有価証券報告書-第91期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/22 10:15
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(1) 経営成績等の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
<経営成績>当連結会計年度(平成29年4月1日から平成30年3月31日まで)の日本経済は、堅調な企業収益や所得環境の改善などを背景に、緩やかな回復基調が続きました。
このような経済状況の中、当社グループが主力事業を展開する放送事業においては、テレビスポット収入の減収等により、売上高は減収となりました。ハウジング事業においては、住宅展示場の新規開設に伴う増収等により、売上高は増収となりました。ゴルフ事業においては、来場者数の増加等により、売上高は増収となりました。以上の結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は809億9千1百万円となり、前年同期に比べて13億1千万円(△1.6%)の減収となりました。
一方、費用面では売上原価が530億5百万円で、前年同期に比べて7億8千2百万円(△1.5%)減少しました。販売費及び一般管理費については237億3千5百万円となり、1億9千4百万円(0.8%)増加しました。この結果、営業利益は42億5千万円となり、7億2千2百万円(△14.5%)の減益、経常利益は45億3千9百万円で7億2千2百万円(△13.7%)の減益となりました。また、特別利益として、子会社における投資有価証券売却益8千万円、周波数帯移行に対する補助金収入2千万円を計上しました。さらに、特別損失として、特別退職金7千万円、子会社の住宅展示場の減損損失5千3百万円を計上しました。以上の結果、税金等調整前当期純利益は45億1千7百万円で9億5千4百万円(△17.4%)の減益となり、親会社株主に帰属する当期純利益は26億9千1百万円で7億2千4百万円(△21.2%)の減益となりました。
セグメントごとの経営成績は、以下のとおりです。
[放送事業]
当連結会計年度における放送事業の売上高は686億4千5百万円となり、前年同期に比べて19億2千3百万円(△2.7%)の減収となりました。テレビスポット収入や催物収入の減収が主な要因です。一方、営業費用は、代理店手数料や催物費等の減少により、1.8%減少しました。この結果、営業利益は31億1千6百万円となり、6億9千3百万円(△18.2%)の減益となりました。
テレビ部門は、当期の視聴率は、全日帯(午前6時~午前0時)が7.4%、ゴールデン帯(午後7~10時)が10.8%、プライム帯(午後7時~11時)が11.3%、プライム2帯(午後11時~午前1時)が7.6%となりました。プライム2帯は2002年度以降16年連続首位を守っています。 また、CS放送のスカイ・エーは、当期も阪神タイガース、ゴルフをメインに放送しました。女子ゴルフではステップ・アップ・ツアー21試合すべてを独占放送しました。2017年よりスカパー!のJリーグ中継が終了し、大きなコンテンツを失いましたが、多額な権利料の支払いが無くなったことで費用も大幅に減少しました。コンテンツの減少に伴い、スポーツクライミング、バスケットボールB1リーグ、ボウリング、格闘技やチアリーディングなどの多彩なスポーツ番組に取り組み、結果3期連続の増益を達成しました。
ラジオ部門は、当期のラジオ聴取率は6月調査(12~74歳、ビデオリサーチ調べ)では、週平均が1.0%で2位、平日平均も1.0%で2位タイ、平日ゴールデンタイム平均(月~金午前6時~午後6時)が1.6%で3位となりました。期間中は「ABCフレッシュアップベースボール史上最大の作戦」と銘打ち、プロ野球中継番組のPRを前面に押し出し、テレビの協力も得てキャンペーンを展開しました。12月の調査では週平均が0.8%、平日平均は0.9%、平日ゴールデンタイム平均が1.5%で、いずれも3位に終わりました。
イベント事業部門は、「アートアクアリウム」が成功するなど、恒例のイベントが安定しており、全体として結果を残すことができました。
数千匹の金魚を、斬新な水槽造形とライティング技術で魅せる「アートアクアリウム」ですが、当期は大政奉還150周年に沸く京都・元離宮二条城で開催し、約20万人の来場者がありました。安定した人気を見せています。
食イベント「フードソニック」は前期、ABC社屋のある「ほたるまち」エリアで開催されましたが、当期は会場を中之島特設会場に移し、期間を5日間に拡大。6万人を超えるお客様で賑わいました。
クラシック事業は当期も好調で、辻井伸行、小林研一郎、藤岡幸夫など人気の邦人アーティストをはじめ、ゲルギエフ指揮マリインスキー歌劇場管弦楽団やドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団などの大型オーケストラ、イツァーク・パールマンやラファウ・ブレハッチら大物アーティストの公演など、ザ・シンフォニーホールを中心に例年並みの公演を行いました。
コンテンツ関連部門では、テレビを取り巻く環境変化に対応していくことなどを目的に6月、「編成局」を「総合編成局」と改組し、傘下に「コンテンツ戦略部」を設置しました。コンテンツ戦略部は総合編成局の下で地上波にとどまらないコンテンツの出口戦略を立案・実施しています。そしてインターネット広告、とりわけ拡大が著しい動画市場を睨んで様々な案件に取り組んでいます。
[ハウジング事業]
ハウジング事業の売上高は114億7千4百万円となり、前年同期に比べ5億5千万円(5.0%)の増収となりました。不動産販売や、住宅展示場の新規開設に伴う増収等が主な要因です。一方、営業費用は、不動産販売に伴う原価計上や住宅展示場の新規オープン費用等の増加により、6.3%増加しました。この結果、営業利益は10億8千3百万円となり、前年同期に比べて6千万円(△5.3%)の減益となりました。
[ゴルフ事業]
ゴルフ事業の売上高は8億7千1百万円となり、前年同期に比べ6千2百万円(7.7%)の増収となりました。来場者数の増加に伴うプレー収入の増収と名義書換料収入の増収が主な要因です。一方、営業費用は、コース管理費等の増加により1.8%増加しました。この結果、営業利益は4千9百万円となり、前年同期に比べて3千万円(160.7%)の増益となりました。
<財政状態>(資産)
当連結会計年度末の資産合計は前連結会計年度末に比べて7億円増加し、1,026億8千万円となりました。流動資産が16億1千8百万円減少する一方で、事業用不動産取得等に伴い、建物及び構築物が7億3千2百万円増加したこと等により、有形固定資産が21億5千2百万円増加したこと等によるものです。
(負債)
負債合計は前連結会計年度末に比べて13億8千9百万円減少し、393億1千6百万円となりました。退職給付に係る負債や未払法人税等の計上額が減少したこと等によるものです。
(純資産)
純資産合計は前連結会計年度末に比べて20億8千9百万円増加し、633億6千3百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益26億9千1百万円を計上する一方、剰余金の配当11億2百万円を行いました。また、連結子会社株式の追加取得等に伴って非支配株主持分が27億8千5百万円減少する一方、資本剰余金が20億5千9百万円増加しました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末より25億6千9百万円減少の150億7千6百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益や減価償却費を計上する一方、法人税等の支払いにより、48億3百万円の収入(前年同期は68億6百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産や投資有価証券の取得等により、51億1千3百万円の支出(前年同期は5億7千9百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払や子会社株式追加取得に伴う支出等により、22億6千万円の支出(前年同期は12億2百万円の支出)となりました。
③販売の状況
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
放送事業68,645△2.7
ハウジング事業11,4745.0
ゴルフ事業8717.7
合計80,991△1.6

