四半期報告書-第83期第2四半期(2023/07/01-2023/09/30)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績の分析)
政府の月例経済報告によると、当第2四半期連結累計期間の日本経済は「先行きについては、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待される。ただし、世界的な金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念など、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっている。また、物価上昇、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要がある。」とされており、企業の業況判断は「持ち直している」とされております。
当社グループにおいても、原材料価格の高騰に伴う物価上昇や巣ごもり需要からリアル消費へのシフトなどの影響もありましたが、5月には新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が5類に引き下げになり、経済活動の更なる正常化に伴うイベントの再開、旅行・観光需要が大きく回復した他、ホテルやオフィスビルなどの賃貸物件の稼働が好調に推移したことなどが寄与し、業績を改善することができました。
こうした状況の中、当社グループの当第2四半期連結累計期間の売上高は、メディア・コンテンツ事業、都市開発・観光事業がともに増収となり、全体では前年同期比7.4%増収の267,545百万円となりました。
営業利益は、メディア・コンテンツ事業が減益となりましたが、都市開発・観光事業が増益となり、全体では前年同期比7.1%増益の13,021百万円となりました。経常利益は前年同期比5.9%減益の15,199百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比14.3%減益の10,053百万円となりました。
当社グループの連結経営成績の推移は以下の通りです。
(単位:百万円、%表示は対前年同期増減率)
報告セグメントの業績の状況は以下の通りであります。
(メディア・コンテンツ事業)
㈱フジテレビジョンは、物価上昇の影響等によるテレビ広告市況の悪化や視聴率の苦戦により主力の地上波テレビ広告収入が振るわず、放送・メディア事業は減収となりました。コンテンツ・ビジネス事業ではシルク・ドゥ・ソレイユの「ダイハツアレグリア-新たなる光-」公演が寄与した催物事業、「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編」、「ミステリと言う勿れ」が大ヒットした映画事業、ドラマ「silent」の映像パッケージが寄与したビデオ事業、商品化収入が好調に推移したMD事業及びアニメ開発事業、FODプレミアム会員が伸長したデジタル事業が前年同期を上回り増収となりました。以上の結果、㈱フジテレビジョン全体の売上高は前年同期を上回りました。利益面では、費用の効率的な運用に努めましたが、地上波テレビ広告収入の減少が響き営業損失を計上しました。
㈱ビーエスフジは、放送事業収入、その他事業収入ともに堅調に推移し、増収増益となりました。
㈱ニッポン放送は、放送収入が減収となりましたが、イベント事業やデジタル関連収入が増加、物品販売事業も好調で増収増益となりました。
㈱ポニーキャニオンは、アニメの配分金やイベント収入、グッズ売上等が寄与し増収となりましたが、音楽パッケージが振るわず、アニメ関連の出資金償却が増加したことも響き、減益となりました。
㈱フジパシフィックミュージックは、著作権使用料収入が堅調に推移したほか、原盤使用料収入やマネージメント収入も好調で増収増益となりました。
㈱DINOS CORPORATIONは、ファッション・食品の売上が好調に推移しましたが、リビング系やテレビ媒体を中心とした美容健康カテゴリーが振るわず、イミニ事業の会社分割の影響もあり、全体として減収となりました。また、利益面では減収による影響を販促費のコントロール等のコスト削減でカバーしきれず、営業損失を計上し赤字幅は拡大しました。
㈱クオラスは、音楽関連やゲーム関連の広告取り扱いが増え広告収入が増加したほか、イベント関連収入の好調が続き、増収増益となりました。
以上の結果、メディア・コンテンツ事業全体の売上高は前年同期比6.7%増収の212,475百万円となり、セグメント利益は同33.0%減益の4,156百万円となりました。
中核子会社である㈱フジテレビジョンの経営成績等の推移は以下の通りです。
㈱フジテレビジョン (単位:百万円、%表示は対前年同期増減率)
(都市開発・観光事業)
㈱サンケイビルは、前期の大型分譲マンション販売の反動で僅かに減収となりましたが、オフィス、ホテル、住宅の賃料収入が好調に推移したことや保有物件の売却が寄与し増益となりました。
㈱グランビスタホテル&リゾートは、旅行需要の本格的な回復を受け、札幌グランドホテル、札幌パークホテルや、全国に展開するインターゲートホテル等の稼働が好調に推移しました。また鴨川シーワールドも引き続き来場が好調で、増収増益となりました。
