有価証券報告書-第30期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/29 15:53
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155項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用環境の改善を背景として緩やかな回復基調で推移しておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により景気は急速に悪化しました。
当社グループが所属する情報サービス産業におきましては、企業の働き方改革への取り組みを背景に、生産性の向上を目的とした情報システムの需要は高く、依然としてビジネス環境は堅調に推移しております。
このような状況下におきまして当社グループは、新型コロナウイルス感染症の影響により株式会社OSK日本歌劇団の事業活動が一部休止し、システム開発案件において一部納品が翌期以降へ先送りとなりましたが、既存顧客からの受注およびRPA製品(Robotic Process Automation)の受注が堅調に推移したことから売上が増加しました。
営業利益および経常利益につきましては、今後の需要に備えるため、自社主力製品の次世代ビジネスモデル化(サブスクリプション化:定額制)に伴う開発やAI顔認証技術の開発、また主要顧客を中心とした旺盛なIT投資に対応するための社員採用を強化したことなど、開発費や採用・教育費が先行したことから減益となりました。
また、連結子会社株式取得時に計上したのれんの減損を行い、減損損失を特別損失として計上いたしました
これらの結果、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高3,204百万円(前年同期比7.2%増)、営業損失105百万円(前年同期は29百万円の利益)、経常損失115百万円(前年同期は27百万円の利益)、親会社株主に帰属する当期純損失156百万円(前年同期は5百万円の利益)となりました。
また、当連結会計年度末の資産合計は1,406百万円で、前連結会計年度末に比べ194百万円減少しました。負債合計は575百万円で、前連結会計年度末に比べ37百万円減少しました。純資産合計は831百万円で、前連結会計年度末に比べ156百万円減少しました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
a. ソリューション事業
当社は、従来より取り組んでいるAI顔認証技術において、世界最高レベルの認識精度である顔認識ソフトウェア「SAFR™」を利用したAI顔認証システムを開発し、2019年11月東京国際フォーラムにおいて開催されましたアジア最大級の国際マーケティング・カンファレンス「アドテック東京2019」の公式セッションの入場システムに採用されました。これを契機に様々な業種の顧客にAI顔認証技術のPoC(Proof of Concept)を実施いただき、AIソリューション技術の蓄積およびその実証を行いました。また、AIによりパソコン操作を自動化するRPA製品の販売につきましても引き続き堅調に推移しました。
連結子会社のネクストキャディックス株式会社は、主力製品であるケーブルテレビ伝送路システム「Cadixシリーズ」の次世代モデルビジネス化に伴う開発投資を継続するとともに、新たな需要が見込まれる営業活動・工事管理業務の支援を目的とする製品をリリースいたしました。
また、連結子会社の株式会社システムシンクは、近年の異常気象による大規模災害に対し迅速、的確に対応するため、国内の防災監視系システム、道路監視系システムの整備に注力いたしました。
このように受注環境は堅調に推移しておりましたが、上述のとおり、新型コロナウイルス感染症の影響によりシステム開発案件において一部納品が翌期以降へ先送りとなり、今後の需要に備えるために開発費や採用・教育費が先行したことから減益となりました。
これらの結果、当連結会計年度のソリューション事業の売上高は2,866百万円(前年同期比3.1%増)、セグメント損失は62百万円(前年同期は40百万円の利益)となりました。
注)「SAFR™」は、RealNetworks,Inc.の商標です。
b. エンターテインメント事業
連結子会社の株式会社OSK日本歌劇団は、40周年となる記念公演「たけふレビューViva La Vida!!」を越前市文化センター大ホールにて上演し、2万人を超える観客を魅了いたしました。好評いただいている訪日外国人公演につきましても定期上演することによりチケット販売数が増加いたしました。
また、新たに、CG(コンピュータグラフィック)技術によるプロジェクションマッピングと伝統ある日本舞踊が融合した舞台をはじめ、創造型ミュージカル作品を上演する中規模公演など、新規顧客の獲得とお客様のニーズに合わせた多様性に富んだ公演企画を上演することができました。
その一方で、新型コロナウイルス感染症の影響により公演の中止および延期が生じたことから減益となりました。
これらの結果、当連結会計年度のエンターテインメント事業の売上高は338百万円(前年同期比61.3%増)、セグメント損失は43百万円(前年同期は5百万円の損失)となりました。
注)株式会社OSK日本歌劇団は平成30年8月31日に連結子会社となったため、前年同期の業績は7か月累計です。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は190百万円となり、前連結会計年度末より115百万円減少しました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは55百万円の支出となりました(前年同期は24百万円の支出)。これは、税金等調整前当期純損失142百万円に、減価償却費67百万円、減損損失26百万円、のれん償却額11百万円、売上債権の減少額36百万円、仕入債務の減少額34百万円、その他の流動資産の減少額26百万円、その他流動負債の減少額25百万円、法人税等の支払額18百万円等を加減した結果によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは104百万円の支出となりました(前年同期は206百万円の支出)。これは、無形固定資産の取得による支出79百万円、有形固定資産の取得による支出21百万円、担保預金の払戻による収入10百万円、定期預金の預入による支出10百万円等によります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは44百万円の収入となりました(前年同期は125百万円の支出)。これは、長期借入金の返済による支出132百万円、長期借入れによる収入100百万円、短期借入金の増加額76百万円によります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称前連結会計年度当連結会計年度比較増減
(自 平成30年4月1日(自 平成31年4月1日
至 平成31年3月31日)至 令和2年3月31日)
金額(千円)金額(千円)金額(千円)前年同期比
(%)
ソリューション事業2,820,1732,850,42830,2551.1

