有価証券報告書-第33期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、第1四半期から第3四半期において、消費増税後の国内消費の落ち込みへの懸念が景況感の下押しに作用し、短期的な景気減速感の強まりはあったものの、企業収益は高水準の推移が続き、雇用と所得環境および個人消費も回復基調であったことから、緩やかに景気回復が持続しておりました。一方で、第4四半期において、新型コロナウイルスの感染が拡大し、その後、政府が発令した緊急事態宣言は日本経済に大きな影響を及ぼしており、先行きは不透明な状態が継続しております。
当社が属するフリーペーパー・広告市場においては、インターネット広告費の成長が顕著であり、2019年にはテレビメディア広告費を超えてインターネットが最大の広告媒体となりました。なかでも運用型広告が増加傾向にある一方で、マスメディア広告費は前年割れが続いており、特に紙媒体による広告は縮小傾向にあります。
このような経営環境の中、2019年5月29日に開示しました中期経営計画に基づき媒体のデジタル化、読者の会員化の促進などを実施してまいりましたが、当該領域に豊富な経験や知識を有する人員を十分に確保するに至らず、計画全体の遂行が継続困難な状況となっていました。そこで、旧支配株主のもとで実施していた施策の一部を引き続き遂行するだけではなく、広告主である地域の企業と人、街をつなぐという当社グループの原点に回帰し、地域密着型のフリーペーパー事業を展開しております当社グループにしかできない購読者との結びつきを強化する事業を展開する必要があると当社は判断いたしました。当該判断に基づき、当社は2020年3月13日に「構造改革の実施に関するお知らせ」及び2020年3月25日に「第三者割当による第1回新株予約権(行使価格修正条項及び行使停止条項付)の発行に関するお知らせ」を開示し、施策の実施に着手しております。
また、上記構造改革を進める一方で、新型コロナウイルスによる影響を背景として、当社グループの保有する固定資産について減損の兆候が認められたことから、将来の回収可能性を検討した結果、帳簿価額を回収することは困難であるとの結論に至ったため、2020年3月期第4四半期連結会計期間において、帳簿価額の全額に相当する金額として、連結で212百万円、個別で157百万円の減損損失(特別損失)を計上いたしました。その結果、当連結会計年度における売上高は10,866,445千円(前年同期比35.9%増)となりました。利益面につきましては、営業損失210,520千円(前年同期は197,269千円の損失)、経常損失200,189千円(前年同期は172,292千円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失472,406千円(前年同期は523,897千円の損失)となりました。
なお、当社グループは情報サービス業のみの単一セグメントであるため、セグメント情報の記載は省略しております。
(資産)
流動資産は、前連結会計年度に比べ24.5%減少し、2,953,941千円となりました。これは主として現金及び預金が478,956千円、受取手形及び売掛金が368,404千円減少したことなどによります。
固定資産は、前連結会計年度に比べ58.1%減少し、183,154千円となりました。これは主として減損等によりソフトウェアが160,007千円減少したことなどによります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べ27.9%減少し、3,137,095千円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度に比べ25.8%減少し、1,752,359千円となりました。これは主として支払手形及び買掛金が498,687千円減少したことなどによります。
固定負債は、前連結会計年度に比べて54.2%減少し、107,403千円となりました。これは主として長期借入金が88,344千円減少したことなどによります。
この結果、総負債は、前連結会計年度末に比べ28.4%減少し、1,859,763千円となりました。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ27.1%減少し、1,277,332千円となりました。これは主として親会社株主に帰属する当期純損失472,406千円などによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ481,785千円減少し当連結会計年度末には、1,472,566千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれぞれの要因は下記のとおりであります。
(イ)営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果減少した資金は248,039千円(前連結会計年度は105,125千円の資金減)となりました。
これは主に税金等調整前当期純損失460,490千円が売上債権の減少額437,129千円を上回ったためであります。
(ロ)投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果増加した資金は44,307千円(前連結会計年度は289,775千円の資金減)となりました。
これは主に現金預金の払戻による収入128,176千円によるものであります。
