有価証券報告書-第31期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/30 16:06
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により景気は依然として厳しい状況にあります。ワクチンの開発・接種により経済活動の正常化が期待されますが、足元では感染者数が増加しており、先行きは不透明です。
当社グループが所属する情報サービス産業におきましては、企業の働き方改革への取り組みを背景に生産性の向上を目的とした情報システムへの関心は高く、新型コロナウイルス対策としてテレワーク関連需要が増加した一方で、新型コロナウイルス禍の長期化により企業活動が停滞し、不確実性の高まりから投資の抑制や先送りが見られました。
このような状況下におきまして当社グループは、既存のお客様からの継続的な受注の確保と新たなソリューションによる新規のお客様の開拓に努め、ソリューション事業において、新規事業である顔認証ソリューション群の受注が好調でした。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響により営業活動が全般的に制約を受け、エンターテインメント事業の活動が一部休止したことから、売上高は前年実績より減少しました。
利益につきましては、上記ソリューション事業の増収や、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う営業活動の縮小による販売費及び一般管理費の抑制のほか、各種助成金の受給により、営業利益、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも前期より増加しました。
これらの結果、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高3,156百万円(前年同期比1.5%減)、営業利益18百万円(前年同期は105百万円の損失)、経常利益45百万円(前年同期は115百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益24百万円(前年同期は156百万円の損失)となりました。
また、当連結会計年度末の資産合計は1,540百万円で、前連結会計年度末に比べ133百万円増加しました。負債合計は684百万円で、前連結会計年度末に比べ109百万円増加しました。純資産合計は855百万円で、前連結会計年度末に比べ24百万円増加しました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
a. ソリューション事業
新型コロナウイルス感染症の影響による案件の規模縮小や納期先送りが見られるなか、DX(デジタルトランスフォーメーション)関連を中心に継続的な受注を確保できました。弊社独自の顔認証ソリューション群、及びAI(人工知能)を中心としたスマートビジネス事業は、コロナ禍の市況においてeKYCソリューション(電子的本人確認)アプリ開発が佳境を迎え、また、顔認証による電子錠開錠や、勤怠管理など他システム連携案件の受注にも繋がっております。
子会社においては、大雨による河川氾濫など異常気象による大規模災害に対し、自治体の迅速且つ正確な情報提供に対応するため、国内の防災・道路監視系システムの機能強化に取り組みました。また、ケーブルテレビ伝送路システム「Cadixシリーズ」製品のサブスクリプション方式により、お客様のご要望に合わせた提案を推進しました。
これらの結果、当連結会計年度のソリューション事業の売上高は2,962百万円(前年同期比3.4%増)、セグメント利益は64百万円(前年同期は62百万円の損失)となりました。
b. エンターテインメント事業
新型コロナウイルス感染症の影響により多くの公演が中止や延期となりましたが、松竹座・新橋演舞場では収容率50%で1年ぶりの公演ができました。また、コロナ禍に対応したエンターテインメントの主力事業として、8月に開場した「OSK Revue Café in Brooklyn Parlor OSAKA」では、これまでの劇場型公演事業からコンテンツ配信事業に主軸を転換し、従来以上の幅広いサービスを提供しました。
これらの結果、当連結会計年度のエンターテインメント事業の売上高は193百万円(前年同期比42.9%減)、セグメント損失は46百万円(前年同期は43百万円の損失)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は204百万円となり、前連結会計年度末より13百万円増加しました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは72百万円の収入となりました(前年同期は55百万円の支出)。これは、税金等調整前当期純利益45百万円に、減価償却費88百万円、売上債権の増加額147百万円、たな卸資産の減少額27百万円、仕入債務の増加額57百万円等を加減した結果によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは106百万円の支出となりました(前年同期は104百万円の支出)。これは、無形固定資産の取得による支出52百万円、有形固定資産の取得による支出43百万円等によります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは48百万円の収入となりました(前年同期は44百万円の収入)。これは、長期借入れによる収入100百万円、短期借入金の減少額30百万円、長期借入金の返済による支出21百万円によります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称前連結会計年度当連結会計年度比較増減
(自 平成31年4月1日(自 令和2年4月1日
至 令和2年3月31日)至 令和3年3月31日)
金額(千円)金額(千円)金額(千円)前年同期比
(%)
ソリューション事業2,850,4283,142,332291,90310.2

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっております。
3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
4.エンターテインメント事業における生産はありません。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称前連結会計年度当連結会計年度比較増減
(自 平成31年4月1日(自 令和2年4月1日
至 令和2年3月31日)至 令和3年3月31日)
受注高受注残高受注高受注残高受注高受注残高
(千円)(千円)(千円)(千円)(千円)(千円)
ソリューション事業2,884,1411,528,3823,230,9201,603,165346,77974,783

(注) 1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.エンターテインメント事業は受注生産を行っておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称前連結会計年度当連結会計年度比較増減
(自 平成31年4月1日(自 令和2年4月1日
至 令和2年3月31日)至 令和3年3月31日)
金額(千円)金額(千円)金額(千円)前年同期比
(%)
ソリューション事業2,866,9112,962,96696,0543.4
エンターテインメント事業338,066193,171△144,895△42.9

