四半期報告書-第81期第3四半期(令和3年10月1日-令和3年12月31日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績の分析)
政府の月例経済報告によると、当第3四半期連結累計期間の日本経済は「先行きについては、経済社会活動が正常化に向かう中で、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、景気が持ち直していくことが期待される。ただし、供給面での制約や原材料価格の動向による下振れリスクに十分注意する必要がある。」と記されており、企業の業況判断は「持ち直しの動きがみられる」とされております。
当社グループにおいても、前期同様、新型コロナウイルス感染症による影響が続く中、旅行・観光需要の低迷などの影響を受けましたが、広告収入の回復や営業費用の抑制などにより、業績を改善することができました。
こうした状況の中、当社グループの当第3四半期連結累計期間の売上高は、メディア・コンテンツ事業が収益認識に関する会計基準等(以下、「収益認識会計基準等」)の適用やセシール事業売却により減収となったものの、都市開発・観光事業が増収となり、全体では前年同期比1.4%増収の395,271百万円となりました。
営業利益は、メディア・コンテンツ事業、都市開発・観光事業がともに増益となり、前年同期比78.3%増益の26,334百万円となりました。経常利益は前年同期比66.2%増益の36,588百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前期に特別利益に計上した投資有価証券売却益の反動減もありましたが、前年同期比27.1%増益の26,509百万円となりました。
なお、収益認識に関する会計基準等(以下、「収益認識会計基準等」)の適用により、売上高は17,284百万円減少し、売上原価は15,020百万円減少し、販売費及び一般管理費は2,395百万円減少し、営業利益、経常利益及び税金等調整前四半期純利益はそれぞれ131百万円増加しております。
当社グループの連結経営成績の推移は以下の通りです。
(単位:百万円、%表示は対前年同期増減率)
報告セグメントの業績の状況は以下の通りであります。
(メディア・コンテンツ事業)
㈱フジテレビジョンは、前期に新型コロナウイルス感染症に伴う経済活動の停滞による影響を大きく受けた地上波広告収入の回復傾向が顕著となり、放送事業収入は増収となりました。その他事業収入は、映画事業の配給収入が好調、デジタル事業収入やMD事業収入は前期を大きく上回り、催物事業収入も反動増となった結果、増収となりました。以上の結果、増収増益となりました。
㈱ビーエスフジは、放送事業収入、その他事業収入ともに堅調に推移し、増収増益となりました。
㈱ニッポン放送は、前期に新型コロナウイルス感染症により大きな影響を受けた放送収入やイベント興行収入が復調し、また費用抑制をはかり、増収増益となりました。
㈱ポニーキャニオンは、音楽パッケージ販売やアニメの配分金、配信権販売が好調に推移し、イベント・コンサート収入も回復傾向となり、増収増益となりました。
㈱フジパシフィックミュージックは、映像制作収入が増収となりましたが、著作権使用料収入が減収となり、原価率は改善したものの全体で前期に僅かに及ばず減収減益となりました。
㈱DINOS CORPORATIONは、セシール事業売却による影響が大きく減収となりました。また、前期に在宅需要が大きく寄与したカタログ通販において巣ごもり消費の落ち着きがみられたことにより減収減益となりました。
㈱クオラスは、収益認識会計基準等の適用の影響で減収となりましたが、WEB広告などの広告収入やイベント収入が復調した他、商品販売も好調に推移し、営業損益は黒字化しました。
㈱扶桑社は、書籍や電子書籍、ムックの売上が好調に推移したことで増収増益となりました。
以上の結果、メディア・コンテンツ事業全体の売上高は前年同期比5.4%減収の309,718百万円となり、セグメント利益は同61.8%増益の17,028百万円となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用により、メディア・コンテンツ事業の売上高は17,368百万円減少し、セグメント利益は47百万円増加しております。
中核子会社である㈱フジテレビジョンの経営成績等の推移は以下の通りです。
㈱フジテレビジョン (単位:百万円、%表示は対前年同期増減率)
(都市開発・観光事業)
㈱サンケイビルは、分譲マンションの販売戸数は減少したものの、オフィス賃貸などのビル事業が堅調に推移したほか、保有物件の売却が大きく貢献し、増収増益となりました。