(ハ)財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果減少した資金は278,053千円(前連結会計年度は174,608千円の資金減)となりました。
これは主に長期借入金の返済による支出259,970千円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは情報サービス業のみの単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けては記載しておりません。
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
(注) 金額は製造原価によっており、消費税等は含まれておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績は、次のとおりであります。
(注) 金額は仕入価額によっており、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当社の事業は、受注確定から売上日まで期間は最短3日から1ヵ月程度であります。よって、期末日現在の受注残高は、年間売上高に比して僅少であるため、その記載を省略しております。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
(注) 金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
当社グループの当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,211,548千円減少し、3,137,095千円となりました。これは主として、現金及び預金の減少478,956千円、受取手形及び売掛金の減少368,404千円などによるものです。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比ベ737,666千円減少し、1,859,763千円となりました。これは主として、支払手形及び買掛金の減少498,687千円、1年内返済予定の長期借入金の減少171,626千円などによるものです。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ473,881千円減少し、1,277,332千円となりました。これは主として、親会社株主に帰属する当期純損失472,406千円などによるものであります。
2)経営成績
(売上高)
売上高は、前期に比べ2,868,650千円増加し、10,866,445千円となりました。これは主として、㈱リビングプロシードの子会社化による売上の増加が、既存事業である家庭版メディアの配布エリア・頻度・部数等の適正化による売上の減少を上回ったことが要因となります。
(売上総利益)
売上総利益は、前期に比べ、114,292千円増加し、2,889,321千円となりました。これは主として、㈱リビングプロシードの子会社化による売上原価の増加が、既存事業である家庭版メディア等の原価削減効果を上回ったことが要因となります。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、前期に比べ、127,543千円増加し、3,099,841千円となりました。これは主として、人財OS事業(派遣・紹介)からの撤退による人件費の減少、及び本社の移転に伴う地代家賃の減少等が、㈱リビングプロシードの子会社化による販売費及び一般管理費の増加を上回ったことが要因となります。
(営業損失)
上記の理由により、営業損失は、前期に比べ13,250千円増加し、210,520千円の損失となりました。
(経常損失)
上記の理由により、経常損失は、前期に比べ27,897千円増加し、200,189千円の損失となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損失)
親会社株主に帰属する当期純損失は、前期に比べ51,490千円減少し、472,406千円の損失となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容・並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(ⅰ)キャッシュ・フロー
「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(ⅱ)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、フリーペーパーの製作、配布費のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした長期的な資金需要は、主に設備投資等によるものであります。
資本政策につきましては、財務健全性に配慮しながら、将来の成長へ向けて必要な投資を実施することを基本としております。具体的には、運転資金、設備投資に係る資金需要については、内部資金より充当することを基本としており、M&A等の自己資金のみでは賄えない資金需要については、新株予約権の発行や借入等の資金調達方法を検討する方針としております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が一定期間続くとの仮定のもと継続企業の前提、固定資産の減損など会計上の見積りを会計処理に反映しております。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大による影響は不確定要素が多く、翌連結会計年度の当グループの財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。さらに過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる要因等に基づき見積り及び判断を行っておりますが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。
