半期報告書-第21期(2024/04/01-2025/03/31)
1 経営成績等の状況の概要
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①財政状態の状況
当中間連結会計期間末における資産合計は1,264,534百万円、負債合計は997,109百万円、純資産合計は267,424百万円となりました。
資産は、前連結会計年度末比1.8%増の1,264,534百万円となりました。「更なる機能強化」事業の推進に伴う固定資産の取得等により、流動資産は前連結会計年度末比2.7%減の348,850百万円、固定資産は前連結会計年度末比3.7%増の915,684百万円となりました。
負債は、前連結会計年度末比0.5%増の997,109百万円となりました。長期借入金が増加したものの、1年内償還予定の社債への振替等により、流動負債は前連結会計年度末比10.3%増の128,072百万円、固定負債は前連結会計年度末比0.8%減の869,037百万円となりました。なお、長期借入金残高(1年内返済を含む)は447,200百万円となり、社債残高(1年内償還を含む)460,600百万円と合わせた長期債務残高は前連結会計年度末比1.0%増の907,800百万円となりました。
株主資本は、前連結会計年度末比8.2%増の257,137百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する中間純利益が19,513百万円計上されたことによるものです。当中間連結会計期間末の自己資本比率は、前連結会計年度末の19.4%から20.5%へ増加しました。
非支配株主持分は、前連結会計年度末比0.9%増の8,399百万円となり、その他の包括利益累計額を含めた純資産合計は、前連結会計年度末比7.2%増の267,424百万円となりました。
②経営成績の状況
旺盛なインバウンド需要を受け、航空旅客需要は着実に成長しています。外国人旅客数については、上期として初めて1,000万人を超え、最高値を更新しました。また、2024年10月には開港以来の国際線・国内線の航空旅客数の合計が12億人を達成しております。
前期はやや低調であった国際航空貨物需要についても、本年4月以降、前年同月を6カ月連続で上回り、好調に推移しております。
当中間連結会計期間における経営成績は、コロナ禍後の正常化に向かう動きに伴い、国際線旅客便発着回数及び国際線旅客数が前年度を大幅に上回ったことから、空港使用料収入、旅客施設使用料収入ともに増収となりました。加えて、子会社が運営する直営店舗の物販・飲食収入、一般テナントからの構内営業料収入についても増収となり、全体として、営業収益は前年同期比27.9%増の127,667百万円、営業利益は前年同期比428.2%増の22,896百万円、経常利益は前年同期比541.6%増の22,032百万円、親会社株主に帰属する中間純利益は前年同期比430.8%増の19,513百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
(空港運営事業)
空港運営事業では、コロナ禍後の正常化に向かう動きに伴い、国際線旅客便発着回数及び国際線旅客数が前年度を大幅に上回ったことから、空港使用料収入は前年同期比14.4%増の17,139百万円、給油施設使用料収入は前年同期比9.0%増の6,069百万円、旅客施設使用料収入は前年同期比41.1%増の21,344百万円となりました。
以上の結果、営業収益は前年同期比23.4%増の51,600百万円、営業損失は前年同期から10,435百万円改善の3,080百万円(前年同期は13,516百万円)となりました。
(リテール事業)
リテール事業では、航空旅客数の増加に加え、円安効果もあり、子会社が運営する直営店舗の物販・飲食収入は前年同期比40.8%増の45,982百万円、一般テナントからの構内営業料収入は前年同期比47.5%増の6,282百万円となりました。
以上の結果、営業収益は前年同期比41.8%増の59,863百万円、営業利益は前年同期比69.9%増の19,662百万円となりました。
(施設貸付事業)
施設貸付事業では、航空旅客数の増加に伴う駐車場使用料収入の増加等から、営業収益は前年同期比3.1%増の14,706百万円、営業利益は前年同期比0.6%増の5,928百万円となりました。
(鉄道事業)