㈱グランビスタホテル&リゾートは、増収となったものの、新型コロナウイルス感染症の影響が大きく、インバウンド含む旅行・観光需要の引き続きの低迷により、前期に続き営業損失を計上しましたが、費用の抑制をはかり損失額は改善しました。
以上の結果、都市開発・観光事業全体の売上高は、前年同期比38.9%増収の81,819百万円となり、セグメント利益は、同98.5%増益の9,719百万円となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用により、都市開発・観光事業の売上高は83百万円増加、セグメント利益は同額増加しております。
(その他事業)
その他事業全体の売上高は、前年同期比2.4%増収の13,416百万円となり、セグメント利益は同30.5%増益の503百万円となりました。
持分法適用会社では、フジテレビ系列局、伊藤忠・フジ・パートナーズ㈱、㈱産業経済新聞社、日本映画放送㈱などが持分法による投資利益に貢献しました。
(財政状態の分析)
当第3四半期末の総資産は1,356,968百万円で、前期末比20,926百万円(1.6%)の増加となりました。
流動資産は412,022百万円で、前期末比686百万円(0.2%)の減少となりました。これは、現金及び預金が8,357百万円、有価証券が8,189百万円増加した一方で、棚卸資産が21,753百万円減少したこと等によります。
固定資産は944,946百万円で、前期末比21,612百万円(2.3%)の増加となりました。これは、投資有価証券が12,984百万円、土地が8,553百万円増加したこと等によります。
負債は543,006百万円で、前期末比8,606百万円(1.6%)の減少となりました。
流動負債は142,777百万円で、前期末比2,763百万円(2.0%)の増加となりました。これは、「その他」に含まれる1年内償還予定の社債が10,000百万円、未払金が4,771百万円減少した一方で、短期借入金が16,000百万円増加したこと等によります。
固定負債は400,228百万円で、前期末比11,370百万円(2.8%)の減少となりました。これは、「その他」に含まれる繰延税金負債が5,711百万円増加した一方で、長期借入金が15,770百万円減少したこと等によります。
純資産は813,962百万円で、前期末比29,532百万円(3.8%)の増加となりました。これは主に、剰余金の配当8,112百万円や親会社株主に帰属する四半期純利益26,509百万円を計上したこと等により利益剰余金が17,340百万円増加したことや、その他有価証券評価差額金が9,512百万円増加したこと等によります。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(3) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は120百万円であります。
(4) 主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設等について、当第3四半期連結累計期間に完了したものは、次の通りであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績の分析)
政府の月例経済報告によると、当第3四半期連結累計期間の日本経済は「先行きについては、経済社会活動が正常化に向かう中で、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、景気が持ち直していくことが期待される。ただし、供給面での制約や原材料価格の動向による下振れリスクに十分注意する必要がある。」と記されており、企業の業況判断は「持ち直しの動きがみられる」とされております。
当社グループにおいても、前期同様、新型コロナウイルス感染症による影響が続く中、旅行・観光需要の低迷などの影響を受けましたが、広告収入の回復や営業費用の抑制などにより、業績を改善することができました。
こうした状況の中、当社グループの当第3四半期連結累計期間の売上高は、メディア・コンテンツ事業が収益認識に関する会計基準等(以下、「収益認識会計基準等」)の適用やセシール事業売却により減収となったものの、都市開発・観光事業が増収となり、全体では前年同期比1.4%増収の395,271百万円となりました。
営業利益は、メディア・コンテンツ事業、都市開発・観光事業がともに増益となり、前年同期比78.3%増益の26,334百万円となりました。経常利益は前年同期比66.2%増益の36,588百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前期に特別利益に計上した投資有価証券売却益の反動減もありましたが、前年同期比27.1%増益の26,509百万円となりました。