(3) 継続企業の前提に関する重要事象等を改善するための対応策等
当社グループは、2015年3月期から6期連続して営業キャッシュ・フローがマイナスとなっており、2019年3月期から2期連続して重要な営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失を計上しているため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況が存在しております。
それに対し、当社グループは当該事象等を解消するべく、以下の対応策に取り組んでまいります。
①営業・制作拠点及び本社機能の再編
製販一体型の組織とすることにより当社発行フリーペーパーの情報性、デザイン性等を改善し、管理コストの削減を行うため、営業・制作拠点及び本社機能の再編を実施いたしました。
具体的には、立川支局、城南支局、湘南支局及び町田支局を横浜支局に統合、城東支局を埼玉東支局に統合いたしました。
②フリーペーパー発行エリアの見直し
収益性の高いエリアに経営資源を集中させ、さらなる収益の改善を行うため、不採算のフリーペーパー発行エリアの撤退又は縮小を実施いたします。
具体的には、首都圏におけるAFFLUENT、まみたん、ぐらんぱどを含む全ての別冊を休刊とし、ぱど誌の発行エリアにつきましては、横浜及び埼玉における主要エリアに限定し、収益性の高いエリアに経営資源を集中させます。
③連結子会社の再編
連結子会社を再編しスリム化することで、管理コストの低減を目指します。
具体的には、株式会社ぱどデザイン工場、株式会社ぱどシップ、株式会社九州ぱどの吸収合併、及び株式会社ぱどラボの株式譲渡を決議しております。また、2020年6月5日に開示いたしました「連結子会社の異動(子会社株式の譲渡)に関する基本合意書締結及び特別損失の計上予定のお知らせ」に記載の通り、株式会社リビングプロシードにおいては、株式譲渡に関する基本合意書を締結しております。
④フリーペーパー事業の推進のための組織再編及び採用
プラットフォームを開発するエンジニアやプロジェクトマネージャー、プラットフォームへの集客や新たな顧客の開拓等を実施するマーケティング人員、電話や電子メール等の手段を活用し顧客先へ訪問せずに顧客との商談を獲得する非訪問型営業であるインサイドセールス人員、実際に顧客先まで訪問し顧客を獲得する訪問型営業であるフロントセールス人員、顧客満足度を高めるため、提供しているサービスやシステムをその顧客が使いこなせるように導入支援やサポートを行い、顧客満足度を向上させ解約防止等を目指すカスタマーサクセス人員を採用する予定です。これにより、アプローチすべきエリア、業界等を適切に選定し、インサイドセールスが顧客の開拓を専門に行うことで顧客開拓の数と質を高め、それによりフロントセールスは顧客に寄り添える時間を最大化でき、カスタマーサクセスチームにより顧客満足度を向上させ解約率の低下を抑えることが可能と判断しております。
⑤システム開発
フリーペーパー事業の新たなプラットフォームを開発する予定です。また、管理コストを効率化し、上場企業としてのコンプライアンスを網羅した、経営分析、業務効率化を兼ね備えた営業管理システム、配布管理システム、会計システム等に刷新し、コスト削減だけではなく1人あたりの管理コストの効率化を実施いたします。
⑥希望退職制度による退職者募集
昨今の新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、日本全体として景気の後退局面にあり、当社を取り巻く事業環境は厳しさを増しております。政府による非常事態宣言に基づき、外出自粛及び一部業種の休業要請が継続するなかでテレワークによる勤務が広がるなど、人々の生活様式が大きく変化する可能性があり、従前の人員配置の考え方を根底から変えなければ、今後、業界での生き残りは困難であると判断いたしました。上記理由により、 当社では、今後の事業環境に対応可能な人的資源の最適化に向けて、希望退職制度に基づき100名程度の退職者の募集を行い、応募者数は105名、また、追加で70名程度の退職者の募集を行い、応募者数は73名の結果となりました。
⑦M&A及び資本・業務提携に関する投資
これまで新規事業の立ち上げや開発力強化のためにM&A等を活用することはなく、自力で事業立ち上げを実施してまいりました。しかしながら、予想を超える収益環境の変化においては、事業の拡大及び収益の多角化をこれまで以上に加速させることが企業価値の向上に資するものと考え、そのための手法として、M&A等を含めた投融資資金の活用に取り組むことを決断いたしました。
M&A等の対象としては、当社のフリーペーパー事業の構造的な見直しに伴う新たなメディア事業を創出することができる企業、具体的にはデジタルプラットフォームを開発するエンジニアやデザイナーを有し、この開発したシステムを運用する能力のある企業を想定しております。また、新型コロナウイルスの感染拡大を契機として新しい生活様式への変化が提唱されるなど社会全体が変革期にある状況を踏まえ、収益の多角化の観点から、フリーペーパー事業のみならずポストコロナにおいて発展性のある事業・業種を対象としたM&Aも視野に入れております。
