 | 百万円 | 422,883 | 98.9 | |||||
| 荷物収入 | 百万円 | 3 | 85.1 | |||||
| 合計 | 百万円 | 422,886 | 98.9 | |||||
| 鉄道線路使用料収入 | 百万円 | 2,211 | 92.3 | |||||
| 運輸雑収 | 百万円 | 36,800 | 103.2 | |||||
| 収入合計 | 百万円 | 461,899 | 99.2 | |||||
(注) 旅客収入欄の近畿圏は、近畿統括本部の地域について記載しております。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ256億円減少し、550億円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において、税金等調整前四半期純利益が減少したことなどから、営業活動において得た資金は前年同期に比べ317億円少ない564億円となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において、固定資産の売却による収入が減少したことなどから、投資活動において支出した資金は前年同期に比べ33億円多い799億円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において、社債の発行による調達が減少したことなどから、財務活動において支出した資金は21億円(前年同期は32億円の収入)となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当連結会社の事業上及び財務上の対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は23億円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間における研究開発活動の状況に、重要な変更はありません。
(5) 主要な設備
① 新設、休止、大規模改修、除却、売却等について、当第2四半期連結累計期間に著しい変動があったものは、次のとおりであります。
当第2四半期連結累計期間において完成した重要な設備の新設
| 工事件名 | セグメントの名称 | 総工事費 | 完成年月 |
| 百万円 | |||
| 車両新造工事 | 運輸業 | 16,554 | 平成28年6月 |
| 9,281 | 平成28年9月 |
② 前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設、除去等について、当第2四半期連結累計期間に著しい変更があったものは、次のとおりであります。
当第2四半期連結累計期間に新たに確定した重要な設備の新設の計画
| 工事件名 | セグメントの 名称 | 予算総額 | 工事着手年月 | 完成予定年月 |
| 百万円 | ||||
| 新駅設置工事 | 運輸業 | 4,443 | 平成28年9月 | 平成31年春 |
| 奈良線輸送改善 | 運輸業 | 32,688 | 平成28年7月 | 平成35年春 |