鉄道事業では、営業収益は前年同期比0.3%増の1,497百万円、営業利益は前年同期比5.1%減の377百万円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前年同期比56,671百万円減の106,212百万円となりました。フリー・キャッシュ・フローは、前年同期比15,074百万円増の9,647百万円のキャッシュ・インとなりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前中間純利益が増加したものの、仕入債務や税金費用の支払等により、前年同期比644百万円減の30,718百万円のキャッシュ・インとなりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出が増加したものの、定期預金の払戻による収入の増加等により、キャッシュ・アウトは前年同期比15,719百万円減の21,070百万円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金による収入等により、前年同期は8,755百万円のキャッシュ・アウトであったのに対し、9,203百万円のキャッシュ・インとなりました。
2 生産、受注及び販売の実績
(1) 当社グループにおいては、空港運営事業、リテール事業、施設貸付事業及び鉄道事業を行っておりますが、生産及び受注については該当事項はありません。
(2) 販売実績
当中間連結会計期間における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
空港運営事業
リテール事業
施設貸付事業
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.( )には構成比を記載しております。
(参考情報)
成田国際空港運用状況
3 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は半期報告書提出日現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(2) 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、2022~2024年度の3ヶ年中期経営計画「Restart NRT(リスタート・ナリタ)」に掲げる諸施策に取り組んでおります。
コロナ禍からの需要回復に向けては、人手不足への対応やテナントの充実等のサービス供給体制の復旧に加え、燃油不足への対応を行っております。
人手不足の解消に向けては、社長を本部長とする「空港人材対策本部」のもと、空港関連企業34社と千葉県内私立大学16校による新卒採用に関する情報交換会の開催や、「しごとと暮らしのウェブサイト」による成田国際空港で働き周辺地域で暮らすライフスタイルについての情報発信、空港内の食事環境や休憩環境等の職場環境改善、イノベーション推進による空港業務の自動化・省力化等を通じ、空港管理者として関係機関との連携を深めながら、主体的かつ迅速な取り組みを行っております。
燃料供給不足問題については、国が主導する「航空燃料供給不足への対応に向けた官民タスクフォース」において対策が議論される中、当社では、供給会社の選択肢を増やすべく、海外からの燃料の直接受入等に関して、商社等に対しても働きかけを行い、国内空港として初めて、2024年7月に航空ジェット燃料、同年9月にCEF(ICAOのCORSIA適格SAF)の受入を実現しました。今後の燃料の安定供給に向けては継続した搬入が必要となることから、引き続き関係者に対する働きかけ等、受入れ体制を整えていきます。
また、テナントエリアでは、2024年10月にフランスを代表するラグジュアリーブランドである「DIOR」を成田空港第2ターミナル本館3階(出国手続き後エリア)にオープンしたほか、ステーショナリーやアニメグッズなど、旅客のニーズに応える新規店舗を順次オープンし、コロナ禍からの復旧に留まることなく、ご利用頂くお客様に更なる体験価値をご提供するための取り組みを行っております。
無駄なく柔軟なコスト構造の確立、また、創造的な業務や変革的な業務に積極的に取り組んでいくための業務改革の推進については、経営陣がプロジェクトオーナーとなり、重点的に推進しております。改革の取り組みの一環として、2023年6月の役員改選期以降は、役付取締役に担当部門を持たせず、より全社的な観点からマネジメントするよう経営体制を強化することとしました。
国際航空貨物需要の更なる取り込みに向けては、貨物施設の分散や狭隘化の対策として、新たな貨物上屋「第8貨物ビル」が2024年7月に竣工しました。なお、同施設と隣接する第7貨物ビルに全日本空輸株式会社の航空貨物取扱機能を集約させ、輸出については10月21日に、輸入については11月1日に供用を開始しております。
成田国際空港の更なる機能強化については、2018年3月、国、千葉県、空港周辺9市町、当社による「成田空港に関する四者協議会」において、3,500mのC滑走路の新設、B滑走路の3,500mへの延伸、夜間飛行制限の緩和を内容とする「更なる機能強化」事業の実施について合意され、2020年1月に国から航空法に基づく空港等変更を受けました。当連結会計年度においては、2028年度末のC滑走路新設、B滑走路延伸に向け、当該区域の埋蔵文化財調査、地質調査等を実施するとともに、本格造成工事前の各種準備工事を進めております。B滑走路延伸部では2022年10月に着手した東関道切り回し道路工事が順調に進捗しており、2024年7月より切り回し道路への切り替えを順次進めております。C滑走路新設部では2023年12月に着手した高谷川等排水整備工事が完了しました。今後も引き続き、東関道トンネル、C滑走路北側トンネル等の各種準備工事を着実に進めていきます。