⑧財務基盤の安定化
当社は2020年3月25日の取締役会において、2020年4月10日を割当日とする第三者割当による第1回新株予約権(行使価額修正条項及び行使停止条項付)(以下「第1回新株予約権」といいます。)の発行を決議しており、2020年6月5日までに一部行使が行われた結果、新株予約権の対価と合わせて113,226千円を調達しております。
また、2020年6月5日に開示いたしました「第三者割当による第2回新株予約権(行使価額修正条項付)の発行及び新株予約権の買取契約(マンスリー・コミット・イシュー※)の締結に関するお知らせ」に記載の通り、早急かつより確実に資金を調達できる可能性の高い手法に切り替える必要があると判断したため、第1回新株予約権を取得・消却の上、EVO FUNDを割当先とした第2回新株予約権(行使価額修正条項付)(以下「第2回新株予約権」といいます。)を発行することといたしました。第2回新株予約権の発行により、総額で1,233,135千円の調達を見込んでおります。
以上の対応策を実施することにより継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況の解消に取り組んでまいります。しかし、①営業・制作拠点及び本社機能の再編、②フリーペーパー発行エリアの見直し、③連結子会社の再編、⑥希望退職制度による退職者募集についてはすでに着手しているものの、成果が出るまでに一定の期間を要します。また、④フリーペーパー事業の推進のための組織再編及び採用については実施途上であり、⑤システム開発、⑦M&A及び資本・業務提携に関する投資は構想段階にあります。また、⑧財務基盤の安定化につきましては、第2回新株予約権の行使期間が約半年間あり、その間の株価の推移によっては想定通りの資金調達が行えない可能性があります。加えて、新型コロナウイルスの感染拡大の影響による取引先の臨時休業等により、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があり、現時点では継続企業の前提に重要な不確実性が認められます。
なお、連結財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を連結財務諸表には反映しておりません 。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、第1四半期から第3四半期において、消費増税後の国内消費の落ち込みへの懸念が景況感の下押しに作用し、短期的な景気減速感の強まりはあったものの、企業収益は高水準の推移が続き、雇用と所得環境および個人消費も回復基調であったことから、緩やかに景気回復が持続しておりました。一方で、第4四半期において、新型コロナウイルスの感染が拡大し、その後、政府が発令した緊急事態宣言は日本経済に大きな影響を及ぼしており、先行きは不透明な状態が継続しております。
当社が属するフリーペーパー・広告市場においては、インターネット広告費の成長が顕著であり、2019年にはテレビメディア広告費を超えてインターネットが最大の広告媒体となりました。なかでも運用型広告が増加傾向にある一方で、マスメディア広告費は前年割れが続いており、特に紙媒体による広告は縮小傾向にあります。
このような経営環境の中、2019年5月29日に開示しました中期経営計画に基づき媒体のデジタル化、読者の会員化の促進などを実施してまいりましたが、当該領域に豊富な経験や知識を有する人員を十分に確保するに至らず、計画全体の遂行が継続困難な状況となっていました。そこで、旧支配株主のもとで実施していた施策の一部を引き続き遂行するだけではなく、広告主である地域の企業と人、街をつなぐという当社グループの原点に回帰し、地域密着型のフリーペーパー事業を展開しております当社グループにしかできない購読者との結びつきを強化する事業を展開する必要があると当社は判断いたしました。当該判断に基づき、当社は2020年3月13日に「構造改革の実施に関するお知らせ」及び2020年3月25日に「第三者割当による第1回新株予約権(行使価格修正条項及び行使停止条項付)の発行に関するお知らせ」を開示し、施策の実施に着手しております。
また、上記構造改革を進める一方で、新型コロナウイルスによる影響を背景として、当社グループの保有する固定資産について減損の兆候が認められたことから、将来の回収可能性を検討した結果、帳簿価額を回収することは困難であるとの結論に至ったため、2020年3月期第4四半期連結会計期間において、帳簿価額の全額に相当する金額として、連結で212百万円、個別で157百万円の減損損失(特別損失)を計上いたしました。その結果、当連結会計年度における売上高は10,866,445千円(前年同期比35.9%増)となりました。利益面につきましては、営業損失210,520千円(前年同期は197,269千円の損失)、経常損失200,189千円(前年同期は172,292千円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失472,406千円(前年同期は523,897千円の損失)となりました。
なお、当社グループは情報サービス業のみの単一セグメントであるため、セグメント情報の記載は省略しております。
(資産)
