有価証券報告書-第149期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/08/14 12:59
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
A. 当連結会計年度の経営成績の状況
当連結会計年度の我が国の経済は、自然災害による国内経済の停滞や海外経済の減速に加え、2020年以降の新型コロナウィルス感染症の世界的感染拡大が、我が国はもとより世界経済へ大きな影響を及ぼしたまま年度末を迎えることとなりました。このような経済環境のもと、当社グループの主要な事業である映画興行界におきましても、営業の自粛等により先行きの見通しは大変厳しく、困難な経営環境となっております。
このような状況のもと、当社グループの当連結会計年度の業績につきましては、映画事業部門は良質なミニシアター向け作品を多く取り揃え、自社買付配給作品の香港映画『淪落の人』の上映も行い、また、「武蔵野館」100周年記念事業として月ごとにテーマを設けて特集上映を行うなど、話題を提供してまいりましたが、年度末の新型コロナウィルス感染症拡大の影響もあり、映画興行収入は伸び悩み、セグメント損失を計上することとなりました。不動産事業部門は、テナントビルの入居状況等に大きな変化はなかったものの、主要テナントビルの設備の更新に係る減価償却費の増加が営業成績に影響を与えました。また、自動車教習事業部門は、売上高は微増であったものの、販売費及び一般管理費の減少もあり前連結会計年度に比べセグメント利益は増加いたしました。商事事業部門は、外部に経営委託している飲食店の業績の伸び悩みもあり、前連結会計年度に比べセグメント利益は減少いたしました。
その結果、全体として売上高は15億1千2百万円(前期比10.4%減)、営業利益は5百万円(前期比95.8%減)、経常利益は3千9百万円(前期比75.5%減)、また、関係会社株式評価損や、新型コロナウィルス感染症拡大により、将来の業績見通しが不透明になったことから繰延税金資産の取崩し等を行った結果、親会社株主に帰属する当期純損失は5千1百万円(前期は1億2千2百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。 なお、2019年3月期は不動産投資に係る一時的な収入を売上高に計上したことを大きな理由とし、対前期比はいずれも減少しております。当連結会計年度のセグメント情報ごとの業績の状況は以下の通りであります
B. セグメントの状況
(映画事業部門) 「武蔵野館」では、『家族を想うとき』『音楽』、そして自社買付配給作品の香港映画『淪落の人』等、「シネマカリテ」では、『ビューティフル・ボーイ』『サマー・オブ・84』等、話題作の上映に加え、「武蔵野館」100周年記念事業として、無声映画の活弁上映や月ごとにテーマを設けた特集上映を行ってまいりましたが、全体的に映画興行収入は伸び悩みました。加えて2020年3月には、新型コロナウィルス感染症拡大防止のため、一部営業の自粛や隔席でのチケット販売、ネット販売における前売券の販売中止等を行い、業績への影響は非常に大きなものとなりました。
その結果、部門全体の売上高は5億4千3百万円(前期比3.7%減)、セグメント損失は6千2百万円(前期は6千万円のセグメント損失)となりました。
(不動産事業部門)
賃貸部門におきましては、不動産管理業務および主要テナントビルの賃貸状況に大きな変化はありませんでしたが、一部主要テナントビルにおける設備更新工事に伴う減価償却費の増加があり、営業成績は前期を下回りました。販売部門は、景気の動向に注意を払いながら取引の機会を窺っておりますが、具体的な営業成績の計上には至りませんでした。
その結果、部門全体の売上高は5億7千4百万円(前期比20.7%減)、セグメント利益は3億4千8百万円(前期比27.1%減)となりました。 なお、2019年3月期は不動産投資に係る一時的な収入を売上高に計上したことを大きな理由とし、対前期比は、売上高、セグメント利益のいずれも減少しております。
(自動車教習事業部門)
卒業シーズンを控えた高校生・大学生を中心に、各種割引キャンペーン等の実施や、教習生のニーズを考慮したきめ細かな送迎バスのルートをPRするなど、新規教習生の確保に向けた営業活動を展開いたしました。
加えて、販売費及び一般管理費の減少もあり、その結果、部門全体の売上高は3億1千4百万円(前期比0.8%増)、セグメント利益は5千5百万円(前期比53.5%増)となりました。
(商事事業部門)
東京都目黒区において経営委託している飲食店「ピーターラビット ガーデンカフェ」は、季節感を先取りする新メニューの開発や新しいキャラクターグッズの販売等により集客をはかりましたが、不安定な天候の影響に加え、年度末には新型コロナウィルス感染症拡大の影響もあり、営業成績は前期を下回りました。
その結果、部門全体の売上高は7千3百万円(前期比9.6%減)、セグメント利益は7百万円(前期比3.4%減)となりました。
(その他)
主としてマクミラン・アリスの版権料収入や自販機手数料でありますが、その他の売上高は全体で7百万円(前期比1.6%減)、セグメント利益は2百万円(前期比7.4%増)となりました。
