半期報告書-第57期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2025/10/31 10:40
【資料】
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【項目】
33項目
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)業績の状況
当中間連結会計期間における国内経済は、米国の通商政策による影響が一部にみられるものの、緩やかな回復基調にあります。先行きについては、国際的な政治情勢の不安定化や中国経済の先行き懸念等、海外景気の下振れリスクはありながらも、雇用や所得環境の改善等により、国内経済は緩やかな回復継続が期待されております。
当社グループが属する情報サービス産業においては、レガシーシステムのマイグレーション、データ利活用や生成AI進化の加速により、企業や自治体のIT投資は引き続き拡大するものと予想しております。特に、AIエージェントにおいては、営業、マーケティング分野等の顧客接点がある業務の一部で本格利用を始める企業も増えてきております。AI活用のために各システムからデータを取り込むプロセスに対応し、AIが理解しやすい状態にデータを前処理する必要や、一方でデータ利活用のためにAIを利用してデータをリッチに拡張するケースも増えてきている等、AI活用におけるデータ連携基盤のニーズも高まっております。当社グループは、これらのニーズを取り込むことで、成長領域と位置付けるデータ連携ビジネス(HULFT事業及びデータプラットフォーム事業)拡大を進めております。また、当社グループ自身も積極的にAIを取り込み、自社製品の高度化及び生産性向上を図っております。
当中間連結会計期間における当社グループの業績は、下表のとおりです。
(単位:百万円)
売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する中間純利益
当中間連結会計期間10,962953971632
前中間連結会計期間11,591907911597
増減率△5.4%5.1%6.6%5.8%

減収の主な要因は、システム受託事業におけるシステム開発案件の減少等によるものです。なお、HULFT事業及びデータプラットフォーム事業は拡大しており、その結果、当社グループが事業シフト進捗を測る指標として設定しているデータ連携ビジネス売上比率は、57.7%(前年同期比5.8ポイント増)となりました。増益の主な要因は、システム受託事業における収益性の改善等によるものです。
前連結会計年度において、報告セグメントは「HULFT事業」、「データプラットフォーム事業」、「流通ITサービス事業」、「フィナンシャルITサービス事業」としておりましたが、当連結会計年度より「流通ITサービス事業」と「フィナンシャルITサービス事業」を統合し、セグメント区分は「HULFT事業」、「データプラットフォーム事業」、「システム受託事業」に変更しております。
当社は、事業戦略の一環として「組織シフト」を掲げ、機能別組織への改組を通じて、エンジニア間の相互連携を強化し、これまで顧客業種ごとに行われていたシステム受託ビジネスを横断的に展開できる体制を整えてまいりました。流通ITサービス事業における大型案件が前連結会計年度に終息したことを受けて、組織リソースの最大化を図り、これまで以上に適切な意思決定を行うために、セグメント区分の変更をすることとしました。
当中間連結会計期間との比較・分析は、変更後の名称・区分により行っております。
当中間連結会計期間におけるセグメント別の業績は次のとおりであります。以下、セグメント間取引については相殺消去しておりません。
(単位:百万円)
売上高セグメント利益又は損失(△)
前中間連結
会計期間
当中間連結
会計期間
増減率前中間連結
会計期間
当中間連結
会計期間
増減率
HULFT事業4,8134,8791.4%2,1692,048△5.6%
データプラットフォーム事業1,2041,44820.3%△1,355△1,480-
システム受託
事業
5,5744,635△16.8%93386313.4%
11,59110,962△5.4%9079535.1%
調整額------
合計11,59110,962△5.4%9079535.1%

