半期報告書-第18期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
1 経営成績等の状況の概要
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①財政状態の状況
当中間連結会計期間末における資産合計は1,230,692百万円、負債合計は914,542百万円、純資産合計は316,150百万円となりました。
資産は、前連結会計年度末比1.5%増の1,230,692百万円となりました。流動資産は、現金及び預金が増加したこと等により前連結会計年度末比4.9%増の476,316百万円となりました。固定資産は、有形固定資産の減価償却が進んだこと等により前連結会計年度末比0.5%減の754,376百万円となりました。
負債は、前連結会計年度末比4.8%増の914,542百万円となりました。流動負債は、短期借入金の増加等により前連結会計年度末比20.0%増の131,090百万円となりました。固定負債は、社債の発行等により前連結会計年度末比2.6%増の783,452百万円となりました。なお、長期借入金残高(1年内返済を含む)は412,950百万円となり、社債残高(1年内償還を含む)389,000百万円と合わせた長期債務残高は前連結会計年度末比3.2%増の801,950百万円となりました。
株主資本は、前連結会計年度末比7.0%減の307,255百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する中間純損失が23,001百万円計上されたことによるものです。当中間連結会計期間末の自己資本比率は、前連結会計年度末の27.4%から25.0%へ減少しました。
非支配株主持分は、前連結会計年度末比0.2%増の8,125百万円となり、その他の包括利益累計額を含めた純資産合計は、前連結会計年度末比7.0%減の316,150百万円となりました。
②経営成績の状況
世界経済及び日本経済は、新型コロナウイルス感染症の抑制と収束に向けた模索が今なお続いております。
航空業界は、変異株の世界的な流行等に伴う各国の出入国規制や移動制限により、国際線については依然として厳しい状況が続き、国内線については、運航再開や増便等の動きが見られる一方で、度重なる緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置の発出もあり、本格的な需要回復には至りませんでした。他方で、航空貨物輸送は、輸出ではプラスチックや半導体製造装置、輸入ではプラスチックや医薬品等の需要拡大により好調を維持しました。
当中間連結会計期間における経営成績は、航空機発着回数及び航空旅客数がともに増加したことなどから、空港使用料収入、旅客施設使用料収入ともに増収となりました。加えて、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催期間中に子会社が運営する直営店舗の物販・飲食収入、構内営業料収入についても増収となり、全体として、営業収益は前年同期比20.6%増の40,052百万円となりました。また、前年度から継続して最大限のコスト削減と設備投資抑制に努めたことにより、営業損失は21,668百万円(前年同期は30,651百万円)、経常損失は22,063百万円(前年同期は30,135百万円)、親会社株主に帰属する中間純損失は23,001百万円(前年同期は42,477百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
(空港運営事業)
空港運営事業では、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催や本邦LCC各社による夏季需要に対応する復便等により、航空機発着回数・航空旅客数ともに増加したことから、空港使用料収入は前年同期比10.7%増の10,483百万円、給油施設使用料収入は前年同期比39.5%増の4,136百万円、旅客施設使用料収入は前年同期比96.8%増の1,639百万円となりました。
以上の結果、営業収益は前年同期比22.9%増の19,506百万円、営業損失は25,537百万円(前年同期は30,936百万円)となりました。
(リテール事業)
リテール事業では、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として一部店舗の営業休止等は継続しているものの、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催期間中に売上が増加したことなどから、子会社が運営する直営店舗の物販・飲食収入は前年同期比18.1%増の2,025百万円、一般テナントからの構内営業料収入は前年同期比29.7%増の865百万円となりました。
以上の結果、営業収益は前年同期比14.1%増の4,195百万円、営業損失は4,045百万円(前年同期は5,155百万円)となりました。
(施設貸付事業)
施設貸付事業では、新型コロナウイルス感染症の水際対策に伴う新規貸付等により、営業収益は前年同期比22.1%増の14,866百万円、営業利益は前年同期比46.6%増の7,485百万円となりました。
(鉄道事業)