翌連結会計年度以降の我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大により、引き続き先行き不透明な経済環境が続くものと推測されます。2020年4月以降、当社グループにおきましても、映画事業や自動車教習事業において、映画館や自動車教習所の営業休止を実施しており、翌連結会計年度以降の財政状態及び経営成績に影響を及ぼすことが予想されます。
このような状況の中で、当社グループは、経営基盤である不動産事業の収益を確保し、新型コロナウイルス感染症の影響を受けやすい映画事業、自動車教習事業において、同感染症の予防対策をしっかりと実施したうえで、映画興行、映画配給、また自動車教習メニュー等の充実をはかり、経費の節減を行いながら、各事業セグメントの継続と成長に取り組んでまいります。
なお、中長期的な経営戦略については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」を、経営成績に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」をご参照ください。
※ スポーツ・レジャー事業部門は営業中止中であります。
C. 当連結会計年度の財政状態の状況
総資産につきましては、過年度のテナントビル設備更新工事に伴う未払金の支払等により現金及び預金の減少6千2百万円があったことに加え、減価償却費の計上に係る有形固定資産の減少1億2千3百万円等があったことから、前連結会計年度末から2億1千9百万円の減少となりました。負債につきましては、未払金や未払法人税等の減少による流動負債の減少1億3千4百万円があったことに加え、有利子負債の返済に係る長期借入金やリース債務の減少による固定負債の減少3千2百万円があったことなどから、前連結会計年度末に比べ1億6千6百万円の減少となりました。純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純損失の計上5千1百万円等により、前連結会計年度末から5千2百万円の減少となりました。
以上のことから、当連結会計年度末残高は総資産62億4千7百万円、負債25億4千6百万円、純資産37億1百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、過年度のテナントビル設備更新工事等の未払金の支払等に加え、有利子負債の約定返済を進めたことなどから、6億7千7百万円(前期比8.5%減)となりました。
内訳といたしましては、営業活動において9千5百万円の資金を得て、投資活動において1億2千2百万円の資金を使用し、財務活動において3千5百万円の資金を使用した結果、資金残高は前連結会計年度末より6千2百万円減少いたしました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります
〈営業活動によるキャッシュ・フロー〉
営業活動の結果得られた資金は9千5百万円(前期比55.5%減)となりました。
主な内訳は減価償却費1億1千1百万円、関係会社株式評価損3千5百万円、売上債権の減少額1千万円等があった一方、持分法による投資利益2千8百万円、法人税等の支払額4千9百万円等があったことによるものであります。
〈投資活動によるキャッシュ・フロー〉
投資活動の結果使用した資金は1億2千2百万円(前期に使用した資金は3千8百万円)となりました。
これは主に有形固定資産の取得による支出1億2千1百万円等があったことによるものであります。
〈財務活動によるキャッシュ・フロー〉
財務活動の結果使用した資金は3千5百万円(前期に使用した資金は8千8百万円)となりました。
これは、長期借入れによる収入5千万円があった一方、長期借入金の返済による支出6千8百万円、リース債務の返済による支出1千7百万円等があったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
当社はサービス業及び不動産賃貸・販売業を中心に業態を形成しており、受注・生産形式の営業活動は行っておりません。また、販売の状況については、「①財政状態及び経営成績の状況 B.セグメントの状況」におけるセグメント業績の売上高の記載に示した通りであります。
なお、セグメント別に販売の内訳について示すと、下記の通りであります。
項目前連結会計年度当連結会計年度
(自 2018年4月1日(自 2019年4月1日
至 2019年3月31日)至 2020年3月31日)
セグメント販売の内訳販売高(千円)構成比
(%)
セグメ
ント内
販売高(千円)構成比
(%)
セグメ
ント内
構成比
(%)
構成比
(%)
入場料売上501,17988.8481,37788.6
配給収入等3390.18300.2
映画事業売店売上等62,44211.160,92711.2
563,96133.4100.0543,13535.9100.0
不動産賃貸等売上(※)686,90794.9536,79193.5
不動産事業不動産管理売上37,2255.137,4436.5
724,13342.9100.0574,23538.0100.0
教習指導売上310,93399.8313,48599.8
