有価証券報告書-第29期(2023/10/01-2024/09/30)
(1) 経営成績等の状況の概要
当期における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループが事業を展開しております医療業界は、「経済財政運営と改革の基本方針2024」、いわゆる「骨太方針2024」(2024年6月21日)において、日本の高齢者人口の更なる増加と人口減少に対応するため、質の高い効率的な医療・介護サービスの提供体制を確保するとともに、政府を挙げて医療・介護DXを推進し、「全国医療情報プラットフォーム」を構築するほか、電子カルテの導入や電子カルテ情報の標準化、診療報酬改定DX、PHR[1]の整備・普及を強力に進めることとされております。
また、デジタル庁が策定した「デジタル社会の実現に向けた重点計画」(2024年6月21日アップデート)におい
て、「健康・医療・介護」分野の国による関与(予算措置等)が、他の民間分野への波及効果が大きい準公共分野として引き続き指定されており、無駄・不便を除去し、利便性を実感できる具体的な成果が重要であり、「デジタル化」が「当たり前」であると受け止められることを目指しています。このことから、その中核を担う電子カルテシステムを含む医療情報システムは今後も普及拡大していくものと考えております。
このような状況の中、当社グループの連結売上高は、医薬品・医療機器等の臨床開発支援やデジタルマーケティング支援等が減少したものの、主力製品である電子カルテシステムの販売が大型案件の導入・更新などにより順調に推移したことから、前期比で増加しました。利益面におきましては、電子カルテシステムの売上増加に伴う利益増加があった一方、医薬品・医療機器等の臨床開発支援の売上減少による影響が大きく、営業利益及び経常利益はそれぞれ過去最高であった前期に次ぐ結果となりました。なお、株式会社サンカクカンパニー(以下、「サンカクカンパニー」という。)の業績が当初計画を下回り、想定されていた収益獲得が見込めないことから、「連結財務諸表における資本連結手続に関する実務指針」(会計制度委員会報告第7号)に基づき、のれんの未償却残高を一括償却し、のれん償却額として184百万円を特別損失に計上しました。また、株式会社マイクロン(以下、「マイクロン」という。)及びサンカクカンパニーに係る固定資産についても収益性の低下がみられるため、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、マイクロンに係るのれんを含め、減損損失265百万円を特別損失に計上しました。親会社株主に帰属する当期純利益は、上記の要因に加え、法人税等調整額が増加したことなどにより、前期比で大幅に減少しました。
その結果、当期の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
[1]PHR:Personal Health Record
a. 財政状態
当期末の資産合計は、前期末に比べ7百万円増加し、11,251百万円となりました。
当期末の負債合計は、前期末に比べ9百万円減少し、4,651百万円となりました。
当期末の純資産合計は、前期末に比べ16百万円増加し、6,599百万円となりました。
b. 経営成績
当期の経営成績は、売上高14,554百万円(前期比6.8%増)、売上総利益3,365百万円(前期比8.8%減)、営業利益1,148百万円(前期比8.5%減)、経常利益1,154百万円(前期比8.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益123百万円(前期比82.0%減)となり、売上高は過去最高となりました。
また、受注状況につきましても、受注高14,071百万円(前期比3.2%増)、受注残高は5,716百万円(前期末比5.8%増)となり、それぞれ過去最高となりました。
セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。
[ヘルスケアソリューション事業]
電子カルテシステムは、医療機関向けの自社パッケージ製品である「MI・RA・Isシリーズ」を中心に、他社の医事会計システム等の部門システムや、ハードウエア等を組み合わせ、主に中小病院向けに販売しております。また、電子カルテシステム「MI・RA・Isシリーズ」の新製品として、「MI・RA・Is V(ファイブ)」[2]を2024年1月に販売開始し、ユーザー数も順調に伸びております。加えて、医療情報システムの受託開発・運用管理、医薬品・医療機器等の臨床開発支援、医療機関向け料金後払いシステムの開発、企業や健保組合からの健康相談窓口や特定保健指導の受託、人材事業等を行っている他、企業向けオンライン相談サービス「もこすく相談所」等、にも取り組んでおります。また、患者が自分の疾患を管理し担当医師との情報共有を促進するスマートフォン向けサービス「ドクターコネクト」[3]は2024年2月にサービスを開始し、受診予約機能や電子カルテシステムとの連携機能により医療現場の働き方改革への貢献を目指すなど、新たなサービス展開をすすめております。
当期におきましては、電子カルテシステムの売上増加に伴う利益増加はあったものの、医薬品・医療機器等の臨床開発支援の売上減少の影響が大きく、セグメント利益は前期比で減少しました。
