四半期報告書-第81期第1四半期(令和3年4月1日-令和3年6月30日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績の分析)
政府の月例経済報告によると、当第1四半期連結累計期間の日本経済は「先行きについては、感染拡大の防止策を講じ、ワクチン接種を促進するなかで、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、持ち直しの動きが続くことが期待される。ただし、感染の動向が内外経済に与える影響に十分注意する必要がある。」と記されており、企業の業況判断は「厳しさが残るなかで、持ち直しの動きに足踏みがみられる」とされております。
当社グループにおいても、前期同様、新型コロナウイルス感染症による影響が続く中、旅行・観光需要の低迷、イベントの中止・延期などの影響を受けましたが、広告収入の回復や営業費用の抑制などにより、業績を改善することができました。
こうした状況の中、当社グループの当第1四半期連結累計期間の売上高は、メディア・コンテンツ事業、都市開発・観光事業がともに減収となり、全体では前年同期比7.4%減収の111,401百万円となりました。
営業利益は、都市開発・観光事業が損失計上となりましたが、メディア・コンテンツ事業が増益となり、前年同期比64.5%増益の4,643百万円となりました。経常利益は前年同期比24.6%増益の6,951百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前期に特別損失に計上した新型コロナウイルス感染症による損失の減少等があり前年同期比105.5%増益の4,138百万円となりました。
なお、収益認識に関する会計基準等の適用により、売上高は5,652百万円減少し、売上原価は5,005百万円減少し、販売費及び一般管理費は690百万円減少し、営業利益、経常利益及び税金等調整前四半期純利益はそれぞれ42百万円増加しております。
当社グループの連結経営成績の推移は以下の通りです。
(単位:百万円、%表示は対前年同期増減率)
報告セグメントの業績の状況は以下の通りであります。
(メディア・コンテンツ事業)
㈱フジテレビジョンは、前期に新型コロナウイルス感染症に伴う経済活動の停滞による影響を大きく受けたスポット収入が一昨年の同時期とほぼ同レベルまで回復してきたことで、放送事業収入は増収となりました。その他事業収入では、デジタル事業収入が前期を上回りましたが、緊急事態宣言の発出やまん延防止等重点措置の実施によりイベントの中止や、映画館の休業・営業時間短縮などの影響を受けたほか、ビデオ事業収入も前期を下回り減収となりました。以上の結果、増収増益となりました。
㈱ビーエスフジは、放送事業収入、その他事業収入ともに堅調に推移し、増収増益となりました。
㈱ニッポン放送は、野球などのプロスポーツが予定通りに開幕したことで放送収入が増収となり、前期に損失を計上した営業損益は黒字化しました。
㈱ポニーキャニオンは、イベント・コンサート収入やグッズ販売が回復傾向となり、アニメの国内外の配信権販売収入も好調に推移しましたが、音楽・映像のパッケージ販売の減収に加え、収益認識会計基準等の適用の影響もあり、売上高全体で減収となりました。一方で、利益面ではアニメの配分金や配信権販売などが伸びて増益となりました。
㈱フジパシフィックミュージックは、著作権使用料収入が堅調なことに加え、映像制作収入が増収だったことから増収増益となりました。
㈱DINOS CORPORATIONは、テレビ通販が美容健康商材を中心に好調でしたが、セシール事業を売却したことや、前期に在宅需要が大きく寄与したリビング系や市況の厳しいファッション系のカタログ事業が伸び悩み、減収減益となりました。
㈱クオラスは、テレビ広告やWEB広告を中心とした広告取扱高が増加したものの収益認識会計基準等の適用の影響により減収となりましたが、営業損失は縮小しました。
㈱扶桑社は、書籍販売が好調に推移したほか、電子書籍が大幅に伸張し増収、営業損益は黒字化しました。
以上の結果、メディア・コンテンツ事業全体の売上高は前年同期比7.5%減収の97,215百万円となり、セグメント利益は同114.3%増益の5,600百万円となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用により、メディア・コンテンツ事業の売上高は5,703百万円減少、セグメント利益は7百万円減少しております。
