有価証券報告書-第93期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/24 10:14
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【項目】
158項目
(1) 経営成績等の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
<経営成績>当連結会計年度(2019年4月1日から2020年3月31日まで)の日本経済は、堅調な企業収益や雇用情勢が続いていましたが、長引く米中の貿易摩擦や新型コロナウイルスの世界的大流行により、海外経済同様に悪化の一途をたどっています。
このような経済状況の中、当社グループが主力事業を展開する放送事業の売上高は、テレビスポット収入は減少しましたが、テレビネット収入等の増加に加え、新規連結子会社の増加により増収となりました。ハウジング事業の売上高は、広告事業収入の減少等により、減収となりました。ゴルフ事業の売上高は、新規会員募集に伴う登録料収入の増加等により、増収となりました。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は829億3千7百万円となり、前年同期に比べて9億5千万円(1.2%)の増収となりました。一方、費用面では売上原価が549億5千9百万円で、前年同期に比べて14億9千6百万円(2.8%)増加しました。販売費及び一般管理費については245億8千8百万円となり、3億2千8百万円(1.4%)増加しました。
この結果、営業利益は33億8千8百万円となり、8億7千4百万円(△20.5%)の減益、経常利益は36億3千3百万円で9億5千8百万円(△20.9%)の減益となりました。また株式売却益やハウジング事業における事業用不動産売却益による特別利益18億3千7百万円を計上する一方、ハウジング事業での会場閉鎖損失やのれん等の減損損失による特別損失17億7千6百万円を計上しました。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は36億9千4百万円で7億9千7百万円(△17.8%)の減益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は22億7千8百万円で14億6千4百万円(△39.1%)の減益となりました。
セグメントごとの経営成績は、以下のとおりです。
[放送事業]
当連結会計年度における放送事業の売上高は696億5百万円となり、前年同期に比べ10億5千4百万円(1.5%)の増収となりました。スポット収入は減収となる一方で、全国ネット番組の好調によるテレビネット収入の増収に加え、新規連結子会社の増加により増収となりました。一方、営業費用は、新規連結に伴う原価の増加により、2.9%増加しました。この結果、営業利益は25億1千6百万円となり、9億5千9百万円(△27.6%)の減益となりました。
テレビ部門は、当期の視聴率は、全日帯(午前6時~午前0時)が7.3%、ゴールデン帯(午後7~10時)が10.8%、プライム帯(午後7時~11時)が11.3%、プライム2帯(午後11時~午前1時)が7.1%となりました。下半期の視聴率では、プライム帯の11.8%は、13年下期以来のトップ返り咲きとなっています。また、CS放送のスカイ・エーは、当期も阪神タイガース、ゴルフをメインに放送しました。女子ゴルフではステップ・アップ・ツアー20試合すべてを独占放送しました。
ラジオ部門は、当期の聴取率は6月調査(12~69歳、ビデオリサーチ調べ)では、週平均、平日平均が2位タイ、平日ゴールデンタイム平均(月~金午前6時~午後6時)が3位となりました。また12月の調査では週平均、平日平均は3位、平日ゴールデンタイム平均が2位タイとなりました。
イベント・コンテンツ部門は、ゴールデンウイークの恒例イベントとなった「フードソニック」に、9日間で13万6千人の皆様にご来場いただきました。この企画を全国に展開し、ABC発のイベントのパワーに、主催する系列各社からも高い評価をいただいています。また、2016年度下期に本格参入した民放公式ポータルサイト「TVer」等の見逃し配信にさらに積極的に取り組み、地上波だけでないコンテンツの新たな露出先と広告収入の獲得を図りました。
[ハウジング事業]
ハウジング事業の売上高は123億7千2百万円となり、前年同期に比べ1億7千3百万円(△1.4%)の減収となりました。広告事業収入の減少が主な要因です。一方、営業費用は、前期の住宅展示場閉場の影響等により1.9%減少しました。この結果、営業利益は11億1百万円となり、前年同期に比べて4千1百万円(4.0%)の増益となりました。
[ゴルフ事業]
ゴルフ事業の売上高は9億6千万円と、前年同期に比べ6千9百万円(7.8%)の増収となりました。新規会員募集に伴う登録料収入の増加が主な要因です。一方、営業費用は、販売費や労務費等の増加により、2.6%増加しました。この結果、営業利益は7千2百万円となり、前年同期に比べて4千3百万円(152.1%)の増益となりました。
<財政状態>(資産)
当連結会計年度末の資産合計は前連結会計年度末に比べて69億9千7百万円増加し、1,147億8千6百万円となりました。社債の発行や新規連結に伴って、現金及び預金が増加したためです。
(負債)
負債合計は前連結会計年度末に比べて49億5千6百万円増加し、456億9千4百万円となりました。社債の発行が主な要因です。
(純資産)
純資産合計は前連結会計年度末に比べて20億4千1百万円増加し、690億9千1百万円となりました。株式会社ディー・エル・イーおよび株式会社マッシュ等の新規連結により非支配株主持分が増加したこと等によるものです。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末より104億4百万円増加の266億4千3百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益や減価償却費が計上される一方、法人税等の支払により、45億4千6百万円の収入(前年同期は32億8千6百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出の一方で、投資有価証券の売却による収入等により、26億5千5百万円の収入 (前年同期は23億9千4百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に社債の発行により、32億3百万円の収入(前年同期は5千3百万円の支出)となりました。
③販売の状況
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
放送事業69,6051.5
ハウジング事業12,372△1.4
ゴルフ事業9607.8
合計82,9371.2

