四半期報告書-第80期第1四半期(令和2年4月1日-令和2年6月30日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績の分析)
政府の月例経済報告によると、当第1四半期連結累計期間の日本経済は「先行きについては、感染拡大の防止策を講じつつ、社会経済活動のレベルを段階的に引き上げていくなかで、各種政策の効果もあって、極めて厳しい状況から持ち直しに向かうことが期待される。ただし、国内外の感染症の動向や金融資本市場の変動等の影響を注視する必要がある。」と記されており、企業の業況判断は「厳しさは残るものの、改善の兆しがみられる。」とされております。
当社グループにおいても、新型コロナウイルス感染症による影響により、広告収入の減少や旅行・観光需要の減少、イベントの中止・延期など影響を受けましたが、営業努力により収益への影響を限定的に抑えることができました。
こうした状況の中、当社グループの当第1四半期連結累計期間の売上高は、メディア・コンテンツ事業、都市開発・観光事業がともに減収となり、全体では前年同期比19.4%減収の120,299百万円となりました。
営業利益も、メディア・コンテンツ事業、都市開発・観光事業がともに減益となり、前年同期比62.5%減益の2,822百万円となりました。経常利益は前年同期比46.5%減益の5,578百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年の特別利益に厚生年金基金代行返上益を計上したことの反動減のほか、特別損失において新型コロナウイルス感染症による損失を計上したことで前年同期比90.6%減益の2,013百万円となりました。
当社グループの連結経営成績の推移は以下の通りです。
(単位:百万円、%表示は対前年同期増減率)
報告セグメントの業績の状況は以下の通りであります。
(メディア・コンテンツ事業)
㈱フジテレビジョンは、新型コロナウイルス感染症による影響を受け、ネットタイム収入は予定されていたスポーツイベント等の単発番組が中止や延期になったことから減収、スポット収入も経済活動の停滞による企業の業績悪化の影響を受け減収となり、放送事業収入は減収となりました。その他事業収入もイベント、映画が中止や延期となり、減収となりました。以上の結果、減収減益となりました。
㈱ビーエスフジは、放送事業収入が減収だったものの、営業費用が抑えられたことから減収増益となりました。
㈱ニッポン放送は、ラジオ通販事業が好調に推移したものの、放送事業が減収となり、売上高全体では減収となり、営業損失を計上しました。
㈱ポニーキャニオンは、配信収入が好調に推移したほか、旧譜作品のパッケージ販売なども大きく貢献しましたが、新型コロナウイルス感染症による影響でイベントが中止となり、チケット収入やグッズ販売が苦戦し、売上高全体で減収となりました。利益面では前年の本社移転関連費がなくなり黒字化となりました。
㈱フジパシフィックミュージックは、著作権使用料収入が減収となったほか、新型コロナウイルス感染症による影響で映像制作事業とマネージメント事業が振るわず、売上高全体では減収となりました。利益面では原価率が抑えられたことから増益となりました。
㈱ディノス・セシールのディノス事業は、テレビ通販で美容健康商材を中心に好調を維持したほか、リビング・食品などで通販需要増の追い風をうけカタログ事業が伸長し、売上高全体で増収となりました。一方のセシール事業においても、カタログ事業全体でライフグッズやレディースインナーなどを中心に伸び、売上高は増収となりました。この結果、㈱ディノス・セシール全体では増収増益となりました。
㈱クオラスは、広告収入が低調だったことで減収となり、営業損失を計上しました。
㈱フジゲームスはリリースしたゲームが苦戦し、減収で営業損失を計上しました。
以上の結果、メディア・コンテンツ事業全体の売上高は前年同期比15.6%減収の105,081百万円となり、セグメント利益は同52.8%減益の2,613百万円となりました。
中核子会社である㈱フジテレビジョンの経営成績等の推移は以下の通りです。
㈱フジテレビジョン (単位:百万円、%表示は対前年同期増減率)
(都市開発・観光事業)
㈱サンケイビルは、ビル事業と資産開発事業が減収となり売上高全体でも減収となりましたが、住宅事業において分譲マンションの販売戸数が増加したことや、資産開発事業において売却物件の利益率が上昇したこと等により、営業利益は増益となりました。