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10以上の相手先が無いため、記載しておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績等は、以下のとおりであります。
a.経営成績の分析
経営成績の分析につきましては、次のとおりであります。
当連結会計年度の売上高は前年同期比48百万円減(1.5%減)となりました。これはソリューション事業においてDX(デジタルトランスフォーメーション)関連を中心とした継続的な受注と新規事業である顔認証ソリューションの受注が好調であった一方で、エンターテインメント事業において新型コロナウイルス感染症の影響により多くの公演が中止や延期となったことによります。
営業利益は前年同期比123百万円増となりました。これは、上記ソリューション事業の増収に加え、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う営業活動の縮小により販売費及び一般管理費が抑制されたほか、前期は今後の需要に備えるための開発費や採用・教育費が先行したことによります。
経常利益は前年同期比161百万円増となりました。これは、営業利益増加のほか、新型コロナウイルス感染症に係る各種助成金収入30百万円を営業外収益として計上したことによります。
親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比180百万円増となりました。これは、経常利益増加のほか、前期は株式会社OSK日本歌劇団の株式取得時に計上したのれんの減損損失26百万円を特別損失として計上したことによります。
令和2年3月期
(実績)
令和3年3月期
(実績)
比較増減
金額(百万円)金額(百万円)金額
(百万円)
前期比
(%)
売上高3,2043,156△48△1.5
営業利益又は
営業損失(△)
△10518123
経常利益又は
経常損失(△)
△11545161
親会社株主に帰属する
当期純利益又は
親会社株主に帰属する
当期純損失(△)
△15624180

b. 財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は1,050百万円で、前連結会計年度に比べ121百万円増加しております。これは主として、仕掛品が18万円、流動資産その他が12百万円それぞれ減少した一方、受取手形及び売掛金が147百万円、現金及び預金が13百万円それぞれ増加したことによります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は490百万円で、前連結会計年度末に比べ11百万円増加しております。これは主として、ソフトウェアが14百万円減少した一方、建物が19百万円、有形固定資産その他が7百万円それぞれ増加したことによります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は594百万円で、前連結会計年度に比べ56百万円増加しております。これは主として、短期借入金が30百万円減少した一方、買掛金が57百万円、1年内返済予定の長期借入金が28百万円それぞれ増加したことによります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は90百万円で、前連結会計年度に比べ52百万円増加しております。これは主として長期借入金が50百万円増加したことによります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は855百万円で、前連結会計年度末に比べて24百万円増加しております。これは、利益剰余金が24百万円増加したことによります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
営業活動によるキャッシュ・フローでは72百万円のキャッシュを獲得しました(前連結会計年度は55百万円の使用)。これは営業利益の計上及び新型コロナウイルス感染症に係る各種助成金の受給などであり、税金等調整前当期純利益45百万円に、減価償却費88百万円、売上債権の増加額147百万円、たな卸資産の減少額27百万円、仕入債務の増加額57百万円を加減した結果によります。
投資活動によるキャッシュ・フローでは、106百万円のキャッシュを使用しました(前連結会計年度は104百万円の使用)。これはソリューション事業におけるケーブルテレビ伝送路管理システム「Cadixシリーズ」およびエンターテインメント事業における「OSK Revue Café in Brooklyn Parlor OSAKA」に係る投資などであり、無形固定資産の取得による支出52百万円、有形固定資産の取得による支出43百万円等によります。
財務活動によるキャッシュ・フローでは48百万円のキャッシュを獲得しました(前連結会計年度は44百万円の獲得)。これはエンターテインメント事業の運転資金借り入れなどであり、長期借入れによる収入100百万円、短期借入金の減少額30百万円、長期借入金の返済による支出21百万円によります。
これらの活動の結果、現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度に比べ13百万円増加し、204百万円となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当社グループの主な資金需要は、ソリューション事業やエンターテインメント事業に係る労務費、外注費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用及び設備投資であります。
これらの資金需要は、自己資金のほか、金融機関からの借入により調達しております。「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結貸借対照表関係)」に記載のとおり、運転資金の効率的な調達を行うため、主要金融機関と貸出コミットメントライン契約を締結しております。
手許の運転資金につきましては、グループ各社の余剰資金を当社へ集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。
なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は204百万円であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。
(a) 繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産については、将来の利益計画に基づいて課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(b) 減損会計における将来キャッシュ・フロー
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(c) 投資有価証券の評価
当社グループは、その他投資有価証券のうち時価のないものについて、発行会社の財政状態及び将来の事業計画等期末時点で入手可能な情報を元に慎重に減損の要否を判断しております。事業計画入手後の状況の変化により、実績が事業計画を下回る場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(d) 新型コロナウイルス感染症の影響
新型コロナウイルス感染症の影響により、ソリューション事業においては案件の規模縮小や納期先送りが、エンターテインメント事業においては公演の中止や延期が生じ、当社グループの財政状態や経営成績等に大きな影響を与える可能性があります。当社グループは、当該影響が令和4年3月頃まで続くとの仮定のもと、固定資産の減損会計や繰延税金資産の回収可能性等の会計上の見積りを行っております。

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