自動車教習事業自販機売上等5440.25420.2
311,47718.4100.0314,02820.7100.0
飲食店舗の委託経営81,22399.973,42899.9
商事事業住宅資材卸売等760.1690.1
81,2994.8100.073,4984.9100.0
その他版権料収入等7,9480.57,8180.5
合計1,688,818100.01,512,716100.0

※ 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
株式会社高島屋221,59213.1221,59214.6
株式会社野和ビル155,0289.2155,02810.2


(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、資産・負債の報告金額及び報告期間における収益・費用の報告金額を継続的かつ適正に評価するために、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な方法に基づき、また予測し有る偶発事象の影響値等も加味しながら、いくつかの重要な見積りおよび仮定を用いております。しかしながら、見積りや仮定に特有の不確実性があるため、実際の結果がこれらの見積りおよび仮定と異なる場合があります。
ここでは当社グループの重要な会計方針のうち、見積りおよび仮定による評価が重要と認識される項目について説明をいたします。なお、これらは連結財務諸表の作成にあたって用いた見積りおよび仮定のすべてを包括的に記載するものではなく、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載した事項を補足するものであります。
A.繰延税金資産
将来減算一時差異の回収可能性を検討し、回収可能性が低いと判断されるものについては評価性引当額を計上して、適正と想定される計上額を見積っております。当連結会計年度におきましては、連結子会社の㈱寄居武蔵野自動車教習所、自由ヶ丘土地興業㈱において、当連結会計年度末における各社の将来の課税所得見込額に応じた繰延税金資産を計上した一方で、提出会社につきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大が映画事業をはじめとした各事業セグメントに影響を与えることを鑑み、将来の課税所得の見積りに不確実性を与えることとなったため、その全額を取り崩しております。なお、繰延税金資産の回収可能性については、将来の課税所得の見積りに依存するため、当該見積りの前提となる仮定が、将来の経営環境の変化等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産および法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。現時点におきましては、2022年3月期以降は当該状況が緩やかに正常化していくとの仮定を置き、繰延税金資産の回収可能性等の会計上の見積りを行っております。「第5 経理の状況 1.連結財務諸表 注記事項 (追加情報)(税効果関係)」も併せてご参照ください。
B.貸倒引当金
過年度(3ヶ年)の貸倒実績に基づき、一般債権の貸倒引当率を連結上、0.805%としております。また、一部の債権については個別評価によっており、相手先の財政状態等、回収可能性を充分に検討したうえで、引当額の見積りを行っております。なお、取引先の財政状態が、新型コロナウイルス感染症拡大の影響等、経営環境の変化により当該見積りの範囲を超えて著しく悪化した場合、追加引当の検討を要する場合があります。
C.土地
(再評価に係る繰延税金負債及び土地再評価差額金)
当社が保有する土地は、全般的に取得時より相当の年月が経過しているものが多く、時価との乖離が重要な金額であったことから、時価と照らし合わせて適正な価格で評価をし直すことが望ましいものと考え、2000年3月期に土地の再評価をいたしました。再評価の方法につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結貸借対照表関係)」をご参照ください。
(減損損失)
各資産のグルーピングに基づいた減損の兆候を確認し、兆候有りと判断したものについては、将来キャッシュ・フローの見積もり等の方法や遊休資産においては不動産鑑定評価額等により、減損損失の認識(判定)、減損損失の測定を行っております。
固定資産の回収可能価額について、新型コロナウイルス感染症の拡大が映画事業等の将来キャッシュ・フローの見積りに影響を与える場合等、経営環境の変化により、当初見込んでいた見積りや仮定に変化が生じた場合、固定資産の減損を実施し、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性がありますが、現時点におきましては、2022年3月期以降は当該状況が緩やかに正常化していくとの仮定を置き、固定資産の減損会計における将来キャッシュ・フローや繰延税金資産の回収可能性等の会計上の見積りを行っております。しかしながら、それらの仮定には不確実性が伴うため、将来において固定資産の減損会計に係る見積りに変更が生じる可能性があります。「第5 経理の状況 1.連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」も併せてご参照ください。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