以上の結果、都市開発・観光事業全体の売上高は、前年同期比12.0%増収の53,060百万円となり、セグメント利益は、同53.8%増益の9,749百万円となりました。
(その他事業)
その他事業全体の売上高は、前年同期比5.5%増収の9,924百万円となり、セグメント利益は同36.2%増益の490百万円となりました。
持分法適用会社では、伊藤忠・フジ・パートナーズ㈱、㈱WOWOWなどが業績に貢献しましたが、㈱産業経済新聞社、フジテレビ系列局等で持分法による投資損失を計上しました。
(財政状態の分析)
当第2四半期末の総資産は1,405,564百万円で、前期末比22,917百万円(1.7%)の増加となりました。
流動資産は425,465百万円で、前期末比10,667百万円(2.6%)の増加となりました。これは、受取手形、売掛金及び契約資産が3,984百万円減少する一方、有価証券が9,886百万円、「その他」に含まれる未収還付法人税等が2,596百万円、短期貸付金が2,114百万円それぞれ増加したこと等によります。
固定資産は980,099百万円で、前期末比12,249百万円(1.3%)の増加となりました。これは、投資有価証券が3,426百万円減少する一方、土地が12,598百万円、有形固定資産「その他」に含まれる建設仮勘定が6,209百万円それぞれ増加したこと等によります。
負債は558,007百万円で、前期末比24,130百万円(4.5%)の増加となりました。
流動負債は165,381百万円で、前期末比9,517百万円(5.4%)の減少となりました。これは、支払手形及び買掛金が4,249百万円、「その他」に含まれる未払法人税等が4,708百万円それぞれ減少したこと等によります。
固定負債は392,626百万円で、前期末比33,647百万円(9.4%)の増加となりました。これは、長期借入金が36,005百万円増加したこと等によります。
純資産は847,557百万円で、前期末比1,212百万円(0.1%)の減少となりました。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益10,053百万円を計上した一方で、剰余金の配当により利益剰余金が6,760百万円減少し、自己株式の取得により自己株式が4,854百万円増加したこと等によります。
(2) キャッシュ・フローの状況の分析
当第2四半期における各キャッシュ・フローの状況は以下の通りであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは15,676百万円の収入となり、前年同期比7,030百万円(31.0%)の収入減少となりました。これは、仕入債務の増減額が3,810百万円の支出増加、法人税等の支払額が4,321百万円増加したこと等によります。
投資活動によるキャッシュ・フローは61,701百万円の支出となり、前年同期比35,909百万円(139.2%)の支出増加となりました。これは、有価証券の売却及び償還による収入が18,999百万円減少し、有形固定資産の取得による支出が14,037百万円増加したこと等によります。
財務活動によるキャッシュ・フローは25,620百万円の収入となり、1,512百万円の支出だった前年同期に比べ、27,133百万円の収入増加となりました。これは、短期借入金の純増減額が23,073百万円減少する一方で、長期借入れによる収入が58,000百万円増加したこと等によります。
以上の結果、現金及び現金同等物の四半期末残高は111,609百万円で、前期末に比べ18,546百万円(14.2%)の減少、前年同四半期末に比べ9,156百万円(8.9%)の増加となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は234百万円であります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績の分析)
政府の月例経済報告によると、当第2四半期連結累計期間の日本経済は「先行きについては、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待される。ただし、世界的な金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念など、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっている。また、物価上昇、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要がある。」とされており、企業の業況判断は「持ち直している」とされております。
当社グループにおいても、原材料価格の高騰に伴う物価上昇や巣ごもり需要からリアル消費へのシフトなどの影響もありましたが、5月には新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が5類に引き下げになり、経済活動の更なる正常化に伴うイベントの再開、旅行・観光需要が大きく回復した他、ホテルやオフィスビルなどの賃貸物件の稼働が好調に推移したことなどが寄与し、業績を改善することができました。