当社グループの大半を占めるヘルスケアソリューション事業の経営成績につきましては、前記の状況により、受注高13,644百万円(前期比3.3%増)、受注残高5,614百万円(前期末比5.9%増)、売上高14,143百万円(前期比7.4%増)、セグメント利益1,246百万円(前期比10.7%減)となりました。
[2]MI・RA・Is V(ファイブ) 2024年1月より販売を開始した、電子カルテシステム「MI・RA・Isシリーズ」の最新バージョン。医療機関で発生したデータを活かして、医療安全の向上に寄与し、医療従事者の方々の仕事効率向上を図り、医療機関の経営を支援することを目標に、「医療安全」「仕事効率の向上」「経営支援」をコンセプトとして開発。
[3]ドクターコネクト 2024年2月よりサービスを開始した医療と患者をより良い形で「つなげる」ことをコンセプトに生まれたサービス。患者と医療機関との情報共有や、受診フローのデジタル化によって医療現場や患者の課題を解決することを目的とする。
[マーケティングソリューション事業]
デジタルマーケティング[4]支援は、企業や組織向けのWebサイト再構築(リブランディング)やWebプロモーション支援(Web広告の企画・制作・運用。SNSを含む。)、並びにデジタルマーケティング人材の育成等を行い、デジタルサイネージは、公共・商業施設向けの販売等を行っております。
デジタルマーケティング支援においては、新規案件の受注が減少したことなどにより、売上高は前期比で減少しました。
マーケティングソリューション事業の経営成績につきましては、受注高427百万円(前期比0.3%増)、受注残高101百万円(前期末比3.1%増)、売上高410百万円(前期比11.5%減)、セグメント損失54百万円(前期セグメント損失15百万円)となりました。
[4]デジタルマーケティング 検索エンジンやWebサイト、SNS、メール、モバイルアプリなどデジタル技術を活用したマーケティングのことを指す。
② キャッシュ・フローの状況
当期における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、無形固定資産の取得による支出等の要因により一部相殺されたものの、税金等調整前当期純利益、有形固定資産減価償却費、無形固定資産減価償却費の計上などにより、前期末から688百万円増加し、当期末には3,826百万円となりました。
当期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は752百万円(前期は795百万円の獲得)となりました。これは主に、法人税等の支払額491百万円があったものの、税金等調整前当期純利益718百万円、有形固定資産減価償却費111百万円、無形固定資産減価償却費362百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は630百万円(前期は861百万円の使用)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出586百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は566百万円(前期は754百万円の使用)となりました。これは主に、短期借入金の減少額200百万円、長期借入金の返済による支出860百万円、配当金の支払額208百万円があったものの、長期借入れによる収入1,800百万円があったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当期の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 生産実績は当期製造費用で表示しております。
2 セグメント間の取引については相殺消去しております。
b. 受注実績
当期の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
c. 販売実績
当期の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、前期及び当期において、総販売実績の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当期末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財政状態
(資産合計)
当期末の総資産は11,251百万円となり、前期末に比べ7百万円増加いたしました。
流動資産は7,467百万円となり、前期末に比べ411百万円増加いたしました。これは主に受取手形、売掛金及び契約資産が186百万円減少したものの、現金及び預金が688百万円増加したことによるものであります。
固定資産は3,783百万円となり、前期末に比べ404百万円減少いたしました。これは主に有形固定資産が167百万円、無形固定資産が180百万円減少したことによるものであります。
(負債合計)
当期末の負債合計は4,651百万円となり、前期末に比べ9百万円減少いたしました。
流動負債は2,837百万円となり、前期末に比べ782百万円減少いたしました。これは主に買掛金が346百万円、短期借入金が200百万円、未払金が126百万円減少したことによるものであります。