㈱グランビスタホテル&リゾートは、新型コロナウイルス感染症による影響で、インバウンド含む旅行・観光需要の減少を受けて減収となり、営業損失を計上しました。
以上の結果、都市開発・観光事業全体の売上高は前年同期比39.6%の減収の13,998百万円となり、セグメント利益は同75.5%の減益の527百万円となりました。
(その他事業)
その他事業全体の売上高は前年同期比14.7%減収の4,249百万円となり、セグメント利益は前年同期比72.3%減益の59百万円となりました。
持分法適用会社では、㈱WOWOW、伊藤忠・フジ・パートナーズ㈱、日本映画放送㈱などは持分法による投資利益に貢献しました。
(財政状態の分析)
当第1四半期末の総資産は1,289,888百万円で、前期末比35,274百万円(2.8%)の増加となりました。
流動資産は412,855百万円で、前期末比11,178百万円(2.6%)の減少となりました。これは、現金及び預金が36,617百万円増加した一方で、受取手形及び売掛金が26,615百万円、有価証券が26,745百万円減少したこと等によります。
固定資産は876,814百万円で、前期末比46,467百万円(5.6%)の増加となりました。これは、投資有価証券が30,513百万円、建物及び構築物が14,790百万円増加したこと等によります。
負債は536,336百万円で、前期末比27,298百万円(5.4%)の増加となりました。
流動負債は154,467百万円で、前期末比11,617百万円(7.0%)の減少となりました。これは、支払手形及び買掛金が8,181百万円、「その他」に含まれる未払金が4,494百万円減少したこと等によります。
固定負債は381,868百万円で、前期末比38,915百万円(11.3%)の増加となりました。これは、長期借入金が31,819百万円増加したことや、「その他」に含まれる繰延税金負債が4,734百万円増加したこと等によります。
純資産は753,551百万円で、前期末比7,976百万円(1.1%)の増加となりました。これは、剰余金の配当により利益剰余金が5,152百万円減少した一方で、親会社株主に帰属する四半期純利益2,013百万円を計上し、その他有価証券評価差額金が11,485百万円増加したこと等によります。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(3) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は36百万円であります。
(4) 主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設等について、当第1四半期連結累計期間に完了したものは、次の通りであります。
(注) 1 Hareza池袋(豊島プロジェクト)は、㈱サンケイビル含む3社の共同参画による再開発事業であり、投資総額は㈱サンケイビル分を記載しております。
2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績の分析)
政府の月例経済報告によると、当第1四半期連結累計期間の日本経済は「先行きについては、感染拡大の防止策を講じつつ、社会経済活動のレベルを段階的に引き上げていくなかで、各種政策の効果もあって、極めて厳しい状況から持ち直しに向かうことが期待される。ただし、国内外の感染症の動向や金融資本市場の変動等の影響を注視する必要がある。」と記されており、企業の業況判断は「厳しさは残るものの、改善の兆しがみられる。」とされております。
当社グループにおいても、新型コロナウイルス感染症による影響により、広告収入の減少や旅行・観光需要の減少、イベントの中止・延期など影響を受けましたが、営業努力により収益への影響を限定的に抑えることができました。
こうした状況の中、当社グループの当第1四半期連結累計期間の売上高は、メディア・コンテンツ事業、都市開発・観光事業がともに減収となり、全体では前年同期比19.4%減収の120,299百万円となりました。
営業利益も、メディア・コンテンツ事業、都市開発・観光事業がともに減益となり、前年同期比62.5%減益の2,822百万円となりました。経常利益は前年同期比46.5%減益の5,578百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年の特別利益に厚生年金基金代行返上益を計上したことの反動減のほか、特別損失において新型コロナウイルス感染症による損失を計上したことで前年同期比90.6%減益の2,013百万円となりました。
