有価証券報告書-第16期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度の日本経済は、企業の設備投資拡大、底堅い個人消費等を背景とした緩やかな回復傾向が基調としてありつつも、第2四半期の度重なる自然災害や米中通商問題の長期化、先行き不透明感からくる消費者/企業マインドの低下など景気下押しの要素が重なり、弱含みの展開となりました。国内広告市場(注1)は、国内経済の弱い流れの影響もあり、年度を通じて低調な動きとなっております。
このような環境下、当社グループは、当連結会計年度を最終年度とする中期経営計画に則り、積極的な事業展開を継続してまいりました
① 売上高
当連結会計年度における売上高は1兆4,456億14百万円と前年同期比8.3%の増収になりました。
サービスの種目別に見ますと、4マスメディアでは、「ラジオ」が前期を若干上回ったものの、「新聞」「雑誌」「テレビ」が減少し、4マスメディア取引合計は前期を下回りました。また、4マスメディア以外では、アウトドアメディアが前期を下回ったものの、インターネットメディアの大きな伸びに加えマーケティング/プロモーションとクリエイティブが好調に推移し、4マスメディア以外取引合計は前期を上回りました。
また、得意先業種別に見ますと、主な増加業種としましては、「外食・各種サービス」「情報・通信」「流通・小売業」、また、主な減少業種としましては、「自動車・関連品」「食品」「家庭用品」となっております。(注2)
② 売上総利益および営業利益
売上総利益に関しては、既存事業の順調な拡大に加え、新規連結子会社の取り込みによる押し上げ効果、㈱メルカリ株式売却の影響もあり、前期より525億81百万円増加し、3,249億16百万円(前期比19.3%増加)となりました。販売費及び一般管理費は、新規連結子会社の費用取り込み、のれん等償却額の増加などにより同17.9%増加となり、その結果、営業利益は653億92百万円(同25.3%増加)となりました。
③ 営業外損益及び経常利益
営業外収益は、投資事業組合運用益が7億15百万円増加し、受取配当金が3億91百万円増加したため、前年同期比13億67百万円増加の41億75百万円となりました。
営業外費用は、支払利息が2億27百万円増加したため、前年同期比1億27百万円増加の7億58百万円となりました。
以上の結果、経常利益は前年同期比26.6%増加の688億9百万円となりました。
④ 特別損益及び税金等調整前当期純利益
一部の連結子会社において確定給付企業年金制度の一部を確定拠出年金制度へ移行したことに伴う退職給付制度終了益を35億64百万円、企業年金制度に係る退職給付信託財産が返還されたことに伴う退職給付信託返還益を162億32百万円計上した結果、特別利益は218億48百万円となりました。また当社が公開買付にて取得した連結子会社であるD.A.コンソーシアムホールディングス㈱の新株予約権に関する自己新株予約権消却損を13億74百万円計上した結果、特別損失は47億92百万円となりました。以上を加味した税金等調整前当期純利益は858億66百万円(同69.6%増加)となりました。
⑤ 法人税等、非支配株主に帰属する当期純利益及び親会社株主に帰属する当期純利益
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計は、前年同期比133億42百万円増加の307億80百万円、非支配株主に帰属する当期純利益は、前年同期比43億21百万円増加の76億77百万円となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は474億8百万円(前年同期比58.9%増加)となり、前年同期より175億73百万円の増益となりました。
(注)1 「特定サービス産業動態統計調査」(経済産業省)によります。
2 当社の社内管理上の区分と集計によります。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ1,074億11百万円増加し、9,055億47百万円となりました。
主な増減は、有価証券の増加371億19百万円、受取手形及び売掛金の増加280億59百万円、投資有価証券の増加432億88百万円、退職給付に係る資産の減少202億26百万円であります。