中核子会社である㈱フジテレビジョンの経営成績等の推移は以下の通りです。
㈱フジテレビジョン (単位:百万円、%表示は対前年同期増減率)
(都市開発・観光事業)
㈱サンケイビルは、オフィス賃貸などのビル事業は堅調に推移しましたが、物件売却や分譲マンション販売が減収となり、減収減益となりました。
㈱グランビスタホテル&リゾートは、増収となったものの、新型コロナウイルス感染症による影響が引き続き大きく、インバウンド含む旅行・観光需要の低迷により、前期に続き営業損失を計上しました。
以上の結果、都市開発・観光事業全体の売上高は、前年同期比7.7%減収の12,919百万円となり、セグメント利益は、前期の527百万円から当期は756百万円の損失となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用により、都市開発・観光事業の売上高は50百万円増加、セグメント損失は同額減少しております。
(その他事業)
その他事業全体の売上高は前年同期比3.0%増収の4,375百万円となり、セグメント利益は前年同期比92.8%増益の115百万円となりました。
持分法適用会社では、フジテレビ系列局、伊藤忠・フジ・パートナーズ㈱、日本映画放送㈱などが持分法による投資利益に貢献しました。
(財政状態の分析)
当第1四半期末の総資産は1,333,498百万円で、前期末比2,544百万円(0.2%)の減少となりました。
流動資産は393,867百万円で、前期末比18,842百万円(4.6%)の減少となりました。これは、現金及び預金が10,315百万円減少したことや、有価証券が4,512百万円減少したこと等によります。
固定資産は939,630百万円で、前期末比16,297百万円(1.8%)の増加となりました。これは、投資有価証券が10,963百万円、土地が6,840百万円増加したこと等によります。
負債は540,778百万円で、前期末比10,834百万円(2.0%)の減少となりました。
流動負債は128,262百万円で、前期末比11,751百万円(8.4%)の減少となりました。これは、支払手形及び買掛金が4,869百万円、「その他」に含まれる未払金が6,874百万円減少したこと等によります。
固定負債は412,516百万円で、前期末比916百万円(0.2%)の増加となりました。これは、長期借入金が2,473百万円減少した一方で、「その他」に含まれる繰延税金負債が4,039百万円増加したこと等によります。
純資産は792,719百万円で、前期末比8,289百万円(1.1%)の増加となりました。これは、剰余金の配当により利益剰余金が4,056百万円減少した一方で、親会社株主に帰属する四半期純利益4,138百万円を計上し、その他有価証券評価差額金が7,257百万円増加したこと等によります。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(3) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は39百万円であります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績の分析)
政府の月例経済報告によると、当第1四半期連結累計期間の日本経済は「先行きについては、感染拡大の防止策を講じ、ワクチン接種を促進するなかで、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、持ち直しの動きが続くことが期待される。ただし、感染の動向が内外経済に与える影響に十分注意する必要がある。」と記されており、企業の業況判断は「厳しさが残るなかで、持ち直しの動きに足踏みがみられる」とされております。
当社グループにおいても、前期同様、新型コロナウイルス感染症による影響が続く中、旅行・観光需要の低迷、イベントの中止・延期などの影響を受けましたが、広告収入の回復や営業費用の抑制などにより、業績を改善することができました。
こうした状況の中、当社グループの当第1四半期連結累計期間の売上高は、メディア・コンテンツ事業、都市開発・観光事業がともに減収となり、全体では前年同期比7.4%減収の111,401百万円となりました。