なお、収益認識に関する会計基準等(以下、「収益認識会計基準等」)の適用により、売上高は17,284百万円減少し、売上原価は15,020百万円減少し、販売費及び一般管理費は2,395百万円減少し、営業利益、経常利益及び税金等調整前四半期純利益はそれぞれ131百万円増加しております。
当社グループの連結経営成績の推移は以下の通りです。
(単位:百万円、%表示は対前年同期増減率)
2020年3月期 第3四半期 | 2021年3月期 第3四半期 | 2022年3月期 第3四半期 | ||||
売上高 | 477,936 | 6.6% | 389,691 | △18.5% | 395,271 | 1.4% |
営業利益 | 24,717 | 14.0% | 14,769 | △40.2% | 26,334 | 78.3% |
経常利益 | 30,891 | 12.1% | 22,014 | △28.7% | 36,588 | 66.2% |
親会社株主に帰属する 四半期純利益 | 34,466 | 123.2% | 20,856 | △39.5% | 26,509 | 27.1% |
報告セグメントの業績の状況は以下の通りであります。
売 上 高 | セグメント利益 | |||||
前第3四半期 連結累計期間 | 当第3四半期 連結累計期間 | 増減 | 前第3四半期 連結累計期間 | 当第3四半期 連結累計期間 | 増減 | |
(百万円) | (百万円) | (%) | (百万円) | (百万円) | (%) | |
メディア・コンテンツ事業 | 327,256 | 309,718 | △5.4 | 10,526 | 17,028 | 61.8 |
都市開発・観光事業 | 58,922 | 81,819 | 38.9 | 4,896 | 9,719 | 98.5 |
その他事業 | 13,103 | 13,416 | 2.4 | 385 | 503 | 30.5 |
調整額 | △9,590 | △9,683 | ― | △1,038 | △916 | ― |
合 計 | 389,691 | 395,271 | 1.4 | 14,769 | 26,334 | 78.3 |
(メディア・コンテンツ事業)
㈱フジテレビジョンは、前期に新型コロナウイルス感染症に伴う経済活動の停滞による影響を大きく受けた地上波広告収入の回復傾向が顕著となり、放送事業収入は増収となりました。その他事業収入は、映画事業の配給収入が好調、デジタル事業収入やMD事業収入は前期を大きく上回り、催物事業収入も反動増となった結果、増収となりました。以上の結果、増収増益となりました。
㈱ビーエスフジは、放送事業収入、その他事業収入ともに堅調に推移し、増収増益となりました。
㈱ニッポン放送は、前期に新型コロナウイルス感染症により大きな影響を受けた放送収入やイベント興行収入が復調し、また費用抑制をはかり、増収増益となりました。
㈱ポニーキャニオンは、音楽パッケージ販売やアニメの配分金、配信権販売が好調に推移し、イベント・コンサート収入も回復傾向となり、増収増益となりました。
㈱フジパシフィックミュージックは、映像制作収入が増収となりましたが、著作権使用料収入が減収となり、原価率は改善したものの全体で前期に僅かに及ばず減収減益となりました。
㈱DINOS CORPORATIONは、セシール事業売却による影響が大きく減収となりました。また、前期に在宅需要が大きく寄与したカタログ通販において巣ごもり消費の落ち着きがみられたことにより減収減益となりました。
㈱クオラスは、収益認識会計基準等の適用の影響で減収となりましたが、WEB広告などの広告収入やイベント収入が復調した他、商品販売も好調に推移し、営業損益は黒字化しました。
㈱扶桑社は、書籍や電子書籍、ムックの売上が好調に推移したことで増収増益となりました。
以上の結果、メディア・コンテンツ事業全体の売上高は前年同期比5.4%減収の309,718百万円となり、セグメント利益は同61.8%増益の17,028百万円となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用により、メディア・コンテンツ事業の売上高は17,368百万円減少し、セグメント利益は47百万円増加しております。
中核子会社である㈱フジテレビジョンの経営成績等の推移は以下の通りです。
㈱フジテレビジョン (単位:百万円、%表示は対前年同期増減率)
2020年3月期 第3四半期 | 2021年3月期 第3四半期 | 2022年3月期 第3四半期 | ||||