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっております。
3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
4.エンターテインメント事業における生産はありません。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称前連結会計年度当連結会計年度比較増減
(自 平成30年4月1日(自 平成31年4月1日
至 平成31年3月31日)至 令和2年3月31日)
受注高受注残高受注高受注残高受注高受注残高
(千円)(千円)(千円)(千円)(千円)(千円)
ソリューション事業2,854,0511,511,1532,884,1411,528,38230,08917,229

(注) 1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.エンターテインメント事業は受注生産を行っておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称前連結会計年度当連結会計年度比較増減
(自 平成30年4月1日(自 平成31年4月1日
至 平成31年3月31日)至 令和2年3月31日)
金額(千円)金額(千円)金額(千円)前年同期比
(%)
ソリューション事業2,780,6422,866,91186,2693.1
エンターテインメント事業209,526338,066128,53961.3

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10以上の相手先が無いため、記載しておりません。
4.エンターテインメント事業に属する株式会社OSK日本歌劇団は平成30年8月31日に連結子会社となったため、前年同期の業績は7か月累計です。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績等は、以下のとおりであります。
a.経営成績の分析
経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。
経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりであります。
当連結会計年度の売上高は、計画比4百万円増(0.2%増)となりました。これは主に新型コロナウイルス感染症の影響により、株式会社OSK日本歌劇団の事業活動が一部休止し、システム開発案件において一部納品が翌期以降へ先送りとなりましたが、既存顧客からの受注及びRPA製品の販売が堅調に推移したことによります。
営業利益及び経常利益は、計画比155百万円減となりました。これは主に今後の需要に備えるため、自社主力製品の次世代ビジネスモデル化に伴う開発やAI顔認証技術の開発、また主要顧客を中心とした旺盛なIT投資に対応するための社員採用を強化したことなど、開発費や採用・教育費が先行したことによります。
親会社株主に帰属する当期純利益は、計画比176百万円減となりました。これは主に株式会社OSK日本歌劇団の株式取得時に発生したのれんの減損を行い、減損損失26百万円を特別損失として計上したことによります。
令和2年3月期
(計画)
令和2年3月期
(実績)
比較増減
金額(百万円)金額(百万円)金額
(百万円)
計画比
(%)
売上高3,2003,20440.2
営業利益又は
営業損失(△)
50△105△155
経常利益又は
経常損失(△)
40△115△155
親会社株主に帰属する
当期純利益又は
親会社株主に帰属する
当期純損失(△)
20△156△176