鉄道事業では、営業収益は前年同期比0.1%増の1,483百万円、営業利益は前年同期比2.1%減の390百万円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前年同期に比べ53,959百万円増の189,164百万円となりました。フリー・キャッシュ・フローは、前年同期に比べ53,885百万円改善し、13,856百万円のキャッシュ・アウトとなりました。
当中間連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前中間純損失の改善等により、キャッシュ・アウトは前年同期に比べ14,007百万円減の1,073百万円となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出の減少等により、キャッシュ・アウトは前年同期に比べ39,878百万円減の12,782百万円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の発行等による調達があったものの、前中間連結会計期間中に財政融資資金や短期資金の調達があったことにより、キャッシュ・インは前年同期に比べ119,974百万円減の44,486百万円となりました。
2 生産、受注及び販売の実績
(1) 当社グループにおいては、空港運営事業、リテール事業、施設貸付事業及び鉄道事業を行っておりますが、生産及び受注については該当事項はありません。
(2) 販売実績
当中間連結会計期間における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
空港運営事業
リテール事業
施設貸付事業
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.( )には構成比を記載しております。
(参考情報)
成田国際空港運用状況
3 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は半期報告書提出日現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(2) 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、国際拠点空港としての役割を果たすため、各国の渡航制限等の動向や国際機関の指針等を視野に入れながら、感染防止対策に万全を期し、お客様が安全にかつ安心して空港をご利用頂くための取り組みを進め、政府、関係機関、航空会社等と一丸となって、グローバルな航空ネットワークの正常化に取り組んでまいりました。
また、需要の低迷が当社グループの業績に与える影響を最小限に抑えるため、最大限のコスト削減と設備投資抑制を継続・強化する一方で、回復、再成長を見据え中長期的な視点から実施する必要性の高い施策については、効果・緊急性を十分に検討の上、着実にこれを実施しております。
成田国際空港においては、国や空港関連事業者と連携し、検温の実施、消毒・清掃の実施、空港内の換気の強化、ソーシャルディスタンスの確保、デジタルサイネージやSNS等の各種媒体による情報発信等、お客様・従業員への感染症対策の徹底を引き続き行っております。
政府による水際対策の更なる強化策として、出発前の検査の徹底、入国後の追跡を可能とするスマホアプリのインストールの義務化などが実施されました。また、新型コロナウイルス感染症を「水際対策上特に対応すべき変異株」と従来株を含むそれ以外の新型コロナウイルスに分類し、流行状況、日本への流入状況などのリスク評価、ワクチンの有効性等の総合的な判断に基づき国・地域を指定し、検疫所長指定の宿泊施設で待機を求める期間に差を設けるなどの措置が講じられました。当社では、世界各国の感染状況の変化に伴う政府の水際対策強化に対し、関係省庁、航空会社、他の事業者と連携し、検査体制に必要となる空港内スペースの確保・提供等、引き続き、最大限の協力をしております。
また、出発直前のウイルス検査を行い、最短2時間で陰性証明書を受領できることを目的に2020年11月に開設された「成田国際空港PCRセンター」は、利用者の増加に対応するため、運営元である学校法人日本医科大学と連携し、2021年7月に第1ターミナルに検査ラボを増設しました。
この他、当空港では、運航業務、接客業務、清掃等の新型コロナウイルス感染症に接触する可能性が高い業務にも多くの従業員が従事しており、お客様や従業員の感染防止及び空港の安定運用の観点から、空港従業員に対するワクチン接種を早期に実施する必要があることから、約16,000人の従業員に対して当社が主体となって職域接種を実施しました。
加えて、新型コロナウイルスの感染防止の観点で非対面・非接触によるサービスを提供することが新たな社会的ニーズとして生まれる中、2021年7月19日より顔認証技術による新しい搭乗手続き“Face Express”の運用を開始しました。Face Expressは、お客様の顔写真登録で空港での搭乗手続き(チェックイン、手荷物預け、保安検査場入口ゲート、搭乗ゲート)において、搭乗券やパスポートを提示することなく“顔パス”できるようになり、手続きがスムーズになるとともに、コンタクトレスにより接触リスクが軽減されます。今後順次、対象航空会社および対象エリアの拡大に努めてまいります。