流動資産は、前連結会計年度に比べ24.5%減少し、2,953,941千円となりました。これは主として現金及び預金が478,956千円、受取手形及び売掛金が368,404千円減少したことなどによります。
固定資産は、前連結会計年度に比べ58.1%減少し、183,154千円となりました。これは主として減損等によりソフトウェアが160,007千円減少したことなどによります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べ27.9%減少し、3,137,095千円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度に比べ25.8%減少し、1,752,359千円となりました。これは主として支払手形及び買掛金が498,687千円減少したことなどによります。
固定負債は、前連結会計年度に比べて54.2%減少し、107,403千円となりました。これは主として長期借入金が88,344千円減少したことなどによります。
この結果、総負債は、前連結会計年度末に比べ28.4%減少し、1,859,763千円となりました。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ27.1%減少し、1,277,332千円となりました。これは主として親会社株主に帰属する当期純損失472,406千円などによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ481,785千円減少し当連結会計年度末には、1,472,566千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれぞれの要因は下記のとおりであります。
(イ)営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果減少した資金は248,039千円(前連結会計年度は105,125千円の資金減)となりました。
これは主に税金等調整前当期純損失460,490千円が売上債権の減少額437,129千円を上回ったためであります。
(ロ)投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果増加した資金は44,307千円(前連結会計年度は289,775千円の資金減)となりました。
これは主に現金預金の払戻による収入128,176千円によるものであります。
(ハ)財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果減少した資金は278,053千円(前連結会計年度は174,608千円の資金減)となりました。
これは主に長期借入金の返済による支出259,970千円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは情報サービス業のみの単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けては記載しておりません。
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
| 事業の名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
| 情報サービス業 | 362,621 | 10.0 |
(注) 金額は製造原価によっており、消費税等は含まれておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績は、次のとおりであります。
| 事業の名称 | 仕入高(千円) | 前年同期比(%) |
| 情報サービス業 | 7,614,502 | 55.6 |
(注) 金額は仕入価額によっており、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当社の事業は、受注確定から売上日まで期間は最短3日から1ヵ月程度であります。よって、期末日現在の受注残高は、年間売上高に比して僅少であるため、その記載を省略しております。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
| 事業の名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| 情報サービス業 | 10,866,445 | 35.9 |
(注) 金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
当社グループの当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,211,548千円減少し、3,137,095千円となりました。これは主として、現金及び預金の減少478,956千円、受取手形及び売掛金の減少368,404千円などによるものです。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比ベ737,666千円減少し、1,859,763千円となりました。これは主として、支払手形及び買掛金の減少498,687千円、1年内返済予定の長期借入金の減少171,626千円などによるものです。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ473,881千円減少し、1,277,332千円となりました。これは主として、親会社株主に帰属する当期純損失472,406千円などによるものであります。