こうした状況の中、当社グループの当第2四半期連結累計期間の売上高は、メディア・コンテンツ事業、都市開発・観光事業がともに増収となり、全体では前年同期比7.4%増収の267,545百万円となりました。
営業利益は、メディア・コンテンツ事業が減益となりましたが、都市開発・観光事業が増益となり、全体では前年同期比7.1%増益の13,021百万円となりました。経常利益は前年同期比5.9%減益の15,199百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比14.3%減益の10,053百万円となりました。
当社グループの連結経営成績の推移は以下の通りです。
(単位:百万円、%表示は対前年同期増減率)
2022年3月期 第2四半期 | 2023年3月期 第2四半期 | 2024年3月期 第2四半期 | |||||||
売上高 | 241,503 | △2.2 | % | 249,112 | 3.2 | % | 267,545 | 7.4 | % |
営業利益 | 11,576 | 138.8 | % | 12,156 | 5.0 | % | 13,021 | 7.1 | % |
経常利益 | 18,701 | 97.3 | % | 16,153 | △13.6 | % | 15,199 | △5.9 | % |
親会社株主に帰属する 四半期純利益 | 13,638 | 151.8 | % | 11,735 | △14.0 | % | 10,053 | △14.3 | % |
報告セグメントの業績の状況は以下の通りであります。
売 上 高 | セグメント利益 | |||||
前第2四半期 連結累計期間 | 当第2四半期 連結累計期間 | 増減 | 前第2四半期 連結累計期間 | 当第2四半期 連結累計期間 | 増減 | |
(百万円) | (百万円) | (%) | (百万円) | (百万円) | (%) | |
メディア・コンテンツ事業 | 199,196 | 212,475 | 6.7 | 6,203 | 4,156 | △33.0 |
都市開発・観光事業 | 47,375 | 53,060 | 12.0 | 6,337 | 9,749 | 53.8 |
その他事業 | 9,409 | 9,924 | 5.5 | 359 | 490 | 36.2 |
調整額 | △6,868 | △7,915 | ― | △744 | △1,375 | ― |
合 計 | 249,112 | 267,545 | 7.4 | 12,156 | 13,021 | 7.1 |
(メディア・コンテンツ事業)
㈱フジテレビジョンは、物価上昇の影響等によるテレビ広告市況の悪化や視聴率の苦戦により主力の地上波テレビ広告収入が振るわず、放送・メディア事業は減収となりました。コンテンツ・ビジネス事業ではシルク・ドゥ・ソレイユの「ダイハツアレグリア-新たなる光-」公演が寄与した催物事業、「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編」、「ミステリと言う勿れ」が大ヒットした映画事業、ドラマ「silent」の映像パッケージが寄与したビデオ事業、商品化収入が好調に推移したMD事業及びアニメ開発事業、FODプレミアム会員が伸長したデジタル事業が前年同期を上回り増収となりました。以上の結果、㈱フジテレビジョン全体の売上高は前年同期を上回りました。利益面では、費用の効率的な運用に努めましたが、地上波テレビ広告収入の減少が響き営業損失を計上しました。
㈱ビーエスフジは、放送事業収入、その他事業収入ともに堅調に推移し、増収増益となりました。
㈱ニッポン放送は、放送収入が減収となりましたが、イベント事業やデジタル関連収入が増加、物品販売事業も好調で増収増益となりました。
㈱ポニーキャニオンは、アニメの配分金やイベント収入、グッズ売上等が寄与し増収となりましたが、音楽パッケージが振るわず、アニメ関連の出資金償却が増加したことも響き、減益となりました。
㈱フジパシフィックミュージックは、著作権使用料収入が堅調に推移したほか、原盤使用料収入やマネージメント収入も好調で増収増益となりました。
㈱DINOS CORPORATIONは、ファッション・食品の売上が好調に推移しましたが、リビング系やテレビ媒体を中心とした美容健康カテゴリーが振るわず、イミニ事業の会社分割の影響もあり、全体として減収となりました。また、利益面では減収による影響を販促費のコントロール等のコスト削減でカバーしきれず、営業損失を計上し赤字幅は拡大しました。
㈱クオラスは、音楽関連やゲーム関連の広告取り扱いが増え広告収入が増加したほか、イベント関連収入の好調が続き、増収増益となりました。
以上の結果、メディア・コンテンツ事業全体の売上高は前年同期比6.7%増収の212,475百万円となり、セグメント利益は同33.0%減益の4,156百万円となりました。
中核子会社である㈱フジテレビジョンの経営成績等の推移は以下の通りです。
㈱フジテレビジョン (単位:百万円、%表示は対前年同期増減率)
2022年3月期 第2四半期 | 2023年3月期 第2四半期 | 2024年3月期 第2四半期 | |||||||