A.連結貸借対照表関係
(流動資産の部)
「現金及び預金」が6千2百万円減少しております。これは主に、主要テナントビルの設備更新工事に係る未払金の支払いを行ったためであります。一方で流動資産全体としては、5千6百万円減少(前期比6.8%減)しております。
(固定資産の部)
有形固定資産につきましては、全体で1億2千3百万円減少(前期比2.5%減)しております。主な減少の理由は、減価償却による減少であります。無形固定資産につきましては、大きな増減はありません。投資その他の資産につきましては、提出会社の将来課税所得の見積りが新型コロナウイルス感染症拡大の影響により不透明となったことから、「繰延税金資産」の減少を主な理由とし、3千8百万円減少(前期比5.9%減)しております。以上のことから固定資産全体としては、1億6千2百万円減少(前期比2.9%減)しております。
(流動負債の部)
主として、テナントビルの設備更新工事に係る未払金の減少等による「その他」の減少1億1千4百万円等があったことにより、流動負債全体としては、1億3千4百万円減少(前期比18.5%減)しております。
(固定負債の部)
約定返済による「長期借入金」の減少2千3百万円、「リース債務」の減少1千5百万円等により、固定負債全体としては、3千2百万円減少(前期比1.6%減)しております。
(純資産の部)
親会社株主に帰属する当期純損失5千1百万円の計上により利益剰余金が減少し、純資産全体としては、5千2百万円減少(前期比1.4%減)しております。
B.連結損益計算書関係
(売上高及び営業利益)
当連結会計年度におきましては、映画事業は、年度末の新型コロナウイルス感染症拡大による座席数の縮小等の影響により、前連結会計年度と比べ減益となり、また連結子会社において取り組んでいる映画の自社買付配給や「武蔵野館」100周年記念事業に係る費用の発生により、映画事業は全体としてセグメント損失の計上となりました。一方、不動産事業部門においては主要な商業テナントビルの営業成績は堅調に推移したものの、前連結会計年度に計上した不動産投資に係る一時的な収入がなかったこともあり、セグメント利益は前連結会計年度に比べ減少いたしました。自動車教習事業部門は少子化や若年層の運転免許離れ等の厳しい経営環境の中、営業費用の減少もあり、セグメント利益は前連結会計年度を上回りました。
その結果、当連結会計年度の売上高は15億1千2百万円(前期比10.4%減)、営業利益は5百万円(前期比95.8%減)となりました。
当社は、中期事業計画の練り直しに時間を要していることもあり、中長期的な経営方針・経営戦略等または経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等は設定しておりませんが、セグメント損失を計上した映画事業部門の現状や不動産事業部門、自動車教習事業部門の将来の経営環境をしっかりと捉え、また、新型コロナウイルス感染症の影響下における当社事業のあり方についても検討を重ね、会社の経営課題である復配に向けて、営業利益による利益剰余金の積み上げをはかるため、下記のセグメント別の状況に対応した営業施策の実施と検討、見直しを行いながら、安定的な内部留保の充実を目指してまいります。(「第4 提出会社の状況 3 配当政策」も併せてご参照ください。)
セグメント別の状況については次のとおりであります。
「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」における各項目や、「2.事業等のリスク ①経営環境の変化、特定の取引先等への依存等 ⑤新型コロナウイルス感染症拡大によるリスク」「第5 経理の状況 1.連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」等も併せてご参照ください。
・映画事業
映画興行界全体といたしましては、2019年度は、シネコンで上映された大規模な作品を中心に邦画・洋画ともにヒット作に恵まれ、好況を呈しました。しかしながら、中規模以下の作品で大ヒットと呼べる作品は決して多くはなく、特に当社のようなミニシアターにおきましては、上映作品の公開規模や広告宣伝、また劇場のキャパシティにおいても限られた側面があり、依然として厳しい経営環境となりました。当連結会計年度におきましては、「武蔵野館」「シネマカリテ」ともに、一部に人気を博した話題作の上映もありましたが、全体的に、番組編成力や映画館自らの情報発信力の不足もあり、それらが営業成績に影響したものと認識・分析しております。さらには、年度末の新型コロナウイルス感染症の拡大により、3月には販売座席数を隔席にするなど予防対策を行ったうえでの上映となり、営業成績に影響を及ぼしました。また、連結子会社において取り組んでいる映画の自社買付配給におきましては、当連結会計年度においては、香港映画『淪落の人』を公開し好評を博したものの、広告宣伝費等の配給費用の計上もあり、営業損失を計上いたしました。その結果、部門全体の売上高は、5億4千3百万円(前期比3.7%減)、セグメント損失は6千2百万円(前期は6千万円のセグメント損失)となりました。
