有価証券報告書-第17期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
また、第1四半期連結会計期間より、当社の一部の子会社において売上の計上基準に係る会計方針の変更を行っており、遡及修正後の数値で前期末比較を行っております。詳細は、「第5 経理の状況 注記事項(会計方針の変更等)」をご参照ください。
(1) 経営成績
当連結会計年度の日本経済は、改元効果や消費増税前の駆け込み需要の押上げもあり、上期は底堅い動きとなりました。しかし、10月以降は駆け込み需要の反動減や台風の影響を受けて弱含みの展開となり、年度末にかけて新型コロナウイルスの感染が全世界に拡大したことで、景気は急速に悪化しました。国内広告市場(注1)は、期初から低調な動きが継続しておりましたが、新型コロナウイルスの感染拡大にともなう外出自粛やサプライチェーンの乱れにより、企業のマーケティング活動に急ブレーキがかかり、市場環境は一層厳しさを増しております。
① 売上高
当連結会計年度における売上高は1兆4,662億49百万円と前年同期比1.5%の増収になりました。 当期の売上高を種目別に見ますと、4マスメディアでは全種目で前年同期実績を下回った一方で、インターネットメディアが引き続き堅調に推移したほか、クリエイティブ、アウトドアメディア等も対前年で増加し、4マスメディア以外合計で前年を上回る結果となりました。
また、売上高を得意先業種別に見ますと、主な増加業種としましては「官公庁・団体」「情報・通信」「エネルギー・素材・機械」、また、主な減少業種としましては「飲料・嗜好品」「ゲーム・スポーツ・趣味用品」「不動産・住宅設備」となっております。(注2)
② 売上総利益および営業利益
売上総利益に関しては、主力事業は順調に拡大したものの、連結子会社のユナイテッド㈱による㈱メルカリ株式の売却益が大きく減少した影響があり、3,324億99百万円(前期比2.4%増加)と前期より76億90百万円増加に留まりました。販売費及び一般管理費は、計画に沿って人件費を中心に積極的な費用投下を行った結果、同6.9%増加となり、その結果、営業利益は551億31百万円(同15.6%減少)となりました。
③ 営業外損益及び経常利益
営業外収益は、投資事業組合運用益が8億99百万円減少し、持分法による投資利益が4億59百万円増加、受取配当金が3億38百万円増加したため、前年同期比1億81百万円増加の43億57百万円となりました。
営業外費用は、支払利息が1億18百万円増加したため、前年同期比6億29百万円増加の13億88百万円となりました。
以上の結果、経常利益は前年同期比15.4%減少の581億円となりました。
④ 特別損益及び税金等調整前当期純利益
当社が㈱リクルートホールディングス等の株式を売却したこと等により投資有価証券売却益が146億87百万円、一部の連結子会社において賃貸等不動産を売却したことにより固定資産売却益を93億28百万円計上した結果、特別利益は246億96百万円となりました。また一部の連結子会社において事業用資産等を減損したことにより減損損失を40億82百万円計上した結果、特別損失は79億25百万円となりました。以上を加味した税金等調整前当期純利益は748億71百万円(同12.7%減少)となりました。
⑤ 法人税等、非支配株主に帰属する当期純利益及び親会社株主に帰属する当期純利益
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計は、前年同期比29億9百万円減少の278億38百万円、非支配株主に帰属する当期純利益は、前年同期比56億34百万円減少の21億40百万円となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は448億93百万円(前年同期比5.0%減少)となり、前年同期より23億42百万円の減益となりました。
(注)1 「特定サービス産業動態統計調査」(経済産業省)によります。
2 当社の社内管理上の区分と集計によります。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ421億15百万円減少し、8,598億87百万円となりました。
主な増減は、投資有価証券の減少258億40百万円、有価証券の減少188億98百万円、受取手形及び売掛金の減少54億86百万円であります。
負債は、前連結会計年度末に比べ418億41百万円減少し、5,437億39百万円となりました。主な増減は、支払手形及び買掛金の減少181億82百万円、繰延税金負債の減少118億18百万円、短期借入金の減少48億89百万円であります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ2億74百万円減少し、3,161億47百万円となりました。主な増減は、その他有価証券評価差額金の減少262億51百万円、非支配株主持分の減少72億17百万円、利益剰余金の増加340億54百万円であります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて111億44百万円増加し、1,632億99百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益(748億71百万円)の計上等に対して、仕入債務の減少(△194億67百万円)、法人税等の支払(△255億92百万円)等があり、273億66百万円の増加(前連結会計年度は535億22百万円の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入(170億96百万円)、有形固定資産の売却による収入(131億55百万円)、無形固定資産の取得による支出(△65億円)等により、33億72百万円の増加(前連結会計年度は228億15百万円の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額(△108億13百万円)、短期借入金の減少(△49億96百万円)等により、194億34百万円の減少(前連結会計年度は219億74百万円の減少)となりました。