また、空港の処理能力向上には、滑走路のみならず、旅客ターミナルをはじめ、空港全体の機能向上を図らねばなりません。そのためには、空港内施設の老朽化への対応、激甚化した災害やパンデミック等の危機に備えた機動的かつ柔軟に運用できる施設の整備、長年の懸念事項であるアクセスの改善等といった課題への対処が必要となります。このような背景から、成田国際空港の「更なる機能強化」事業の推進とあわせて、旅客ターミナルの再構築、航空物流機能の高度化、空港アクセスの改善、地域との一体的な発展等に関する成田国際空港の将来像を検討するため、2022年10月に、学識経験者、国、県、地元市町で構成する、「『新しい成田空港』構想検討会」が設置され、2024年6月まで計9回会議が開催されました。その成果として、『新しい成田空港』構想とりまとめを、2024年7月に国土交通省航空局長に報告しました。その後、国土交通省において今後の成田空港における、ターミナルビル等の空港施設整備や鉄道アクセスといった、今後の成田空港の施設面での機能強化について、学識経験者や航空・鉄道事業者などからなる「今後の成田空港施設の機能強化に関する検討会」が立ち上げられ、9月に第1回検討会が開催され、引き続き議論が進められております。
サステナビリティ経営の実現に向けては、CO₂排出量削減に関する中長期目標「サステナブルNRT2050」に掲げる諸施策を推進しました。
成田国際空港におけるエネルギー(電気・熱)供給と空港の脱炭素化事業に取り組むため、当社と東京瓦斯株式会社との合弁により設立した株式会社Green Energy Frontierは、2023年4月1日より事業を開始し、既存エネルギー供給施設のリニューアルを進めるとともに、2045年度末までの太陽光発電設備180MW導入の第一弾として、新たに供用された第8貨物ビルに太陽光発電設備を整備しております。
航空の脱炭素化に向けては、持続可能な航空燃料(SAF)の利用促進プロジェクトとして、2024年8月より、燃料供給事業者、航空会社、フォワーダー等の関係企業と、Scope3環境価値取引の実証試験を実施しております。
顧客志向・脱自前主義でのイノベーションの推進に向けては、空港におけるイノベーションを推進する空港運営事業者のアライアンス「Airports for Innovation(A4I)」にアジアの空港として初めて加入しました。成田空港を実験場としたチャレンジの積み上げを通じ、新たな価値創造を加速していくことを目指し、他企業やスタートアップ企業とのオープンイノベーションや産学連携を推進しております。
こうした状況下、当中間連結会計期間における航空機発着回数は、前年同期比16.0%増の122,000回(対2019年同期比9.7%減)、航空旅客数は前年同期比20.2%増の19,925千人(対2019年同期比11.9%減)となりました。航空機発着回数・航空旅客数ともに前年同期と比較し増加が見られ、引き続き、回復傾向にあります。国際航空貨物量は前年同期比6.5%増の979千t(対2019年同期比3.9%減)、給油量は前年同期比9.0%増の1,644千kl(対2019年同期比28.0%減)となりました。
以上の結果、当中間連結会計期間における業績は、営業収益は前年同期比27.9%増の127,667百万円、営業利益は前年同期比428.2%増の22,896百万円、経常利益は前年同期比541.6%増の22,032百万円、親会社株主に帰属する中間純利益は前年同期比430.8%増の19,513百万円となりました。
(3) 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載しております。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当中間連結会計期間におけるキャッシュ・フローの状況については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の「1 経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
なお、当社グループの今後の資金需要において、主なものは空港運営事業等に係る設備投資であり、「第3 設備の状況」の「2 設備の新設、除却等の計画」に記載しております。
(5) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
当社グループは、営業活動により生み出される営業キャッシュ・フローと、設備投資による投資キャッシュ・フローのバランスに配慮のうえ、中長期的な視点から必要な成長投資は着実に推進し、財務健全性と成長の両立を図ることとしております。