2021年7月から9月に開催された東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会では、感染防止の観点から選手・関係者と一般旅客の分離という新たな対応が求められ、館内における専用動線や専用出口、専用のバス乗車場所などを設定しました。これらの取り組みによって、成田空港を利用する選手・関係者を安全、円滑に受け入れることができ、大会の公式空港として東京2020大会の成功に貢献しました。
他方で、当社グループのみならず、航空会社やテナント等関係事業者の経営も極めて厳しい状況に晒されていることから、関係事業者と手を携えてこの非常に困難な局面を乗り越えていくため、2020年3月から着陸料や停留料、構内営業料等各種料金の支払猶予・減免による支援措置を講じております。現時点で決定している2022年3月までの支援規模は、2020年3月からの累計で990億円となります。
また、2021年1月に開設した「ナリタJOBポート」では、雇用環境の悪化を踏まえ、国内空港初の取り組みとして、厚生労働省千葉労働局、千葉県商工労働部等の協力のもと、空港関連企業向けの出向・移籍支援業務等、雇用に関する総合的なサポートの提供や、空港従業員向けの求人案内、千葉県独自の支援制度、生活支援に関する相談等を行うとともに、需要回復後を見据え、人材確保に向けた空港での就労相談や職業紹介等にも対応しております。
成田国際空港の更なる機能強化については、国、千葉県、空港周辺9市町、当社による「成田空港に関する四者協議会」において、2018年3月に事業を実施していくことが確認され、2019年11月に当社から航空法に基づく変更許可申請を行い、2020年1月に国から航空法に基づく変更許可を頂きました。当中間連結会計期間においては、2028年度末を完成予定期日としているC滑走路新設、B滑走路延伸の早期完成に向け、空港拡張区域において、埋蔵文化財調査や測量調査等を実施しております。更なる機能強化については、成田国際空港の競争力強化のみならず、我が国及び首都圏の国際競争力強化、観光先進国の実現、地域の発展のためにも必要となることから、1日も早くこれを実現できるよう、関係者のご協力を頂きながら努力してまいります。
また、滑走路整備に併せ、旅客施設、貨物施設等の老朽化対策を行いながら、今後の中長期的な施設計画の検討を行っております。
持続可能な空港運営及び経営戦略構築の基盤となるサステナビリティ経営の推進に向けては、2021年7月1日に「サステナビリティ推進室」を設置しました。同室は、「サステナブルNRT2050」をはじめとしたESG施策の推進・進捗管理を着実に実施することとしており、国土交通省の設置するCO2削減に関する検討会に参画するなど、ステークホルダーと連携したCO2排出量削減に向けた取り組みを進めております。
併せて、当社を取り巻く経営環境、経営課題に適切に対応することを目的として、「IT推進部」を「DX推進部」に、「CS推進部」を「CS・ES推進部」に、財務部の「IR室」を「財務計画室」に、それぞれ改編しました。
こうした状況下、当中間連結会計期間における航空機発着回数は、前年同期比34.5%増の64,544回となり、航空旅客数は、前年同期比92.6%増の2,616千人となりました。新型コロナウイルス感染症の影響により、世界的な渡航制限が継続する中、航空機発着回数・航空旅客数ともに前々年同期と比較すると大幅な減少であるものの、前年同期と比較すると、増加し回復傾向にあります。国際航空貨物量は、貨物専用便の運航が増加したこと等により好調に推移し、前年同期比44.5%増の1,285千tとなりました。給油量は、発着回数の増加に伴い、前年同期比39.5%増の1,185千klとなりました。
以上の結果、当中間連結会計期間における業績は、営業収益は前年同期比20.6%増の40,052百万円、前年度から継続して最大限のコスト削減と設備投資抑制に努めたことにより、営業損失は21,668百万円(前年同期は30,651百万円)、経常損失は22,063百万円(前年同期は30,135百万円)、親会社株主に帰属する中間純損失は23,001百万円(前年同期は42,477百万円)となりました。
(3) 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況」の「2 事業等のリスク」に記載しております。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当中間連結会計期間におけるキャッシュ・フローの状況については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の「1 経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
なお、当社グループの今後の資金需要において、主なものは空港運営事業等に係る設備投資であり、「第3 設備の状況」の「2 設備の新設、除却等の計画」に記載しております。
(5) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
当社グループの事業においては、大規模な設備投資が定期的に発生することから、営業利益を確保するとともに、設備投資を営業キャッシュ・フロー内に抑制し、債務残高を圧縮するキャッシュ・フロー重視の経営を行っております。また、当社グループは資産規模が大きいことから、資産効率の向上が経営上重要なポイントであると認識しております。