固定負債は1,813百万円となり、前期末に比べ773百万円増加いたしました。これは主に長期借入金が769百万円増加したことによるものであります。
(純資産合計)
当期末の純資産合計は6,599百万円となり、前期末に比べ16百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益123百万円の計上及び剰余金の配当209百万円により利益剰余金が85百万円減少したものの、新株予約権の行使及び譲渡制限付株式報酬に係る新株の発行により、資本金及び資本剰余金がそれぞれ51百万円増加したことによるものであります。
b. 経営成績
当期の経営成績は、売上高は過去最高となり、また営業利及び経常利益は、過去最高であった前期に次ぐ結果となりました。
(売上高)
当期の連結売上高は、医薬品・医療機器等の臨床開発支援やデジタルマーケティング支援等が減少したものの、主力製品である電子カルテシステムの販売が大型案件の導入・更新などにより順調に推移したことから、14,554百万円(前期比6.8%増)となりました。
(営業利益)
当期の営業利益は、電子カルテシステムの売上増加に伴う利益増加があった一方、医薬品・医療機器等の臨床開発支援の売上減少による影響が大きく、1,148百万円(前期比8.5%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当期の親会社株主に帰属する当期純利益は、のれん償却額や減損損失を特別損失に計上したことに加え、法人税等調整額が増加したことなどにより、123百万円(前期比82.0%減)となりました。
c. 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
d. 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。
当社は2025年9月期に、売上高15,000百万円、営業利益1,500百万円(営業利益率10.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益820百万円を目指します。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当社グループの当期におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b. 資本の財源及び資金の流動性について
(財務戦略の基本的考え方)
当社グループの資金需要は、主として事業活動に必要な外部仕入、労務費、製造経費、販売費及び一般管理費等の運転資金と事業伸長・生産性向上及び新規事業の創出を目的とした投資資金の二つに大別されます。
短期運転資金は営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの短期借入れで賄っており、M&A・設備投資や長期運転資金は金融機関からの長期借入れによる調達を基本としながら、必要に応じて新株予約権の発行を行うなど、資金調達の多様化を図っております。
なお、当期において、長期運転資金として金融機関からの長期借入れにより1,800百万円の調達を行いました。また、将来的なM&A資金の確保を目的として発行した第4回新株予約権の一部が行使され、66百万円の調達を行いました。
(経営資源の配分に関する考え方)
当社グループの経営資源の配分に関しましては、上記の基本的な考え方を基に、新規事業の創出に向けた備えと事業開発費用及び設備投資等に、経営資源を重点的に配分してまいります。また、当社グループでは株主還元についても経営における重要課題のひとつと考えており、株主の皆様に対する利益還元を一層強化することを目的として、2024年11月8日開催の取締役会において新たな株主還元方針を決議いたしました。当方針にしたがい、2024年9月30日を基準日とする1株当たり配当金を前期14円から18円に増額しました。なお、当社の株主還元方針については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご参照ください。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りにつきましては、過去の実績・現状・将来計画に基づく合理的な判断を基礎として行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当期における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループが事業を展開しております医療業界は、「経済財政運営と改革の基本方針2024」、いわゆる「骨太方針2024」(2024年6月21日)において、日本の高齢者人口の更なる増加と人口減少に対応するため、質の高い効率的な医療・介護サービスの提供体制を確保するとともに、政府を挙げて医療・介護DXを推進し、「全国医療情報プラットフォーム」を構築するほか、電子カルテの導入や電子カルテ情報の標準化、診療報酬改定DX、PHR[1]の整備・普及を強力に進めることとされております。