負債は、前連結会計年度末に比べ1,580億84百万円増加し、5,888億52百万円となりました。主な増減は、長期借入金の増加1,049億83百万円、支払手形及び買掛金の増加159億6百万円であります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ506億72百万円減少し、3,166億94百万円となりました。主な増減は、資本剰余金の減少877億42百万円、利益剰余金の増加319億95百万円であります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて83億4百万円増加し、1,521億54百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益(858億66百万円)の計上等に対して、売上債 権の増加(△186億11百万円)、仕入債務の増加(64億48百万円)、法人税等の支払(△210億77百万円)等があり、535億22百万円の増加(前連結会計年度末は323億72百万円の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出(△53億14百万円)、連結範囲の変更を伴う子会社株式及び出資金の取得による支出(△115億53百万円)等により、228億15百万円の減少(前連結会計年度末は204億99百万円の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払(△100億55百万円)等により、219億74百万円の減少(前連結会計年度末は144億1百万円の減少)となりました。
(4) 生産、受注及び販売の状況
当社グループは、広範囲かつ多種多様にわたる広告業務サービスの提供を主たる事業としており、その内容、構造、形式が必ずしも一様ではないため、生産実績及び受注実績について、その金額あるいは数量を記載しておりません。
また、販売実績については、(1)経営成績に含めて記載しております。
(5) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、当連結会計年度を最終年度とする中期経営計画において、以下の通り、中期経営目標および同目標を達成するにあたり注視すべき重点指標を掲げ、積極的に事業を展開してまいりました。
当連結会計年度においては、㈱メルカリ株式売却にともなう一時的な損益の押し上げが発生しましたが、同影響を除外した実質比較でみても、掲げたすべての指標において目標水準を上回る実績となりました。
なお、2020年3月期以降については、経営方針、経営環境及び対処すべき課題等に記載の通り、2024年3月期を最終年度とする中期経営計画及び中期経営目標、重点指標を新たに設定しております。
<中期経営目標>
<重点指標>
(注1)2019年3月期実績は、㈱メルカリ株式売却にともなう損益影響を除外した数値
(注2)連結のれん償却前営業利益とは、企業買収によって生じるのれんの償却額等を除外して算出される連結営業利益
(注3)連結売上総利益年平均成長率は、2016年3月期の実績から2019年3月期までの年平均成長率
(注4)連結のれん償却前オペレーティング・マージン=連結のれん償却前営業利益÷連結売上総利益
(注5)のれん償却前ROE=企業買収によって生じるのれんの償却額等(持分法適用会社分を含む)を除外して算出される親会社株主に帰属する当期純利益÷自己資本(期首・期末平均)
(注6)㈱メルカリ株式売却の他、退職給付制度関連の特別利益の影響も除外して算出されるのれん償却前ROE
(6) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、経営環境のいかなる変化のもとでも事業活動を安定的に継続させる為に必要な手元流動性を確保した上で、事業活動から生み出されるネットキャッシュを、中期経営計画に基づき成長分野に重点的に投下することを基本方針としております。また、安定かつ継続的に株主に配当を実施することを株主還元の基本方針とし、資金需要の状況、業績の動向及び内部留保の充実等を総合的に勘案の上、配当額を決定しております。
将来の成長の為に必要な投資資金や株主還元の為の資金は、前述の通り自己資金から賄うことを基本方針としておりますが、M&Aや設備投資は個別案件毎の規模やタイミングにも依存するため、状況次第では手元資金のみで賄えない場合も想定されます。このような場合には、当社グループの財務状況や金融・資本市場の動向を鑑み、コストや機動性等を精査した上で、金融機関からの借入等の適切な手段で資金調達を実行する所存であります。
なお、現在の当社グループの財政状態等から勘案すると、十分な資金調達能力を有していると判断しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度の日本経済は、企業の設備投資拡大、底堅い個人消費等を背景とした緩やかな回復傾向が基調としてありつつも、第2四半期の度重なる自然災害や米中通商問題の長期化、先行き不透明感からくる消費者/企業マインドの低下など景気下押しの要素が重なり、弱含みの展開となりました。国内広告市場(注1)は、国内経済の弱い流れの影響もあり、年度を通じて低調な動きとなっております。