こうしたことから中期経営計画(2019~2021年度)においては、連結営業利益、連結ROA、連結長期債務残高、連結長期債務残高/連結営業キャッシュ・フロー倍率を重要な指標として位置付けております。
2021年度末時点の各指標の目標値と当連結会計年度の状況は以下の通りであり、目標値の達成は困難な状況ですが、現在は、感染拡大防止の徹底等、喫緊の課題への対応を最優先に実行するとともに、需要回復期、需要拡大期を見据えた中長期的な視点に立った空港間競争力の向上のための成長施策についても着実に実施しております。
今後、中期的な見通しがある程度可能となった段階で、当社グループが再成長を果たすための中期計画をお示しするとともに、「サステナブル・エアポート」として長期的に目指すべき成長の方向性についてもお示しする予定です。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①財政状態の状況
当中間連結会計期間末における資産合計は1,230,692百万円、負債合計は914,542百万円、純資産合計は316,150百万円となりました。
資産は、前連結会計年度末比1.5%増の1,230,692百万円となりました。流動資産は、現金及び預金が増加したこと等により前連結会計年度末比4.9%増の476,316百万円となりました。固定資産は、有形固定資産の減価償却が進んだこと等により前連結会計年度末比0.5%減の754,376百万円となりました。
負債は、前連結会計年度末比4.8%増の914,542百万円となりました。流動負債は、短期借入金の増加等により前連結会計年度末比20.0%増の131,090百万円となりました。固定負債は、社債の発行等により前連結会計年度末比2.6%増の783,452百万円となりました。なお、長期借入金残高(1年内返済を含む)は412,950百万円となり、社債残高(1年内償還を含む)389,000百万円と合わせた長期債務残高は前連結会計年度末比3.2%増の801,950百万円となりました。
株主資本は、前連結会計年度末比7.0%減の307,255百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する中間純損失が23,001百万円計上されたことによるものです。当中間連結会計期間末の自己資本比率は、前連結会計年度末の27.4%から25.0%へ減少しました。
非支配株主持分は、前連結会計年度末比0.2%増の8,125百万円となり、その他の包括利益累計額を含めた純資産合計は、前連結会計年度末比7.0%減の316,150百万円となりました。
②経営成績の状況
世界経済及び日本経済は、新型コロナウイルス感染症の抑制と収束に向けた模索が今なお続いております。
航空業界は、変異株の世界的な流行等に伴う各国の出入国規制や移動制限により、国際線については依然として厳しい状況が続き、国内線については、運航再開や増便等の動きが見られる一方で、度重なる緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置の発出もあり、本格的な需要回復には至りませんでした。他方で、航空貨物輸送は、輸出ではプラスチックや半導体製造装置、輸入ではプラスチックや医薬品等の需要拡大により好調を維持しました。
当中間連結会計期間における経営成績は、航空機発着回数及び航空旅客数がともに増加したことなどから、空港使用料収入、旅客施設使用料収入ともに増収となりました。加えて、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催期間中に子会社が運営する直営店舗の物販・飲食収入、構内営業料収入についても増収となり、全体として、営業収益は前年同期比20.6%増の40,052百万円となりました。また、前年度から継続して最大限のコスト削減と設備投資抑制に努めたことにより、営業損失は21,668百万円(前年同期は30,651百万円)、経常損失は22,063百万円(前年同期は30,135百万円)、親会社株主に帰属する中間純損失は23,001百万円(前年同期は42,477百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
(空港運営事業)
空港運営事業では、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催や本邦LCC各社による夏季需要に対応する復便等により、航空機発着回数・航空旅客数ともに増加したことから、空港使用料収入は前年同期比10.7%増の10,483百万円、給油施設使用料収入は前年同期比39.5%増の4,136百万円、旅客施設使用料収入は前年同期比96.8%増の1,639百万円となりました。
以上の結果、営業収益は前年同期比22.9%増の19,506百万円、営業損失は25,537百万円(前年同期は30,936百万円)となりました。
(リテール事業)
リテール事業では、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として一部店舗の営業休止等は継続しているものの、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催期間中に売上が増加したことなどから、子会社が運営する直営店舗の物販・飲食収入は前年同期比18.1%増の2,025百万円、一般テナントからの構内営業料収入は前年同期比29.7%増の865百万円となりました。