以上のことから、当連結会計年度は部門全体としてセグメント損失の計上となりましたが、映画興行事業におきましては、東京都新宿地区において「武蔵野館」「シネマカリテ」2館5スクリーンの連携を高め、集客力の高い作品の上映回数を増やすなど、より柔軟性・機動性に富んだ魅力的な番組編成を行い、小さなシネコンのような相乗効果を高めていくことで、安定的な来場者の確保・増加を目指し、今後につなげてまいります。また、過去の営業成績の検証も行い、お客様のニーズを把握するために業界の情報・動向を把握・分析し、部門の収益力強化に取り組んでまいります。新型コロナウイルス感染症予防対策につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大による経営環境への影響は、2020年4月と5月の一定期間、映画館を休業し、営業再開後も座席数を隔席にするなど収益面での減少要因があり、2021年3月期の連結業績に影響を与えております。2022年3月期以降は、緩やかに回復する見込も想定はしているものの、その影響は一定期間に及ぶものと考え、今後は経営環境の変化の把握に努め、新たな映画館の経営のあり方を模索しながら、従業員の検温や消毒、換気等の対策を確実に行い、より安全な環境で映画をご覧いただけるよう充分に配慮いたします。なお、2020年6月には「武蔵野館」が開館100周年を迎え、記念上映・記念企画を検討してまいりましたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響下にある経営環境を考慮し、然るべき時期での開催に向けて、新たなプランを検討しております。映画の自社買付配給等につきましては、当社は映画興行と映画配給は車の両輪のようなものであるとの考えから、自ら映画を選び配給する力を育成することで、将来、当社の映画事業の主軸である映画興行事業にも必ずや好影響をもたらすものと考えており、映画の規模や品質、収益性等のバランスを熟考し、より多くのお客様に満足いただける作品を買い付け配給してまいります。
・不動産事業
不動産事業につきましては、主要な賃貸物件は首都圏の利便性の高い場所に所在し、またそのプロパティ・マネジメントにも細心の注意をはらうことにより、引き続き安定した顧客の確保を維持出来ているものと認識しております。当連結会計年度におきましても、主要な商業テナントビルは安定的に稼働し、収益の確保に貢献いたしました。また、当連結会計年度は、所有テナントビルの老朽化に係る設備更新工事による修繕費等の発生があり、今後も所有賃貸等不動産の老朽化による大規模修繕や減価償却費等の費用の増加が懸念されることから、今まで以上に関連業者や顧客との連携・連絡に気を配り、しっかりとしたプロパティ・マネジメントを行っていくことで、引き続き収益の確保をはかってまいります。なお、前連結会計年度は、東京都新宿区の「武蔵野ビル」において不動産投資に係る一時的な収入があったため、対前期比は売上高をはじめいずれの項目も減少しております。不動産販売につきましては、当連結会計年度も具体的な営業活動の成果はなく業界の動向を窺うに止まりましたが、今後も関連業者との連絡を密にし、取引の機会を検討してまいります。その結果、部門全体の売上高は5億7千4百万円(前期比20.7%減)、セグメント利益は3億4千8百万円(前期比27.1%減)となりました。
以上のことから、当連結会計年度における不動産事業は賃貸部門を中心に堅調な営業成績となりましたが、引き続き、現状の収益水準を維持していくために、また、新型コロナウイルス感染症の拡大による経営環境に与える影響は、2022年3月期以降緩やかに回復する見込も想定しているものの、一定期間に及ぶものと考え、入居テナントの経営状態に及ぼす影響にも常に注意を払い、所有賃貸等不動産の管理状況をしっかりと把握し、関連業者やテナントとの連携・連絡を緊密に行うことで、今後もプロパティ・マネジメントの強化をはかってまいります。なお、現時点において、新型コロナウイルス感染症の拡大に起因する当該セグメントの収益減少等の影響はありません。
・自動車教習事業
自動車教習事業は、少子化や若年層人口の運転免許離れといった厳しい経営環境のなか、売上高は概ね前連結会計年度並みとなったものの、一方で人件費等の営業費用の減少があり、セグメント利益は前連結会計年度に比べ増加いたしました。その結果、部門全体の売上高は3億1千4百万円(前期比0.8%増)、セグメント利益は5千5百万円(前期比53.5%増)となりました。