営業利益は、都市開発・観光事業が損失計上となりましたが、メディア・コンテンツ事業が増益となり、前年同期比64.5%増益の4,643百万円となりました。経常利益は前年同期比24.6%増益の6,951百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前期に特別損失に計上した新型コロナウイルス感染症による損失の減少等があり前年同期比105.5%増益の4,138百万円となりました。
なお、収益認識に関する会計基準等の適用により、売上高は5,652百万円減少し、売上原価は5,005百万円減少し、販売費及び一般管理費は690百万円減少し、営業利益、経常利益及び税金等調整前四半期純利益はそれぞれ42百万円増加しております。
当社グループの連結経営成績の推移は以下の通りです。
(単位:百万円、%表示は対前年同期増減率)
2020年3月期 第1四半期 | 2021年3月期 第1四半期 | 2022年3月期 第1四半期 | |||||||
売上高 | 149,217 | 3.2 | % | 120,299 | △19.4 | % | 111,401 | △7.4 | % |
営業利益 | 7,519 | 23.0 | % | 2,822 | △62.5 | % | 4,643 | 64.5 | % |
経常利益 | 10,430 | 22.5 | % | 5,578 | △46.5 | % | 6,951 | 24.6 | % |
親会社株主に帰属する 四半期純利益 | 21,367 | 277.4 | % | 2,013 | △90.6 | % | 4,138 | 105.5 | % |
報告セグメントの業績の状況は以下の通りであります。
売 上 高 | セグメント利益又は損失(△) | |||||
前第1四半期 連結累計期間 | 当第1四半期 連結累計期間 | 増減 | 前第1四半期 連結累計期間 | 当第1四半期 連結累計期間 | 増減 | |
(百万円) | (百万円) | (%) | (百万円) | (百万円) | (%) | |
メディア・コンテンツ事業 | 105,081 | 97,215 | △7.5 | 2,613 | 5,600 | 114.3 |
都市開発・観光事業 | 13,998 | 12,919 | △7.7 | 527 | △756 | - |
その他事業 | 4,249 | 4,375 | 3.0 | 59 | 115 | 92.8 |
調整額 | △3,030 | △3,109 | ― | △377 | △315 | ― |
合 計 | 120,299 | 111,401 | △7.4 | 2,822 | 4,643 | 64.5 |
(メディア・コンテンツ事業)
㈱フジテレビジョンは、前期に新型コロナウイルス感染症に伴う経済活動の停滞による影響を大きく受けたスポット収入が一昨年の同時期とほぼ同レベルまで回復してきたことで、放送事業収入は増収となりました。その他事業収入では、デジタル事業収入が前期を上回りましたが、緊急事態宣言の発出やまん延防止等重点措置の実施によりイベントの中止や、映画館の休業・営業時間短縮などの影響を受けたほか、ビデオ事業収入も前期を下回り減収となりました。以上の結果、増収増益となりました。
㈱ビーエスフジは、放送事業収入、その他事業収入ともに堅調に推移し、増収増益となりました。
㈱ニッポン放送は、野球などのプロスポーツが予定通りに開幕したことで放送収入が増収となり、前期に損失を計上した営業損益は黒字化しました。
㈱ポニーキャニオンは、イベント・コンサート収入やグッズ販売が回復傾向となり、アニメの国内外の配信権販売収入も好調に推移しましたが、音楽・映像のパッケージ販売の減収に加え、収益認識会計基準等の適用の影響もあり、売上高全体で減収となりました。一方で、利益面ではアニメの配分金や配信権販売などが伸びて増益となりました。
㈱フジパシフィックミュージックは、著作権使用料収入が堅調なことに加え、映像制作収入が増収だったことから増収増益となりました。
㈱DINOS CORPORATIONは、テレビ通販が美容健康商材を中心に好調でしたが、セシール事業を売却したことや、前期に在宅需要が大きく寄与したリビング系や市況の厳しいファッション系のカタログ事業が伸び悩み、減収減益となりました。
㈱クオラスは、テレビ広告やWEB広告を中心とした広告取扱高が増加したものの収益認識会計基準等の適用の影響により減収となりましたが、営業損失は縮小しました。
㈱扶桑社は、書籍販売が好調に推移したほか、電子書籍が大幅に伸張し増収、営業損益は黒字化しました。