以上の結果、営業収益は前年同期比14.1%増の4,195百万円、営業損失は4,045百万円(前年同期は5,155百万円)となりました。
(施設貸付事業)
施設貸付事業では、新型コロナウイルス感染症の水際対策に伴う新規貸付等により、営業収益は前年同期比22.1%増の14,866百万円、営業利益は前年同期比46.6%増の7,485百万円となりました。
(鉄道事業)
鉄道事業では、営業収益は前年同期比0.1%増の1,483百万円、営業利益は前年同期比2.1%減の390百万円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前年同期に比べ53,959百万円増の189,164百万円となりました。フリー・キャッシュ・フローは、前年同期に比べ53,885百万円改善し、13,856百万円のキャッシュ・アウトとなりました。
当中間連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前中間純損失の改善等により、キャッシュ・アウトは前年同期に比べ14,007百万円減の1,073百万円となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出の減少等により、キャッシュ・アウトは前年同期に比べ39,878百万円減の12,782百万円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の発行等による調達があったものの、前中間連結会計期間中に財政融資資金や短期資金の調達があったことにより、キャッシュ・インは前年同期に比べ119,974百万円減の44,486百万円となりました。
2 生産、受注及び販売の実績
(1) 当社グループにおいては、空港運営事業、リテール事業、施設貸付事業及び鉄道事業を行っておりますが、生産及び受注については該当事項はありません。
(2) 販売実績
当中間連結会計期間における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当中間連結会計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年9月30日) | 前年同期比(%) |
| 空港運営事業(百万円) | 19,506( 48.7%) | 122.9 |
| リテール事業(百万円) | 4,195( 10.5%) | 114.1 |
| 施設貸付事業(百万円) | 14,866( 37.1%) | 122.1 |
| 鉄道事業(百万円) | 1,483( 3.7%) | 100.1 |
| 合計(百万円) | 40,052(100.0%) | 120.6 |
空港運営事業
| 区分 | 当中間連結会計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年9月30日) | 前年同期比(%) |
| 空港使用料収入(百万円) | 10,483( 53.8%) | 110.7 |
| 旅客施設使用料収入(百万円) | 1,639( 8.4%) | 196.8 |
| 給油施設使用料収入(百万円) | 4,136( 21.2%) | 139.5 |
| その他収入(百万円) | 3,247( 16.6%) | 124.3 |
| 合計(百万円) | 19,506(100.0%) | 122.9 |
リテール事業
| 区分 | 当中間連結会計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年9月30日) | 前年同期比(%) |
| 物販・飲食収入(百万円) | 2,025( 48.3%) | 118.1 |
| 構内営業料収入(百万円) | 865( 20.6%) | 129.7 |
| その他収入(百万円) | 1,305( 31.1%) | 100.8 |
| 合計(百万円) | 4,195(100.0%) | 114.1 |
施設貸付事業
| 区分 | 当中間連結会計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年9月30日) | 前年同期比(%) |
| 土地建物等貸付料収入(百万円) | 11,813( 79.5%) | 128.2 |
| その他収入(百万円) | 3,053( 20.5%) | 103.2 |
| 合計(百万円) | 14,866(100.0%) | 122.1 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.( )には構成比を記載しております。
(参考情報)
成田国際空港運用状況
| 区分 | 当中間連結会計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年9月30日) | 前年同期比(%) | |
| 航空機発着回数(回) | 64,544 | 134.5 | |
| 国際線 | 49,526 | 130.6 | |
| 国内線 | 15,018 | 149.3 | |
| 航空旅客数(千人) | 2,616 | 192.6 | |