当社グループの連結経営成績の推移は以下の通りです。
(単位:百万円、%表示は対前年同期増減率)
2019年3月期 第1四半期 | 2020年3月期 第1四半期 | 2021年3月期 第1四半期 | |||||||
売上高 | 144,544 | △3.0 | % | 149,217 | 3.2 | % | 120,299 | △19.4 | % |
営業利益 | 6,114 | 85.3 | % | 7,519 | 23.0 | % | 2,822 | △62.5 | % |
経常利益 | 8,517 | 47.4 | % | 10,430 | 22.5 | % | 5,578 | △46.5 | % |
親会社株主に帰属する 四半期純利益 | 5,662 | 34.7 | % | 21,367 | 277.4 | % | 2,013 | △90.6 | % |
報告セグメントの業績の状況は以下の通りであります。
売 上 高 | セグメント利益 | |||||
前第1四半期 連結累計期間 | 当第1四半期 連結累計期間 | 増減 | 前第1四半期 連結累計期間 | 当第1四半期 連結累計期間 | 増減 | |
(百万円) | (百万円) | (%) | (百万円) | (百万円) | (%) | |
メディア・コンテンツ事業 | 124,573 | 105,081 | △15.6 | 5,534 | 2,613 | △52.8 |
都市開発・観光事業 | 23,177 | 13,998 | △39.6 | 2,151 | 527 | △75.5 |
その他事業 | 4,980 | 4,249 | △14.7 | 216 | 59 | △72.3 |
調整額 | △3,514 | △3,030 | ― | △383 | △377 | ― |
合 計 | 149,217 | 120,299 | △19.4 | 7,519 | 2,822 | △62.5 |
(メディア・コンテンツ事業)
㈱フジテレビジョンは、新型コロナウイルス感染症による影響を受け、ネットタイム収入は予定されていたスポーツイベント等の単発番組が中止や延期になったことから減収、スポット収入も経済活動の停滞による企業の業績悪化の影響を受け減収となり、放送事業収入は減収となりました。その他事業収入もイベント、映画が中止や延期となり、減収となりました。以上の結果、減収減益となりました。
㈱ビーエスフジは、放送事業収入が減収だったものの、営業費用が抑えられたことから減収増益となりました。
㈱ニッポン放送は、ラジオ通販事業が好調に推移したものの、放送事業が減収となり、売上高全体では減収となり、営業損失を計上しました。
㈱ポニーキャニオンは、配信収入が好調に推移したほか、旧譜作品のパッケージ販売なども大きく貢献しましたが、新型コロナウイルス感染症による影響でイベントが中止となり、チケット収入やグッズ販売が苦戦し、売上高全体で減収となりました。利益面では前年の本社移転関連費がなくなり黒字化となりました。
㈱フジパシフィックミュージックは、著作権使用料収入が減収となったほか、新型コロナウイルス感染症による影響で映像制作事業とマネージメント事業が振るわず、売上高全体では減収となりました。利益面では原価率が抑えられたことから増益となりました。
㈱ディノス・セシールのディノス事業は、テレビ通販で美容健康商材を中心に好調を維持したほか、リビング・食品などで通販需要増の追い風をうけカタログ事業が伸長し、売上高全体で増収となりました。一方のセシール事業においても、カタログ事業全体でライフグッズやレディースインナーなどを中心に伸び、売上高は増収となりました。この結果、㈱ディノス・セシール全体では増収増益となりました。
㈱クオラスは、広告収入が低調だったことで減収となり、営業損失を計上しました。
㈱フジゲームスはリリースしたゲームが苦戦し、減収で営業損失を計上しました。
以上の結果、メディア・コンテンツ事業全体の売上高は前年同期比15.6%減収の105,081百万円となり、セグメント利益は同52.8%減益の2,613百万円となりました。
中核子会社である㈱フジテレビジョンの経営成績等の推移は以下の通りです。
㈱フジテレビジョン (単位:百万円、%表示は対前年同期増減率)
2019年3月期 第1四半期 | 2020年3月期 第1四半期 | 2021年3月期 第1四半期 | |||||||
売上高 | 63,783 | △0.1 | % | 64,271 | 0.8 | % | 49,570 | △22.9 | % |