① HULFT事業
当事業では、国内におけるデータ連携ソフトウェアのスタンダードである当社の主力製品「HULFT」、「DataSpider Servista」及び関連製品の販売・サポートサービスを提供しております。
売上高は、4,879百万円(前年同期比1.4%増)となりました。増収の主な要因は、サポートサービス売上が増加したこと等によります。当中間連結会計期間におけるサポートサービス売上は、更新が順調に推移したこと等により、前年同期比3.3%増となりました。一方でライセンス売上は、前年同期のような大型案件の受注が減少したこと等により、前年同期比2.4%減となりました。なお、営業利益は、売上高増加に伴う増益があった一方、データ連携ビジネスへのリソースシフトに伴う販売費及び一般管理費の増加等により、2,048百万円(同5.6%減)となりました。
② データプラットフォーム事業
当事業では、当社の強みである「HULFT」、「DataSpider Servista」及び日本発iPaaS「HULFT Square」を
活用し、企業内・企業間のシステムとSaaSのデータを連携することで、業務効率化及び経営刷新を図るサービスを提供しております。
売上高は、1,448百万円(前年同期比20.3%増)となりました。増収の主な要因は、「HULFT Square」の売上が増加したこと等によります。生成AIの進化等を背景としたデータ利活用の促進や、レガシーシステムのマイグレーション等のニーズを取り込むことにより、エンタープライズ企業を中心に「HULFT Square」の導入が拡大しており、当中間連結会計期間における「HULFT Square」の売上は、前年同期比162.4%増となりました。「HULFT Square」の開発は継続しながらも、売上高の増加等により売上総利益は改善しております。なお、データ連携ビジネスへのリソースシフトに伴う販売費及び一般管理費の増加等により、1,480百万円の営業損失(前年同期は1,355百万円の営業損失)となりました。
③ システム受託事業
当事業では、主に金融・流通小売業向けに、情報処理サービス、システム開発・運用サービスを提供しております。
売上高は、4,635百万円(前年同期比16.8%減)となりました。減収の主な要因は、システム開発案件の減少等によります。営業利益は、386百万円(同313.4%増)となりました。増益の主な要因は、データ連携ビジネスへのリソースシフトに伴うコスト低減等によります。
(トピックス)
・企業・自治体における「HULFT Square」等の導入が拡大
当社グループは、「世界中のデータをつなぎ、誰もがデータを活用できる社会を作る」というミッションに基づき、自社製品を通じてお客様のデータ・AI活用やレガシーシステムのモダナイゼーションを支援しております。当中間連結会計期間において、「HULFT Square」等の導入が引き続き拡大しております。例えば、株式会社佐賀銀行では、「HULFT Square」を導入し、勘定系システムと自行システム、メール送信システムをシームレスに連携する仕組みを構築しました。
・社内データを生成AIで活用するデータ加工テンプレートを「HULFT Square」で提供開始
「HULFT Square」は、データ連携スクリプトを再利用しやすいパッケージにするアプリケーション機能を提供し、お客様自身による効率的な内製開発を支援しております。当中間連結会計期間において、生成AIのRAG(検索拡張生成)として読み込む社内データを事前加工する「AI前処理テンプレートシリーズ」の提供を順次開始しました。本テンプレート活用により、生成AIの回答精度向上やデータ加工にかかる作業工数の省力化を目指しております。
・国内大手SaaS事業者と共同でSAPユーザー向けERPのモダン化を推進
国内の多くのエンタープライズ企業が使用する「SAP ERP 6.0(ECC 6.0)」の標準サポートが2027年に終了するため、システム移行と運用コストの最適化が急務となっております。この対策の一つとして、ERP側の業務負担を各SaaS事業者が提供する機能に移行することが挙げられます。当社は、「HULFT Square」のデータ連携機能で、ERPと各社SaaSを疎結合する役割を担い、この取組みをSaaS事業者や技術パートナーと共同で進めてまいります。
(TSR(株主総利回り))
2021年3月末を基準(100%)として評価をしており、その推移は次のとおりです。
2022年3月末2023年3月末2024年3月末2025年3月末2025年9月末
当社93.2%94.1%105.3%100.2%122.9%
同業他社
平均※
89.4%89.1%107.5%106.6%130.1%

※GICS(世界産業分類基準)の4510:ソフトウェア・サービスに属する国内上場企業の平均値
当社のTSRは、2024年3月期以降は業界平均を下回って推移しております。これは、「HULFT Square」等の開発に伴う費用投下によりEPS(1株当たり当期純利益)が低い水準で推移しており、それが当社の株価及びTSRを引き下げている要因と推察しております。当社は、この取組みが将来の利益成長につながることをご理解いただけるよう、引き続き資本市場との対話に努めてまいります。
(2)財政状態の分析
当中間連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末より75百万円増加し21,254百万円となりました。主な増加要因は、現金及び預金が同425百万円増加したこと、流動資産のその他に含まれる前払費用が同146百万円増加したこと、サービス提供用途の機器更新として建設仮勘定が同59百万円増加したこと等によるものであります。また、主な減少要因は、受取手形、売掛金及び契約資産が同417百万円減少したこと、未収還付法人税等が同124百万円減少したこと等によるものであります。
負債合計は同217百万円増加し、7,161百万円となりました。主な増加要因は、前受金が同453百万円増加したこと、未払法人税等が同355百万円増加したこと等によるものであります。また、主な減少要因は、賞与引当金が同276百万円減少したこと、流動負債のその他に含まれる未払消費税等が同226百万円減少したこと等によるものであります。
純資産合計は同142百万円減少し、14,093百万円となりました。この要因は、利益剰余金が、剰余金処分による配当財源への割当てにより同728百万円減少したこと、親会社株主に帰属する中間純利益の計上により同632百万円増加したこと等によるものであります。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末より0.9ポイント減少し、66.3%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末より425百万円増加し、13,251百万円となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は1,358百万円(前年同期は791百万円の使用)となりました。
主な増加要因は、税金等調整前中間純利益が969百万円となったこと、前受金が453百万円増加したこと、売上債権及び契約資産が415百万円減少したこと、減価償却費376百万円を計上したこと等によるものであります。また、主な減少要因は、賞与引当金が276百万円減少したこと、その他の負債に含まれる未払消費税等が226百万円減少したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は195百万円(前年同期は40百万円の獲得)となりました。
主な減少要因は、投資有価証券の取得により101百万円を支出したこと、ソフトウェア開発やハードウェア購入等に99百万円を支出したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は729百万円(前年同期は729百万円の使用)となりました。
主な減少要因は、配当金728百万円を支出したこと等によるものであります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当中間連結会計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題につきましては、「1 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(5)研究開発活動
当中間連結会計期間における当社グループが支出した研究開発費の総額は47百万円であり、製品・サービスの研究開発によるものであります。

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