また、デジタル庁が策定した「デジタル社会の実現に向けた重点計画」(2024年6月21日アップデート)におい
て、「健康・医療・介護」分野の国による関与(予算措置等)が、他の民間分野への波及効果が大きい準公共分野として引き続き指定されており、無駄・不便を除去し、利便性を実感できる具体的な成果が重要であり、「デジタル化」が「当たり前」であると受け止められることを目指しています。このことから、その中核を担う電子カルテシステムを含む医療情報システムは今後も普及拡大していくものと考えております。
このような状況の中、当社グループの連結売上高は、医薬品・医療機器等の臨床開発支援やデジタルマーケティング支援等が減少したものの、主力製品である電子カルテシステムの販売が大型案件の導入・更新などにより順調に推移したことから、前期比で増加しました。利益面におきましては、電子カルテシステムの売上増加に伴う利益増加があった一方、医薬品・医療機器等の臨床開発支援の売上減少による影響が大きく、営業利益及び経常利益はそれぞれ過去最高であった前期に次ぐ結果となりました。なお、株式会社サンカクカンパニー(以下、「サンカクカンパニー」という。)の業績が当初計画を下回り、想定されていた収益獲得が見込めないことから、「連結財務諸表における資本連結手続に関する実務指針」(会計制度委員会報告第7号)に基づき、のれんの未償却残高を一括償却し、のれん償却額として184百万円を特別損失に計上しました。また、株式会社マイクロン(以下、「マイクロン」という。)及びサンカクカンパニーに係る固定資産についても収益性の低下がみられるため、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、マイクロンに係るのれんを含め、減損損失265百万円を特別損失に計上しました。親会社株主に帰属する当期純利益は、上記の要因に加え、法人税等調整額が増加したことなどにより、前期比で大幅に減少しました。
その結果、当期の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
[1]PHR:Personal Health Record
a. 財政状態
当期末の資産合計は、前期末に比べ7百万円増加し、11,251百万円となりました。
当期末の負債合計は、前期末に比べ9百万円減少し、4,651百万円となりました。
当期末の純資産合計は、前期末に比べ16百万円増加し、6,599百万円となりました。
b. 経営成績
当期の経営成績は、売上高14,554百万円(前期比6.8%増)、売上総利益3,365百万円(前期比8.8%減)、営業利益1,148百万円(前期比8.5%減)、経常利益1,154百万円(前期比8.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益123百万円(前期比82.0%減)となり、売上高は過去最高となりました。
また、受注状況につきましても、受注高14,071百万円(前期比3.2%増)、受注残高は5,716百万円(前期末比5.8%増)となり、それぞれ過去最高となりました。
セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。
[ヘルスケアソリューション事業]
電子カルテシステムは、医療機関向けの自社パッケージ製品である「MI・RA・Isシリーズ」を中心に、他社の医事会計システム等の部門システムや、ハードウエア等を組み合わせ、主に中小病院向けに販売しております。また、電子カルテシステム「MI・RA・Isシリーズ」の新製品として、「MI・RA・Is V(ファイブ)」[2]を2024年1月に販売開始し、ユーザー数も順調に伸びております。加えて、医療情報システムの受託開発・運用管理、医薬品・医療機器等の臨床開発支援、医療機関向け料金後払いシステムの開発、企業や健保組合からの健康相談窓口や特定保健指導の受託、人材事業等を行っている他、企業向けオンライン相談サービス「もこすく相談所」等、にも取り組んでおります。また、患者が自分の疾患を管理し担当医師との情報共有を促進するスマートフォン向けサービス「ドクターコネクト」[3]は2024年2月にサービスを開始し、受診予約機能や電子カルテシステムとの連携機能により医療現場の働き方改革への貢献を目指すなど、新たなサービス展開をすすめております。
当期におきましては、電子カルテシステムの売上増加に伴う利益増加はあったものの、医薬品・医療機器等の臨床開発支援の売上減少の影響が大きく、セグメント利益は前期比で減少しました。
当社グループの大半を占めるヘルスケアソリューション事業の経営成績につきましては、前記の状況により、受注高13,644百万円(前期比3.3%増)、受注残高5,614百万円(前期末比5.9%増)、売上高14,143百万円(前期比7.4%増)、セグメント利益1,246百万円(前期比10.7%減)となりました。
[2]MI・RA・Is V(ファイブ) 2024年1月より販売を開始した、電子カルテシステム「MI・RA・Isシリーズ」の最新バージョン。医療機関で発生したデータを活かして、医療安全の向上に寄与し、医療従事者の方々の仕事効率向上を図り、医療機関の経営を支援することを目標に、「医療安全」「仕事効率の向上」「経営支援」をコンセプトとして開発。