| 国際線 (うち日本人) (うち外国人) (うち通過客) | 934 (219) (334) (382) | 181.3 (159.9) (188.0) (189.9) | |
| 国内線 | 1,682 | 199.5 | |
| 国際航空貨物量(千t) | 1,285 | 144.5 | |
| 積 込 | 610 | 159.0 | |
| 取 卸 | 675 | 133.5 | |
| 給油量(千kl) | 1,185 | 139.5 | |
| 国際線 | 1,146 | 139.2 | |
| 国内線 | 39 | 150.3 | |
3 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は半期報告書提出日現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(2) 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、国際拠点空港としての役割を果たすため、各国の渡航制限等の動向や国際機関の指針等を視野に入れながら、感染防止対策に万全を期し、お客様が安全にかつ安心して空港をご利用頂くための取り組みを進め、政府、関係機関、航空会社等と一丸となって、グローバルな航空ネットワークの正常化に取り組んでまいりました。
また、需要の低迷が当社グループの業績に与える影響を最小限に抑えるため、最大限のコスト削減と設備投資抑制を継続・強化する一方で、回復、再成長を見据え中長期的な視点から実施する必要性の高い施策については、効果・緊急性を十分に検討の上、着実にこれを実施しております。
成田国際空港においては、国や空港関連事業者と連携し、検温の実施、消毒・清掃の実施、空港内の換気の強化、ソーシャルディスタンスの確保、デジタルサイネージやSNS等の各種媒体による情報発信等、お客様・従業員への感染症対策の徹底を引き続き行っております。
政府による水際対策の更なる強化策として、出発前の検査の徹底、入国後の追跡を可能とするスマホアプリのインストールの義務化などが実施されました。また、新型コロナウイルス感染症を「水際対策上特に対応すべき変異株」と従来株を含むそれ以外の新型コロナウイルスに分類し、流行状況、日本への流入状況などのリスク評価、ワクチンの有効性等の総合的な判断に基づき国・地域を指定し、検疫所長指定の宿泊施設で待機を求める期間に差を設けるなどの措置が講じられました。当社では、世界各国の感染状況の変化に伴う政府の水際対策強化に対し、関係省庁、航空会社、他の事業者と連携し、検査体制に必要となる空港内スペースの確保・提供等、引き続き、最大限の協力をしております。
また、出発直前のウイルス検査を行い、最短2時間で陰性証明書を受領できることを目的に2020年11月に開設された「成田国際空港PCRセンター」は、利用者の増加に対応するため、運営元である学校法人日本医科大学と連携し、2021年7月に第1ターミナルに検査ラボを増設しました。
この他、当空港では、運航業務、接客業務、清掃等の新型コロナウイルス感染症に接触する可能性が高い業務にも多くの従業員が従事しており、お客様や従業員の感染防止及び空港の安定運用の観点から、空港従業員に対するワクチン接種を早期に実施する必要があることから、約16,000人の従業員に対して当社が主体となって職域接種を実施しました。
加えて、新型コロナウイルスの感染防止の観点で非対面・非接触によるサービスを提供することが新たな社会的ニーズとして生まれる中、2021年7月19日より顔認証技術による新しい搭乗手続き“Face Express”の運用を開始しました。Face Expressは、お客様の顔写真登録で空港での搭乗手続き(チェックイン、手荷物預け、保安検査場入口ゲート、搭乗ゲート)において、搭乗券やパスポートを提示することなく“顔パス”できるようになり、手続きがスムーズになるとともに、コンタクトレスにより接触リスクが軽減されます。今後順次、対象航空会社および対象エリアの拡大に努めてまいります。
2021年7月から9月に開催された東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会では、感染防止の観点から選手・関係者と一般旅客の分離という新たな対応が求められ、館内における専用動線や専用出口、専用のバス乗車場所などを設定しました。これらの取り組みによって、成田空港を利用する選手・関係者を安全、円滑に受け入れることができ、大会の公式空港として東京2020大会の成功に貢献しました。
他方で、当社グループのみならず、航空会社やテナント等関係事業者の経営も極めて厳しい状況に晒されていることから、関係事業者と手を携えてこの非常に困難な局面を乗り越えていくため、2020年3月から着陸料や停留料、構内営業料等各種料金の支払猶予・減免による支援措置を講じております。現時点で決定している2022年3月までの支援規模は、2020年3月からの累計で990億円となります。
また、2021年1月に開設した「ナリタJOBポート」では、雇用環境の悪化を踏まえ、国内空港初の取り組みとして、厚生労働省千葉労働局、千葉県商工労働部等の協力のもと、空港関連企業向けの出向・移籍支援業務等、雇用に関する総合的なサポートの提供や、空港従業員向けの求人案内、千葉県独自の支援制度、生活支援に関する相談等を行うとともに、需要回復後を見据え、人材確保に向けた空港での就労相談や職業紹介等にも対応しております。