(4) 生産、受注及び販売の状況
当社グループは、広範囲かつ多種多様にわたる広告業務サービスの提供を主たる事業としており、その内容、構造、形式が必ずしも一様ではないため、生産実績及び受注実績について、その金額あるいは数量を記載しておりません。
また、販売実績については、(1)経営成績に含めて記載しております。
(5) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、経営環境のいかなる変化のもとでも事業活動を安定的に継続させる為に必要な手元流動性を確保した上で、事業活動から生み出されるネットキャッシュを、中期経営計画に基づき成長分野に重点的に投下することを基本方針としております。また、安定かつ継続的に株主に配当を実施することを株主還元の基本方針とし、資金需要の状況、業績の動向及び内部留保の充実等を総合的に勘案の上、配当額を決定しております。
将来の成長の為に必要な投資資金や株主還元の為の資金は、前述の通り自己資金から賄うことを基本方針としておりますが、M&Aや設備投資は個別案件毎の規模やタイミングにも依存するため、状況次第では手元資金のみで賄えない場合も想定されます。このような場合には、当社グループの財務状況や金融・資本市場の動向を鑑み、コストや機動性等を精査した上で、金融機関からの借入等の適切な手段で資金調達を実行する所存であります。
なお、現在の当社グループの財政状態等から勘案すると、十分な資金調達能力を有していると判断しております。
(6) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
① 繰延税金資産
当社グループの連結財務諸表に計上されている資産及び負債の金額と課税所得計算上の資産及び負債の金額との間に生じる一時差異に係る税効果については、当該差異の解消時に適用される法定実効税率を使用して、繰延税金資産を計上しております。将来の税金の回収可能予想額は、当社グループの将来の課税所得の見込額に基づき算出されておりますが、将来の課税見込額の変動により、繰延税金資産が変動する可能性があります。
② のれんの減損
のれんの償却方法については、投資効果の及ぶ期間にわたり、定額法により償却しております。なお、のれんの対象事業の収益性が低下し、減損の必要性を認識した場合には、のれんの減損処理を行う可能性があります。
なお、新型コロナウイルスの拡大による影響は、今後の感染症の広がり方や収束時期等を予測することが困難であるため、当連結会計年度期末時点で入手可能な情報に基づき見積りを行っております。考え方については、第5「経理の状況」の連結財務諸表の「追加情報」に記載しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
また、第1四半期連結会計期間より、当社の一部の子会社において売上の計上基準に係る会計方針の変更を行っており、遡及修正後の数値で前期末比較を行っております。詳細は、「第5 経理の状況 注記事項(会計方針の変更等)」をご参照ください。
(1) 経営成績
当連結会計年度の日本経済は、改元効果や消費増税前の駆け込み需要の押上げもあり、上期は底堅い動きとなりました。しかし、10月以降は駆け込み需要の反動減や台風の影響を受けて弱含みの展開となり、年度末にかけて新型コロナウイルスの感染が全世界に拡大したことで、景気は急速に悪化しました。国内広告市場(注1)は、期初から低調な動きが継続しておりましたが、新型コロナウイルスの感染拡大にともなう外出自粛やサプライチェーンの乱れにより、企業のマーケティング活動に急ブレーキがかかり、市場環境は一層厳しさを増しております。
① 売上高
当連結会計年度における売上高は1兆4,662億49百万円と前年同期比1.5%の増収になりました。 当期の売上高を種目別に見ますと、4マスメディアでは全種目で前年同期実績を下回った一方で、インターネットメディアが引き続き堅調に推移したほか、クリエイティブ、アウトドアメディア等も対前年で増加し、4マスメディア以外合計で前年を上回る結果となりました。
また、売上高を得意先業種別に見ますと、主な増加業種としましては「官公庁・団体」「情報・通信」「エネルギー・素材・機械」、また、主な減少業種としましては「飲料・嗜好品」「ゲーム・スポーツ・趣味用品」「不動産・住宅設備」となっております。(注2)
② 売上総利益および営業利益
売上総利益に関しては、主力事業は順調に拡大したものの、連結子会社のユナイテッド㈱による㈱メルカリ株式の売却益が大きく減少した影響があり、3,324億99百万円(前期比2.4%増加)と前期より76億90百万円増加に留まりました。販売費及び一般管理費は、計画に沿って人件費を中心に積極的な費用投下を行った結果、同6.9%増加となり、その結果、営業利益は551億31百万円(同15.6%減少)となりました。
③ 営業外損益及び経常利益
営業外収益は、投資事業組合運用益が8億99百万円減少し、持分法による投資利益が4億59百万円増加、受取配当金が3億38百万円増加したため、前年同期比1億81百万円増加の43億57百万円となりました。
営業外費用は、支払利息が1億18百万円増加したため、前年同期比6億29百万円増加の13億88百万円となりました。
以上の結果、経常利益は前年同期比15.4%減少の581億円となりました。
④ 特別損益及び税金等調整前当期純利益