[3]ドクターコネクト 2024年2月よりサービスを開始した医療と患者をより良い形で「つなげる」ことをコンセプトに生まれたサービス。患者と医療機関との情報共有や、受診フローのデジタル化によって医療現場や患者の課題を解決することを目的とする。
[マーケティングソリューション事業]
デジタルマーケティング[4]支援は、企業や組織向けのWebサイト再構築(リブランディング)やWebプロモーション支援(Web広告の企画・制作・運用。SNSを含む。)、並びにデジタルマーケティング人材の育成等を行い、デジタルサイネージは、公共・商業施設向けの販売等を行っております。
デジタルマーケティング支援においては、新規案件の受注が減少したことなどにより、売上高は前期比で減少しました。
マーケティングソリューション事業の経営成績につきましては、受注高427百万円(前期比0.3%増)、受注残高101百万円(前期末比3.1%増)、売上高410百万円(前期比11.5%減)、セグメント損失54百万円(前期セグメント損失15百万円)となりました。
[4]デジタルマーケティング 検索エンジンやWebサイト、SNS、メール、モバイルアプリなどデジタル技術を活用したマーケティングのことを指す。
② キャッシュ・フローの状況
当期における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、無形固定資産の取得による支出等の要因により一部相殺されたものの、税金等調整前当期純利益、有形固定資産減価償却費、無形固定資産減価償却費の計上などにより、前期末から688百万円増加し、当期末には3,826百万円となりました。
当期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は752百万円(前期は795百万円の獲得)となりました。これは主に、法人税等の支払額491百万円があったものの、税金等調整前当期純利益718百万円、有形固定資産減価償却費111百万円、無形固定資産減価償却費362百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は630百万円(前期は861百万円の使用)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出586百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は566百万円(前期は754百万円の使用)となりました。これは主に、短期借入金の減少額200百万円、長期借入金の返済による支出860百万円、配当金の支払額208百万円があったものの、長期借入れによる収入1,800百万円があったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当期の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当期 (自 2023年10月1日 至 2024年9月30日) | 前期比(%) |
| ヘルスケアソリューション事業(千円) | 11,139,605 | 112.2 |
| マーケティングソリューション事業(千円) | 240,769 | 97.6 |
| 合計(千円) | 11,380,375 | 111.9 |
(注) 1 生産実績は当期製造費用で表示しております。
2 セグメント間の取引については相殺消去しております。
b. 受注実績
当期の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当期 (自 2023年10月1日 至 2024年9月30日) | |||
| 受注高(千円) | 前期比(%) | 受注残高(千円) | 前期末比(%) | |
| ヘルスケアソリューション事業 | 13,644,026 | 103.3 | 5,614,724 | 105.9 |
| マーケティングソリューション事業 | 427,106 | 100.3 | 101,934 | 103.1 |
| 合計 | 14,071,133 | 103.2 | 5,716,659 | 105.8 |
(注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
c. 販売実績
当期の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当期 (自 2023年10月1日 至 2024年9月30日) | 前期比(%) |
| ヘルスケアソリューション事業(千円) | 14,143,666 | 107.4 |
| マーケティングソリューション事業(千円) | 410,495 | 88.5 |
| 合計(千円) | 14,554,161 | 106.8 |
(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、前期及び当期において、総販売実績の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当期末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財政状態
(資産合計)