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
㈱電通21,48326.221,73326.2
㈱博報堂DYメディアパートナーズ16,09619.614,91318.0

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社経営陣は、この連結財務諸表の作成に際し、決算日における財政状態及び経営成績に影響を与える会計方針の決定及び見積りを行わなければならず、貸倒引当金、投資、財務活動、退職金、偶発事象等に関しては、継続して評価を行っております。また、その他の当社グループ固有の事象については、他の方法では判定しづらい場合には、過去の実績等を勘案して、より合理的であると当社経営陣が考えられる基準に基づき判定の根拠としています。従って、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)、(追加情報)」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく、将来の業績予測等に反映させることが難しい要素もありますが、現時点において入手可能な情報を基に検証等を行っております。
(繰延税金資産)
当社グループは繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積っております。しかし、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用を計上する可能性があります。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
<経営成績等の状況>当社グループの当連結会計年度の経営成績等の状況については、3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1) 経営成績等の概要 ①財政状態及び経営成績の状況に記載のとおりです。
当社グループは、地上波テレビ・ラジオ、CS放送による放送事業を中核に、コンテンツ事業、イベント事業、そして住宅展示場や、ゴルフ、グランピングなどからなるライフスタイル事業等を合わせた「強力な創造集団」として企業価値の向上に取り組んでいます。
2020年3月期の連結売上高は829億3千7百万円で、前年比9億5千万円の増収。営業利益は33億8千8百万円で、8億7千4百万円の減益。親会社株主に帰属する当期純利益は22億7千8百万円で、増収減益となりました。
主力の放送事業においては、急速に成長を続けてきたインターネット広告費がテレビメディア広告費を初めて上回りました。今後もメディア環境は変化を続けるものと思われますが、当社グループでは、放送事業の価値の向上と合わせて、コンテンツ関連ビジネスの開発をより一層進めるとともに、新たな成長分野の事業拡充も行い、変化の波に対応していきます。
セグメント別での現状分析は以下のとおりです。
放送事業につきましては、テレビのタイム収入やコンテンツ関連収入が堅調だったことに加え、新規連結効果で増収となりました。しかしその一方で、テレビスポット収入などが不調で、利益では減益となりました。今後も引き続きテレビ番組の視聴率向上や新たなセールススタイルの提案などによるテレビスポット収入の増加を目指すのはもちろんですが、コンテンツの動画配信等によりインターネット広告市場における収益拡大にも積極的に取り組むこととしております。
ハウジング事業につきましては、住宅展示場の一部クローズで減収となりましたが、その会場は利益的に厳しかったため、収支は改善し、減収ながら増益を確保することができました。
ゴルフ事業につきましては、新規で会員権の募集があったことが大きく貢献し増収増益となりました。しかし、来場者に関しましては、2月までは前年を上回って好調に推移したものの、新型コロナウイルス感染の拡大で、3月には大きく減り、残念ながら、来場者については前年を下回っております。
<資本の財源及び資金の流動性についての分析>当社グループの当連結会計年度の資本の財源及び資金の流動性の状況については、3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1) 経営成績等の概要 ②キャッシュ・フローの状況に記載のとおりです。
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、当社グループにおきましても、各事業の遂行に様々な支障が生じ、テレビスポットCMの減少や各種イベントの中止などにより、収益面でも大きな影響を受けております。こうした中、今後につきましては、グループ各社の資産動向を注視し、必要とされる資金需要がある場合には機動的な資金供給を実施し、この困難な状況からの回復に全力を注ぐとともに、感染拡大が収束した後の社会の変化に対応し、新たに生じる社会課題を見定め、その解決に貢献することで、企業グループとして進化し、成長してまいります。
<経営成績に重要な影響を与える要因について>詳細は、『第2 事業の状況 2 事業等のリスク』に記載のとおりであります。

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