2)経営成績
(売上高)
売上高は、前期に比べ2,868,650千円増加し、10,866,445千円となりました。これは主として、㈱リビングプロシードの子会社化による売上の増加が、既存事業である家庭版メディアの配布エリア・頻度・部数等の適正化による売上の減少を上回ったことが要因となります。
(売上総利益)
売上総利益は、前期に比べ、114,292千円増加し、2,889,321千円となりました。これは主として、㈱リビングプロシードの子会社化による売上原価の増加が、既存事業である家庭版メディア等の原価削減効果を上回ったことが要因となります。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、前期に比べ、127,543千円増加し、3,099,841千円となりました。これは主として、人財OS事業(派遣・紹介)からの撤退による人件費の減少、及び本社の移転に伴う地代家賃の減少等が、㈱リビングプロシードの子会社化による販売費及び一般管理費の増加を上回ったことが要因となります。
(営業損失)
上記の理由により、営業損失は、前期に比べ13,250千円増加し、210,520千円の損失となりました。
(経常損失)
上記の理由により、経常損失は、前期に比べ27,897千円増加し、200,189千円の損失となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損失)
親会社株主に帰属する当期純損失は、前期に比べ51,490千円減少し、472,406千円の損失となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容・並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(ⅰ)キャッシュ・フロー
「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(ⅱ)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、フリーペーパーの製作、配布費のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした長期的な資金需要は、主に設備投資等によるものであります。
資本政策につきましては、財務健全性に配慮しながら、将来の成長へ向けて必要な投資を実施することを基本としております。具体的には、運転資金、設備投資に係る資金需要については、内部資金より充当することを基本としており、M&A等の自己資金のみでは賄えない資金需要については、新株予約権の発行や借入等の資金調達方法を検討する方針としております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が一定期間続くとの仮定のもと継続企業の前提、固定資産の減損など会計上の見積りを会計処理に反映しております。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大による影響は不確定要素が多く、翌連結会計年度の当グループの財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。さらに過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる要因等に基づき見積り及び判断を行っておりますが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。
(3) 継続企業の前提に関する重要事象等を改善するための対応策等
当社グループは、2015年3月期から6期連続して営業キャッシュ・フローがマイナスとなっており、2019年3月期から2期連続して重要な営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失を計上しているため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況が存在しております。
それに対し、当社グループは当該事象等を解消するべく、以下の対応策に取り組んでまいります。
①営業・制作拠点及び本社機能の再編
製販一体型の組織とすることにより当社発行フリーペーパーの情報性、デザイン性等を改善し、管理コストの削減を行うため、営業・制作拠点及び本社機能の再編を実施いたしました。
具体的には、立川支局、城南支局、湘南支局及び町田支局を横浜支局に統合、城東支局を埼玉東支局に統合いたしました。
②フリーペーパー発行エリアの見直し
収益性の高いエリアに経営資源を集中させ、さらなる収益の改善を行うため、不採算のフリーペーパー発行エリアの撤退又は縮小を実施いたします。
具体的には、首都圏におけるAFFLUENT、まみたん、ぐらんぱどを含む全ての別冊を休刊とし、ぱど誌の発行エリアにつきましては、横浜及び埼玉における主要エリアに限定し、収益性の高いエリアに経営資源を集中させます。
③連結子会社の再編
連結子会社を再編しスリム化することで、管理コストの低減を目指します。
具体的には、株式会社ぱどデザイン工場、株式会社ぱどシップ、株式会社九州ぱどの吸収合併、及び株式会社ぱどラボの株式譲渡を決議しております。また、2020年6月5日に開示いたしました「連結子会社の異動(子会社株式の譲渡)に関する基本合意書締結及び特別損失の計上予定のお知らせ」に記載の通り、株式会社リビングプロシードにおいては、株式譲渡に関する基本合意書を締結しております。