また、当社グループは資産規模が大きいことから、資産効率の向上が経営上重要なポイントであると認識しております。
こうしたことから中期経営計画(2022~2024年度)においては、連結営業利益、連結ROA、連結長期債務残高、連結長期債務残高/連結営業キャッシュ・フロー倍率を重要な指標として位置付けており、2024年度末時点の各指標の目標値と前連結会計年度の状況は以下のとおりです。
コロナ禍により毀損した空港運用を早期に正常化し、併せて抜本的なコスト構造改革・業務改革を断行することで、経営基盤の早期回復・強化を図ってまいります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①財政状態の状況
当中間連結会計期間末における資産合計は1,264,534百万円、負債合計は997,109百万円、純資産合計は267,424百万円となりました。
資産は、前連結会計年度末比1.8%増の1,264,534百万円となりました。「更なる機能強化」事業の推進に伴う固定資産の取得等により、流動資産は前連結会計年度末比2.7%減の348,850百万円、固定資産は前連結会計年度末比3.7%増の915,684百万円となりました。
負債は、前連結会計年度末比0.5%増の997,109百万円となりました。長期借入金が増加したものの、1年内償還予定の社債への振替等により、流動負債は前連結会計年度末比10.3%増の128,072百万円、固定負債は前連結会計年度末比0.8%減の869,037百万円となりました。なお、長期借入金残高(1年内返済を含む)は447,200百万円となり、社債残高(1年内償還を含む)460,600百万円と合わせた長期債務残高は前連結会計年度末比1.0%増の907,800百万円となりました。
株主資本は、前連結会計年度末比8.2%増の257,137百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する中間純利益が19,513百万円計上されたことによるものです。当中間連結会計期間末の自己資本比率は、前連結会計年度末の19.4%から20.5%へ増加しました。
非支配株主持分は、前連結会計年度末比0.9%増の8,399百万円となり、その他の包括利益累計額を含めた純資産合計は、前連結会計年度末比7.2%増の267,424百万円となりました。
②経営成績の状況
旺盛なインバウンド需要を受け、航空旅客需要は着実に成長しています。外国人旅客数については、上期として初めて1,000万人を超え、最高値を更新しました。また、2024年10月には開港以来の国際線・国内線の航空旅客数の合計が12億人を達成しております。
前期はやや低調であった国際航空貨物需要についても、本年4月以降、前年同月を6カ月連続で上回り、好調に推移しております。
当中間連結会計期間における経営成績は、コロナ禍後の正常化に向かう動きに伴い、国際線旅客便発着回数及び国際線旅客数が前年度を大幅に上回ったことから、空港使用料収入、旅客施設使用料収入ともに増収となりました。加えて、子会社が運営する直営店舗の物販・飲食収入、一般テナントからの構内営業料収入についても増収となり、全体として、営業収益は前年同期比27.9%増の127,667百万円、営業利益は前年同期比428.2%増の22,896百万円、経常利益は前年同期比541.6%増の22,032百万円、親会社株主に帰属する中間純利益は前年同期比430.8%増の19,513百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
(空港運営事業)
空港運営事業では、コロナ禍後の正常化に向かう動きに伴い、国際線旅客便発着回数及び国際線旅客数が前年度を大幅に上回ったことから、空港使用料収入は前年同期比14.4%増の17,139百万円、給油施設使用料収入は前年同期比9.0%増の6,069百万円、旅客施設使用料収入は前年同期比41.1%増の21,344百万円となりました。
以上の結果、営業収益は前年同期比23.4%増の51,600百万円、営業損失は前年同期から10,435百万円改善の3,080百万円(前年同期は13,516百万円)となりました。
(リテール事業)
リテール事業では、航空旅客数の増加に加え、円安効果もあり、子会社が運営する直営店舗の物販・飲食収入は前年同期比40.8%増の45,982百万円、一般テナントからの構内営業料収入は前年同期比47.5%増の6,282百万円となりました。
以上の結果、営業収益は前年同期比41.8%増の59,863百万円、営業利益は前年同期比69.9%増の19,662百万円となりました。
(施設貸付事業)
施設貸付事業では、航空旅客数の増加に伴う駐車場使用料収入の増加等から、営業収益は前年同期比3.1%増の14,706百万円、営業利益は前年同期比0.6%増の5,928百万円となりました。