以上の結果、メディア・コンテンツ事業全体の売上高は前年同期比7.5%減収の97,215百万円となり、セグメント利益は同114.3%増益の5,600百万円となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用により、メディア・コンテンツ事業の売上高は5,703百万円減少、セグメント利益は7百万円減少しております。
中核子会社である㈱フジテレビジョンの経営成績等の推移は以下の通りです。
㈱フジテレビジョン (単位:百万円、%表示は対前年同期増減率)
2020年3月期 第1四半期 | 2021年3月期 第1四半期 | 2022年3月期 第1四半期 | |||||||
売上高 | 64,271 | 0.8 | % | 49,570 | △22.9 | % | 56,285 | 13.5 | % |
放送収入 | 45,678 | △2.7 | % | 35,037 | △23.3 | % | 42,010 | 19.9 | % |
ネットタイム | 18,884 | △6.4 | % | 16,851 | △10.8 | % | 16,412 | △2.6 | % |
ローカルタイム | 2,997 | △6.7 | % | 2,785 | △7.1 | % | 2,570 | △7.7 | % |
スポット | 23,797 | 1.1 | % | 15,400 | △35.3 | % | 23,026 | 49.5 | % |
営業利益 | 4,681 | 88.2 | % | 874 | △81.3 | % | 2,858 | 226.9 | % |
(都市開発・観光事業)
㈱サンケイビルは、オフィス賃貸などのビル事業は堅調に推移しましたが、物件売却や分譲マンション販売が減収となり、減収減益となりました。
㈱グランビスタホテル&リゾートは、増収となったものの、新型コロナウイルス感染症による影響が引き続き大きく、インバウンド含む旅行・観光需要の低迷により、前期に続き営業損失を計上しました。
以上の結果、都市開発・観光事業全体の売上高は、前年同期比7.7%減収の12,919百万円となり、セグメント利益は、前期の527百万円から当期は756百万円の損失となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用により、都市開発・観光事業の売上高は50百万円増加、セグメント損失は同額減少しております。
(その他事業)
その他事業全体の売上高は前年同期比3.0%増収の4,375百万円となり、セグメント利益は前年同期比92.8%増益の115百万円となりました。
持分法適用会社では、フジテレビ系列局、伊藤忠・フジ・パートナーズ㈱、日本映画放送㈱などが持分法による投資利益に貢献しました。
(財政状態の分析)
当第1四半期末の総資産は1,333,498百万円で、前期末比2,544百万円(0.2%)の減少となりました。
流動資産は393,867百万円で、前期末比18,842百万円(4.6%)の減少となりました。これは、現金及び預金が10,315百万円減少したことや、有価証券が4,512百万円減少したこと等によります。
固定資産は939,630百万円で、前期末比16,297百万円(1.8%)の増加となりました。これは、投資有価証券が10,963百万円、土地が6,840百万円増加したこと等によります。
負債は540,778百万円で、前期末比10,834百万円(2.0%)の減少となりました。
流動負債は128,262百万円で、前期末比11,751百万円(8.4%)の減少となりました。これは、支払手形及び買掛金が4,869百万円、「その他」に含まれる未払金が6,874百万円減少したこと等によります。
固定負債は412,516百万円で、前期末比916百万円(0.2%)の増加となりました。これは、長期借入金が2,473百万円減少した一方で、「その他」に含まれる繰延税金負債が4,039百万円増加したこと等によります。
純資産は792,719百万円で、前期末比8,289百万円(1.1%)の増加となりました。これは、剰余金の配当により利益剰余金が4,056百万円減少した一方で、親会社株主に帰属する四半期純利益4,138百万円を計上し、その他有価証券評価差額金が7,257百万円増加したこと等によります。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(3) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は39百万円であります。