放送収入 | 46,926 | △0.6 | % | 45,678 | △2.7 | % | 35,037 | △23.3 | % |
ネットタイム | 20,178 | 6.1 | % | 18,884 | △6.4 | % | 16,851 | △10.8 | % |
ローカルタイム | 3,210 | △0.6 | % | 2,997 | △6.7 | % | 2,785 | △7.1 | % |
スポット | 23,536 | △5.7 | % | 23,797 | 1.1 | % | 15,400 | △35.3 | % |
営業利益 | 2,488 | 183.2 | % | 4,681 | 88.2 | % | 874 | △81.3 | % |
(都市開発・観光事業)
㈱サンケイビルは、ビル事業と資産開発事業が減収となり売上高全体でも減収となりましたが、住宅事業において分譲マンションの販売戸数が増加したことや、資産開発事業において売却物件の利益率が上昇したこと等により、営業利益は増益となりました。
㈱グランビスタホテル&リゾートは、新型コロナウイルス感染症による影響で、インバウンド含む旅行・観光需要の減少を受けて減収となり、営業損失を計上しました。
以上の結果、都市開発・観光事業全体の売上高は前年同期比39.6%の減収の13,998百万円となり、セグメント利益は同75.5%の減益の527百万円となりました。
(その他事業)
その他事業全体の売上高は前年同期比14.7%減収の4,249百万円となり、セグメント利益は前年同期比72.3%減益の59百万円となりました。
持分法適用会社では、㈱WOWOW、伊藤忠・フジ・パートナーズ㈱、日本映画放送㈱などは持分法による投資利益に貢献しました。
(財政状態の分析)
当第1四半期末の総資産は1,289,888百万円で、前期末比35,274百万円(2.8%)の増加となりました。
流動資産は412,855百万円で、前期末比11,178百万円(2.6%)の減少となりました。これは、現金及び預金が36,617百万円増加した一方で、受取手形及び売掛金が26,615百万円、有価証券が26,745百万円減少したこと等によります。
固定資産は876,814百万円で、前期末比46,467百万円(5.6%)の増加となりました。これは、投資有価証券が30,513百万円、建物及び構築物が14,790百万円増加したこと等によります。
負債は536,336百万円で、前期末比27,298百万円(5.4%)の増加となりました。
流動負債は154,467百万円で、前期末比11,617百万円(7.0%)の減少となりました。これは、支払手形及び買掛金が8,181百万円、「その他」に含まれる未払金が4,494百万円減少したこと等によります。
固定負債は381,868百万円で、前期末比38,915百万円(11.3%)の増加となりました。これは、長期借入金が31,819百万円増加したことや、「その他」に含まれる繰延税金負債が4,734百万円増加したこと等によります。
純資産は753,551百万円で、前期末比7,976百万円(1.1%)の増加となりました。これは、剰余金の配当により利益剰余金が5,152百万円減少した一方で、親会社株主に帰属する四半期純利益2,013百万円を計上し、その他有価証券評価差額金が11,485百万円増加したこと等によります。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(3) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は36百万円であります。
(4) 主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設等について、当第1四半期連結累計期間に完了したものは、次の通りであります。
会社名 | 事業所名 (事業計画名) (所在地) | セグメントの名称 | 設備の内容 | 投資総額(百万円) | 資金調達 方法 | 着手年月 | 完了年月 | |
㈱サンケイビル | Hareza池袋 (豊島プロジェクト) (東京都豊島区) | 都市開発・ 観光事業 | 貸事務所 商業施設 ホール シネコン他 | 24,418 | 自己資金 借入金 | 2016年 4月 | 2020年 5月 |
(注) 1 Hareza池袋(豊島プロジェクト)は、㈱サンケイビル含む3社の共同参画による再開発事業であり、投資総額は㈱サンケイビル分を記載しております。
2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。