売上高 | 113,115 | 12.4 | % | 111,702 | △1.2 | % | 117,051 | 4.8 | % |
放送収入 | 83,211 | 18.4 | % | 77,113 | △7.3 | % | 70,741 | △8.3 | % |
ネットタイム | 36,337 | 6.1 | % | 32,764 | △9.8 | % | 31,737 | △3.1 | % |
ローカルタイム | 5,186 | △6.9 | % | 5,215 | 0.6 | % | 4,806 | △7.9 | % |
スポット | 41,687 | 36.9 | % | 39,133 | △6.1 | % | 34,197 | △12.6 | % |
営業利益又は営業損失(△) | 1,071 | 939.0 | % | 1,962 | 83.2 | % | △173 | - | % |
(都市開発・観光事業)
㈱サンケイビルは、前期の大型分譲マンション販売の反動で僅かに減収となりましたが、オフィス、ホテル、住宅の賃料収入が好調に推移したことや保有物件の売却が寄与し増益となりました。
㈱グランビスタホテル&リゾートは、旅行需要の本格的な回復を受け、札幌グランドホテル、札幌パークホテルや、全国に展開するインターゲートホテル等の稼働が好調に推移しました。また鴨川シーワールドも引き続き来場が好調で、増収増益となりました。
以上の結果、都市開発・観光事業全体の売上高は、前年同期比12.0%増収の53,060百万円となり、セグメント利益は、同53.8%増益の9,749百万円となりました。
(その他事業)
その他事業全体の売上高は、前年同期比5.5%増収の9,924百万円となり、セグメント利益は同36.2%増益の490百万円となりました。
持分法適用会社では、伊藤忠・フジ・パートナーズ㈱、㈱WOWOWなどが業績に貢献しましたが、㈱産業経済新聞社、フジテレビ系列局等で持分法による投資損失を計上しました。
(財政状態の分析)
当第2四半期末の総資産は1,405,564百万円で、前期末比22,917百万円(1.7%)の増加となりました。
流動資産は425,465百万円で、前期末比10,667百万円(2.6%)の増加となりました。これは、受取手形、売掛金及び契約資産が3,984百万円減少する一方、有価証券が9,886百万円、「その他」に含まれる未収還付法人税等が2,596百万円、短期貸付金が2,114百万円それぞれ増加したこと等によります。
固定資産は980,099百万円で、前期末比12,249百万円(1.3%)の増加となりました。これは、投資有価証券が3,426百万円減少する一方、土地が12,598百万円、有形固定資産「その他」に含まれる建設仮勘定が6,209百万円それぞれ増加したこと等によります。
負債は558,007百万円で、前期末比24,130百万円(4.5%)の増加となりました。
流動負債は165,381百万円で、前期末比9,517百万円(5.4%)の減少となりました。これは、支払手形及び買掛金が4,249百万円、「その他」に含まれる未払法人税等が4,708百万円それぞれ減少したこと等によります。
固定負債は392,626百万円で、前期末比33,647百万円(9.4%)の増加となりました。これは、長期借入金が36,005百万円増加したこと等によります。
純資産は847,557百万円で、前期末比1,212百万円(0.1%)の減少となりました。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益10,053百万円を計上した一方で、剰余金の配当により利益剰余金が6,760百万円減少し、自己株式の取得により自己株式が4,854百万円増加したこと等によります。
(2) キャッシュ・フローの状況の分析
当第2四半期における各キャッシュ・フローの状況は以下の通りであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは15,676百万円の収入となり、前年同期比7,030百万円(31.0%)の収入減少となりました。これは、仕入債務の増減額が3,810百万円の支出増加、法人税等の支払額が4,321百万円増加したこと等によります。
投資活動によるキャッシュ・フローは61,701百万円の支出となり、前年同期比35,909百万円(139.2%)の支出増加となりました。これは、有価証券の売却及び償還による収入が18,999百万円減少し、有形固定資産の取得による支出が14,037百万円増加したこと等によります。
財務活動によるキャッシュ・フローは25,620百万円の収入となり、1,512百万円の支出だった前年同期に比べ、27,133百万円の収入増加となりました。これは、短期借入金の純増減額が23,073百万円減少する一方で、長期借入れによる収入が58,000百万円増加したこと等によります。
以上の結果、現金及び現金同等物の四半期末残高は111,609百万円で、前期末に比べ18,546百万円(14.2%)の減少、前年同四半期末に比べ9,156百万円(8.9%)の増加となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は234百万円であります。