(鉄道事業)
鉄道事業では、営業収益は前年同期比0.3%増の1,497百万円、営業利益は前年同期比5.1%減の377百万円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前年同期比56,671百万円減の106,212百万円となりました。フリー・キャッシュ・フローは、前年同期比15,074百万円増の9,647百万円のキャッシュ・インとなりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前中間純利益が増加したものの、仕入債務や税金費用の支払等により、前年同期比644百万円減の30,718百万円のキャッシュ・インとなりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出が増加したものの、定期預金の払戻による収入の増加等により、キャッシュ・アウトは前年同期比15,719百万円減の21,070百万円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金による収入等により、前年同期は8,755百万円のキャッシュ・アウトであったのに対し、9,203百万円のキャッシュ・インとなりました。
2 生産、受注及び販売の実績
(1) 当社グループにおいては、空港運営事業、リテール事業、施設貸付事業及び鉄道事業を行っておりますが、生産及び受注については該当事項はありません。
(2) 販売実績
当中間連結会計期間における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当中間連結会計期間 (自 2024年4月1日 至 2024年9月30日) | 前年同期比(%) |
| 空港運営事業(百万円) | 51,600( 40.4%) | 123.4 |
| リテール事業(百万円) | 59,863( 46.9%) | 141.8 |
| 施設貸付事業(百万円) | 14,706( 11.5%) | 103.1 |
| 鉄道事業(百万円) | 1,497( 1.2%) | 100.3 |
| 合計(百万円) | 127,667(100.0%) | 127.9 |
空港運営事業
| 区分 | 当中間連結会計期間 (自 2024年4月1日 至 2024年9月30日) | 前年同期比(%) |
| 空港使用料収入(百万円) | 17,139( 33.2%) | 114.4 |
| 旅客施設使用料収入(百万円) | 21,344( 41.3%) | 141.1 |
| 給油施設使用料収入(百万円) | 6,069( 11.8%) | 109.0 |
| その他収入(百万円) | 7,045( 13.7%) | 115.0 |
| 合計(百万円) | 51,600(100.0%) | 123.4 |
リテール事業
| 区分 | 当中間連結会計期間 (自 2024年4月1日 至 2024年9月30日) | 前年同期比(%) |
| 物販・飲食収入(百万円) | 45,982( 76.8%) | 140.8 |
| 構内営業料収入(百万円) | 6,282( 10.5%) | 147.5 |
| その他収入(百万円) | 7,598( 12.7%) | 143.4 |
| 合計(百万円) | 59,863(100.0%) | 141.8 |
施設貸付事業
| 区分 | 当中間連結会計期間 (自 2024年4月1日 至 2024年9月30日) | 前年同期比(%) |
| 土地建物等貸付料収入(百万円) | 11,002( 74.8%) | 102.1 |
| その他収入(百万円) | 3,704( 25.2%) | 106.4 |
| 合計(百万円) | 14,706(100.0%) | 103.1 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.( )には構成比を記載しております。
(参考情報)
成田国際空港運用状況
| 区分 | 当中間連結会計期間 (自 2024年4月1日 至 2024年9月30日) | 前年同期比(%) | |
| 航空機発着回数(回) | 122,000 | 116.0 | |
| 国際線 | 95,475 | 120.0 | |
| 国内線 | 26,525 | 103.5 | |
| 航空旅客数(千人) | 19,925 | 120.2 | |
| 国際線 (うち日本人) (うち外国人) (うち通過客) | 16,018 (3,953) (10,792) (1,273) | 126.5 (126.9) (134.2) (84.6) | |
| 国内線 | 3,906 | 99.9 | |
| 国際航空貨物量(千t) | 979 | 106.5 | |
| 積 込 | 453 | 108.5 | |
| 取 卸 | 525 | 104.8 | |
| 給油量(千kl) | 1,644 | 109.0 | |