自動車教習事業では、若年層人口の減少等の厳しい経営環境や現状を踏まえ、さらには新型コロナウイルス感染症拡大の影響が2022年3月期以降緩やかに回復する見込も想定しているものの、一定期間に及ぶものと考え、経営環境の変化に対応すべく、今後も大型自動車・大型自動二輪や大型特殊自動車・けん引自動車、さらには高齢者講習など、普通自動車運転免許以外にも多様な運転免許を取得できる自動車教習所として地域での認知度をより高め、幅広い教習生の獲得に努めるとともに、効率のよい教習指導員の配置にも工夫を凝らし、また、よりきめ細かな送迎バスのルートの開拓により教習生の皆様が教習所に通い易い環境を整備すること等が業績の安定化につながるものと分析し、新型コロナウイルス感染症の予防対策もしっかりと行ったうえ、経営環境の変化に向けた対策を今後も講じてまいります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、政府の緊急事態宣言や埼玉県の要請により2020年4月と5月の一定期間、自動車教習所を休業しており、また現時点においても、同感染症の収束時期を見通すことは困難であり、当該セグメントの収益減少等、2021年3月期の連結業績に影響を与えることが予想されます。
・商事事業
商事事業におきましては、当連結会計年度は目黒区自由が丘にて経営委託している飲食店の営業成績が収益の中心となっております。当該店舗「ピーターラビット ガーデンカフェ」は、イメージ・キャラクターの魅力を生かした店舗作りが好評をいただいており、当連結会計年度もイメージ・キャラクターをモチーフにしたメニュー・グッズの開発やイベントの開催等を行いましたが、現在の業態に変更してから相応の年数が経過したこともあり、また、年度末の新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、売上高は前連結会計年度と比べ減少いたしました。その結果、部門全体の売上高は7千3百万円(前期比9.6%減)、セグメント利益は7百万円(前期比3.4%減)となりました。
今後も収益力の維持・改善に向けて、地域における経営環境の分析とともにイメージ・キャラクターの魅力がより伝わるような店作りと、さらには新型コロナウイルス感染症の影響が2022年3月期以降緩やかに回復する見込も想定しているものの、一定期間に及ぶものと考え、引き続き同感染症予防対策を的確に講じた店舗運営を前提に、店舗経営委託先との連絡をより密にし、地域のお客様のニーズを捉え、オリジナルメニューやグッズの開発など、店舗のブランド力のさらなる強化をはかってまいります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、政府の緊急事態宣言や東京都の要請により2020年4月と5月の一定期間、当該店舗を休業しており、また現時点においても、同感染症の収束時期を見通すことは困難であり、当該セグメントの収益減少等、2021年3月期の連結業績に影響を与えることが予想されます。
・その他
主としてマクミラン・アリスの版権料収入や自販機手数料を「その他」の事業としており、全体として売上高は7百万円(前期比1.6%減)、セグメント利益は2百万円(前期比7.4%増)となりました。マクミラン・アリスの版権事業につきましては、版権提供先の状況に気を配り収益の確保につながるような管理をしっかりと行ってまいります。また、自販機手数料につきましては、季節や天候の変動、またドリンクのラインナップや自販機のバージョンアップ等にも気を配ってまいります。
(経常利益)
営業外収益として、受取利息及び配当金1百万円、持分法による投資利益2千8百万円、還付消費税等7百万円等があった一方、営業外費用として支払利息1百万円、「その他」の営業外費用2百万円があり、経常利益は3千9百万円(前期比75.5%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別損失として、関係会社株式評価損3千5百万円の計上がありました。これは、当社連結子会社がフィリピンにおいて設立した合弁会社「ROCES MUSASHINO HOLDINGS, INC.」に対して行っている出資額を減損処理したものであります。当該株式評価損につきましては、併せて「2 事業等のリスク ③既存の出資先等に関するリスク」をご参照ください。また、投資有価証券評価損4百万円につきましては、かつて山梨県甲府市に映画館を経営した関係で出資していた甲府市の「甲府中央まちづくり株式会社」の清算結了に伴い、出資額を全額減損処理したものであります。
法人税等につきましては、法人税、住民税及び事業税2千5百万円に対し、主として提出会社の将来課税所得の見積りを行った結果、新型コロナウイルス感染症拡大により将来のタックス・プランニングが不透明になったことから、繰延税金資産の全額を取り崩し、法人税等調整額に計上いたしました。この結果、法人税等合計は5千1百万円となりました。よって、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は5千1百万円(前期は1億2千2百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。「第5 経理の状況 1.連結財務諸表 注記事項(税効果関係)」も併せてご参照ください。
C.連結キャッシュ・フロー計算書関係