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
㈱電通23,45128.521,26326.3
㈱博報堂DYメディアパートナーズ15,48118.816,22220.0

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 重要な会計方針及び見積もり
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社経営陣は、この連結財務諸表の作成に際し、決算日における財政状態及び経営成績に影響を与える会計方針の決定及び見積もりを行わなければならず、貸倒引当金、投資、財務活動、退職金、偶発事象等に関しては、継続して評価を行っております。また、その他の当社グループ固有の事象については、他の方法では判定しづらい場合には、過去の実績等を勘案して、より合理的であると当社経営陣が考えられる基準に基づき判定の根拠としています。従って、実際の結果は、見積もり特有の不確実性があるため、見積もりと異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
<経営成績等の状況>当社グループでは、平成27年度から平成29年度までの3か年のグループ中期経営計画として「経営基盤を整備し、新しいコンテンツの開発や新規事業への投資を積極的に行う」という経営方針の実現ならびに最終年度での連結業績数値目標(売上高831億円、経常利益47億円)の達成を目指しておりました。経営方針の実現については、急成長するコンテンツビジネスの分野において収益拡大の役割を担うABCフロンティアホールディングス、ABCアニメーション、ABCインターナショナル、ABCライツビジネスの連結子会社4社のほか、新規事業を創出することを目的としてベンチャー企業への投資ファンドを運営するABCドリームベンチャーズや、海外ビジネスの拠点を担うABC HORIZON PTE.LTD.を計画期間中に設立し、変化の激しい時代に即応できる体制を構築し、事業が成長軌道に乗りましたことを評価しております。一方で、連結業績数値目標につきましては、スマートフォン等のデジタルデバイスの普及に伴うメディア環境の変化や広告市場における地上波テレビへの広告出稿が減少傾向にあったこと等が響き、目標未達(売上高は21億円の未達、経常利益は1億6千万円の未達)に終わりました。
このような急速な環境変化に対応するため、放送関連事業とハウジング関連事業の強化、成長のための積極的な投資を今後の重点課題とし、総合コンテンツ事業グループとして変化していくことが必要であると考え、平成30年4月より認定放送持株会社体制に移行するとともに新たな3か年のグループ中期経営計画(平成32年度の売上高は890億円、経常利益は60億円)を開始しております。
セグメント別での現状分析は以下のとおりです。
放送事業につきましては、テレビ番組の視聴率向上によるテレビスポット収入等の広告収入を増加させ、コンテンツの動画配信等によりインターネット広告市場における収益拡大にも積極的に取り組むこととしております。経費支出については、費用対効果等による見直しを進めて適切な支出構造の確立に取り組むこととしております。
ハウジング事業につきましては、事業規模の拡大を堅実に進めており、今後も安定的な収益構造を目指してまいります。
ゴルフ事業につきましては、ゴルフ人口の減少等による厳しい事業環境が続く中、顧客満足度の高いコース運営管理を一層推進し、適切なコスト管理を継続することで増収増益を実現しており、今後もこれらの施策を継続することにより安定的な利益確保を図ってまいります。
<資本の財源及び資金の流動性についての分析>当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては、営業活動により48億3百万円の収入となり、減収減益の影響を受けて前連結会計年度に比べて減少しましたが、当社グループの投資活動や財務活動における安定的な支出を行うための水準を維持しております。投資活動については、事業用不動産取得や投資有価証券の取得等により51億1千3百万円の支出となりました。財務活動については、グループ経営基盤の安定化を図るための子会社株式追加取得等を行い、22億6千万円の支出となりました。この結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末より25億6千9百万円減少の150億7千6百万円となりました。
今後につきましては、平成30年度から開始しましたグループ中期経営計画における経営目標の一つに「グループ成長ビジョン達成のための成長投資(投資枠200億円)を行う」ことを掲げております。現在の手元資金に加えて、業績向上により営業活動による収入を増加させることと、適切な資金調達により財務活動による収入を増加させることによって、投資活動における積極的な支出を実現してまいります。
<経営成績に重要な影響を与える要因について>詳細は、『第2 事業の状況 2 事業等のリスク』に記載のとおりであります。

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