b. 財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は928百万円で、前連結会計年度に比べ182百万円減少しております。これは主として、商品及び製品が10百万円増加した一方、現金及び預金が115百万円、受取手形及び売掛金が36百万円、流動資産その他が33百万円それぞれ減少したことによります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は478百万円で、前連結会計年度末に比べ12百万円減少しております。これは主として、ソフトウェアが22百万円増加した一方、のれんが38百万円減少したことによります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は537百万円で、前連結会計年度に比べ28百万円減少しております。これは主として、短期借入金が76百万円増加した一方、流動負債その他が37百万円、買掛金が34百万円、1年内返済予定の長期借入金が25百万円それぞれ減少したことによります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は38百万円で、前連結会計年度に比べ9百万円減少しております。これは主として長期借入金が6百万円減少したことによります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は831百万円で、前連結会計年度末に比べて156百万円減少しております。これは主として利益余剰金が156百万円減少したことによります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
営業活動によるキャッシュ・フローでは、主として、新型コロナウイルス感染症の影響による減益、開発費や採用・教育費が先行したことによる減益のため、55百万円のキャッシュを使用しました(前連結会計年度は24百万円の使用)。これは、税金等調整前当期純損失142百万円に、減価償却費67百万円、減損損失26百万円、のれん償却額11百万円、売上債権の減少額36百万円、仕入債務の減少額34百万円、その他の流動資産の減少額26百万円、その他流動負債の減少額25百万円、法人税等の支払額18百万円等を加減した結果によります。
投資活動によるキャッシュ・フローでは、連結子会社のネクストキャディックス株式会社の自社製品であるケーブルテレビ事業者向け伝送路管理システム「Cadixシリーズ」に係る投資などにより、104百万円のキャッシュを使用しました(前連結会計年度は206百万円の使用)。これは、無形固定資産の取得による支出79百万円、有形固定資産の取得による支出21百万円、担保預金の払戻による収入10百万円、定期預金の預入による支出10百万円等によります。
財務活動によるキャッシュ・フローでは、主として、主力金融機関と貸出コミットメントライン契約を締結したことから、44百万円のキャッシュを獲得しました(前連結会計年度は125百万円の使用)。これは、長期借入金の返済による支出132百万円、長期借入れによる収入100百万円、短期借入金の増加額76百万円によります。
これらの活動の結果、現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度に比べ115百万円減少し、190百万円となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当社グループの主な資金需要は、ソリューション事業やエンターテインメント事業に係る労務費、外注費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用及び設備投資であります。
これらの資金需要は、自己資金のほか、金融機関からの借入により調達しております。「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結貸借対照表関係)」に記載のとおり、運転資金の効率的な調達を行うため、主要金融機関と貸出コミットメントライン契約を締結しております。
手許の運転資金につきましては、グループ各社の余剰資金を当社へ集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。
なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は190百万円であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。
(a) 繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(b) 減損会計における将来キャッシュ・フロー
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(c) 投資有価証券の評価
当社グループは、その他投資有価証券のうち時価のないものについて、発行会社の財政状態及び将来の事業計画等期末時点で入手可能な情報を元に慎重に減損の要否を判断しております。事業計画入手後の状況の変化により、実績が事業計画を下回る場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(d) 新型コロナウイルス感染症の影響
新型コロナウイルス感染症の影響により、システム開発案件の納期先送りや受注減少、公演の中止や延期が生じ、当社グループの財政状態や経営成績等に大きな影響を与える可能性があります。当社グループは、当該影響が令和3年3月頃まで続くとの仮定のもと、固定資産の減損会計や繰延税金資産の回収可能性等の会計上の見積りを行っております。

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