「営業活動によるキャッシュ・フロー」につきましては、減価償却費や関係会社株式評価損があった一方、持分法による投資利益の計上等があり、9千5百万円の資金の増加(前期比55.5%減)となりました。「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、「シネマカリテ」におけるロビーの改修工事や自動車教習事業部門における教習車両の取得等による支出があり、また、大宮ビルにおける建物附属設備の取得に係る未払金の支払等があったことなどから、1億2千2百万円の資金の減少(前期は3千8百万円の資金の減少)となり、「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、金融機関よりの長期借入金の約定返済やリース債務の返済が進んだことにより3千5百万円の資金の減少(前期は8千8百万円の資金の減少)となりました。
その結果、「現金及び現金同等物の期末残高」は6億7千7百万円(前期比8.5%減)となりました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
映画事業は、話題性・集客力のある作品を数多く世に送り出して行くことが経営成績の安定には不可欠であり、そのためには、映画興行・映画配給の双方向から、映画の魅力をいかにPRしていくかが、経営成績に重要な影響を与えるひとつの要因と考えております。当社は映画興行のみならず映画配給も手がけることによって、映画の魅力をより重層的に発信していくことができるものと考えており、その効果として、一人でも多くのお客様が映画館に足を運んで映画の魅力に触れていただき、経営成績に良い影響を及ぼし、より良い結果に結びつけていけるよう、今後も努力してまいります。
不動産事業につきましては、経常的に安定した収益が見込める不動産賃貸業を柱としており、当社グループ全体の事業基盤を下支えするうえで重要な役割を担っております。引き続き安定した経営基盤を維持していくためには、所有賃貸等不動産の状況を常に把握し、設備の更新や入居テナントの経営環境等にも気を配りながら、所有不動産の資産価値の維持向上に務めていくことが不可欠であると考えております。
自動車教習事業におきましては、若年層の人口減少や自動車運転免許への関心の低下、さらには地域内における自動車教習所の競合といった要因による収益への影響が引き続き今後も予想されるため、大型特殊自動車等の普通自動車以外の車種や高齢者教習など、近隣の自動車教習所との差別化をはかるべく、多様な教習メニューの提供と送迎バスルートの拡充、教習指導員の教育や効率のよい配置、また地域との信頼関係を深める努力を怠らず、収益の維持に努めてまいります。
商事事業といたしましては、経営委託先の飲食店にて採用するキャラクターのイメージが重要な経営成績につながるファクターであると認識しており、経営委託先と連携し、キャラクターの魅力がより伝わるような新しい飲食メニューやグッズ等の開発により、店舗のブランド力を高め、収益の向上に繋げてまいります。
加えて、翌連結会計年度以降の我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大により、引き続き先行き不透明な経済環境が続くものと思われます。新型コロナウイルス感染症の収束時期を見極めるのは困難であり、その影響は一定期間に及ぶものと考えております。2020年4月以降、当社グループにおきましても、映画事業や自動車教習事業において、映画館や自動車教習所の営業休止を実施しており、翌連結会計年度以降の連結業績に影響を及ぼすことが予想されます。このような経営環境の変化の中で、当社グループは、経営基盤である不動産事業、殊に不動産賃貸事業のプロパティ・マネジメントに細心の注意をはらうことで収益を確保し、新型コロナウイルス感染症の影響を受けやすい映画事業、自動車教習事業において、同感染症の予防対策を確実に実施したうえで、経費の節減を行いながら、さらなる事業コンテンツの充実をはかり、各事業セグメントの継続と成長に取り組んでまいります。
各事業セグメントにおける新型コロナウイルス感染症拡大による影響等につきましては、「② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 B.連結損益計算書関係(売上高及び営業利益)」におけるセグメント別の状況をご参照ください。
各事業セグメントのリスクに関する要因につきましては、「第2 事業の状況 2事業等のリスク ①経営環境の変化、特定の取引先等への依存等」をご参照ください。
④ 経営戦略の現状と見通し
当社は映画事業を通じて「社会に健全な娯楽を提供すること」を主要な事業目的としております。しかしながら、映画事業は上映作品の持つ集客力、流行等、さらには新型コロナウイルス感染症の拡大といった経営環境の変化に大きな影響を受ける事業であり、主力事業としての数字でははかれない会社への貢献はあるものの、収益面においては、現時点において、常時安定的に会社の業績向上に寄与できているとは言い難く、セグメント損失を計上している現状から考えても、不確実な側面があることは否めません。映画事業においては、今後も引き続き、番組編成やサービスの質の向上・設備の充実等、映画館に足を運んでいただく営業努力を継続していくことでセグメント収益の改善に向けて取り組んでいくことはもちろんですが、不動産事業、自動車教習事業においてもその事業資産を有効に活用することで、グループ全体として確実に収益を生み出せる経営体質の強化に努め、さらなる経営基盤の安定化に向けて努力していくことが重要と考えております。
