訂正有価証券報告書-第23期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2017/08/10 11:24
【資料】
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【項目】
97項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、「本書」提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループにおける子育て支援事業においては、保育所を平成26年4月に12園、6月に1園、8月に1園、10月に2園、12月に1園開園し、当連結会計年度末における保育所の数は146園になりました。
また、学童クラブは平成26年4月に4施設新たに開設し合計46施設になり、児童館8施設を合わせ、当連結会計年度末の子育て支援施設の合計は200施設となりました。
なお、平成16年9月より運営しておりましたアスク橋本保育園(相模原市認定保育室)及び平成20年4月より運営しておりましたアスクあざみ野保育室、アスク本牧保育室(いずれも横浜保育室)を認可保育所への移転新設のため平成27年3月末付を持って閉園いたしました。また、平成22年4月より運営しておりました啓明学童クラブ、江原学童クラブ、中野神明学童クラブを平成27年3月末付で契約期間満了により撤退いたしました。
以上より、当社グループの連結売上高は17,868百万円(前年同期比13.5%増)、営業利益は1,345百万円(同9.1%増)、経常利益は1,550百万円(同6.2%増)となり、当期純利益は904百万円(同8.0%増)となりました。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因について以下のことが考えられます。
子育て支援事業における国や地方自治体の保育所増設に対する政策方針の転換があげられます。現在大都市を中心とした待機児童の増加が社会問題となっておりますが、待機児童を解消するためには認可保育所の増設が必要であり、財政的な問題からは既存の公立保育所の民営化を考えざるを得ない状況になりつつあり、これまで株式会社による認可保育所の運営を拒んできた自治体も政策の転換期にさしかかっています。
当社グループはこのような情勢を好機と捉え、積極的な新規開設園獲得のための活動を行っておりますが、自治体の政策が転換期であることを考えると、予想が非常に難しく、場合によっては一気に保育所の開設が進むことも考えられます。そのような場合、設備投資や人件費などのコストが急激に増えて短期的には利益が減少する恐れがあります。
(4) 戦略的現状と見通し
総合子育て支援企業を標榜
子育て支援事業には、今後も集中的に経営資源を投入する意向です。大都市を中心とした待機児童の増加は社会問題となっており、今後の子育て支援体制の整備如何で、日本の継続的発展を左右する問題として、政策課題の中でも最重要項目のひとつとなっております。また、自治体の予算的問題から保育所、児童館及び学童クラブを民間企業に運営委託する傾向が今後は更に加速すると考えられ、市場規模も3兆円以上はあると見込んでおります。
具体的には、全国の各自治体との連携を維持し、施設数を増やしてシェアを拡大し、信頼性を高め、一時保育・病児保育・英語教育・体操教室・知育プログラムなどで他社との差別化をはかります。知育プログラムは子どもの発達をテーマにして自社開発したものであり、当社グループ施設での活用はもとより、広く家庭用の知育教材としても提供してまいります。また、民間企業がほとんど参入していない児童館及び学童クラブにおいても、保育事業で培ったノウハウを存分に活かし、英語教育や体操教室のカリキュラムを展開し、工作教室などをイベントとして取り入れる等のサービスを行ってまいります。
次期(平成28年3月期)につきましては、各施設におけるサービスの質の向上に努め、今後も新規開設及び各自治体からの運営委託の獲得のほか、保育所向け英語教室や体操教室の新規請負先やコンサルティング業務及び保育所向け給食業務の新規受託先の獲得についても、鋭意努力してまいります。
また、平成27年5月8日に公表いたしました「中期経営計画の策定に関するお知らせ」に記載の通り、子育て支援事業に次ぐ第2の柱となる事業の育成を図っていきたいと考えております。
なお、平成27年4月1日から「本書」提出日までの間に新たに運営を開始している施設は以下の通りであります。
(保育所)
アスク橋本保育園 (平成27年4月1日)
アスクあざみ野保育園 (平成27年4月1日)
アスク本牧保育園 (平成27年4月1日)
アスクうきま保育園 (平成27年4月1日)
アスクたなし南町保育園 (平成27年4月1日)
アスク鶴間保育園 (平成27年4月1日)
アスク新杉田駅前保育園 (平成27年4月1日)
アスクかなでのもり第二保育園 (平成27年4月1日)
アスクむさしうらわ保育園 (平成27年4月1日)
アスク西荻南保育園 (平成27年4月1日)
アスク新琴似保育園 (平成27年4月1日)
アスク白石保育園 (平成27年4月1日)
アスクやまとまち保育園 (平成27年4月1日)
アスク南仙台保育園 (平成27年4月1日)
アスク平針北保育園 (平成27年4月1日)
アスクなるこ保育園 (平成27年4月1日)
キッズルームかごまち (平成27年4月16日)
(学童クラブ)
プレディ豊海 (平成27年4月1日)
北ノ台小学校学童クラブ (平成27年4月1日)
北ノ台小学校ユーフォー (平成27年4月1日)
深大寺小学校学童クラブ (平成27年4月1日)
深大寺小学校ユーフォー (平成27年4月1日)
上ノ原小学校ユーフォー (平成27年4月1日)
滝坂小学校ユーフォー (平成27年4月1日)
調和小学校ユーフォー (平成27年4月1日)
駕籠町小学校育成室 (平成27年4月1日)
柳町第三育成室 (平成27年4月1日)
尾張旭市三郷児童クラブ (平成27年4月1日)
わくわく柳田ひろば (平成27年5月11日)
(児童館)
豊明市中央児童館 (平成27年4月1日)
豊明市北部児童館 (平成27年4月1日)
(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローについては、営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益1,501百万円、減価償却費486百万円、前受金の増加による259百万円の収入等がありましたが、法人税等の支払額795百万円のほか、未収入金の増加による245百万円の資金の減少、その他の流動資産の増加による59百万円の資金の減少等があり、1,294百万円(前年同期比24.6%増)の資金の獲得となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出が2,937百万円、長期貸付けによる支出が1,080百万円、投資有価証券の取得による支出が675百万円、保証金の差入れによる支出が151百万円あり、3,959百万円(同8.8%増)の資金の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による2,746百万円の支出、配当の支払いにより298百万円の支出がありましたが、長期借入金による収入6,800百万円があったため、3,748百万円(同207.1%増)の資金の増加となりました。
今後の資金需要のうち主なものは、子育て支援施設等の設備投資及び敷金・保証金及び当社グループ内での人件費と材料費等の支払いによるものであります。
② 財政状態
当連結会計年度末の財政状態につきましては、総資産は18,882百万円(前期末比5,360百万円増)となりました。
流動資産は5,631百万円(同1,913百万円増)となりましたが、これは、主に有価証券が1,830百万円、未収入金が468百万円増加した一方で、現金及び預金が447百万円減少したこと等によるものであります。固定資産は13,251百万円(同3,447百万円増)となっております。これは、主に建物及び構築物が1,033百万円、建設仮勘定が1,021百万円、長期貸付金が782百万円、土地が366百万円増加したこと等によるものであります。
負債合計は13,275百万円(同4,788百万円増)となりました。流動負債は6,164百万円(同1,827百万円増)となりましたが、これは、主に1年内返済予定の長期借入金が1,175百万円、未払金が354百万円増加したこと等によるものであります。固定負債は7,110百万円(同2,960百万円増)となっておりますが、これは、主に長期借入金が2,877百万円増加したことが要因であります。
また、純資産は5,606百万円(同572百万円増)となっております。
(6) 経営者の問題認識と今後の方針について
3「対処すべき課題」及び7「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(4) 戦略的現状と見通しに記載の通りであります。