| 国際線 | 1,574 | 109.6 | |
| 国内線 | 70 | 97.3 | |
3 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は半期報告書提出日現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(2) 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、2022~2024年度の3ヶ年中期経営計画「Restart NRT(リスタート・ナリタ)」に掲げる諸施策に取り組んでおります。
コロナ禍からの需要回復に向けては、人手不足への対応やテナントの充実等のサービス供給体制の復旧に加え、燃油不足への対応を行っております。
人手不足の解消に向けては、社長を本部長とする「空港人材対策本部」のもと、空港関連企業34社と千葉県内私立大学16校による新卒採用に関する情報交換会の開催や、「しごとと暮らしのウェブサイト」による成田国際空港で働き周辺地域で暮らすライフスタイルについての情報発信、空港内の食事環境や休憩環境等の職場環境改善、イノベーション推進による空港業務の自動化・省力化等を通じ、空港管理者として関係機関との連携を深めながら、主体的かつ迅速な取り組みを行っております。
燃料供給不足問題については、国が主導する「航空燃料供給不足への対応に向けた官民タスクフォース」において対策が議論される中、当社では、供給会社の選択肢を増やすべく、海外からの燃料の直接受入等に関して、商社等に対しても働きかけを行い、国内空港として初めて、2024年7月に航空ジェット燃料、同年9月にCEF(ICAOのCORSIA適格SAF)の受入を実現しました。今後の燃料の安定供給に向けては継続した搬入が必要となることから、引き続き関係者に対する働きかけ等、受入れ体制を整えていきます。
また、テナントエリアでは、2024年10月にフランスを代表するラグジュアリーブランドである「DIOR」を成田空港第2ターミナル本館3階(出国手続き後エリア)にオープンしたほか、ステーショナリーやアニメグッズなど、旅客のニーズに応える新規店舗を順次オープンし、コロナ禍からの復旧に留まることなく、ご利用頂くお客様に更なる体験価値をご提供するための取り組みを行っております。
無駄なく柔軟なコスト構造の確立、また、創造的な業務や変革的な業務に積極的に取り組んでいくための業務改革の推進については、経営陣がプロジェクトオーナーとなり、重点的に推進しております。改革の取り組みの一環として、2023年6月の役員改選期以降は、役付取締役に担当部門を持たせず、より全社的な観点からマネジメントするよう経営体制を強化することとしました。
国際航空貨物需要の更なる取り込みに向けては、貨物施設の分散や狭隘化の対策として、新たな貨物上屋「第8貨物ビル」が2024年7月に竣工しました。なお、同施設と隣接する第7貨物ビルに全日本空輸株式会社の航空貨物取扱機能を集約させ、輸出については10月21日に、輸入については11月1日に供用を開始しております。
成田国際空港の更なる機能強化については、2018年3月、国、千葉県、空港周辺9市町、当社による「成田空港に関する四者協議会」において、3,500mのC滑走路の新設、B滑走路の3,500mへの延伸、夜間飛行制限の緩和を内容とする「更なる機能強化」事業の実施について合意され、2020年1月に国から航空法に基づく空港等変更を受けました。当連結会計年度においては、2028年度末のC滑走路新設、B滑走路延伸に向け、当該区域の埋蔵文化財調査、地質調査等を実施するとともに、本格造成工事前の各種準備工事を進めております。B滑走路延伸部では2022年10月に着手した東関道切り回し道路工事が順調に進捗しており、2024年7月より切り回し道路への切り替えを順次進めております。C滑走路新設部では2023年12月に着手した高谷川等排水整備工事が完了しました。今後も引き続き、東関道トンネル、C滑走路北側トンネル等の各種準備工事を着実に進めていきます。
また、空港の処理能力向上には、滑走路のみならず、旅客ターミナルをはじめ、空港全体の機能向上を図らねばなりません。そのためには、空港内施設の老朽化への対応、激甚化した災害やパンデミック等の危機に備えた機動的かつ柔軟に運用できる施設の整備、長年の懸念事項であるアクセスの改善等といった課題への対処が必要となります。このような背景から、成田国際空港の「更なる機能強化」事業の推進とあわせて、旅客ターミナルの再構築、航空物流機能の高度化、空港アクセスの改善、地域との一体的な発展等に関する成田国際空港の将来像を検討するため、2022年10月に、学識経験者、国、県、地元市町で構成する、「『新しい成田空港』構想検討会」が設置され、2024年6月まで計9回会議が開催されました。その成果として、『新しい成田空港』構想とりまとめを、2024年7月に国土交通省航空局長に報告しました。その後、国土交通省において今後の成田空港における、ターミナルビル等の空港施設整備や鉄道アクセスといった、今後の成田空港の施設面での機能強化について、学識経験者や航空・鉄道事業者などからなる「今後の成田空港施設の機能強化に関する検討会」が立ち上げられ、9月に第1回検討会が開催され、引き続き議論が進められております。