売上高 | 194,519 | △3.2% | 159,429 | △18.0% | 177,131 | 11.1% |
放送収入 | 136,071 | △3.1% | 113,729 | △16.4% | 128,886 | 13.3% |
ネットタイム | 60,115 | △1.8% | 51,473 | △14.4% | 54,900 | 6.7% |
ローカルタイム | 9,280 | △8.1% | 8,804 | △5.1% | 8,193 | △6.9% |
スポット | 66,674 | △3.5% | 53,451 | △19.8% | 65,792 | 23.1% |
営業利益 | 6,315 | △45.9% | 4,020 | △36.3% | 8,282 | 106.0% |
(都市開発・観光事業)
㈱サンケイビルは、分譲マンションの販売戸数は減少したものの、オフィス賃貸などのビル事業が堅調に推移したほか、保有物件の売却が大きく貢献し、増収増益となりました。
㈱グランビスタホテル&リゾートは、増収となったものの、新型コロナウイルス感染症の影響が大きく、インバウンド含む旅行・観光需要の引き続きの低迷により、前期に続き営業損失を計上しましたが、費用の抑制をはかり損失額は改善しました。
以上の結果、都市開発・観光事業全体の売上高は、前年同期比38.9%増収の81,819百万円となり、セグメント利益は、同98.5%増益の9,719百万円となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用により、都市開発・観光事業の売上高は83百万円増加、セグメント利益は同額増加しております。
(その他事業)
その他事業全体の売上高は、前年同期比2.4%増収の13,416百万円となり、セグメント利益は同30.5%増益の503百万円となりました。
持分法適用会社では、フジテレビ系列局、伊藤忠・フジ・パートナーズ㈱、㈱産業経済新聞社、日本映画放送㈱などが持分法による投資利益に貢献しました。
(財政状態の分析)
当第3四半期末の総資産は1,356,968百万円で、前期末比20,926百万円(1.6%)の増加となりました。
流動資産は412,022百万円で、前期末比686百万円(0.2%)の減少となりました。これは、現金及び預金が8,357百万円、有価証券が8,189百万円増加した一方で、棚卸資産が21,753百万円減少したこと等によります。
固定資産は944,946百万円で、前期末比21,612百万円(2.3%)の増加となりました。これは、投資有価証券が12,984百万円、土地が8,553百万円増加したこと等によります。
負債は543,006百万円で、前期末比8,606百万円(1.6%)の減少となりました。
流動負債は142,777百万円で、前期末比2,763百万円(2.0%)の増加となりました。これは、「その他」に含まれる1年内償還予定の社債が10,000百万円、未払金が4,771百万円減少した一方で、短期借入金が16,000百万円増加したこと等によります。
固定負債は400,228百万円で、前期末比11,370百万円(2.8%)の減少となりました。これは、「その他」に含まれる繰延税金負債が5,711百万円増加した一方で、長期借入金が15,770百万円減少したこと等によります。
純資産は813,962百万円で、前期末比29,532百万円(3.8%)の増加となりました。これは主に、剰余金の配当8,112百万円や親会社株主に帰属する四半期純利益26,509百万円を計上したこと等により利益剰余金が17,340百万円増加したことや、その他有価証券評価差額金が9,512百万円増加したこと等によります。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(3) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は120百万円であります。
(4) 主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設等について、当第3四半期連結累計期間に完了したものは、次の通りであります。
会社名 | 事業所名 (事業計画名) (所在地) | セグメントの名称 | 設備の内容 | 投資総額(百万円) | 資金調達 方法 | 着手年月 | 完了年月 | |
㈱サンケイビル | 本町サンケイビル (本町オフィスビル) (大阪府大阪市) | 都市開発・ 観光事業 | 貸事務所等 | 24,703 | 自己資金 借入金 | 2019年 10月 | 2021年 8月 |