④フリーペーパー事業の推進のための組織再編及び採用
プラットフォームを開発するエンジニアやプロジェクトマネージャー、プラットフォームへの集客や新たな顧客の開拓等を実施するマーケティング人員、電話や電子メール等の手段を活用し顧客先へ訪問せずに顧客との商談を獲得する非訪問型営業であるインサイドセールス人員、実際に顧客先まで訪問し顧客を獲得する訪問型営業であるフロントセールス人員、顧客満足度を高めるため、提供しているサービスやシステムをその顧客が使いこなせるように導入支援やサポートを行い、顧客満足度を向上させ解約防止等を目指すカスタマーサクセス人員を採用する予定です。これにより、アプローチすべきエリア、業界等を適切に選定し、インサイドセールスが顧客の開拓を専門に行うことで顧客開拓の数と質を高め、それによりフロントセールスは顧客に寄り添える時間を最大化でき、カスタマーサクセスチームにより顧客満足度を向上させ解約率の低下を抑えることが可能と判断しております。
⑤システム開発
フリーペーパー事業の新たなプラットフォームを開発する予定です。また、管理コストを効率化し、上場企業としてのコンプライアンスを網羅した、経営分析、業務効率化を兼ね備えた営業管理システム、配布管理システム、会計システム等に刷新し、コスト削減だけではなく1人あたりの管理コストの効率化を実施いたします。
⑥希望退職制度による退職者募集
昨今の新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、日本全体として景気の後退局面にあり、当社を取り巻く事業環境は厳しさを増しております。政府による非常事態宣言に基づき、外出自粛及び一部業種の休業要請が継続するなかでテレワークによる勤務が広がるなど、人々の生活様式が大きく変化する可能性があり、従前の人員配置の考え方を根底から変えなければ、今後、業界での生き残りは困難であると判断いたしました。上記理由により、 当社では、今後の事業環境に対応可能な人的資源の最適化に向けて、希望退職制度に基づき100名程度の退職者の募集を行い、応募者数は105名、また、追加で70名程度の退職者の募集を行い、応募者数は73名の結果となりました。
⑦M&A及び資本・業務提携に関する投資
これまで新規事業の立ち上げや開発力強化のためにM&A等を活用することはなく、自力で事業立ち上げを実施してまいりました。しかしながら、予想を超える収益環境の変化においては、事業の拡大及び収益の多角化をこれまで以上に加速させることが企業価値の向上に資するものと考え、そのための手法として、M&A等を含めた投融資資金の活用に取り組むことを決断いたしました。
M&A等の対象としては、当社のフリーペーパー事業の構造的な見直しに伴う新たなメディア事業を創出することができる企業、具体的にはデジタルプラットフォームを開発するエンジニアやデザイナーを有し、この開発したシステムを運用する能力のある企業を想定しております。また、新型コロナウイルスの感染拡大を契機として新しい生活様式への変化が提唱されるなど社会全体が変革期にある状況を踏まえ、収益の多角化の観点から、フリーペーパー事業のみならずポストコロナにおいて発展性のある事業・業種を対象としたM&Aも視野に入れております。
⑧財務基盤の安定化
当社は2020年3月25日の取締役会において、2020年4月10日を割当日とする第三者割当による第1回新株予約権(行使価額修正条項及び行使停止条項付)(以下「第1回新株予約権」といいます。)の発行を決議しており、2020年6月5日までに一部行使が行われた結果、新株予約権の対価と合わせて113,226千円を調達しております。
また、2020年6月5日に開示いたしました「第三者割当による第2回新株予約権(行使価額修正条項付)の発行及び新株予約権の買取契約(マンスリー・コミット・イシュー※)の締結に関するお知らせ」に記載の通り、早急かつより確実に資金を調達できる可能性の高い手法に切り替える必要があると判断したため、第1回新株予約権を取得・消却の上、EVO FUNDを割当先とした第2回新株予約権(行使価額修正条項付)(以下「第2回新株予約権」といいます。)を発行することといたしました。第2回新株予約権の発行により、総額で1,233,135千円の調達を見込んでおります。
以上の対応策を実施することにより継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況の解消に取り組んでまいります。しかし、①営業・制作拠点及び本社機能の再編、②フリーペーパー発行エリアの見直し、③連結子会社の再編、⑥希望退職制度による退職者募集についてはすでに着手しているものの、成果が出るまでに一定の期間を要します。また、④フリーペーパー事業の推進のための組織再編及び採用については実施途上であり、⑤システム開発、⑦M&A及び資本・業務提携に関する投資は構想段階にあります。また、⑧財務基盤の安定化につきましては、第2回新株予約権の行使期間が約半年間あり、その間の株価の推移によっては想定通りの資金調達が行えない可能性があります。加えて、新型コロナウイルスの感染拡大の影響による取引先の臨時休業等により、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があり、現時点では継続企業の前提に重要な不確実性が認められます。
なお、連結財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を連結財務諸表には反映しておりません 。