当社が㈱リクルートホールディングス等の株式を売却したこと等により投資有価証券売却益が146億87百万円、一部の連結子会社において賃貸等不動産を売却したことにより固定資産売却益を93億28百万円計上した結果、特別利益は246億96百万円となりました。また一部の連結子会社において事業用資産等を減損したことにより減損損失を40億82百万円計上した結果、特別損失は79億25百万円となりました。以上を加味した税金等調整前当期純利益は748億71百万円(同12.7%減少)となりました。
⑤ 法人税等、非支配株主に帰属する当期純利益及び親会社株主に帰属する当期純利益
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計は、前年同期比29億9百万円減少の278億38百万円、非支配株主に帰属する当期純利益は、前年同期比56億34百万円減少の21億40百万円となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は448億93百万円(前年同期比5.0%減少)となり、前年同期より23億42百万円の減益となりました。
(注)1 「特定サービス産業動態統計調査」(経済産業省)によります。
2 当社の社内管理上の区分と集計によります。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ421億15百万円減少し、8,598億87百万円となりました。
主な増減は、投資有価証券の減少258億40百万円、有価証券の減少188億98百万円、受取手形及び売掛金の減少54億86百万円であります。
負債は、前連結会計年度末に比べ418億41百万円減少し、5,437億39百万円となりました。主な増減は、支払手形及び買掛金の減少181億82百万円、繰延税金負債の減少118億18百万円、短期借入金の減少48億89百万円であります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ2億74百万円減少し、3,161億47百万円となりました。主な増減は、その他有価証券評価差額金の減少262億51百万円、非支配株主持分の減少72億17百万円、利益剰余金の増加340億54百万円であります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて111億44百万円増加し、1,632億99百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益(748億71百万円)の計上等に対して、仕入債務の減少(△194億67百万円)、法人税等の支払(△255億92百万円)等があり、273億66百万円の増加(前連結会計年度は535億22百万円の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入(170億96百万円)、有形固定資産の売却による収入(131億55百万円)、無形固定資産の取得による支出(△65億円)等により、33億72百万円の増加(前連結会計年度は228億15百万円の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額(△108億13百万円)、短期借入金の減少(△49億96百万円)等により、194億34百万円の減少(前連結会計年度は219億74百万円の減少)となりました。
(4) 生産、受注及び販売の状況
当社グループは、広範囲かつ多種多様にわたる広告業務サービスの提供を主たる事業としており、その内容、構造、形式が必ずしも一様ではないため、生産実績及び受注実績について、その金額あるいは数量を記載しておりません。
また、販売実績については、(1)経営成績に含めて記載しております。
(5) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、経営環境のいかなる変化のもとでも事業活動を安定的に継続させる為に必要な手元流動性を確保した上で、事業活動から生み出されるネットキャッシュを、中期経営計画に基づき成長分野に重点的に投下することを基本方針としております。また、安定かつ継続的に株主に配当を実施することを株主還元の基本方針とし、資金需要の状況、業績の動向及び内部留保の充実等を総合的に勘案の上、配当額を決定しております。
将来の成長の為に必要な投資資金や株主還元の為の資金は、前述の通り自己資金から賄うことを基本方針としておりますが、M&Aや設備投資は個別案件毎の規模やタイミングにも依存するため、状況次第では手元資金のみで賄えない場合も想定されます。このような場合には、当社グループの財務状況や金融・資本市場の動向を鑑み、コストや機動性等を精査した上で、金融機関からの借入等の適切な手段で資金調達を実行する所存であります。
なお、現在の当社グループの財政状態等から勘案すると、十分な資金調達能力を有していると判断しております。
(6) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
① 繰延税金資産
当社グループの連結財務諸表に計上されている資産及び負債の金額と課税所得計算上の資産及び負債の金額との間に生じる一時差異に係る税効果については、当該差異の解消時に適用される法定実効税率を使用して、繰延税金資産を計上しております。将来の税金の回収可能予想額は、当社グループの将来の課税所得の見込額に基づき算出されておりますが、将来の課税見込額の変動により、繰延税金資産が変動する可能性があります。
② のれんの減損
のれんの償却方法については、投資効果の及ぶ期間にわたり、定額法により償却しております。なお、のれんの対象事業の収益性が低下し、減損の必要性を認識した場合には、のれんの減損処理を行う可能性があります。
なお、新型コロナウイルスの拡大による影響は、今後の感染症の広がり方や収束時期等を予測することが困難であるため、当連結会計年度期末時点で入手可能な情報に基づき見積りを行っております。考え方については、第5「経理の状況」の連結財務諸表の「追加情報」に記載しております。