サステナビリティ経営の実現に向けては、CO₂排出量削減に関する中長期目標「サステナブルNRT2050」に掲げる諸施策を推進しました。
成田国際空港におけるエネルギー(電気・熱)供給と空港の脱炭素化事業に取り組むため、当社と東京瓦斯株式会社との合弁により設立した株式会社Green Energy Frontierは、2023年4月1日より事業を開始し、既存エネルギー供給施設のリニューアルを進めるとともに、2045年度末までの太陽光発電設備180MW導入の第一弾として、新たに供用された第8貨物ビルに太陽光発電設備を整備しております。
航空の脱炭素化に向けては、持続可能な航空燃料(SAF)の利用促進プロジェクトとして、2024年8月より、燃料供給事業者、航空会社、フォワーダー等の関係企業と、Scope3環境価値取引の実証試験を実施しております。
顧客志向・脱自前主義でのイノベーションの推進に向けては、空港におけるイノベーションを推進する空港運営事業者のアライアンス「Airports for Innovation(A4I)」にアジアの空港として初めて加入しました。成田空港を実験場としたチャレンジの積み上げを通じ、新たな価値創造を加速していくことを目指し、他企業やスタートアップ企業とのオープンイノベーションや産学連携を推進しております。
こうした状況下、当中間連結会計期間における航空機発着回数は、前年同期比16.0%増の122,000回(対2019年同期比9.7%減)、航空旅客数は前年同期比20.2%増の19,925千人(対2019年同期比11.9%減)となりました。航空機発着回数・航空旅客数ともに前年同期と比較し増加が見られ、引き続き、回復傾向にあります。国際航空貨物量は前年同期比6.5%増の979千t(対2019年同期比3.9%減)、給油量は前年同期比9.0%増の1,644千kl(対2019年同期比28.0%減)となりました。
以上の結果、当中間連結会計期間における業績は、営業収益は前年同期比27.9%増の127,667百万円、営業利益は前年同期比428.2%増の22,896百万円、経常利益は前年同期比541.6%増の22,032百万円、親会社株主に帰属する中間純利益は前年同期比430.8%増の19,513百万円となりました。
(3) 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載しております。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当中間連結会計期間におけるキャッシュ・フローの状況については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の「1 経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
なお、当社グループの今後の資金需要において、主なものは空港運営事業等に係る設備投資であり、「第3 設備の状況」の「2 設備の新設、除却等の計画」に記載しております。
(5) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
当社グループは、営業活動により生み出される営業キャッシュ・フローと、設備投資による投資キャッシュ・フローのバランスに配慮のうえ、中長期的な視点から必要な成長投資は着実に推進し、財務健全性と成長の両立を図ることとしております。
また、当社グループは資産規模が大きいことから、資産効率の向上が経営上重要なポイントであると認識しております。
こうしたことから中期経営計画(2022~2024年度)においては、連結営業利益、連結ROA、連結長期債務残高、連結長期債務残高/連結営業キャッシュ・フロー倍率を重要な指標として位置付けており、2024年度末時点の各指標の目標値と前連結会計年度の状況は以下のとおりです。
コロナ禍により毀損した空港運用を早期に正常化し、併せて抜本的なコスト構造改革・業務改革を断行することで、経営基盤の早期回復・強化を図ってまいります。
| 指標 | 2024年度(目標) | 2023年度(実績) | コロナ禍前水準 2019年度(実績) |
| 連結営業利益 | 200億円以上 | 129億円 | 407億円 |
| 連結ROA(総資産営業利益率) | 1.1%以上 | 1.0% | 4.9% |
| 連結長期債務残高 | 9,000億円台 | 8,984億円 | 3,610億円 |
| 連結長期債務残高/連結営業キャッシュ・フロー倍率 | 18倍以内 | 14.5倍 | 5.9倍 |