このような環境下、当社グループは、当連結会計年度を最終年度とする中期経営計画に則り、積極的な事業展開を継続してまいりました
① 売上高
当連結会計年度における売上高は1兆4,456億14百万円と前年同期比8.3%の増収になりました。
サービスの種目別に見ますと、4マスメディアでは、「ラジオ」が前期を若干上回ったものの、「新聞」「雑誌」「テレビ」が減少し、4マスメディア取引合計は前期を下回りました。また、4マスメディア以外では、アウトドアメディアが前期を下回ったものの、インターネットメディアの大きな伸びに加えマーケティング/プロモーションとクリエイティブが好調に推移し、4マスメディア以外取引合計は前期を上回りました。
また、得意先業種別に見ますと、主な増加業種としましては、「外食・各種サービス」「情報・通信」「流通・小売業」、また、主な減少業種としましては、「自動車・関連品」「食品」「家庭用品」となっております。(注2)
② 売上総利益および営業利益
売上総利益に関しては、既存事業の順調な拡大に加え、新規連結子会社の取り込みによる押し上げ効果、㈱メルカリ株式売却の影響もあり、前期より525億81百万円増加し、3,249億16百万円(前期比19.3%増加)となりました。販売費及び一般管理費は、新規連結子会社の費用取り込み、のれん等償却額の増加などにより同17.9%増加となり、その結果、営業利益は653億92百万円(同25.3%増加)となりました。
③ 営業外損益及び経常利益
営業外収益は、投資事業組合運用益が7億15百万円増加し、受取配当金が3億91百万円増加したため、前年同期比13億67百万円増加の41億75百万円となりました。
営業外費用は、支払利息が2億27百万円増加したため、前年同期比1億27百万円増加の7億58百万円となりました。
以上の結果、経常利益は前年同期比26.6%増加の688億9百万円となりました。
④ 特別損益及び税金等調整前当期純利益
一部の連結子会社において確定給付企業年金制度の一部を確定拠出年金制度へ移行したことに伴う退職給付制度終了益を35億64百万円、企業年金制度に係る退職給付信託財産が返還されたことに伴う退職給付信託返還益を162億32百万円計上した結果、特別利益は218億48百万円となりました。また当社が公開買付にて取得した連結子会社であるD.A.コンソーシアムホールディングス㈱の新株予約権に関する自己新株予約権消却損を13億74百万円計上した結果、特別損失は47億92百万円となりました。以上を加味した税金等調整前当期純利益は858億66百万円(同69.6%増加)となりました。
⑤ 法人税等、非支配株主に帰属する当期純利益及び親会社株主に帰属する当期純利益
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計は、前年同期比133億42百万円増加の307億80百万円、非支配株主に帰属する当期純利益は、前年同期比43億21百万円増加の76億77百万円となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は474億8百万円(前年同期比58.9%増加)となり、前年同期より175億73百万円の増益となりました。
(注)1 「特定サービス産業動態統計調査」(経済産業省)によります。
2 当社の社内管理上の区分と集計によります。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ1,074億11百万円増加し、9,055億47百万円となりました。
主な増減は、有価証券の増加371億19百万円、受取手形及び売掛金の増加280億59百万円、投資有価証券の増加432億88百万円、退職給付に係る資産の減少202億26百万円であります。