映画事業においては、従来の映画興行事業に加え、映画配給事業等、新たに取り組み始めた事業の拡充も視野に入れ、さらには、延期となっている「武蔵野館」100周年記念事業による企画上映等のイベントも然るべき時期に実施することも視野に入れ、ミニシアターの存在価値をPRし、また将来のミニシアターを取り巻く経営環境にも配慮しながら、包括的に映画事業を手がける会社を目指してまいります。
「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」における各項目も併せてご参照ください。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
A. 流動性の管理方針
映画興行や不動産賃貸が事業の主軸である当社は、現金または銀行振込による売上入金の比率が高いため、売上債権の回収については概ね効率が良いものと考えております。したがって毎日の入金管理に重点を置くことはもちろん、売掛債権等が発生する場合においては、その相手先の状態に気を配り、また信用調査を行うなど、営業部門と経理部門双方からのリスク管理を徹底しております。
B. 短期的な債務の状況
当社グループの総資産のうち、流動負債の構成比は9.4%となりました。前年度の11.2%に比べ減少しておりますが、テナントビルの設備更新工事に係る未払金を一部支払ったことにより、流動負債の「その他」が減少したことがその要因であります。また、流動比率は131.1%(前年度は114.6%)となっております。今後も財務基盤の安定性を保つために、短期的な債務の管理には細心の注意をはらってまいります。
C. ファイナンス及び資本の財源
資本市場における資金の調達は1989年以降行っておりません。現在は主に金融機関からの借入金により資金調達を行っております。また当社は安定的な営業利益の積み上げによる復配の実現を経営課題としており、キャッシュ・フロー経営を徹底させることにより自己資本の増強に努めることが第一と考えております。
当社の資金需要は、主として運転資金需要と設備資金需要となっており、運転資金需要は映画館や自動車教習所の運営費、またテナントビルの維持管理費等、設備資金需要は映画館、自動車教習所、テナントビルにおける設備や固定資産の更新等に係る設備投資需要であります。運転資金および設備資金につきましては、自己資金および金融機関よりの借入によっております。資金の振り分けにつきましては、新型コロナウイルス感染症拡大による経営環境の変化に対応するため、当面は手許資金の充実を重視し、必要な設備投資も出来る範囲で継続して行い、継続的な営業利益の確保による自己資本の積み上げをもって、株主還元を実現することを経営課題としております。
当連結会計年度において、当社は、テナントビルの設備更新工事に係る未払金の支払を含む有形固定資産の取得による支出は1億2千1百万円となりましたが、当該支出に係る資金につきましては手許資金で賄っております。一方で、年度末に、新型コロナウイルス対策資金として、必要に応じて各事業セグメントの運転資金に充てるため、5千万円を金融機関より調達しております。
⑥ 経営者の問題認識と今後の方針について
主力事業である映画事業をはじめ、基幹事業による営業利益を長期継続的に確保し、復配を実現することが当社グループの課題であると認識しております。当連結会計年度におきましては、「武蔵野館」100周年記念企画による支出や年度末の新型コロナウイルス感染症拡大による影響もあり、映画事業でセグメント損失を計上したことに加え、関係会社株式評価損等の特別損失や繰延税金資産の取崩による法人税等調整額を計上したことなどから、連結損益計算書における親会社株主に帰属する当期純損失は5千1百万円となり、利益剰余金は2億5千2百万円となりました。セグメント損失を計上した映画事業は当社の主力事業であり、会社を代表する事業セグメントとして数字には表れない貢献はあるものの、一方でセグメント損失の計上は当社の財務面に重要な影響を及ぼしており、早急に改善すべき経営課題であると考えております。そのため当社では映画事業を今後も継続していくために、新型コロナウイルス感染症拡大により将来の見通しが困難な経営環境下にあるものの、しっかりと予防対策を行ったうえ、その収益力の向上に向けての映画配給事業への取り組みや、また、映画の素晴らしさ、映画館で映画を観る楽しさをより多くの方々に再認識していただき、当社映画館のファンの裾野を拡げることを企画の趣旨とした「武蔵野館」100周年記念事業の開催など、映画事業に関する新たな経営戦略を打ち出しておりますが、その収益力の改善にはいましばらくの時間と投資が必要であり、復配の原資となる営業利益の積み上げによる安定的な内部留保の確保には、現段階においては至っていないものと考えております。そのため今後も、すべての事業において安定的に営業利益を積み重ねていけるよう、経営基盤のさらなる強化を目指し、特に映画事業におきましては、映画配給関連事業の育成に注力し、映画興行のみならず映画配給も手掛ける会社として、また映画関連グッズの販売等にも力を入れ、事業コンテンツの充実をはかるなど、復配に向けた、より前向きな経営施策を講じてまいります。

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