成田国際空港の更なる機能強化については、国、千葉県、空港周辺9市町、当社による「成田空港に関する四者協議会」において、2018年3月に事業を実施していくことが確認され、2019年11月に当社から航空法に基づく変更許可申請を行い、2020年1月に国から航空法に基づく変更許可を頂きました。当中間連結会計期間においては、2028年度末を完成予定期日としているC滑走路新設、B滑走路延伸の早期完成に向け、空港拡張区域において、埋蔵文化財調査や測量調査等を実施しております。更なる機能強化については、成田国際空港の競争力強化のみならず、我が国及び首都圏の国際競争力強化、観光先進国の実現、地域の発展のためにも必要となることから、1日も早くこれを実現できるよう、関係者のご協力を頂きながら努力してまいります。
また、滑走路整備に併せ、旅客施設、貨物施設等の老朽化対策を行いながら、今後の中長期的な施設計画の検討を行っております。
持続可能な空港運営及び経営戦略構築の基盤となるサステナビリティ経営の推進に向けては、2021年7月1日に「サステナビリティ推進室」を設置しました。同室は、「サステナブルNRT2050」をはじめとしたESG施策の推進・進捗管理を着実に実施することとしており、国土交通省の設置するCO2削減に関する検討会に参画するなど、ステークホルダーと連携したCO2排出量削減に向けた取り組みを進めております。
併せて、当社を取り巻く経営環境、経営課題に適切に対応することを目的として、「IT推進部」を「DX推進部」に、「CS推進部」を「CS・ES推進部」に、財務部の「IR室」を「財務計画室」に、それぞれ改編しました。
こうした状況下、当中間連結会計期間における航空機発着回数は、前年同期比34.5%増の64,544回となり、航空旅客数は、前年同期比92.6%増の2,616千人となりました。新型コロナウイルス感染症の影響により、世界的な渡航制限が継続する中、航空機発着回数・航空旅客数ともに前々年同期と比較すると大幅な減少であるものの、前年同期と比較すると、増加し回復傾向にあります。国際航空貨物量は、貨物専用便の運航が増加したこと等により好調に推移し、前年同期比44.5%増の1,285千tとなりました。給油量は、発着回数の増加に伴い、前年同期比39.5%増の1,185千klとなりました。
以上の結果、当中間連結会計期間における業績は、営業収益は前年同期比20.6%増の40,052百万円、前年度から継続して最大限のコスト削減と設備投資抑制に努めたことにより、営業損失は21,668百万円(前年同期は30,651百万円)、経常損失は22,063百万円(前年同期は30,135百万円)、親会社株主に帰属する中間純損失は23,001百万円(前年同期は42,477百万円)となりました。
(3) 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況」の「2 事業等のリスク」に記載しております。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当中間連結会計期間におけるキャッシュ・フローの状況については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の「1 経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
なお、当社グループの今後の資金需要において、主なものは空港運営事業等に係る設備投資であり、「第3 設備の状況」の「2 設備の新設、除却等の計画」に記載しております。
(5) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
当社グループの事業においては、大規模な設備投資が定期的に発生することから、営業利益を確保するとともに、設備投資を営業キャッシュ・フロー内に抑制し、債務残高を圧縮するキャッシュ・フロー重視の経営を行っております。また、当社グループは資産規模が大きいことから、資産効率の向上が経営上重要なポイントであると認識しております。
こうしたことから中期経営計画(2019~2021年度)においては、連結営業利益、連結ROA、連結長期債務残高、連結長期債務残高/連結営業キャッシュ・フロー倍率を重要な指標として位置付けております。
2021年度末時点の各指標の目標値と当連結会計年度の状況は以下の通りであり、目標値の達成は困難な状況ですが、現在は、感染拡大防止の徹底等、喫緊の課題への対応を最優先に実行するとともに、需要回復期、需要拡大期を見据えた中長期的な視点に立った空港間競争力の向上のための成長施策についても着実に実施しております。
今後、中期的な見通しがある程度可能となった段階で、当社グループが再成長を果たすための中期計画をお示しするとともに、「サステナブル・エアポート」として長期的に目指すべき成長の方向性についてもお示しする予定です。
| 指標 | 2021年度(目標) | 2020年度(実績) |
| 連結営業利益 | 440億円以上 | △575億円 |
| 連結ROA(総資産営業利益率) | 4.5%以上 | -% |
| 連結長期債務残高 | 5,000億円台前半 | 7,773億円 |
| 連結長期債務残高/連結営業キャッシュ・フロー倍率 | 7.2倍以下 | -倍 |