負債は、前連結会計年度末に比べ1,580億84百万円増加し、5,888億52百万円となりました。主な増減は、長期借入金の増加1,049億83百万円、支払手形及び買掛金の増加159億6百万円であります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ506億72百万円減少し、3,166億94百万円となりました。主な増減は、資本剰余金の減少877億42百万円、利益剰余金の増加319億95百万円であります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて83億4百万円増加し、1,521億54百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益(858億66百万円)の計上等に対して、売上債 権の増加(△186億11百万円)、仕入債務の増加(64億48百万円)、法人税等の支払(△210億77百万円)等があり、535億22百万円の増加(前連結会計年度末は323億72百万円の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出(△53億14百万円)、連結範囲の変更を伴う子会社株式及び出資金の取得による支出(△115億53百万円)等により、228億15百万円の減少(前連結会計年度末は204億99百万円の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払(△100億55百万円)等により、219億74百万円の減少(前連結会計年度末は144億1百万円の減少)となりました。
(4) 生産、受注及び販売の状況
当社グループは、広範囲かつ多種多様にわたる広告業務サービスの提供を主たる事業としており、その内容、構造、形式が必ずしも一様ではないため、生産実績及び受注実績について、その金額あるいは数量を記載しておりません。
また、販売実績については、(1)経営成績に含めて記載しております。
(5) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、当連結会計年度を最終年度とする中期経営計画において、以下の通り、中期経営目標および同目標を達成するにあたり注視すべき重点指標を掲げ、積極的に事業を展開してまいりました。
当連結会計年度においては、㈱メルカリ株式売却にともなう一時的な損益の押し上げが発生しましたが、同影響を除外した実質比較でみても、掲げたすべての指標において目標水準を上回る実績となりました。
なお、2020年3月期以降については、経営方針、経営環境及び対処すべき課題等に記載の通り、2024年3月期を最終年度とする中期経営計画及び中期経営目標、重点指標を新たに設定しております。
<中期経営目標>
| 中期目標 | 2019年3月期実績 (中期経営計画最終年度) (注1) | |
| 連結のれん償却前 営業利益(注2) | 570億円 | 589億円 |
<重点指標>
| 計画 | 2019年3月期実績(中期経営計画最終年度) (注1) | |
| 連結売上総利益 年平均成長率(注3) | 3ヵ年平均+7~10% | 3ヵ年平均+10.2% |
| 連結のれん償却前 オペレーティング・マージン(注4) | 18~20% | 18.9% |
| のれん償却前ROE(注5) | 10%以上 | 12%強(注6) |
(注1)2019年3月期実績は、㈱メルカリ株式売却にともなう損益影響を除外した数値
(注2)連結のれん償却前営業利益とは、企業買収によって生じるのれんの償却額等を除外して算出される連結営業利益
(注3)連結売上総利益年平均成長率は、2016年3月期の実績から2019年3月期までの年平均成長率
(注4)連結のれん償却前オペレーティング・マージン=連結のれん償却前営業利益÷連結売上総利益
(注5)のれん償却前ROE=企業買収によって生じるのれんの償却額等(持分法適用会社分を含む)を除外して算出される親会社株主に帰属する当期純利益÷自己資本(期首・期末平均)
(注6)㈱メルカリ株式売却の他、退職給付制度関連の特別利益の影響も除外して算出されるのれん償却前ROE
(6) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、経営環境のいかなる変化のもとでも事業活動を安定的に継続させる為に必要な手元流動性を確保した上で、事業活動から生み出されるネットキャッシュを、中期経営計画に基づき成長分野に重点的に投下することを基本方針としております。また、安定かつ継続的に株主に配当を実施することを株主還元の基本方針とし、資金需要の状況、業績の動向及び内部留保の充実等を総合的に勘案の上、配当額を決定しております。
将来の成長の為に必要な投資資金や株主還元の為の資金は、前述の通り自己資金から賄うことを基本方針としておりますが、M&Aや設備投資は個別案件毎の規模やタイミングにも依存するため、状況次第では手元資金のみで賄えない場合も想定されます。このような場合には、当社グループの財務状況や金融・資本市場の動向を鑑み、コストや機動性等を精査した上で、金融機関からの借入等の適切な手段で資金調達を実行する所存であります。
なお、現在の当社グループの財政状態等から勘案すると、十分な資金調達能力を有していると判断しております。