当期末の総資産は11,251百万円となり、前期末に比べ7百万円増加いたしました。
流動資産は7,467百万円となり、前期末に比べ411百万円増加いたしました。これは主に受取手形、売掛金及び契約資産が186百万円減少したものの、現金及び預金が688百万円増加したことによるものであります。
固定資産は3,783百万円となり、前期末に比べ404百万円減少いたしました。これは主に有形固定資産が167百万円、無形固定資産が180百万円減少したことによるものであります。
(負債合計)
当期末の負債合計は4,651百万円となり、前期末に比べ9百万円減少いたしました。
流動負債は2,837百万円となり、前期末に比べ782百万円減少いたしました。これは主に買掛金が346百万円、短期借入金が200百万円、未払金が126百万円減少したことによるものであります。
固定負債は1,813百万円となり、前期末に比べ773百万円増加いたしました。これは主に長期借入金が769百万円増加したことによるものであります。
(純資産合計)
当期末の純資産合計は6,599百万円となり、前期末に比べ16百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益123百万円の計上及び剰余金の配当209百万円により利益剰余金が85百万円減少したものの、新株予約権の行使及び譲渡制限付株式報酬に係る新株の発行により、資本金及び資本剰余金がそれぞれ51百万円増加したことによるものであります。
b. 経営成績
当期の経営成績は、売上高は過去最高となり、また営業利及び経常利益は、過去最高であった前期に次ぐ結果となりました。
(売上高)
当期の連結売上高は、医薬品・医療機器等の臨床開発支援やデジタルマーケティング支援等が減少したものの、主力製品である電子カルテシステムの販売が大型案件の導入・更新などにより順調に推移したことから、14,554百万円(前期比6.8%増)となりました。
(営業利益)
当期の営業利益は、電子カルテシステムの売上増加に伴う利益増加があった一方、医薬品・医療機器等の臨床開発支援の売上減少による影響が大きく、1,148百万円(前期比8.5%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当期の親会社株主に帰属する当期純利益は、のれん償却額や減損損失を特別損失に計上したことに加え、法人税等調整額が増加したことなどにより、123百万円(前期比82.0%減)となりました。
c. 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
d. 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。
当社は2025年9月期に、売上高15,000百万円、営業利益1,500百万円(営業利益率10.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益820百万円を目指します。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当社グループの当期におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b. 資本の財源及び資金の流動性について
(財務戦略の基本的考え方)
当社グループの資金需要は、主として事業活動に必要な外部仕入、労務費、製造経費、販売費及び一般管理費等の運転資金と事業伸長・生産性向上及び新規事業の創出を目的とした投資資金の二つに大別されます。
短期運転資金は営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの短期借入れで賄っており、M&A・設備投資や長期運転資金は金融機関からの長期借入れによる調達を基本としながら、必要に応じて新株予約権の発行を行うなど、資金調達の多様化を図っております。
なお、当期において、長期運転資金として金融機関からの長期借入れにより1,800百万円の調達を行いました。また、将来的なM&A資金の確保を目的として発行した第4回新株予約権の一部が行使され、66百万円の調達を行いました。
(経営資源の配分に関する考え方)
当社グループの経営資源の配分に関しましては、上記の基本的な考え方を基に、新規事業の創出に向けた備えと事業開発費用及び設備投資等に、経営資源を重点的に配分してまいります。また、当社グループでは株主還元についても経営における重要課題のひとつと考えており、株主の皆様に対する利益還元を一層強化することを目的として、2024年11月8日開催の取締役会において新たな株主還元方針を決議いたしました。当方針にしたがい、2024年9月30日を基準日とする1株当たり配当金を前期14円から18円に増額しました。なお、当社の株主還元方針については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご参照ください。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りにつきましては、過去の実績・現状・将来計画に基づく合理的な判断を基礎として行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。